今回は短め、次回から、四人で任務になるかも。
朝、私が早起きして自室で着替えてる所に、キンジが入ってくるハプニングがあったり、朝御飯をキンジが準備してくれていて、ちょっとドギマギしたけど、そこは割愛。
今は八時半頃。本当はもう学校に居ないとダメな時間帯、今日は白雪先輩の話もあったから、二人で学校に電話したんだけど……白雪先輩が、任務を受けるって、私とキンジの欠席報告をしてたみたい。
流石は白雪先輩、何て思ってると、インターホンの音が鳴った、白雪先輩が来たのかな?
「あかり、飲み物の準備頼む」
「はーい」
キンジが玄関に迎えに行ったから、私はテーブルの上を軽く拭いて、飲み物を淹れる。えっと、白雪先輩と佐々木さんの二人って言ってたよね?
「キンちゃん、そのほっぺたどうしたの!?」
「キンジ先輩!?どうしたんですか!!?」
あ、やば、昨日と朝、覗かれた時についひっぱたいたの、赤くなってるんだった。あはは、白雪先輩に怒られるわ、うん。
「何もねぇよ。それよりほら、上がった上がった」
何だかこうやってると、本当にキンジと家族になったみたい。キンジがお客さんお迎えして、私がおもてなしの準備して、二人でお客さん歓迎するの。本当は、キンジのお祖父ちゃんとお祖母ちゃん呼んで、手料理ご馳走したりとか……してみたいなぁ、何て、思ったり、その。
「あ・か・り・ちゃん?」
「ひっ!?」
!?
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃ!!」
白雪先輩怖すぎぃ!!?
周りの風景、歪んでたよ!?目元髪で隠れてなかったのに、怖くて認識できなかったよ!?
思わず向かい合って、二秒で土下座したよ!!
「お、落ち着け白雪!これは俺が悪いんだ、だからあかりを怖がらせるな!!」
「え?!?ちょっ、キンちゃん!!?」
土下座しててよく分かんないけどナイスキンジ!!
このまま白雪先輩が許してくれると、言うこと無いんだけど、気がかりなのが一人。
「白雪先輩、キンジ先輩がこう言ってるんですし、ちょっと抑えてください。私も我慢してるんですし」
我慢って、まるで自分も怒ってるみたいな………佐々木さんってキンジと関わりないでしょ?今日が初対面だと思うんだけど、キンジが新しい女の子と会ったら、私に言うように言ってるもん。
「それで、あかりさん、でしたっけ?その体制止めてください。ボソッ遠山先輩に、胸元見られてますよ?」
なっ!!?
その声に思わずその場を飛び退く、胸元抑えてキンジを睨むと、不思議そうな目で見られた。
「あかりさんって、純粋なんですね。ちょっとかわいいかも」
騙されたぁぁ!!!!
「そう睨まないでください、遠山先輩を叩いたのでお相子ですよ」
うがぁ!!
私は裸も下着も見られてるんだよ!?ひっぱたくくらい安いもんじゃん!!
「おい、お前もあかりをいじめるな、さっさと席に着け。今日は話す事があるんだろ?」
うぅ、キンジィ、私の味方はキンジだけだよぉ……………キンジが原因なのに、キンジだけが味方って、私もしかして、キンジにマッチポンプさせられてる?
いや、キンジは無自覚だし、今回は周りが勝手にマッチポンプみたいな感じになってるだけだし、前世の私にそんな事する頭ないし、やっぱり私の味方はキンジだけだったんだよ!
「あかり、お前も早く座れ」
「あ、はい!」
キンジに言われて、急いでキンジの隣に座る。向かい側に佐々木さんがいて、こっちを品定めするような目で見てくる。
むぅ、何か下に見られてる感じがする。そりゃ、佐々木さんに比べれば私は、そこら辺の木端武偵と変わんないんだろうけど、それでも見下されるってヤ。私、アジアランキング下位の実力はあるんだから!!
「それじゃ皆、一回自己紹介してくれ。初対面が居るからな」
「私は佐々木志乃、SSRの一年です。白雪先輩の戦妹で、SDA日本部門で58位です」
これみよがしに自慢げにすんなぁ!!
バカにしてるの!?うわぁぁぁん!!!
「私は間宮あかり、強襲科の一年です。ランクはCで、えっと特技は、目隠ししてミスドのドーナツ食べて、名前当てられることかな?」
あ!
何でキンジ頭痛そうにしてんの!?良いじゃん、ミスドのドーナツ当てられるの、スゴいじゃん!立派な特技でしょ!?
「……………っぷふふ」
佐々木さんにまで笑われたぁ!!?
「俺は遠山金次、強襲科の二年でランクはこの前上がってB、特技は無い。趣味は隣のバカの飯を食うことくらい。好きなもの嫌いなものは特に無いが、強いて言えば女性が少し苦手。以上だ」
くくく、どうよ、キンジは私に胃袋を捕まれてる状態何だから、実質上級生をアゴで使える状態なのだよ!!
あ、佐々木さん驚いてる驚いてる。ふふん、いくらSDAランキングで上位になろうと、こっちには
「私の事は皆知ってるし、良いよね?」
白雪先輩が自己紹介省たいみたいだから、頷く。
佐々木さんはさっきと違って、何か勝ち誇ってる自慢げな雰囲気に戻ってるし、何かムカツク!
「今日この家に来たのは、理由があって、実は志乃ちゃんの超能力に関する事なんだけど、二人とも超能力が何なのか、説明するね」
「超能力には何個か種類があって、どれも才能が無いと覚えられないんだけどね、大きく分けて三つ。先天的に覚えている超能力。後天的に覚える超能力。それ以外の超能力。どれも使うには式力………魔力って言った方がわかりやすいかな?それを使って発動するんだけど、三つ目の超能力は本当に大雑把なくくりで、魔力を使わない超能力は、ここに入るの」
う~ん、勉強してたのと同じ感じだねぇ、ためになるわぁ。
キンジが何か信じてない感じだけど、キンジのヒステリアモードも、大概信じられないような能力だからね?
キンジ、多分三つ目に該当してるからね?
「遠山先輩は、信じてないですね?」
あ、佐々木さんがキンジに話し掛けてる。
「いきなりアニメの中みたいな設定言われても、すぐに信じられないだろ、普通」
確かに、私も前世で魔剣こと、ジャンヌと出会ってなかったら、信じてなかったし。
あれ、何で佐々木さん髪結んでたリボン二つとも取ってるの?
うん?何かこれ、見たことあるような?
何だっけ、どこかで見たんだけど、えっと?
「白雪先輩?」
「良いけど、ここはお部屋の中だから、加減気を付けてね」
「はい」
えっと、何か見たことあるんだよね、何だっけ、ものすごく寒い所で、周囲がスゴいごちゃごちゃしてる建物の中で………………………あ!?
私が思い出した瞬間、佐々木さんの手のひらの上に、湯飲み位の大きさの火が突然現れて、キンジと二人で目を見開く。
メッチャ驚いた!!
なにそれ!?何!!?
え?佐々木さん火の魔術使えるの!?
「これが魔術と呼ばれる超能力の一つです。分かりやすいように火の魔術を使いましたが、他にも色々ありまして。術式をしっかり勉強すれば、相手の武装解除をする魔術や、魔力を奪う魔術等、こちらの装備が無くても、ある程度の状況を解決することが可能です」
いや、これ見て説明されて思ったけど…………やっぱり超能力ズルい!!
見た目素手でも、中・遠距離の攻撃が可能ってことでしょ!?
攻撃以外にも、占いとかで索敵とか他にも色々、装備が必要なくなるって、どれだけ反則だと思ってんの!!
武偵の一番の悩みは、金銭問題………それも装備の金銭問題何だからね!!?
装備が必要なくなるって事は、それだけ他の必要な部分にお金を注ぎ込めるってことで!!とんでもなく卑怯だよ!ズルだよ!!
うぅ、お金はヒステリアモードや私の能力じゃ、解決出来ないのに、悔しい!!
「とまあ、こんな感じです。私の魔術の一つに未来視って大規模儀式魔術が有るんですが…………えっと、その、こういうのも私、してまして」
あ、佐々木さんが火の魔術消しちゃった。その後何かもじもじしだしたけど、未来視って何?未来が見えるの?何それスゴい!!
「その、名刺です。魔術の儀式に、多数の人間からの、熱狂を集める必要がありまして、その関係で、はい」
恥ずかしそうに出してきた名刺を、キンジと二人で見る。顔近くて何か緊張するんだけど…………………うわ、キンジの息遣い聞こえてるよ!?キャーーーー!!!
コホンッえっと、何々、『ワタナベエンターテイメント所属アイドルグループ「LOVE☆Detective♪」メンバー シノ★ノン』?
「志乃ちゃんスゴいんだよ!今度のシングルのPVセンターで踊ってるんだって!!」
「ちょっ、白雪先輩!?恥ずかしいから止めて下さい!!」
………………………………………………………………………え?
えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?!?!!?
「あ、あ、あい、どる?」
「えっと、その、はい。去年から、活動してまして、アイドルやってます。本格的に売り出したのは、今年からで、武偵アイドルのグループ何ですけど、私は二期生でして、未だ未だ新米で怒られてばっかりで、」
何かキンジの声に反応して説明してるけど、そんなの頭に入んない。
佐々木さんがアイドル?しかも二期生?
つか、グループの名前私知ってるし、それ以前に前世の時にも、理子がテレビに応援してたのとか、グッズ持ってきたりしてたから、知ってるグループだよ!?
っていうか私もファンだよ!!
「佐々木さん!!!」
叫んでそのまま佐々木さんの手を、両手で掴む。
「きゃっ!えっと、な、何ですか?」
私は驚く佐々木さんを無視して、メチャクチャ真剣に、佐々木さんのことを見つめる。
「え、えっと、その、間宮さん?」
部屋に居る皆、私の事を見て、私の顔が真剣な事に気付いて、固唾を飲んで見守る。
「佐々木さん」
改めて佐々木さんの名前を呼んだ。
「は、はい、間宮さん」
佐々木さんもこれからの事を緊張してるのか、真剣な表情で私を見る。
私は、天にも祈るような気持ちで、ゆっくりと言葉を発した。
「サイン、下さい」
隣でキンジと白雪先輩がお茶吹いたのは、この部屋に居る人間全員の秘密である。