筆が勝手に進むって、楽だけど一種のホラーですよ、自分としちゃ。
「じゃあ、私はここまでだけど、明日は二人とも学校休んでくれると、嬉しい。大事なお話があるの、志乃ちゃんも連れてくるから、聞いてくれる?」
え?志乃ちゃんって、まさかSSRの姫、佐々木志乃!?
日本に居る、国際武偵連盟公認の二つ名持ち最年少で、G20を越える世界最高クラスの超偵の一人。既に日本武偵ランキングに載ってる、凄腕の中の凄腕。
公認の二つ名は、「
確か、ランクはA何だけど、Sランクへの昇格を、年齢を理由に断ったって噂があったっけ?
そんな人と
ホントに、前世からは考えられないよ。前世の白雪先輩は、よく暴走するし、ヒステリアモード的な意味で危険だけど、色々とお世話になってて、幼馴染みだけど、知らない事が沢山ある、何か不思議な人だったなぁ。
なのにこの世界だと、基本何でも出来る完璧超人で、キンジが居ない時は常に余裕があって、一歩引いてる感じのザ・大和撫子って、雰囲気の人何だよね。
キンジが関わってくると、ザ・恋する乙女!って感じ何だよ。何か、その手の少女漫画とかに出てくる、ライバルキャラで世話好きの、幼馴染みのキャラみたいになるんだよねぇ。
端から見てると面白いんだけどね、個人的には。私、自分で考えてみて、キンジに惚れてるって事になるんだろうけど、側に居るだけで満足だし。
他の女の人..........例えば白雪先輩とくっついても、妹みたいなポジション貰えれば、満足何だよね、多分。どっちかって言うと、これは前世でカナに感じてた、親愛とか、兄弟愛みたいなものに、近い気がする。
............私の前世、人として終わってない?何かもう、実の兄に恋に近い感情を抱くのが間違いなのは、私でも分かるんだけど?いくらカナは特別だとしても、実の兄なのに、兄弟なのに、そんな事。..........うぅ、人として終わってるよ完全にぃ。
「おい、あかり、大丈夫か?」
ふぇ?
....................!?!!?!!!?!?
何で私、キンジに抱き止められてるのよ!?
「え!?ちょっと!何してるんですか!!」
「何ってお前、白雪が帰った途端に、ふらついて倒れそうになったんだろ?大丈夫かよ?」
ふぇ!?
何それ、私そんなに長いこと考えてたの?うぅ、白雪先輩に失礼な事しちゃったなぁ。明日謝っておかないと。
「大丈夫です。それよりどうします?ご飯とお風呂、どっち先にします?」
お風呂は、残り湯を洗濯で使うからって、流して無いまま何だよね、そっちが先なら、掃除しないと。
って、あれ?何でキンジ呆れてるの?
あ、ちょっと、何持ち上げて!?
「何言ってんだ、お前が心配だから、家に泊まるのに、何でお前が動こうとしてるんだよ。俺がやるから、あかりはリビングで座ってろ」
ひぁ!?
は、恥ずかしいからお姫さま抱っこ止めてぇ!!!!
うぅ、恥ずかしい、けどちょっと嬉しい。何これ、何か胸が痛いよぉ。キンジのバカ、こういう時だけカッコイイとか、人誑し!女誑し!ハーレムバカ!!
私と白雪先輩が、学校の人間に何て言われてるか分かる?正妻とブラコンだよ!私とキンジ血の繋がり無いんだよ!何でブラコンなの!?理不尽だよ!!
「うぅ、お風呂のお掃除お願いです。ご飯は冷蔵庫に残りがあるので、それで」
「了解だ、風呂掃除してくる。大人しくしてろよ?」
ひぅ!?
頭撫でるなバカァ、顔に血が上ってきて、頭クラクラするよぉ、体調不良の時にドキドキさせるの禁止!!
「キンジ先輩、何か今日は優しいですね」
「いつも優しいの間違いだ」
腕捲り、妙に様になってるなぁ。ちょっとカッコイイかも。
でもキンジ、学校だと、常にぶっきらぼうで、ヒステリアモードにならないと優しくしてくれないのに、よく言うよ。
..........まぁ、そのお陰で、私と白雪先輩はバカな男に強請されてる、可哀想な女子生徒って噂何だけどね。だいたいの先生は、噂が嘘だって気付いてるけど、生徒の殆どを騙せてるって、何気に凄いよね、キンジは。でも素っ気ない態度は、私結局傷付くよ?
「学校でも、優しくしてください。私も白雪先輩も、いじめなんてされませんよ?」
「それでも、不安なんだよ、後少し何だ、進学は神奈川武偵高じゃなくて、東京武偵高にする。卒業すれば、学校の連中ともおさらば何だからな」
そりゃ、エスカレーター式染みてる神奈川武偵高校よりも、東京武偵高校の方が良いのは分かるし、私も前世で東京武偵高校に通ってたけどさ、私も白雪先輩も、それじゃあキンジに迷惑かけてるじゃない、そんなの悔しいよ。
「私、迷惑ですか?」
あれ、何言ってるんだろ、私。ちょっと、何でキンジの袖掴んでるのよ、これじゃあホントにブラコンじゃない!
「ん、な訳無いだろ、いつも助かってるよ。昼飯とか、強襲科の訓練とか、色々な」
そう言って、キンジがまた私の頭を、今度は優しく撫でてくれた。...キンジがお風呂掃除しに行っちゃった、何か物足りないよ。
無意識に、キンジが撫でてくれた場所を触ってた。身体が少し火照ってる、どんだけ嬉しかったのよ、私。
でもなぁ、キンジもカッコイイと思えてきたけど、やっぱり金一お兄さんが一番カッコイイよねぇ。あの人、治す方が得意で、武偵免許も
そんな強さを持ってるのに、人助け第一で、しかも殆ど対価を貰ってない、只働き同然の仕事を進んでするんだから、カッコイイなぁ。武偵としての目標でもあるし、人生の目標でもあるよねぇ、あの人は。
「あかり、風呂掃除終わったぞ、もう沸かせてあるから、何時でも入れるからな」
あ、もうお風呂沸いたの?私どんだけ考えてたんだ、ちょっと自分に驚いてるよ、うん。
「じゃあ、キンジ先輩先に入ってください。私、宿題残ってるので、終わらせてから入ります」
「今日は勉強しなくても良いんじゃないか?あんまり脳を動かすのは、止めておいた方が良いだろ」
ホントに過保護何だから、そこまで心配するほど、私は虚弱体質じゃないよ!
「大丈夫ですよ。それに何かしてないと、無駄な事ばっかり考えちゃって、逆に脳に悪いんです!」
そこまで言って、キンジを脱衣場に追い込む。
「痛くなったら、直ぐに止めろよ?」
もう、そこまで心配する必要無いから!!
「大丈夫ですって!キンジ先輩は、女の子の家のお風呂何ですから、ゆっくり休んでください!!」
あ、キンジが呆れてる、良いじゃん!私だって女の子だもん!!喜びなよ!!!
「ふぅ.....よし、勉強頑張るぞ~、おぉ!!」
このかけ声、一人でやっても虚しいなぁ。
よし、今日は英語を勉強しよう。前世で全然覚えて無かったから、今世で一番力を入れた科目だよ、外国人との戦闘が増えそうだしね、キンジは。だから、世界共通で通じる、英語を一番勉強してるの。
後は、歴史かな?「イ・ウー」も、結局有名な人間の子孫が多いんだけど、結構祖先と同じ戦闘タイプの人とか、伝統がある人とか居たし、情報収集の面で、歴史は勉強してるよ。
えっと、昨日は英語の予習してたんだよね、お母さんに言って、小学校の頃から予備校に通ってるお陰で、もう中学生レベルの英語は分かるし、試しに英検でも取ろうかな?
二級までなら、頑張れば取れるし、キンジに教えるのも良いしね。何かお姉さんみたいで、ちょっと萌える。
二級まで取れれば、日常会話は問題ないみたいだし、TOEICって言うのも、予備校で先生に勧められたから、受けるのも良いかも、どれだけ自分が英語出来るかとか、気になるし。
まぁ、昨日は英語やったから、やっぱり今日は歴史の勉強かな?
えっと、今は邪馬台国辺りの所を、授業で習ってるんだよね、古墳とか土偶とか。
じゃあ、適当に単語と年表の暗記をして..........何これ、年表が殆んど無いんだけど、嘘でしょ?うぅ、暗記で授業を乗り切るのは無理か、地道に勉強しよ、勉強に近道は無いんだよ!!
「風呂上がったぞ、あかりも早く、入った方が、良いんじゃないか?」
ん?もう上がったn...!?何で下着姿なの!!?
「ちょっと先輩!?何て格好してるんですか!!」
キンジがばつが悪そうに顔を逸らす。
「いや、こっちに着替え忘れたから、着替えられなかっただけだ」
それなら顔を逸らさないでよ、勘違いします、私は。
「じゃあ、速く着替えてください!女の子の前で下着姿は常識が無いですよ!!?」
そう言って、私はなるべくキンジの方を見ないように、勉強道具を片付ける。以外と脱ぐと凄いんだ、キンジって。前世では自分の身体だったから、全然考えなかったけど、毎日強襲科で鍛えてれば、そりゃ筋肉付くよ、うん。
「あ、あぁ、すまん。直ぐに着替えるから!」
キンジが着替えを学生鞄から漁って、トイレに消えた。
.....今のうちにお風呂入ろ、明日は白雪先輩が来るらしいし、寝不足は身体に良くないしね。
急いで着替えを持って、脱衣場に入る。タオル忘れる何てヘマは、脱衣場にある収納スペースにタオルを仕舞う事で回避ィ!完☆璧!!
フフフフフフフフフラッキースケベ何て、させるものですか!!
フンフフーン、ゆっくりお風呂入ろっと。
いつも通り脱いだ服を、洗濯機の近くの籠に入れようとすると、中に既に入ってる物があるのに気付く。
「何だろこれ、キンジが忘れたらのかな?..........!!?!?」
バカキンジのバカァ!!何で下着を籠に置き忘れてんのよ!!?
普通は逆でしょ!?前世でもアリアがやってたじゃん!!いや、あれはアリアがお風呂に入ってる時だから、シチュは違うのかな?ってかこういうのは、そういうのを意識してる人同士がやるのが、美味しいのであって、私とキンジがしても、只のラッキースケベなだけで、って、私がキンジの下着見つけたからって、ラッキースケベになるわけ無いでしょ!?何考えてんのよ私ぃ!!
うぅ、これじゃあまるで、恋人みたいな感じじゃん。何それ、私まだそんな事する覚悟無いよ?そもそも私は、キンジの側にいるだけで満足だし。そういうのは、その、白雪先輩とすれば..........何想像してんのよ私!!?
「すまんあかり、中に....忘れ物......して........」
へ?
後ろから声を掛けられて、思わず振り返ったら、ドアノブに手を掛けて、こっちを凝視して顔を真っ赤にしてる、ヒステリアモードなバカキンジの姿があった。
!!!!!?!?!?!!!!?
「何見てんですかバカァ!!!!!?」
こっちを見るな変態!覗き魔!!犯罪者!!!一回死んで生き返って、もう一回死ねぇ!!!!
「すまない、本当に悪かった!許してくれ!!あかりは桃缶好きだったよね、直ぐに買ってくる!!」
あ!?逃げるなバカァ!!
よくも私の裸おぉ.....グスン私汚されちゃった、もうお嫁に行けないよぉ。
..........まぁ、元々行く気は無いんだけどネ!
それでも、生娘の裸を見た責任とってもらうからね。私、粘着だもん、絶対に忘れないから。何年経っても、絶対に責任とってもらうからね!!
.....もしくは金一お兄さんが責任とってくれるのも、全然オッケー。
ただし
私、武偵辞めて普通に就活した方が、平和な人生送れる気がするんだよねぇ。
キンジに死んで欲しくないから、武偵になって、力を付けてるけど、学年がズレてるから、そもそも一緒に香港まで行けないし、どうなるんだろうなぁ。
.....何考えてんのよ私。キンジに裸見られて混乱してるのかな?こんな考えやめやめ!どんどん気分沈んでいっちゃう。それより速くお風呂入ろ、お風呂。
折角キンジが居なくて、覗きの心配が無いんだから、ってかもう覗かれたんだけど。そうじゃなくて!キンジが居ないうちにお風呂入らなきゃ、長湯してたら心配するかもしれないんだし、早めにね!!
「!?結構匂いって残るんだ。何だろ、ちょっとドキドキする」
キンジが入った後、少し時間あったのに、全然匂いが残ってる。
嗅いでると、不思議と安心する匂い、多分前世の頃一番身近な匂いだったから、だと思うけど、生まれ変わっても安心ってするものなの?
..........あんまり考えないようにしよ、考えちゃダメな気がする。
「ふぅ~、いいお湯だなぁ、力抜けるぅ」
身体洗って、湯船に浸かる。
あぁぁぁ、良いよぉぉ、スゴく良いぃぃ。
ちょっと熱めの温度が、身体の疲れとか、IQとか、諸々溶かして癒されるぅぅ。
「...............眠くなってきちゃった」
お風呂で寝るのって、気絶と同じ扱い何だっけ?
何か頭回んないなぁ、そろそろ上がらなきゃ、ホントに寝ちゃいそう。
「上がろ上がろ、このままじゃ溺れちゃうよ」
そう言ってお風呂の扉を開けると、私の着替えを掴んでるキンジの姿を、脱衣場に確認した。
何でよりによってブラ掴んでるんだよバカァ!!!!!?
翌日、キンジの頬っぺたが腫れてるのを見て、白雪先輩が黒くなるのは、全くの余談です。