外伝クトゥロニカ神話『4つの愛』 作:カロライナ
悲惨な姿となってしまったぬいぬいを見た赤大は正気を取り戻す。そして次は庇われることなく銃口の向きから射線を読み取り鉛玉を正確に回避するのであった。
ドールと探索者は手を取り合い探索者を前線へと送り出す、ショットガンの援護の元対戦車ライフルで敵を貫いたのであった。
恩師であるシスターへとトドメを指したのち、動くことのできるドール達はその他に蠢いている『ナイトメア』となった少女たちを成仏できるよう1人残らず無に還すのであった。
ドールたちは慣れた手つきで自分たちの身体を修復していく。
探索者も、また使えるパーツの捜索や、今夜 教会内に泊まるための場所確保に勤しんでいた。
ドールと探索者。各々の行動をとっていると、バラバラになったバレットシスターが肉片同然の身体で動き、呟くように再び呻き始める。8人はその様子に呆気にとられバレットシスターを見つめる。戦闘不能となった後も、彼女は腕を乱暴に接合し自らの腹部からこぼれた臓物を、ちぎれ落ちた手で丁寧に拾い並べている。
更にはらわたから取り出した己の子宮を掲げながら彼女は呟いた。
「どうか彼の子らに救いを・・・・・・・受難の果てに救済を・・・・・主の慈愛を大地へ・・・・・・。」
転がり落ちた目玉は、痙攣の様に脈立ちながらドールたちをじっと見つめて、ズダズタになった顔も僅かに・・・・・わずかにではあるが微笑を浮かべていた。
狂気判定+SANチェック1D3/1D6
ロジーナ→4【失敗】
飛鳥+1
ぬいぬい→6【成功】
飛鳥→4【失敗】
ロジーナ+1
纏→8【成功】
クリスティーナ74→79【失敗】
74→68
修羅65→25【成功】
65→64
赤大63→83【失敗】
63→59
星乃79→92【失敗】
79→73
アイディア
クリスティーナ65→70【失敗】
70→8【スペシャル】
星乃1D10→異食症
肉片が蠢き微笑むという不気味な光景に、誰もが口を押え吐き気を催すのを耐え切るしかなかった。
探索者、星乃を含め、全員は揃いも揃って青白い嫌悪を抱いているような表情になり、シスターから目を逸らしたり、耳を塞ぎ肉片が蠢くような音を阻害していた。
星乃は、フラフラとナイトメアを片付けた屍の山に近づくと、その一切の感情を表に出すことなく無表情のまま顔面から死体の山に飛び込んだ。腕を死体の隙間に深く差し込み、顔面も奥へ奥へと減り込ませていく。
シスターに加え、星乃の奇行に飛鳥は恐れ
満足に動けるのは纏とぬいぬい2人しか居ない。
二人は顔を見合わせる。いくら自分達に攻撃してきたとはいえ、自分たちの恩師が目の前で自分達を見ているのだ。このまま野営などしようものなら、生暖かい視線によって狂いそうな気分でもあった。
「・・・治しませんか? もう中身はシスターではないのかもしれませんが・・・それでも・・・外見はわたし達に生前は優しく接してくれた方です。このままではあまりにも可哀想だと思います。」
「・・・うん。武器は取り上げて基本パーツだけでも直そう。もしも、また攻撃してきたその時は・・・・。」
ぬいぬいと纏は、それ以降言葉を交わすことなく、蠢く肉片をかき集めシスターに縫合する。接合ではない。纏は持ち合わせの縫合糸を使い、丁寧にシスターの肉片をかき集め生前のシスターを作り出していた。まるでネクロマンサーにでもなった気分だった。
ぬいぬいはナイトメアの屍の山から、星乃の行動に若干引きつつシスターの肉片を探し出す。動かない肉片から蠢く肉片を探し出すのは、苦労が殆ど必要なかった。しばらく肉片を捜索していれば、肉片自らがぬいぬいの目の前に現れることもあれば、症状の落ち着いた修羅がぬいぬいのサポートをしに、巨体で動かしにくいナイトメアの死体を移動させに手伝いに入るなどをした。
そのうち、シスターを修復する人手も増え、2人で修復する時よりも効率的に修復が行えるようになる。
ぬいぬいと修羅の二人は、積み重なった大量のナイトメアの死体から、シスターの肉片を探し出す。探し出した無害な肉片を赤大が、縫合糸で修復中の纏の元まで運搬する。ロジーナとクリスティーナでシスターの扱っていた武器や武器になりそうなものをシスターから遠ざけ監視し、我に返った星乃と飛鳥の両名は教会に新手の敵が居ないかどうか歩哨していた。
太陽も完全に沈みきり、辺り一帯は深淵の闇が包み込んでいた。しかしクリスティーナ、修羅、赤大の3人は暗視ゴーグルにより視界の確保は出来ており、シスターの修復に励む。
ぬいぬい、纏、ロジーナ、飛鳥も本来、人間であれば何も見えない中を ドールと成り果ててから感覚器官が特化したのか、暗闇による弊害は及んでいる様子はなく修復を行っていた。
星乃は飛鳥の手を握り他愛のない話を交わしながら、無音かつ暗闇の中を歩哨しているのであった。
【後書き】
今回は裏話となります。今回の話を書いていた時なのですが、不思議と牛モツが食べたくなりましたね。自分でもよくわかりません。
蠢く肉片の描写をしていた時は、気分の悪さを感じていたのですが、シスターが自分の肉片を地面に並べ、子宮を掲げた直後無性にモツが食べたくなりました。
恐らく噛み応えのあるモツと、分厚そうで噛み応えのありそうな子宮が重なったんですかね?
一番、執筆中に困惑した場面です。