外伝クトゥロニカ神話『4つの愛』   作:カロライナ

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【前回のあらすじ】
 一旦、2手に分かれ不快感に身を震わせながらも探索を進める。
 ここの研究所では超能力の実験を行っていたことが判明。
 謎の不快感は二度、ドールと探索者を襲う。




Episode2-2 『代理指揮通達』

 書類に関して新たな記述を見つけ、謎の頭痛や不快感に襲われている間。

 その頃、扉の開閉に向かった4人のうち、纏が(かんぬき)に手を掛けていた。

 

「飛鳥。先。女。泣く。声。」

「泣いている方がいらっしゃるのでしたら、励まして差し上げないといけませんね。星乃さん、教えて下さってありがとうございます。」

 

「開きそうか?」

「なん・・・とか。」

「援護射撃は任せておけ、何が出てきてもアタシが護ってやる。」

 

 扉側を先頭に、纏、赤大、星乃、飛鳥の順序で立っている。

 赤大は二挺拳銃をホルスターから既に引き抜いており、いつでも発砲できる状況で纏を励ましているのであった。そんな掩護射撃をしてくれるという赤大に友情の高鳴りを感じながら、重く閉ざされた閂を開け切った。そして扉さえ押せば開くと言った瞬間だ。

 背後から修羅とぬいぬいの苦渋に満ちた声が通路側にも聞こえた。

 

「あ、ああ赤大さん!」

「あぁ、分かってるよ! 星乃! ここを見張ってろ!!」

「分かった。」

 

 纏の掛け声と共に纏と赤大も踵を返し、通路先の研修室に戻る。

 しかし、2人が戻った時には幸運にも謎の発作は収まったようで、壁を背凭れ(せもたれ)掛けながら休んでいる2人の姿が見えた。

 その付近ではクリスティーナとロジーナが、自分の頭に手を当てたり、身震いをしているのが目に入る。

 

「どうかしたの?!」

「大丈夫か!? 何があった?!」

 

 纏は重症なぬいぬいに駆け寄り、赤大は比較的話の聞けそうなクリスティーナに近づき事情を尋ねる。しかし、クリスティーナは良くわからないと言った様子で首を振るだけであり、ぬいぬい自身も纏に向けて引き攣った笑顔を見せるだけだった。

 

「赤大さん! ボクはぬいぬいを運びます! 赤大さんは修羅 縫さんを!」

「おう! ・・・・クソッ・・・一体なんだッてんだよ・・・!」

 

 2人はそれぞれ重傷な2人の方に手を貸すと、2人の歩幅に合わせた速度で扉まで運んで行った。残された2人も、対戦車ライフルを杖や互いに肩を貸し合う事で、なんとか閂の前まで訪れる。閂前まで来ると4人の調子も落ち着き、若干の疲労感がある様子ではあるが、行動するには支障がない程度には回復したようだった。

 

「・・・大丈夫です。行きましょう。」

「わたしも・・・大丈夫です。ここに長居するのは良くないかもしれません。行きましょう。」

 

 しかし“回復した”と言っても、顔色は決して良いと言えるようなものではなかった。

 修羅が立ち上がるとぬいぬいも後を追うように立ち上がる。被害が少なく済んだ2人は、ほぼ完全に回復したと言った様子で戦闘準備をしている。

 

「・・・・・おい、纏。頼みがあるんだが。」

「なにかな?」

「修羅が意地で動いているところがある。お前は他の連中のまとめ役としても動いていたな。いざとなった時の指揮は任せても良いか?」

「うん・・・!」

 

 明らかに大丈夫な様子ではない修羅を見た赤大が、小声でぬいぬいを補助しに行こうとした纏を呼び止める。纏はその場で立ち止まり、赤大の声に耳を傾けた。

 幸いにもぬいぬいのフォローは飛鳥が手を貸しているようだ。安心して、そのままの状態で返事を返す。

 そして赤大の表情は見えなかったものの、すべての指揮を任されると表情は替えなかったが、自信ある返答を返した。

 

 

 




【後書き】
 クトゥルフ×ネクロニカ小説を書いていると言うことで、私も新たに新システムに挑戦してみました。
 思いのほか楽しかったですよ! ネクロニカ!

 まさに、スプラッター洋画劇場
 はじめろハラワタ!飛び散れ血液(粘菌)
 四肢バラバラ、アンデットの少女!!
                          ネクロニカ!

 シナリオ時間通りで毎回終わりますし、買ってよかったです。
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