うたわれるもの 別離と再会と出会いと   作:大城晃

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偽りの仮面 隠密衆編~ウズールッシャ侵攻の巻~
忍び寄る戦火~侵され始める日常~


忍び寄る戦火~侵され始める日常~

 

 

 ウズールッシャ皇グンドゥルア、ヤマトへ進行す。

 

 ウズールッシャ――それは百以上もの部族が住まう土地であり、以前は國として成り立っていなかった。彼らのほとんどは豊かな土地を求めて旅をする遊牧民であったが、乾燥した土地柄豊かな土地などそうそう有るものではない。彼らはその土地を求めて対立し、部族間で争いが絶えなかった。そこに現れたのがグンドゥルアである。彼は武力により瞬く間に百を超える部族をまとめ上げ、ヤマトへの進行を開始したらしい。

 帝都にその噂が流れだして数日、自分達はいつもと変わらぬ日々を過ごしていた。もっともオシュトルの提案で以前から行っていた警邏の回数が増えたがな。

 

 自分は今、クオン、フォウと共に朝市に買い出しに来ている。そろそろ食材を補充しとかないと備蓄が切れかけだったのだ。こういう事はすでに何度もあるが流石に眠いな。皆はまだ布団の中でぐっすりな頃合いだろうし、しょうがない事ではあるのだが。

 

「ごめんねハク、付き合わせて」

 

「気にするな、たまには朝の散歩も良いもんだしな。なぁフォウ?」

 

「フォウ、フォウ!」

 

 そう言いながら朝の空気を吸い込み、周りを見渡す。いつも通りに、否、いつも以上に賑やかに声が飛び交う光景がそこにはあった。しかし……

 

「近々戦が始まるって噂だってのに、皆不安がるどころかいつもより元気なくらいだな」

 

「うん、そうだね。たぶん皆このヤマトが負けるだなんて、思ってもいないんじゃないかな?」

 

「……帝への圧倒的な信頼故か」

 

 そんな風に話をしながら市場を回る。クオンの言うとおり、この國が勝つ事を微塵も疑っていないのだろう。それだけ帝とその配下が信頼されてるってことなんだろうな。ま、自分達にはあまり関係のない事だと言えたら良いんだがどうなる事やら。

 自分達の仲間には八柱将の娘が二人と、國の皇子が一人いるのだ。名代として派遣される事もあるだろうし、キウルやネコネなんかはオシュトルの妹と弟分だからな、あいつが出陣するとなればついていく事になりかねない。そう言う意味では自分達も無関係とは言えないだろう。

 

「ルルティエとネコネに影響が無ければいいがな……」

 

「あれ?他の皆は良いんだ?」

 

「アトゥイは戦争って聞いて嬉々として突っ込んでいきそうだが、腕も立つし少ししか心配していない。キウルとマロに関しては……あいつらも一端の男だ。信頼もしてるし、なによりオシュトルと一緒だからな」

 

 クオンは自分の言葉に少しは心配してるんじゃない、と言いながら優しい目で見てくる。少し気恥ずかしいのを誤魔化すように、荷物を持っていない方の手でクオンの手を握った。

 

「クオン、皆が戦場に行かなければならなくなったら……」

 

「うん、判ってる。手伝うつもりなんでしょ?薬なんかの準備は進めておくね」

 

「ああ、頼む。ありがとなクオン」

 

 自分の言いたい事を先読みしてそう言ってくるクオンに礼をいうと、気にしないでと返してくれる。まったく、本当に自分には勿体ないくらいに良い女だな、クオンは。もっとも誰にもやる気は無いがな。

 後はノスリとオウギにも話を通しとかないと。それにマロンさんとロロの事をトウカさん(お義母さん)に頼んでおくか。出来れば今日中にでもしておかなければならない事を心の中でいくつも上げ、市場を回る。

 

 その後は他愛もない話をしながら市場を回り、食材を買い揃える。他にもフォウが興味を示した果物なんかも買い込み、皆が起きてくる前に白楼閣へと戻った。

 

 

Interlude

 

 

オシュトル邸~執務室~

 

 

 まだ多くのヒトは寝ているであろう時間、その部屋には四人のヒトの姿があった。一人はこの屋敷の主オシュトル。もう一人はオシュトルの采配師マロロ。そして早朝だが呼び出されたネコネとキウル。この四名だ。

 

「某も帝の命によりウズールッシャ討伐の任に着くこととなった」

 

 オシュトルが厳しい表情のままそう声を発すると他の三人の表情も引きしまる。オシュトルは三人の顔を見まわしてから再度口を開いた。

 

「マロロとキウルには某の補佐として同道してもらう。構わんな?」

 

「謹んで拝命するでおじゃるよ、オシュトル殿」

 

「わかりました。兄上」

 

 オシュトルは二人の返事に頷くと今度はネコネに視線を向ける。

 

「ネコネ、おまえは……」

 

「わたしも着いていくです」

 

 ネコネはオシュトルの言葉を遮るようにそう言うと、力のこもった瞳で見つめ返す。その目をみたオシュトルは何を言っても無駄と悟ったのか先程言おうとしていた言葉を飲み込むと口を開いた。

 

「……判った。その代わり某、もしくはキウルと行動を共にするのが条件だ。それを呑めるというのなら同行を許そう」

 

「はいです。兄さま」

 

 ネコネは真剣な表情ながらも、どこか嬉しそうにそう言う。オシュトルはネコネの言葉に頷くと再度口を開いた。

 

「ネコネ、今日の晩で良いのでハク殿とクオン殿をここに呼んでくれるか。出発は明朝になる故、ハク殿達にも知らせておきたい。それに頼みたい事もあるのでな。キウル、お前は近衛の者たちと改めて面通しを済ませよ。マロロ、其方はご母堂と妹君に知らせておくようにな」

 

 三人が頷いたのを確認しオシュトルが立ち上がったのを合図にし、四人はそれぞれやるべき事をやる為動き出した。

 

 

帝城~会議室~

 

 

「デコポンポ殿が勝手に出陣しましたか……」

 

 そこに詰めていた八柱将のまとめ役である男、“影光のウォシス”は兵から報告を受けていた。兵が出て行くと少しの間だけ思考し、控えていた者に指示を出す。その者が出て行くとウォシス立ち上がる。

 

「両近衛大将に出陣の要請をしましたが、少なくとも準備に半日は掛るでしょうか?まぁ、間に合わないと言う事は無いでしょう。ヴライ殿、ライコウ殿、ムネチカ殿には予定通りに動いて貰うとして……本当に厄介な事をしてくれますね、デコポンポ殿は」

 

 ウォシスは嘆息しながらそう言うと、自身も兵站の確保等の為動き始める。ハク達が朝市で買い物をした日の朝の出来事だった。 

 

 

ミカヅチ邸~執務室~

 

 

「委細承知した。準備を整え出立する」

 

 伝令としてやってきた兵にそう返し、ミカヅチが退出を命じる。ミカヅチはミルージュに目配せをすると、彼は軽く頷き準備の為、部屋を出て行った。

 

「デコポンポ……あの八柱将の面汚しめが」

 

 ミカヅチはそう呟くと、椅子から立ち上がり部屋を出て行く。その背中にはヤマトを守るという決意にも似た何かが漂っているようだった。

 

 

帝城~皇女の部屋~

 

 

「姫殿下、帝の命を受けウズールッシャ討伐の任に着く事となりました。しばし傍を離れる事、御許しを」

 

「うむ、承知しておる。ムネチカよ、我がヤマトの民達の事頼んだぞ」

 

「は!」

 

 アンジュの言葉にムネチカは短くそう言い、踵を返す。だが部屋の出口付近にて振り返りアンジュに声を掛けた。

 

「姫殿下、小生がいない間もしっかりと励むようお願い申し上げまする。皆も頼む。それでは失礼します」

 

「うむ、判っておるのじゃ」

 

 ムネチカがそう言って出て行ったのを確認すると、アンジュは寝台に行きごろごろしようと考えるが……傍に控えていた侍女にその両腕をがしっと強く掴まれる。

 

「へ?」

 

「アンジュさま、さぁ御勉強のお時間です。行きましょう」

 

「ムネチカ様から頼まれております。しっかりと私達が見張っていますので」

 

 そのままアンジュを連れて侍女二人は机の前に連れて行き椅子に座らせる。アンジュは少しだけ嫌そうな顔をしたが大人しく勉強を始めるのだった。

 

 

Interlude out

 

 

 その日の夕方、自分とクオンはオシュトルの屋敷に呼び出されていた。要件については粗方予想が付く。今回のウズールッシャの件で八柱将も出陣するという噂だったしその件だろう。

 屋敷の中に入るとオシュトル配下の近衛衆達が忙しく動き回っており、自分の考えが間違いで無かった事を悟る。しかし、なにかあったか?兵たちは慌ただしく動いているが準備はほぼ終わっているようだし、まるで今からでも出立するような様子だ。

 そんな事を思いながら歩いているとオシュトルの執務室に着き、声をかけると入る許可が出たので中に入る。

 

「よく来てくれた。今日は其方達に知らせておかねばならぬ事があってな」

 

 そう言って出迎えたオシュトルは自分達に座るように促して来た為、対面に座る。オシュトルの左にはマロ、右にはキウルとネコネが控え自分達と相対する形になった。

 

「某は帝の命によりウズールッシャ討伐の任に着くこととなった。采配師としてマロロを連れて行く。ハク殿に預けてはいたが、今回ネコネとキウルにも某に同道して貰う事になった」

 

 オシュトルはそこまで一気に言うと、自分の答えを待っているのか口をつぐんだ。マロロ、ネコネ、キウルにそれぞれ視線を合わせると頷きが返ってくる。どうやら三人も納得済みか……マロはオシュトルの采配師だから当然だし、キウルもオシュトルの弟分としてここで着いていかない選択肢は無いだろう。ネコネは戦場……自身の知らない所でオシュトルに万が一があったらと思うと大人しく待っている事は出来んかったんだろうな。まぁそれなら気持ちよく送り出してやるだけだ。最後にクオンに視線を合わせると、自分の考えているのと似たような結論に達したのか頷きを返してきた。

 

「そうか……。外の様子を見たが……今晩にでも出立するのか?」

 

「そうだ。本来ならば明朝に出る予定だったのだがな。デコポンポが作戦行動にないはずの出陣をしたようでな……某とミカヅチに急ぎそれに追いつき救援せよとの命が下った」

 

「……あの男は本当にろくな事をせんな」

 

「失礼します。オシュトル様、準備が整いました」

 

 自分がそう言ったタイミングで声が掛り、襖をあけてマロンさんが入ってくる。そういえば最近はオシュトルの所で女官じみたこともやっているんだったか。マロンさんは手に四つの盃と銚子(ちょうし)の乗った盆を持っていた。

 マロンさんは盃を出陣する四人に、銚子を自分へと手渡すと自分の一歩後ろに下がり腰を下ろす。

 自分が目線を向けるとマロンさんが頷いてくれた為、自分はオシュトル、マロ、キウル、ネコネの順に酒を注ぎ一人ずつ声を掛ける事にする。

 

「オシュトル殿、武運長久をお祈りいたす。ま、無事に戻ってこい。美味い酒を用意して待ってるからな」

 

「其方は変わらんな。ふむ美味い酒が待っているとなれば無事に帰らねばなるまい」

 

 自分の言葉にオシュトルは笑みを浮かべそう返してくる。自分はそれに頷きを返すとマロの前に移動した。

 

「マロロ殿、武運長久をお祈りいたす。マロ、しっかりとな」

 

「にょほほ、心配無用でおじゃるよハク殿。しっかりとオシュトル殿の補佐をこなすでおじゃる」

 

 マロの言葉に頷きを返し、次はキウルの前に移動する。キウルはどうやら少し硬くなっているみたいだな。まぁこれが初陣になるんだろうし無理もないか。

 

「キウル殿、武運長久をお祈りいたす。キウルあまり気負いすぎるなよ。オシュトルもいる、マロもいる。どうしようもなければ頼ってもいいんだ。ただしネコネは護ってやれ。できるな?」

 

「ハクさん……。はい、お任せ下さい」

 

 自分の言葉にキウルの硬さもいくらか取れたようで心の中で胸をなでおろす。キウルは十分な腕はある、あと必要なのは経験だが、それはこれから積んでいってくれればいい。そう思いながらネコネの方に移動する。

 この中ではネコネが一番の重症だな。手は震えているし、顔も強張っている。まずは……

 

「え、えと、ハク兄さま?」

 

 とりあえず頭を撫でる事にした。ネコネは最初は戸惑いが勝っていたようだが、徐々に皆の……もっと具体的に言うとオシュトルの前だと言う事に気が付いたのか顔を赤くする。だがそれでも自分の手を振り払う事はしなかった。周りの皆も温かい視線を自分とネコネに注いでいる。キウルは……気にしないようにしよう。しばらくして自分がやっと手を離すとネコネは顔を赤くしながらも、先程までの震えや顔の強張りは収まりいつものネコネに戻っていた。

 

 それを見て自分はほっと胸を撫でおろすと銚子をネコネに差し出す。ネコネは少しだけ不満そうにしながらも盃を手に持つ。それに自分は酒を少しだけ注いでやった。

 

「ネコネ殿、武運長久をお祈りいたす。ネコネ、辛かったら無理せずに周りの皆を頼れ。その場に自分はいないがオシュトルも居る。ちょっと頼りないかもしれんがマロもキウルも居る。とにかく無事に帰ってこい」

 

「ハク兄さま……。ハイです」

 

 ネコネはそう言って気負い無く頷いてくれた。それを見届けて自分が一歩下がると、今度はクオンが一歩前に出て皆に何かを手渡す。

 

「クオン殿これは?」

 

「傷薬だったり痛み止めだったり、便利な薬の詰め合わせ。使い方は中に入った紙に書いてあるから使って」

 

「姉さま……ありがとうなのです」

 

 ネコネの言葉に微笑を返すとクオンは自分の隣に戻ってくる。

 オシュトルはそれで一区切りついたと判断したのだろう。立ち上がると自分の前に立ち、“行ってくる”とだけ告げると他の三人を連れて部屋を出て行く。自分とクオン、マロンさんもその後を追いかけた。

 

 オシュトルに促され門番が門を開ける。門の外にはオシュトル配下の兵たちが整然と整列をし自らの将の言葉を待っている状態だった。オシュトルは一歩前に出ると口を開いた。

 

出陣する(でる)ぞ」

 

「了解でおじゃ。皆のもの出発でおじゃる」

 

 オシュトルの言葉に続くように発せられたマロの号令に呼応し、兵たちは整然と門の方に向かって歩いて行く。オシュトル達は自分達をを見つめて来た為、頷きを返しそれを見送くる。

 

 こうしてウズールッシャの齎した戦火は自分たちにも飛び火を始めたのだった。

 

 

Interlude

 

 

白楼閣~詰所~

 

 

「……お父様」

 

 ハク達がオシュトルの屋敷に居る頃、白楼閣の詰所にはルルティエの姿があった。ルルティエは誰からの物なのか手紙を読みながらそう呟き、顔を強張らせる。

 ルルティエが手紙を読んでいると部屋に入ってくる影があった。その人物――アトゥイはルルティエに近寄ると手に持つ手紙を覗きこみ、そっと声を掛ける。その手にもルルティエと同じように手紙が握られていた。

 

「ルルやん」

 

「アトゥイさま……」

 

「ルルやん、これも御役目。辛いかもしれんけど御家の為、やぇ」

 

「はい……」

 

 二人が握る手紙、そこには……

 

『私、―――皇、―――の名代として、おまえをウズールッシャ討伐へ向かわせる事となった』

 

 文面は違うが同じような事が書かれていた。

 

 

ウズールッシャ軍~本陣近郊~

 

 

 ヤマトに進行したウズールッシャの本陣。青空の下、そこからウズールッシャに向け出発する輜重兵たちを見送る一人の男の姿があった。老齢に差し掛かった年齢に見えるが、その雰囲気は鋭く歴戦の武士を思わせる。その人物こそウズールッシャにその人ありとうたわれた千人長ゼグニである。

 その男――ゼグニに近づく人影がある。年の頃はまだ二十にはなっていないであろう、美しい少女だ。彼女は後ろで束ねられたその髪を風に揺らしながらゼグニに近づき声を掛ける。

 

「父上、千人長ともあろう御方が、たかが輜重兵の見送りなどする必要有りませんのに」

 

「エントゥアか……あの食料が届かなければ、我らが同胞は救われぬ。それを見送ることも立派な任務だ」

 

「それは……すみません。私の考えが足りませんでした」

 

 ゼグニの娘――エントゥアはゼグニのその言葉に恥じ入るようにする。グンドゥルアにとって今回の遠征はヤマトの国土を奪う事に有るのだろうが、ゼグニにとっては同胞を救う為には必要な戦いだ。飢える本国の民達を救うにはこの食料がいる。

 

「初陣はどうであった?」

 

「どうということもなし。ヤマトの弱兵など恐るるにたりません。私はウズールッシャにそのヒトありとうたわれた千人長ゼグニの娘ですから」

 

 ゼグニの言葉にエントゥアはそう返す。ゼグニから見てもヤマトの兵個々の練度は自身の陣営と比べても質の面で下だ。ゼグニもエントゥアが後れをとるとは思っていなかった。

 

「勇ましい事だな」

 

 ゼグニがそう言ったタイミングで兵がやって来て、グンドゥルアが呼んでいると告げる。それに了承を返し、再度ゼグニはエントゥアに向き直ると言葉を発した。

 

「エントゥア、命を粗末にするなよ」

 

「はい!必ずや父上の名に恥じぬ働きを致します」

 

 そう答えるエントゥアに言葉は返さず、ゼグニは踵を返すとグンドゥルアの待つ天幕に向かう。

 

(肥沃な土地に恵まれたヤマトに比べ、飢えと貧困に晒された我がウズールッシャは確かに強い)

 

 胸の中でそう呟くゼグニ自身は今回の遠征は成功する……いや、させると心に誓っている。だがウズールッシャに残る伝承の一節が心のどこかに引っかかっているのも事実だった。

 

(『アクルトゥルカ』を眠りから覚ましてはならぬ、か……)

 

 ゼグニは胸中でそう呟くと空を見上げる。ゼグニの胸中に浮かんだ僅かな不安を象徴するように、先程まで晴れ渡っていた空は雲に覆われ始めていた。

 

 

Interlude out


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