外伝クトゥロニカ神話『4つの愛』 作:カロライナ
赤大、纒、星乃、飛鳥の4人は後部ハッチ側で胎児片手に盛り上がる。
隣では修羅がぬいぬいに剣術の再認識を行っている真っ最中のため、更に装甲車は盛り上がるのであった。
無理強いをする飛鳥に、星乃は恐れを見せる。
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
運転席の背後ではにぎやかに騒いでいる組とは、うってかわり装甲車を運転してるクリスティーナとロジーナは非常に静かであった。クリスティーナが運転しているところをロジーナが無言で見つめている。
「ふぁーぁ・・・。・・・わたくしもこのまま無言で運転していると眠くなって居眠り運転してしまいそうですわ・・・。ロジーナ、良ければお話につきあって下さらない?」
「・・・・ぅん・・・・いいよ・・・。」
欠伸を1つし、更に賑やかになってきた背後に負けないような声を出しながら、視線を一瞬ロジーナへと向ける。承諾するかのように彼女も頷いてみせた。
「さて、と言ったものの・・・何を話しましょうか。わたくしの妹達について? 足高お姉様についてにしましょうか? ロジーナは何か希望はあります?」
「・・・・・・昨日・・・・クリスティーナが・・・・・言っていた・・とっておきの・・・・・・・面白い話について・・・・聞きたいな・・・・。」
「あっ。話すって言ったまま結局話しませんでしたわね。忘れていましたわ。」
「・・・・。」
「ロジーナ、昨日わたくしの運転が上手だって褒めてくれたでしょう?」
「・・・・・ぅん・・・・・・褒めた・・・・。」
「実は、なんと、この運転を教えてくれたのはロジーナ。貴方自身なのですのよ!」
「・・・へぇ・・・・・。」
クリスティーナはロジーナに話す内容について、フロントガラスから敵影を警戒しながらも模索していたもののロジーナ自身に話題を振られると一瞬ハンドルから手を放し、思い出したかのように手鎚を1つ着いた。そして話し方のアクセントに強弱を付けながら、衝撃の事実っぽく、運転が上手い理由を伝えた。しかし、帰ってきたのは星乃のような素っ気ない返答であった。
「あら、反応が薄いですわね。つまらなかったかしら? 驚いて貰えるかと思ったのですけど・・・。」
「・・・・うーん・・・・記憶にないから・・・なんとも・・・いえない・・・・だけ・・・。わたしは・・・・クリスティーナの・・・・・話・・・・好きだよ・・・・?」
「あらそう? ありがとうですわ。ふふっ。」
「・・・・・わたしは・・・人に教えられるほど・・・・運転・・・上手かった?」
「ええ! それはわたくしに仕えた誰よりも上手でしたわ! 例えるならば、まるでハリウッドのアクション映画のような運転捌きで・・・! あの運転のおかげで わたくしは何度もロジーナに助けられましたもの!!」
「・・・・・・そう・・・なんだ・・・・・。」
「まぁ、今の幼いロジーナがそうだったとは限りませんし、無くした記憶は少しずつ思い出していけばいいだけですわ。だから、全て思い出すまで一緒にがんばりましょう?」
「・・・・・・うん・・・・・・頑張る・・・・。」
「流石ロジーナですわ! その意気ですことよ!!」
運転席組も和気藹々としてきたところで、やがて車両は海岸沿いの切り立った崖まで、その脚を進めているのであった。
対話判定
ロジーナ→クリスティーナ 7【成功】
【後書き】
本来は就寝する前に展開するはずだった小話の1つです。
行動判定に成功したら、装甲車の上でクリスティーナが生活していた日常風景の話も交えながら展開する予定だったんですがね・・・。なにぶん失敗しましたので。
今、盛り上がっているときにショートバージョンですが、組み込んでみました。