魔法少女リリカルなのは Metal Chronicle -鋼を統べる者- 作:零式機龍
相手と対峙する。
数は3対3。
「行くぞ」
「うん!」
「2人とも気を付けて」
それぞれの目標へと飛び出す。
なのはは赤っ子へと、フェイトはシグナムさんへと。
そして僕は、使い魔の人へと。
(2人とも・・・頑張れよ・・・!)
魔法少女リリカルなのは Metal Chronicle -鋼を統べる者-
第21話 激突! 唸れ鋼の拳
「デバイスを強化してきたようだな」
「らしいですよ」
僕たちの目線の先には、激しくぶつかり合う2つの戦い。
それとは対照的に、こちらは静かな幕開け、いや、まだ戦いが始まってすらいないが。
「きっと、リベンジに燃えてるんじゃないですかね」
「お前はどうなのだ」
「僕は別にリベンジのつもりはないんですが」
「管理局としては、是が非でも我らを捕らえようと思うのではないか」
「そうですね・・・
僕と、あの白い子は局員じゃなくて、一応はあくまで協力者なんですが・・・
まぁ、自分の住んでる街に物騒な物が持ち込まれる事件なんか、
早く解決してほしいとは思ってますよ」
お互いに向き直り、視線が交わる。
「だが我らにも、譲れんものがある」
「でしょうね。そう言うと思ってましたよ」
両者とも構える。
「お名前を伺っても?」
「ヴォルケンリッター、盾の守護獣ザフィーラ。
お前は・・・神代だったか」
「ご存じ頂いたとは光栄ですね」
ザフィーラさんの眼に油断は無い。
こりゃ・・・こっちも油断できないな・・・
視線が交錯し、相手の出方を伺う。
(――― 来る!!)
正面から突進してくるザフィーラさん。
相手の特性がまだ分からない以上、まずは様子見だ。
取り敢えず、装備がガントレットっぽいので、アルフさんと同タイプだと仮定する。
「ふんッ!!」
繰り出される正拳突き。
身を捻りながら急上昇して回避。
右手の指先を伸ばし、相手へ向ける。
「5連メーザー砲ッ!!」
指先から5筋の小規模砲撃魔法を発動。
ザフィーラさんはシールドを展開、防御の構えに入る。
砲撃が着弾し、爆煙が発生する。
ここで追撃する!!
「美月ッ!!」
「
右脚脛部に、タービンの様な形状の機鋼を顕現、そして突撃。
HPDが激しく回転を始める。
爆煙が晴れ始め、姿の見えた相手に向けて、右脚を回し蹴りの体勢で振り抜く。
「旋風回転脚ッ!!!」
「――― くッ!!」
両腕をクロスさせ、そこにさらにフィールド系魔法で強化して、攻撃を受けるザフィーラさん。
そして逆らわずそのまま後退して衝撃を軽減する。
少し距離が空く。
再びにらみ合いに。
「祐介、どうですか?」
「こんな一瞬のぶつかりで分かる訳ないだろ。
取り敢えず、防御が堅いってのは分かった。
クロノの攻撃も、ほぼノーダメージで防いでたしな」
さて・・・そうすると、どう相手するか。
考えている間にも再度突っ込んで来るザフィーラさん。
最初の時より速いッ!?
「ハアァッ!!」
「ピっ、PS装甲の顕現魔力アップ!!」
「ぐッ!!」
先程のお返しとばかりに振り抜かれる回し蹴りを、思わず肘で受け止める。
美月が防御力を引き上げてくれたおかげでダメージこそ無かったものの、
強化前だったら肘が砕けてたかもな・・・
「ハアアァァァッッ―――!!!」
「うわわわわわッ!?」
考える間もなく、息もつかせぬラッシュを打ち込んでくる。
あるものは受け、あるものは逸らしと、防戦一方に追い込まれる。
とにかく状況を変化させないと―――
《美月! 拡散ビーム砲スタンバイ!!》
《了解!!》
その間にも、拳が、蹴りが叩き込まれてくる。
――― ここから反撃だ!!
「くッ! こんのぉッ!!」
「むッ!?」
左胸部に顕現した機鋼から、激しい光が瞬き、相手の視界を奪う。
そこへすかさず、
「ビームブレイドキイィックッ!!」
MR-Q15A グリフォン ビームブレイド。
脛部前面、つま先から膝にかけて魔力刃を展開、脚を振り上げる。
が、素早く後方に飛び退いていたザフィーラさんを捕らえる事無く空を切る。
間合いが開くが、すぐさま相手も体勢を立て直す。
ぬぅ・・・もうそろそろ視界は戻るよな。ただの目くらましだし。
相変わらず、その眼には油断も侮りも無い。
「シグナムから聞いてはいたが・・・
本当に油断のならない奴だな。
我らの将に一撃を入れただけはある」
「どうも・・・
感心してもらったところで、話とか聞いて頂けると嬉しいんですがね」
「聞けん・・・なッ!!」
また来たッ!!
受けだけに回ってたらきりがない!!
魔力消費は多少かさむが・・・やるか!!
「
変じるは、白・青・赤を基調とし、想いを拳に乗せる闘士の姿。
GF13-017NJ シャイニングガンダム。
これなら―――!!
突き出される拳を、正面から受け止める。
「でやああぁぁッッ!!!」
そのまま反撃に、超高速で拳の連打を打ち込む。
防御に回るザフィーラさんへ、続いて回し蹴り。
前腕で受けられるが、さらに追加で頭部バルカン砲と胸部マシンキャノンを至近距離での斉射。
「ぬぅッ!!?」
これは流石に入ったか!?
――― と思ったのも束の間、反撃の拳が繰り出される。
腕部アーマーで受け止め、左脚で蹴り上げからの踵落とし。
相手は半身で躱し、その体勢から後ろ回し蹴りが飛んでくる。
その脚を下から拳で叩き上げ、軌道を逸らし、そのまま後方に跳躍。
追撃のために突き出される拳に、こちらも拳で迎撃すると見せかけて―――
「シャイニングショットッ!!」
腕部アーマーに内蔵されているビーム砲から魔力弾を発射、展開された
シールドに着弾し怯んだ隙に、左腰サイドアーマーにマウントしてある
ビーム・ソードを右手で抜き放ち、上段から振り下ろす。
「はあッッ!!!」
「させんッ!!」
右手首を左手で掴まれ、押さえられる。
間髪入れず、左手で2本目のビーム・ソードを逆手で振り上げるが、
これも右手で展開した小さなシールドで防がれる。
「・・・くっそッ!」
相手の左手に向けバルカンを発射。
掴む力が緩んだ所に、展開されていた右手のシールドを蹴り飛ばすようにして後退する。
距離が開いたのも一瞬。
再び、お互いに突撃する。
繰り広げられる拳と脚の応酬。
躱し、受け止め、捌き、拳を打ち込む。蹴りを放つ。
一進一退の攻防。
その中でも何とか情報を引き出そうと粘る。
「闇の書を完成させようとしてる理由を! 教えてはくれないですかねッ!!」
「話す事など――― 無いッ!!」
「ああもうッ! またこのパターンッ!!」
左右の拳の連打から左脚の後ろ回し蹴り。躱されるが、その勢いのまま
右の腕部アーマー後部のブースターを噴射、威力を増した拳を突き出す。
ザフィーラさんは両手をクロスさせて受け止め、素早く後方に跳び退る。
「埒が明かないな・・・
いつまでも格闘戦に付き合う必要もないか。
美月、どう思う?」
「確かに、このままでは膠着したままですもんね。
この機鋼だけでは汎用に欠けますし」
そう、それが
一部の飛行能力機鋼などを除き、その時点で変化している機鋼の能力しか使えなくなるのだ。
つまり、この状態では、捕まえようにもバインドは使えない。
代わりに、その機鋼に関わる能力に関しては効果が上昇する。
例えば、腕部アーマー内蔵ビーム砲を撃った場合、
通常時と形態変化時では、後者の方が威力が高くなる。
「よし、最後に一撃入れる。
吹き飛ばすくらいは出来るはずだ。
その隙に
右手に魔力を集中させる。
再び前方から突進してくる相手を見据え、間合いを測る。
(――― ここだッ!!)
距離にして約10m。
普通なら拳の届く事のない間合い。
緑銀の輝きを纏った拳を開き、前へと突き出す。
「シャイニング・フィンガァァッッ!!!」
指関節が伸長し、隙間から放出された魔力流が、
指向性をもったエネルギー波動となって襲い掛かる。
「――― ッ!? ぬおおぉぉぉッ!!」
相手はシールドを展開するが、激しい魔力波動の奔流を受け止めきる事はできず、
勢いよく吹き飛び、眼下のビルに激突する。
それを確認し、
ザフィーラさんが瓦礫の中から姿を現す。
ノーダメージではないが、そこまで消耗してはいないようだ。
「・・・やっぱ堅ぇなー」
「呆れたタフさですねー」
こちらまで上がって来る。
それに応じて、いつでも動けるように身構える。
「む・・・? 先程の力はもう終わりか?」
「色々と考える事もありましてね。
そちらは・・・まだまだ余裕そうですね・・・」
「伊達や酔狂で、盾の守護獣の名を与えられている訳ではない。
だが・・・シグナムを相手取った事といい、
俺とここまで戦える者を相手にしたのは久方ぶりだ」
「そりゃどーも・・・
余力があるのはどちらも同じ、ですか。
勝負はまだまだこれからってトコですかね」
「・・・いや、残念だがそうもいかん。
我らは捕らえられる訳にはいかんのでな。
ここは退かせてもらう」
ザフィーラさんの言葉と同時、轟音が響く。
その音に上空を見上げると、なにやら強力な攻撃が結界を揺るがしていた。
身を翻し、離脱しようとするザフィーラさん。
慌ててその後と追おうとする。
「待てッ!!」
「自分と仲間の身を守るのだな!
直撃を受ければただでは済まんぞ!」
見上げれば、結界はすでに突破される寸前。
くそッ・・・! これじゃ追いかけるのは無理かッ!
結界が破壊されれば、3人とも逃がす事になるけど・・・
「結界、突破されますっ!!」
――― ッ!! ぐだぐだ考えてる暇は無いッ!!
「美月ッ!! 全力防御ッ!!!」
咄嗟に、複数の防御機鋼を多重展開する。
その直後、激しい雷撃が空間を震わし、轟音が響き渡る。
「のおおぉぉぉぉッッ!!!?」
そして――― 視界は閃光で満たされた。
第21話 終
~あとがき・・・もどき!!~
祐介「赤っ子と違って、話の分かりそうな人だと思ったんだけどな・・・」
美月「結局は戦う羽目になりましたねー」
作者「半年前と一緒だな」
祐介「考えてもしょうがないか。
それにしても・・・まーた趣味に走ったな」
作者「何が?」
祐介「
今度は機動武闘伝かよ」
作者「実用性に疑問があるとは言ったが、使わないとは言ってない。
何が気にいらんのだ。
あれか? シャイニングよりゴッドが良かったとか」
祐介「そういう話じゃない!」
美月「あ! 私ノーベルがいいです!」
作者「能力の機鋼顕現はともかく・・・形態変化には使わないだろーなー」
美月「えー、そんなぁ・・・」
祐介「もういいや・・・
今回の機鋼にいこう。
5連メーザー砲・・・・・・・・・・・勇者王ガオガイガー >>> キングジェイダー
HPDと旋風回転脚・・・・・・・・・GEAR戦士電童 >>> 電童
拡散ビーム砲・・・・・・・・・・・・機動戦士ガンダム >>> ドム
グリフォン ビームブレイド・・・・・ 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
>>> インフィニットジャスティスガンダム
シャイニングガンダム(形態変化)・・・機動武闘伝Gガンダム >>> シャイニングガンダム
・・・楽しいか?」
作者「とっても。ロマンがあっていいよねー」
祐介「そんな事より。あのままザフィーラさん逃がして良かったのか?」
作者「追ってたら結界破壊した攻撃に晒されるのよ?
ザッフィーも言ってたけど、直撃したらシャレにならんだろうしね」
美月「ちゃんと防御しきれたんですかねー?」
作者「さぁねぇ・・・次回につづく!」
祐介「グダグダだ・・・」