[登場人物]
私
ゆかり
小野塚小町
四季映姫
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[登場人物]
私
ゆかり
小野塚小町
四季映姫
■【表舞台】■
私の周りは死で満ちている。
世界は夜の如く、真っ暗だった。
幼い子供の頃は鮮やかだったものが、今ではすっかりとくすんでしまった。
夢で見た昔の鮮やかな景色は、もう見ることは無いだろう。
父が亡くなり、二年が過ぎた。
父は歌人して諸国を歩き回り、そして桜の木の下で亡くなった。
そう聞いている。
そのとき桜は満開だったそうだ。
それは父自身が望む最後だった。
後日その話は、大きく拡大していく。
桜は父を慕っていた者達も、次々に死に追いやった。
全て桜の木の下で――
いつしかその桜は「西行妖」と呼ばれるようになった。
私はその桜の木を知っている。
人々は桜の木が人を死に追いやったと言うが、私はそうは思わない。
亡くなった父が、引き寄せているのだ。
理由は簡単。
私もまた、人を殺しているのだから。
母が死んだのは、父が亡くなるさらに昔で、最早いつなのか私には分からない。
父は出家し、母と二人暮らしだった。
裕福ではなかったものの、母と料理を作り、洗濯をし、遊び、時に怪我をして心配させたりもしたが、楽しい日々だった。
その母は突然、私の目の前でこと切れた。
父は家に戻らず、親類縁者が代わる代わる私の面倒をみてくれたが、皆私の前でこと切れた。
例外なく。
そして親類縁者は、私を残し全員死んでしまった。
この家に人は寄りつかない。
誰も私に近づかない。
皆、私に殺されると思っているのだ。
私の前で死ぬ人は光っていた。
それはいつも唐突に、私の目の前で光る。
夜のように真っ黒な姿に、帯状に白い光が明滅する。
母が死ぬ直前もそうだった。
いきなり母が得体の知れないものとなり、私は恐怖で差し出された真っ黒な手を振り払い――
そして、母は倒れた。
その光が怖くなった。
時を選ばず、人は光る。
それが見えた瞬間、私は怖くなり手で顔を隠す。
見たくない、視たくない――
けれど、どうにもならない。
人の多い町中でも、それは起こり、あちこちで、同時に人が死んだ。
耳を塞ぎたくなるような怒号と悲鳴。
私は人にぶつかりながら、逃げ出した。
私は死神なのだ。
一人でいることは寂しくなんかない。
「だから、ゆかりは私に会いに来ないで。貴女も死んじゃうから」
ここ最近、私に会いに来る少女にこと情を説明した。
まあ言っても信じないだろうけど。
ゆかりという名前のきれいな声の少女。
「それに……こんな髪の色、気持ち悪いって周りから昔から言われていたし、貴女は私に近づかない方が……」
自分の髪の色が気持ち悪いとは、思ったことはない。
現にゆかりとそんなに大差はないのだから。
「貴女のその撫子色の髪、私は凄く好きよ」
なにやら難しい言葉を使う。
撫子色って何だ。
ゆかりもまた変わった人間だと言うことか。
「貴女の言っている桜の木の下で亡くなっている人って、みんなお腹を刺して死んだんだって……何かのおまじないかしら……貴女はどう思う?」
どうして、こういう話題を振るのだろう。
そんな黒い血まみれの人間を想像しろというのか。
ゆかりは変わっている。
「知らないわよ、そんなの」
「今の話しぶりだと、何か知ってそうだったから」
「どう話したらそうなるのよ」
私はゆかりにぐっと近づき、威嚇する。
ついでに、ゆかりの表情を確認する。
楽しそうな顔。
改めて警告しようとする前に、ゆかりは身勝手な結論を言った。
「じゃあ、合う時間を短くしましょう」
家の銭は底をつきつつあった。
買い物は晴れた日の日差しがつらく、曇りあるいは雨のときに出かけることが多い。
食べるものが少なく、体が弱っていることもある……のかもしれない。
死神の私は、働くことも出来そうになかった。
少しずつ、終わりの時は近づいていく。
ゆかりはその後も毎日のように家を訪れた。
嬉しくもあったが、怖かった。
一人だけの時間が、寂しく感じるほどに――
ゆかりは身のない会話を少しだけして、帰って行く。
私は客人でもある彼女に対し、水か塩水しか出せなかった。
ゆかりは気にしていなかったが――
今日もいつもと変わらず、ゆかりは訪れた。
時刻は正午を過ぎて二時間ほど経ったくらいか。
生暖かい風が肌を撫でた。
「今はどこも桜が満開で、皆花見気分ね。今日はあいにくの曇りだけどね」
私はゆかりの為に台所に行き、湯飲みに水を入れ部屋に戻った。
部屋に入って私は驚愕する。
「あっ……あ……あぁ……」
手から湯飲みがこぼれ落ちる。嫌な衝撃音。割れた破片が飛びちり、水が床を濡らす。
ゆかりに死の光が見えた。
「そんな……」
私は後退る。
恐怖で顔を覆おうとした手を――両手首をゆかりは掴んだ。
「お願いだから、動かないで」
ゆかりの言っていることが理解できない。
ゆかりの顔は白と黒で塗り潰され、表情など分からない。
ただ怖い。
訪れる、ゆかりの死が怖い。
ゆかりの手を振り解こうともがく。
と、唇に暖かいものが触れた。
その感触に私は動けなくなる。
見開いた眼の前の光景。
光は次第に消える。
いつものゆかりの顔があった。
触れていたのは、ゆかりの唇。
その唇が離れる。
「光は見えなくなった?」
私はこくりと頷く。
手首を掴む力が弱まった。
「緊張の糸が切れるって言葉は聞いたことある?」
ゆかりの言葉に首を振る。
「緊張状態から解放されるって意味なんだけど、貴女が見える光の帯は、おそらくは生命の糸」
「生命の……糸」
「だから、貴女が何もしなければ、恐らくは死なない。ただし、その糸を切るようなことをすれば……」
「糸を……切る」
「結論から言うと、貴女の指の動作が、糸を切る行為に当たる。話からすると対象との距離は関係ない。だから顔を覆う動作を塞ぐ必要があった」
「……」
「私が死んでいるように見える?」
私は首を横に振った。
荒かった息は次第に収まる。
「落ち着いた?」
ゆかりは優しく私に聞いた。
「もう大丈夫」
私はゆかりに言う。
「何か拭くものもってくるね」
そう言い部屋を出る。
ふと唇に手を触れ、顔が少し赤くなったような気がした。
手ぬぐいをとり、部屋に戻ろうとしたそのとき――
重い音がした。
まさか――
慌てて部屋に戻ると、ゆかりが倒れていた。
「ゆかり」
投げだされた手足。
顔を覗き込む。
見開いた両目。
半開きの口。
仰向けにし、胸に顔を近づける。
温もりは感じるが、鼓動は聞こえない。
「そ……んな」
ゆかりがいっていたことは間違いだったのだ。
私が殺した。
私が殺した。
私が殺したのだ。
「――――――――」
叫び、外へと飛び出す。
方向なんて知らない。
全てから逃げてしまいたかった。
どれくらい走ったのか。
裸足の足が痛い。
「うぁ」
石に躓き、私は受け身を取ることもできず、転んだ。
痛みに呻き、足を見る。
黒い血が、流れている。
周囲に、人の姿はない。
近くに一本の木が見えた。
走り続け、体は汗まみれ。
ぼろぼろの服が肌にはりつき、気持ち悪い。
木陰に入ろうとふらふらと歩く。
体力は底をつき、私は倒れ込んだ。
風はなかった。
仰向けになり、空を見上げる。
灰色の空にうすぼんやりと見える白い点々。
それは白い花々。
恐らくは桜の花。
この木が、「西行妖」なのだと、私は悟った。
二メートルほどの太さの幹。
顔を横に向けると、短刀が転がっていた。
ゆかりの言葉を思い出す。
私は鞘を抜き、ためらいなくお腹に突き刺した。
疲弊した体でも痛みは感じる。
血が止めどなく流れ、服を汚していく。
薄れゆく感覚。
視界の端にこちらに向かってくる人影があった。
朧げなシルエットから、それが誰なのか私にはわかる。
ゆかり。
幽霊なのだろうか。
近づく地面を踏む足音は、人間のそれで――
「ごめんね、ゆかり」
ゆかりは生きていた。
私の勘違いだったのだ。
ゆかりは何も言わず、私に近づく。
左手に感じる微かな手の感触。
ただ静かに――
ゆかりの顔が視界を埋め――
微かに感じる唇の感触。
私は目を閉じた。
微かに残っている手の感触は次第に消えた。
唇に感じる感触が、温もりが消える。
私は目を開ける。
そこには色彩鮮やかな景色が広がっていた。
はっきりとした木の輪郭、花の形、桜の木。
「これは……むかし……」
「あなたの話を聞いて思ったの。貴女は後天的な全色盲。私と貴女の髪は全然違う色なのに、貴女はそう感じてはいなかった」
ゆかりの姿は見えない。
ただ声だけが聞こえる。
綺麗なゆかりの声。
体はもう動かない。
「時間もないし、手短に話すわね。貴女に私と同じ景色を見せたかった。でも私の能力では、死の間際にしか――」
難しいことは分からない。
説明なんて要らない。
ただ――
「ゆかり……顔を……見せて……」
搾り出すように声を出す。
体の感覚はほとんどない。
私を覗き込む、ゆかりの顔。
両の瞳、肌、唇、長い髪。
見たことがあり、見たこともない、ゆかりの顔。
彼女は微かに笑みを浮かべ――
私の質問攻めに小野塚小町は嫌な顔をせずに答え、舟を漕ぐ。
やがて、二人だけの小さな舟は岸にたどり着いた。
私は彼女にお礼を言った。
岸には小町が言っていたとおり、一人の少女が立っていた。
緑色――小町に教えてもらった色の一つ――の髪に、凛とした顔立ち、見たこともない煌びやかな服装。
「お待ちしていました。こちらへ」
彼女に案内されるまま、私は一つの部屋に入った。
「私は四季映姫と言います。小町から話を聞いていると思いますが、改めて説明します。ここは是非曲直庁と言います。正確にはその一歩手前なのですが」
彼女の言葉が途切れる。
「意識的ではないにしろ貴女は多くの人を殺めた。その罪は罰せられなければなりません。本来は……ですが、貴女の能力は希有なもの。その能力を使って、私の仕事を手伝っていただきたいのです。心配しなくとも別に人を殺せ、と言っているわけではありません」
当惑する私に彼女は説明する。
遠くない将来、人手が足らず、死者を円滑に裁ききれなくなる。
その人手としてスカウトされ、近く閻魔として死者を裁くが、映姫自身、自分のサポート役が欲しい。
そして、その補助役に私を見立てたこと。
その能力、死を操る能力。
訓練すれば能力を制御できると言う。
すでにその準備として、冥界に白玉楼という屋敷を建てているそうだ。
私には難しくて理解できない言葉が続いた。
そして――
断った場合、私は人殺しの罪で地獄行き。
引き受けた場合は、私の罪と同時に記憶を消す。
脅迫にも聞こえるような言葉で、説明は締めくくられた。
「了解していただけるなら、こちらに貴女の名前を書いてください。それで契約は完了です」
こちらの不安を見てか、映姫は彼女の名を出した。
「これはゆかりの勧めでもあるのですよ。貴女に幸せな第二の生活を提供しようというわけです」
彼女の名前が出てきて、私はどきりとする。
金色の髪。
紫色の瞳。
重ねた桃色の唇。
「あの、ゆかりは一体何者なんですか?」
「それは私が答えても仕方のない問いです。彼女は必ず貴女に会いに来ます。そのときに本人に尋ねれば良いのですよ」
四季映姫はにこりと笑みを浮かべた。
彼女の言葉を信じても良いのだろうか。
分からない――けど。
もう一度ゆかりに会いたい。
変わらない思い。
私は見たこともない筆記具を使い、紙に自分の名前――西行寺幽々子と書いた。
■【舞台裏】■
ゆかりこと八雲紫は、木の反対側にまわり、事切れた西行寺幽々子の瞼を、そっと指で閉じた。
「あんまり、気持ちのいいことじゃないわね」
「……そうね」
紫の後ろから、少女が声をかけながら近づいてきた。
赤と白の巫女装束、博麗の巫女。
彼女の問いに振り向かず、答える。
「でも、上手くいったみたい。貴女のおかげよ」
こちらの感謝に、博麗の巫女は答えなかった。
これから彼女を利用するための、餞のプレゼント。
上手くいくかどうかは賭けだったが――
そのために、彼女――博麗XXの力を借りた。
博麗家。
実質、幻想郷――人と妖が混在する閉じた世界――でもっとも力のある人間だと、八雲紫は考えている。
その理由を上げるなら、能力の自由度だ。
護符にあらゆるものを封じる力を持つ彼女。
その力は大きく二つに分かれる。
物理的なものを封じる力と、頭の中にあるイメージを封じ込める力。
今回利用したのは後者の力だ。
作り出したのは二体の人形。
一つは八雲紫を模した人形。もう一つは視覚と聴覚、二つの感覚を持った人形だ。
この人形には心臓はなく、ゆえに心拍は存在しない。
前者は、幽々子にゆかりが死んだと思わせることが目的だった。
そして、彼女を「西行妖」の元で自害に導く。
彼女にプレゼントの箱を開けさせるための、一つ目の行程。
必要であれば、スキマを使って彼女を移動させることも考えていたが、上手く事は運んだ。
後者は、幽々子の視覚を正常にすることを目的にしている。
やり方はこうだ。
幽々子と人形を接触させ、二者の明確な境界を作る。
そして、その境界をいじくる。
それだけ。
混濁する、触覚、視覚、聴覚、嗅覚、味覚。
致命傷を負い、血を失い、身体感覚は次第に失われる。
おそらく最後まで残るのは視覚と聴覚。
混じり合った視界は人形の視界を幽々子に見せる。
そういう算段だった。
聴覚は念のためだった。
視力の悪い彼女は、不自由な生活を聴覚と研ぎ澄ませて補っている可能性があったからだ。
幽々子が倒れた桜の木の反対側に人形を配置し、人形に触れさせ、明確な境界を作り、二者の感覚の境界に揺らぎを生じさせた。
キス――他に思いつかなかった――をし、一時的に視覚を遮り、境界を崩す。
交じり合う感覚は、鮮やかで情報量の多い人形の眼が彼女の眼となり――
ぱちん。
博麗の巫女が指を鳴らすと、二体の人形が跡形もなく消えた。
ゆかりの姿の人形と、幽々子の手を触れていた巫女にそっくりな人形。
彼女は殺さなくてはならない。
「西行妖」の噂を聞き、調べた結果行き着いた先が、西行寺幽々子と一人の少女だった。
何者をも容易く殺害できる能力。
幽々子は能力を使いこなせてはいなかった。
彼女が力をコントロールできたとき、何が起こるのか。
彼女の能力は果たして、人間だけに発揮されるものなのか。
他の動物は?
無生物は?
その答えは分からない。
彼女の能力はどこまでのものなのか。
もし幻想郷に張った結界すら壊す可能性があるのなら――
殺すか。
あるいは――
外から見るだけでは、最初どうやって相手を殺しているのか分からなかった。
いくつかの予想をつけたが、結局本人に話を聞かなければはっきりしない。
危険だが――
そして偶然出会った少女、四季映姫。
彼女は、西行寺幽々子と必要としていた。
映姫は三途の水先案内人――小野塚小町から「西行妖」のことを聞き、彼女に行き着いたと言う。
能力の有用性、あるいは危険視。
部分的にではあるが、彼女と利害が一致していた。
能力を理解し、生かして自分の道具として手元に置くより、死してずっと手元に置いた方が良い。
「聴覚なんて、必要なかったかもね。どうして、貴女に追加注文したのかしら?」
巫女はため息をつく。
「それ、私に聞くの? あんたが彼女に伝えたかったことがあるからに決まっているじゃない。私を呼び出して、こんな芝居がかった演出を手伝わせて……私には、羨ましいくらいよ」
半目でこちらを睨み、巫女はいつものように饒舌になる。
スキマ妖怪はいつものように聞き流す。
「殺すぐらい、あんたなら簡単でしょ。全く……ごめん。言い過ぎたわ」
どうしてこんな事したのか、今となっては紫も分からない。
幽々子の体を抱え、立ち上がる。それを見た巫女が紫に問う。
「どうするの?」
「彼女に相応しい場所に埋葬するわ」
紫は一拍おき、言葉を続ける。
「先に貴女を送るわ。帰りましょう、幻想郷に」
スキマを開こうとしたそのとき、赤白の巫女が止める。
「……ゆかり、それ」
彼女が指差した先に、虹色に光る一本の糸があった。
それは幽々子の心臓の位置から生え、桜の木へと繋がっていた。
彼女の能力によるものなのか――
それとも――
死して子を縛る血の呪いか、あるいは――
「どうする? 何か試してみる?」
巫女は真剣な面持ちで紫に尋ねる。
「いえ、このままにしときましょう」
桜の木と幽々子を遠ざけるのはまずいような気がした。
彼女を木にもたれせる。
「先に貴女を帰すわ。疲れたでしょう?」
「そうね。貴女みたいに半日寝てしまいたいぐらいにね」
彼女を帰し、紫は考える。
この木はすでに妖怪に値する代物で、近い将来、人の血を求め近く通りがかった者を自尽させる可能性がある。
人の血を吸い、花咲かす。
さぞ人を魅了するだろう。
この桜の木は焼き払う予定だった。
この木は焼き払うというこちらの行動を予測して、幽々子を人質に取ったのではないか?
――まさかね。
考えても仕方ない。
四季映姫の話を思い出す。
彼女の新たな住居に庭師がいると言う。
その庭師に「西行妖」を冥界に移植してもらうのはどうだろうか。
生の糸を切る力。
彼女が能力を制御できるようになれば、この糸も切れるのではないか。
一陣の風が吹いた。
幽々子の撫子色の髪が、紫の金色の長髪がなびく。
雲の切れ間から差した太陽の光が、幽々子の顔を照らす。
舞い散る桜の花びらが、二人を包んでいた。
了
[登場人物]
西行寺幽々子
八雲紫
小野塚小町
四季映姫
Special Thanks
博麗XX
■【楽屋】■
相も変わらずの駄文ですが――
ゲームをしているときは「~程度の能力」は気にしてはいなかったのですが、西行寺幽々子の能力「死を操る程度の能力」がどんなものかを想像すると、何となくですが「直死の魔眼」のイメージになりました。
原作は読んでいません。第一章の映像のイメージです。
あれは、彼女の技術があって為しえる能力という感じだったので、幽々子はもっと容易く殺せる能力に変更しました。
見えるものが「死の線」ではなく「生の線」という反対の設定で、線(糸)を切る動作で、道具もなく、射程距離もなく、殺せる方がそれっぽいかなと思って設定しました。
一本のレーザー光が横切り、遅れて次々にドカドカと爆発していく、あんなことを指先一つでできる感じです。
秋★枝さんの「恋は光」の影響もあるかも……
私が面白い、あるいは印象に残っている小説は以下の要素があります。
1. 印象的な台詞、文章がある。
2. 個性的な、あるいはエキセントリックなキャラクターがいる。
3. 同じ、あるいは似たような場面や展開がある。
4. 対(対比)になる場面や展開、人物、小道具がある。
5. たたみかけるような展開がある。
6. 大きなどんでん返しがある。
126は文章力の影響が強いと思っているので、これらは無理。基本345を入れようと考えて書いています。
ゆかゆゆ(ゆゆゆか)を書こうとすると、生前幽々子、亡霊幽々子の二択があります。
ゲーム内の幽々子は弾幕、演出共に華やかなイメージがあります。
4の要素考えるにあたって、華やかなイメージから、華やか⇔地味。
「妖」1面レティ・ホワイトロック戦、青の弾幕。青一色。
地味、一色から単色、そこから色盲。
とういわけで生前幽々子を色盲だったらという設定にしました。
こうなるとオチは自然とあれになったので、紫の能力だけで何とかできないかと考えましたが無理でした。
助っ人として、アリスは年齢が分からないので駄目。頼みの綱は主人公(万能だと思っている)の博麗霊夢。
でも、この時代に霊夢はいないので、博麗の血を持つ者を設定しました。すみません。
霊夢のイメージで楽しんでいただければ、ゆかれいっぽいかも……いや、ないですね。
反則っぽいですが、それでも楽しんでいただければ幸いです。
以下、長編を読んでもらっている方、向けになります。
単なる単発短編として楽しみたい方は見る必要はありません。
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長編で能力を書いていながら使っていないのもあれだったので考えてみました。
「あの桜の木を満開にさせようと思うの」
彼女がこれを言い出したのは、これで三度目だ。いつの間にか頭から抜けていくようだ。
それとも記憶をなくしてもなお、あのときの桜を求めるのか――
一度目は八百年前、その次は三百五十年前。良い迷惑だ。そのたびに、紫と妖忌の二人は幽々子に――ある部分は隠して――説明した。おかげで事前に春集めなどすることはなかったのだが。
だが実行したところで、藍の計算では精々八分咲きが関の山だそうだ。満開になることなどない。
満開になれば、彼女自身が自滅するだけだというのに。
しかし――
紅霧異変からそこそこ時間が経った。あの巫女にちょっかいを出すには良い機会か?