リハビリなんで、許してください!!
「もう勘弁してくれ、そろそろ帰らないと、ミカが寝付けないんだよ」
遊園地のベンチで赤ん坊を抱えながらぼやく獅童さんが、今晩家に来ることを言って帰った後、俺は風魔の親御さんに呼ばれて、ご飯を風魔の家で食べる事になった。
いやぁ、良かった良かった、婆ちゃんにはカナが連絡いれてくれたし、家に帰っても飯抜きだからな、只飯食えるなら行こう、今は金欠なんだ。
俺がそんな貧乏根性丸出しで、電車に揺られて新横浜駅にきた俺は風魔から自前の忍者論を聞かされていた。
「故に
いや、まぁそれは一利あるんだろうが、それを電車の中で言うか?
周りの『あぁ、あの子もそういう時期か』みたいな男性の目と『うるさいんだけど、何とかしろよ連れ』の目線が酷く刺さる。
「お前の忍者論は分かった、だがそういう話をするなら、せめて人気の無いところでしろ。後、電車の中で騒ぐな」
デコピンも追加して説教すると、風魔がどんどんしおれていった。電車を降りる時なんて『ダメ忍者でごめんなさい、来世でもう一回やり直します』なんて言ってふらっとホームに吸い寄せられたから、慌てて止める。
「バカお前、いきなり自殺は止めろ!」
「行かせてください先輩!もうこうなったら神様に直談判して、来世はもっと良い感じの人間として生まれ変わるんだ!!!」
お前、巣の口調意外と男っぽいのな。
「今お前が死んだら、俺はお前の親に
「某は、先輩の言葉に感銘を受けて、来世に実践しに言ったと」
「俺が気不味いわボケ!!」
思わず頭来て、風魔の頭を叩くと、『うぅ、先輩に叩かれたぁ』なんて言って涙目でうずくまり始めた。
「ねぇ、あの男の子酷くない?」「聞いてたら男の子が原因でしょ?」「あれはねぇよなぁ」「あんな可愛い子泣かせるって」
!!!?
騒いでたせいで、周りの人達から変な目で見られてたのは分かってたが、何でこうなる!?
駅員が近付いて来たので未だうずくまってる風魔の手をとって改札に走る。
駅から出て暫く、風魔が無言になったので家の方角を聞きながら歩く。風魔は俺の手を握って下向きながらとぼとぼ歩いてるので、進みが遅くて仕方無い。
「この信号をどっちだ」
握られてない方の手で指を指す風魔に、どうしてこうなったと思いつつ、下手な事言ったらまた暴走する可能性があるから、結局は無言で二人して住宅街を歩く。
いかにも忍者な風魔の家だから、ちょっと期待してた俺の幻想は、木造モルタル二階建ての何の変哲も無い一軒家で、打ち砕かれた。
風魔は久し振りの家に、テンションが少し戻ってきたのか、駅からここまでずっと背負ってた風呂敷を前に抱えて、家に先に入っていった。
「ただいまー」
家族には普通の口調なのか、風呂敷を横に置いてゴム製のブーツをほどいて家の中に入って行く。
中はカラクリ屋敷とか、そんな落ちだろ多分。
「お邪魔しますー」
中は至って普通の家に、また幻想が打ち砕かれた。
なら家族の人達が風魔のような懐古的な口調を作ってる事に賭けて、風魔の後に続こうとすると、エプロン姿の女の人と、小太りのワイシャツにスラックス姿の男の人が出てきた、多分ご両親かな。
「どうも初めまして、もうすぐお夕食を出しますから、お口に合うかわかりませんがー」
「どうも、貴方が遠山君かい?この度は陽菜が世話になって」
普通だ、ザ・普通の人だ!?
え、本当に忍者なの?って思うくらい普通の家に普通の人達で、肩透かしにあって、生返事を出してしまう。
「あ、はぁ………お邪魔します……」
淡く抱いてた想像を、ことごとく普通で撃破された俺の足元に犬が近寄ってきて、やったこれがあの忍犬だ!って思ったら、普通のトイプードルだったよ、くすん。
風魔の家はダイニングキッチンで、台所と食べる場所が一部屋にされている間取りだ、そこにご両親と風魔、風魔の弟に俺が、集まって夕食を食べる形になった。
忍者っぽい兵糧丸何てものは出てくるはずもなく、今晩のメニューはコロッケとキャベツに味噌汁、後白米と漬物が出てきた。
風魔のお母さんの飯は旨い、遊園地で遊び回ったのもあって、メチャクチャ旨くてご飯が進む、揚げたてでサクサクで、中のポテトがホクホクしててソースとキャベツと一緒に食べると幸せだ。
男三人でモリモリ食ってたからか、山盛だったコロッケがあっという間に無くなって、風魔のお母さんが追加のコロッケを作ってきてくれた、それも飢えた男三人の手によってドンドン消えていく。
「気持ちの良い食べっぷりねぇ、ドンドン食べてねー」
思わず無言でバクバク食ってると、風魔のお母さん……面倒だな、風魔ママがそう言ってくれた。
「あ、すみません、つい美味しくて」
「気にしなくて良いの良いのー、うちは虎太郎と旦那が食道楽で、いつも大量に作ってるから」
「そうですそうです、気にせずドンドン食べて、家内の料理は絶品でしょう」
俺がちょっとやらかしたかなと、食べるのを自重しようとすると、二人とも進めてきてくれて、ありがたくて沢山食べる。大量に作ってるのは本当らしくて、無くなりそうな度に更にコロッケが補充されて、米も炊飯器がデカイ……あれ一升炊きの奴か、スゲー。
「ええ、スゴく美味しいです」
そう言って風魔ママさんが追加してくれたコロッケに、ご飯のおかわりをして、コロッケにブルドックソースを掛けてかぶり付く。このコロッケ、さっきよりも衣の色が少し濃いな………ッッッ!?口の中に溢れる肉汁とホロホロとした肉の食感、アクセントのポテトが肉汁と合わさって優しい味わいが、メンチカツだこれ!!?
「メンチカツとカキフライ追加よ、未だ未だあるからね」
「「いよっしゃ!!」」
「な!?」
目の色かえて食べるスピードを上げた風魔パパと風魔弟こと虎太郎君を見て、負けじと箸を動かす速度を上げる。
最終的にメンチカツもカキフライも追加してもらい、ご飯も二回おかわりをして、男三人で、服の上からも分かるくらい膨らんだ腹を撫でながら、食後のデザートのミカンをパクついた。
「いやぁ、久し振りに見事な食いっぷりの人と食べられましたなぁ、見てて実に気持ちの良い食いっぷりで」
そう言われてちょっと恥ずかしくなって、頭を掻きながら言う。
「いやはや、久し振りにこんなに美味しいご飯が食べられまして、こちらこそこんなに御馳走になってありがとうございます」
そんな感じで世間話をしてると、大分良い時間になってきて、兄さんから電話が来たので断ってから席を外して廊下に出る。
「もしもし」
『キンジ?、今家に獅童さんが来たの、それで今日はあなた帰って来なくて良いわ。獅童さんとミカちゃん寝る場所が無くて、あなたの部屋を使わせてもらうから』
はぁ!?
「ちょっと待ってくれよ!?俺に野宿知ろってのか!!?」
『ホテル位止まれるでしょう?私の名前で領収書切って貰えれば、後で返すわよ』
「獅童さんが来るのは分かってただろ!?何でこんなギリギリに………あっ、カナ電話切りやがった」
こりゃ今夜はカプセルホテルか、はぁ………………
俺が携帯をしまって部屋に戻ると、虎太郎君が着替えの服を持って風呂に入ろうとしてる所だった。
「あ、キンジ兄ちゃん、もう帰っちゃうのか?」
「それがな、今姉貴から今日は帰ってくるなって」
子供相手だからポロッとさっきの事を言っちゃって、ヤベっと思ったときにはもう遅く。
「なら、泊まっていかれてはどうかな、私も未だ遠山君と話したい」
「それなら客間のお布団出さなきゃ、お着替えはどうしましょうか」
「なら、いっそのこと皆で銭湯に行くのは?」
「やった、フルーツ牛乳飲める!」
「それなら支度しなくてはな、キンジ君はここで陽菜とミカンでも食べててください、直ぐですから」
そしてご両親が階段に消えて虎太郎クンモ持ってた着替えを持って隣の部屋に消えた。
この間僅か一分である怒濤の勢いで決まった事に、ちょっと呆然としてると、風魔が苦笑いしながら俺に聞いてきた謝る。
「すみませぬ、某が銭湯等と言い出した結果で」
「いや、俺はホテルを探す手間が無くなったから、それでもいきなりで迷惑じゃなかったか?」
流石にほぼ初対面の相手を家に止めることになるんだぞ?
「そこは大丈夫でありまする、先輩の事は今年の
今年って、また嫌なもん見られたな、まさかあかりみたいに競技以外の所も見てないだろうな、去年の失敗で、一般公開されてない屋上で飯食ったから、大丈夫な筈だし、今回は競技や必要な時以外は、基本人気の無い校舎裏とか屋上に隠れてたから、問題ないはずだ。
また、ヒステリアモードがどこからバレるか分からないし、出来るだけ露出を下げる以外に対策の取りようがないしな。女と距離を取ろうとしても、向こうがそのつもりなら無意味だし。
「そうか、でもそれだけで信用するか?」
「勿論、某が
自分が調べられてたと分かって、あんまり気分が良いとは言えないが、今までの初対面とは思えない位親切にしてもらってた理由が分かって、ちょっとホッとした。
「なら、その期待には答えないとな」
俺がそう言うと、風魔が嬉しそうな顔した。
「これからご指導ご鞭撻、よろしくお願い致しまする」
そう言って頭を下げた風魔に、俺は思い付いた事があって先輩っぽくちょっと偉そうに言う。
「おう、俺に任せろ。さっそくだけど、その口調禁止な、俺にも家族を相手してる時みたいに、巣の口調で話せ、敬語じゃなくても気にはしないから」
その口調分りにくくて嫌なんだよ。年下からそう言う丁寧な言葉遣いとか、普通の敬語とか丁寧語なら未だしも、郭言葉とか舟場言葉とか、方言を云々じゃなくて、聞き慣れてなくて純粋に辛い。
後あかりで馴れたせいか、年下からタメ口でも平気になってるからね、俺は。あの敬う気ゼロな敬語程、心に響かないもので、やっぱり言葉ってその人の心だと思います。
「な!?で、ですがそれは、その」
「さっき言ったろ?ご指導ご鞭撻よろしくお願い致しまするって、これからは俺はお前の
心云々と分かりやすさは別問題だから、ちょっと強めにそう言って聞かせると、風魔は少しうつ向いて何かを考えると、顔を少し赤くして、俺を見上げた。
「承知致したでありま…………分かりました、これで良いですか?」
口調が未だ堅いな、取り乱してた時はもっと砕けてた。
「もっとだ、家族にはもっと砕けた言い方をしてたろ」
「う、うぅ~………………分かったよ、これで良いかい?遠山先輩」
顔を真っ赤にして唸って言う風魔が、何かこうグッときてヤバい、ヒス血流が高まってきて慌てて目をそらす、落ち着け俺、落ち着いて素数を数えろ。1、2、3、5、7、9、11、13、17、19………………よし、落ち着いてきたか?
「う、うむ、やっと本音で話せるな。それはそうと、遠山先輩だと兄さんと区別しにくいな………名前で呼べ」
「いや、それは、あなたは先輩で年上で、私は教わる身何だけど」
「名前の方が呼びやすい、俺も名前で呼ぶからな、陽菜」
「ひゃうッッ!?」
俺が名前で呼ぶと、肩を震わせて驚いて距離を取られた。自分で言っといて、いざこういう反応をされると、ちょっとショックだぞ?
「ほら、お前も呼んでみろ」
「き、キンジ、先輩……………」
「うん、それで良い」
俺がうなずいてミカンを食べてると、少ししてご両親がバックを持って部屋に来た。
「準備が出来たので行きましょー」
「近くに良い銭湯があるんです」
「そうなんですか、それは楽しみだ」
どうせなら中で下着とか揃えられたら楽だなぁ、とか考えつつ、案内されたのは福美湯という銭湯。
銭湯と言えばデカイ湯船が富士山の絵の下にドカッと鎮座してて、手前側にズラリとシャワーと洗う場所が並んでるイメージだが、ここの銭湯は露天風呂やサウナ、電気風呂に炭酸泉と、色々な風呂が楽しめてワンコイン、洗濯機と乾燥機があるから、入ってる間に着替えの用意まで出来てしまった。
「本当にいい湯だねぇ」
のんびりと湯船に浸かってると、風魔パパが話し掛けてきた。虎太郎君はもう風呂を上がって、女性陣を待っている。俺は風魔パパに誘われて露天風呂に居る。
「そうですねぇ………今日は突然こんな事になって、すみません」
「いやいや、実はこれは想定の範疇でしてな、元々出来ることなら、遠山君には泊まってもらおうと思っていたんですよ」
「えっと、それはどういう?」
ちょっと考えが理解できなくて思考が止まる。
「遠山君は、うちと遠山家の方は縁があるのは知っているかな?」
「はい、確か七代前でしたよね、未だ江戸時代で」
思考が固まっている時に話し掛けられて、反射的に答えた。縁と言ってももう200年以上前、だいぶ昔の縁だと思うけど、それがどうしたんだ?
「合っているよ……………忍びと言うのはね、武家に使えるのを本懐としているんだ、今の風魔は、使えるべき武家が、主がいない」
唐突に始まった大事な話に、だらけた体を起こして、周りを見る。さっきまで居た筈の他の客はもう居なくなっていて、露天風呂には俺達二人だけみたいだ。
「私はね、陽菜が君との縁を持ってきてくれた時、嬉しさのあまり目が滲んだ、使えるべき主を失って100年近く、やっと見付けた主となれる人だったからね」
あまりに大きな話に、言葉を失う。
「キンジ君」
「…………何でしょうか」
「君の活躍も強さも見させてもらった、君がどれだけの逸材なのか、忍びとして人を見てきた私からみても、驚くほどだ。どうか、風魔の主となってはくれないか」
そう言って頭を下げた風魔パパが本気だと分かって、呆然としてしまう。風魔パパが、風魔家の当主が言ったそれは、一介の中学生の身には考えられない程のことで………子供に対して、あまりに役者不足な願いだった。
「殆んど面識が無い相手ですよ?」
「私と家内が調べた、私は自分達の腕に自信を持っているよ、君は任せるに足る人だ」
俺の目を真っ直ぐと見て言う。兄さんに少し教えてもらった心理学では………本気だ、この人は。
「未だ、中坊のガキですよ?」
「それでも君はその歳で、単独でバスジャックを解決し、神の降臨に立ち会い、そして実力はSDAのアジアランカーに並ぶ」
「買い被り過ぎです」
「その時は、私の見る目が無かっただけだ」
「俺はあなた達に何も出来ません」
「ただこの身にある技を、主君の役に立つことに使えさえすればそれで本望なれば」
反論がもう浮かばなくて、それでも俺には荷が重く、断ろうと口を開こうとすると、風魔パパが先に喋りだした。
「なに、君が困った時に助けてくれる人が増えたと思ってくれれば構わない、基本的には後輩の家族だからね、忍びは世を忍ぶ者故に」
助けてくれる大人が増えた…………か、それならまぁ、納得は出来ないことは、無いかね。
俺の事を二日もせずに調べあげて、こんなに大胆な行動に移せるほどに行動力ある人達、風魔一家の情報収集能力があれば、あかりの助けになるかもしれない、メリットの方が大きいのかな、俺の心労を除けば。
「引き受けてくれるね?」
「……………分かりました。ただし、俺じゃなく
俺が日本を離れた時も、家族に何か無いように、それだけを考えて言うと、風魔パパは片膝をついて、まるで本物の忍者みたいに言う。
「承知致した、これより我が風魔一族、遠山家の方々を主君と崇め、一生の忠誠を誓います」
「あ、えっと、その、普通にして頂ければ………」
ここ銭湯なんだけど!?
あまりの気合いの入りっぷりに、どう対応して良いか分からなくてあたふたしてると、風魔パパが苦笑いして立ち上がった。
「あっはっはっ……そろそろ上がろうか、家内ももう上がってるだろうし」
「……はぁ………そうですね、上がりましょう」
ケロッと言ってズンズン歩いてく風魔パパに、さっきのは一体なんだったんだよと突っ込みたい気持ちを押さえて、後に続く。
脱衣徐で乾燥機から服を取り出してもぞもぞと着替えて男湯を出ると、三人で牛乳瓶を片手に俺達を待ってるのが見えて、ちょっとホッとする。
「お待たせしました」
さっきの風魔パパの話、あれは独断なのか、それとももう話はされてるのか、まぁ家に着いてからで良いかね。
「いえいえ、のんびりとして下さって良いんですよ」
風魔ママがそう言ってくれたので微笑んで会釈をする。
「ありがとうございます」
顔をあげると風魔ママの隣に居た陽菜と目があって、ちょっとドキッとした。
ママさんも若いけど、陽菜はいつもはポニテにしてあった髪を下ろしてて、風呂上がりでちょっと火照った顔にダボダボのシャツで、胸元がちょっと見えててヒス的にヤバイ。
ヒス血流が間欠泉のように吹き上がって来て、直ぐに目をそらさなかったらなってた、何かボディソープなのか、良い匂いがするし、ちょっとクラっと来たね。白雪だったらなってたかもな、危ない危ない。
若干甘くヒステリアモードになった思考でそんなこと考えてると、風魔パパが気を効かせてくれたみたいだ。
「遠山君、何を飲むかい?」
「あ、じゃあコーヒー牛乳を」
「………ほう」
俺が答えた瞬間、若干目を細めた風魔パパに、ちょっと警戒してると、虎太郎君まで俺に向ける目が細くなった。
「兄ちゃん……」
二人の視線の訳を考えて、二人が持ってたモノに視線がいって分かった。
「…………なるほど」
「「風呂上がりは普通の牛乳だろう!(フルーツ牛乳だろ!!)」」
つまり、派閥戦争だな。
「こればっかりは譲れませんね、風呂上がりはコーヒー牛乳だ!」
風魔パパが気を効かせてくれたのは理解した。二人とも口角が少し上がってる、楽しんでいるのが分かったから、俺も合わせてその戦争に乗っかる事にした。
男三人で風呂上がりはどの牛乳かの議論を家につくまで延々としていると、女性側は呆れて笑っていた。
「遠山君、結構食道楽の気があったのね」
「私の知らなかった…………母さん」
「はいはい、やっと我が子が料理に興味持ってくれたわ」
……………………ヒステリアモードになったお陰で上がった聴覚で、聞こえてきたひそひそ話に、顔が赤くなるのが分かる、今の流れで料理って、そういうことか?
…………聞こえなかった事にしよう。
あかりと白雪の弁当を思い出して、ちょっと懐古的になってきた気持ちを押さえる、あの弁当、本当に旨かったんだよな、あかりはたまにミスるけど、基本俺の好きなちょい濃い目の味付けで、白雪はザ・王道これがこの料理本来の味だって感じの味なんだよ。
議論の途中でそんなこと考えてたからか、虎太郎が変な目で見てきた。
「つまり、フルーツ牛乳はバナナオレやイチゴ牛乳で味わう事の出来な…………兄ちゃんどうかしたか?」
「いや、本当に楽しいなって、今がさ」
俺がしみじみと呟くと、風魔パパが爆弾を投下してきた。
「いっそのことうちに婿にでも来ますかな?」
「なッッッ!!!?」
「お父さん!!?」
ビックリして二人して風魔パパの方を見るも、常談だよと笑ってる姿を見て、ちょっとタメ息を吐いた。
「遠山君は客間を使ってくれ、自由に使ってくれて構わないからね、陽菜が案内してくれる」
「こっちです、キンジ先輩」
そう言って二階まで案内をしてくれた陽菜は、自室で寝るらしくそのまま、隣の部屋に入っていった。
中は畳張りの和室で、押し入れを開けると布団が入ってたのでそれを出して寝ることにする。
腹一杯食べたゆっくりと温泉に浸かって、一日遊んでた体には疲れが未だたまっていたのか、布団に入ると直ぐに寝れた。
えぇ、活動報告の方に閑話のアンケをやらせて頂きました、利用規範大丈夫だと思う、多分。
で、時間空いてる方や、興味ある方は、是非とも活動報告覗いてコメントください!!
1/5 20:40頃追記:アンケ締め切らせて頂きました、詳細は活動報告に書かせて頂きます、興味のある方は、覗いて下さい