シンフォギアAXZの前日談です。ほかのアニメや映画の名前が出てくるギャグ系の短編です。この話はクリスが主人公的ポジションですが、あまり関係ないかもしれません。

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 シンフォギアAXZの前日談のようなものです。ほかのアニメや映画の名前が出てくるギャグ系の短編なのでご了承ください。去年と今年はサブカルチャー方面で結構にぎわっているなぁと感じたため、こんな作品を書いてみました。また、作中で明言はしていませんが、例のアニメ関連のネタもあります(ヒント:Gの第1話)。以上の点やタグに目を通したうえでお読みください。 
 それでは、始まります


戦姫絶唱できそうにないシンフォギア

 あらすじ!

 

 新シリーズに向けた準備として、いそいそと新しい技や歌の練習(あと、こっそりオシャレも♡)をしていたクリスだったが、いつもはしつこいほど絡んでくる立花響(バカ)がいないことに気づいた。

 不審に思った彼女が響の部屋を訪ねると、そこには(別の)人気アニメの数々にどっぷりとはまってしまい、現在膨大な数のDVDを絶賛視聴中の主人公の姿があった!

 

 あらすじ、終わり!

 

「おいこのバカ! 新シリーズ開始まで一か月足らずだっていうのに何やってんだバカ!」

 

「離してクリスちゃん! 今『このす〇』見てる最中だから! まだ『け〇のフレンズ』だって見てないのに!」

 

「くそっ! 二年空いちまったのは仕方ないとして、次から次へと注目アニメが出てきたせいで、ただでさえバカのくせに自堕落な人間になっちまいやがった!」

 

 二年のブランクのあいだに続々と話題作が出てきた影響で、主人公である立花響はすっかりアニメにはまってしまい、今やGX中期の父親とどっこいどっこいのダメ人間へとなり下がってしまった。

 クリスはそんなダメ主人公を、なんとか自宅警備員のそれと化した部屋から引っぱり出そうとするが、テレビにしっかりと繋がれた響の手がそれを妨げる。今の響の手は人と自分を繋ぐためのものではなく、サブカルチャーと自身を結び付けておくためのものなってしまったのだ。現代社会では後者のほうが強そうな気もする。

 

「テレビだけじゃなくてXDもあるんだぞ!? こんなところでグダグダしてる暇なんてねーんだよ!」

 

「だってAXZは夏休みの宿題がラスボスなんだよ! そんな新シリーズいやだよ!」

 

「何言ってんだ!?」

 

「サイトに書いてあったもん! それに始まったら始まったで、初回からカバに乗ったりするんでしょ!?」

 

「いやホントに何言ってんだ!?」

 

「それか口からバーストをストライクする羽目になるんだよ! そんでもって、ドッペルゲンガーよろしく自分と同じ顔の人間がほかに三人もいて……」

 

「もういい黙ってろ!」

 

「ただいまー……って何してるの?」

 

 アウトになりそうなことでギャーギャー二人が言い合う中、黒髪ショートの少女が部屋に入ってきた。響の親友の小日向未来だ。

 

「ちょうどよかった……新シリーズやらXDに備えた練習のために、今このバカを連れ出そうとしてたんだ。一緒に説得してくれねーか?」

 

「いいけど……。響、せっかく二年ぶりにテレビに出られるんだから、私としては出てほしいなーと思ってるんだけど……」

 

「未来……。うん、わかった。未来がそう言ってくれるなら、私……働く(戦う)……!」

 

「聞き分け良すぎだろ……。あたしの時はあんなに反抗したくせによ……」

 

 あまりにもあっさりと終わってしまった説得にクリスはげんなりと表情を見せたが、一応未来に礼を言おうとして彼女の方に体を向けた時、彼女は見てしまった。

 

 

 

 未来(かのじょ)の手に握られた、『幼〇戦記』のブルーレイボックスを……。

 

 

 

「お、おい……それって……」

 

「え? ああ、これ……? なんでも話題になってるらしいから、見てみようかなと……。なにより……」

 

――優しい言葉もいいけど、たまには罵られるのもいいかもしれないしね。

 

 その言葉を聞いた時、クリスは自身の背中に冷たいものが走ったのを感じたという。

 

 

 

 

 

 背筋が凍るような思いはしたが、なんとか怠惰な魔窟から主人公の救出に成功したクリスは、響を連れてS.O.N.G.本部に向かっていた。

 

「ったく、手間取らせやがって。お前がいないと新シリーズ始まらねーんだぞ!

 底なしのバカだろうが、それくらいはちゃんと理解しとけ!」

 

「うう……クリスちゃんが相変わらず冷たい……。ウルトラサ〇・〇ーンの予約だってまだしてないのに……」

 

「アニメだけじゃ飽き足らず、ゲームまでか!?」

 

「ス〇ッチももっとやりたかった……」

 

 そんな会話をしながら、ブリーフィングルームに着いた二人。

 

「遅いぞ、立花、雪音。人類の防人として、時間に遅れるのはあまり感心しないな」

 

「あ……翼さん。すみません……」

 

 そこにいたのは、日本のトップアーティストであり、数少ないシンフォギア装者の一人でもある風鳴翼であった。彼女は人類の防人として、響とクリスに少しきつい言葉を浴びせる。だがしかし、本当は心優しい少女なのだ。

 

「悪い、このバカ連れてくるのに時間食っちまった。それより、今日は用事があるから練習に来られねーって言ってなかったか?」

 

「フッ、用事が思ったより早く済んだので、急遽戻ってきた。

 防人として、いや、歌女(うため)としても、どうして一日でも自身の責務を放り出すことなどできようか」

 

「おお……」

 

 クリスは感心した。やっぱり(バカ)とは違い、この先輩はいついかなる時でも自分を律し、やるべきことに目を向けている。幼いころから防人としての心構えを持っているだけのことはある。

 そんなクリスの尊敬のまなざしを感じ取ったのか、翼は少し自慢げな様子で話を続ける。

 

「そもそも今日の用事と言うのも、防人としてさらなる高みを目指すためのものだ」

 

「そ、そうなのか!?」

 

「さすが翼さんです!」

 

「フフッ。なに、大したことではない。ただ私は……

 

 実写版『銀〇』の前売り予約券を買いに行っただけのことだ!」

 

「おいちょっと待て」

 

 訂正。やっぱり彼女も、何らかの形で二年のブランクに飲み込まれてしまったようだ。何がどうなったらそうなるんだ。クリスの尊敬は瞬く間に消え失せた。

 

「坂田という男は、常日頃はだらけた態度をとっているけしからん奴だが、仲間のピンチとなると、彼らを守る最強の盾でありながら、悪しき敵を切り捨てる無双の剣となる。あれこそまさに私が求める防人のあるべき姿だ」

 

「いやおかしいだろ! なんであんたまでアニメにはまるんだよ!」

 

「あのあらゆるものを打ち砕く剣技……アニメではどうしても習得することができなかったが、実写となれば……」

 

「無理だからな! 実写だろうが生身で真似できるもんじゃねーからな! 小〇旬に変な期待すんじゃねーぞ!」

 

「それと、アニメを見て最近乗り始めたばかりなのだが、バイクもいいがスクーターもなかなか……」

 

「さらに新たな趣味に目覚めてやがる!?」

 

「爆発の威力も申し分なさそうだった」

 

「攻撃に使うこと前提かよ!」

 

 クリスは頭を抱えた。二年というブランクのあいだに、信頼できる(センパイ)と(ある意味)信用できる(バカ)はサブカルチャー色にすっかり染まってしまった。ダインスレイフの呪いすら乗り越えた二人の精神を蝕むとは、サブカルチャーとはここまで恐ろしいものかと、クリスは内心戦慄した。

 

 このままでは、この二人は完全にサブカルチャーによって支配され、そのうち戦うこともせず自室に閉じこもり、だらだらとテレビやパソコンを見て過ごすようになってしまうのではないかという一抹の不安がクリスの頭をよぎった。そんなはずがないだろと否定してみても、今の二人の姿を見ると、戦うことのできなくなった自分たちの姿、すなわち「戦姫絶唱できそうにないシンフォギア」が容易に想像できてしまった。

 

 誰かこの状況をどうにかしてくれ……! クリスが藁にもすがる気持ちで祈り始めた時、ブリーフィングルームに訪れたのは……

 

「おう、遅れてすまんな。ん? どうした、クリスくん。頭なんか抱えて?」

 

 S.O.N.G.のトップである風鳴弦十郎だった。まだS.O.N.Gが日本の特機部二だった頃から、彼はクリスの心を支えてくれた一人でもあった。彼の声を聞いたクリスは救われたような表情をしながら彼の方を向き、

 

「ほら、ちょうどよさそうな教材があったから借りてきたぞ!」

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」

 

 その手にある『ファイナル』を含めた映画『バイオ〇ザード』のシリーズ全般と思われるDVDの数々を目にし、声にならない悲鳴を上げた。彼が戦闘用の参考資料と称して格闘物の映画のDVDを借りてくること自体はよくあるのだが、今回はいかんせんタイミングが悪かった。サブカルチャー関連の話題は、今のクリスにとって火に注がれる油でしかなくなっていたのだ。

 

 突如として発狂寸前な状態になったクリスに戸惑いを隠せない装者二人と(たぶん)人類最強。そんな状況もつゆ知らず、次々とブリーフィングルームに人が集まってくる。

 

「お待たせデース! それにしても、『進撃の〇人』はやっぱり面白いデス! 会議が終わったらまた見ようデース!」

 

「うん……。『あ〇ま〇みー』も後で見ようね、切ちゃん……」

 

「マリアさん、『ハガ〇ン』という貴重な資料を見せていただき、ありがとうございました!

 あんな錬金術、キャロルの記憶の中にもありませんでした……。僕もいつか、あの小さい人のような錬金術で、皆さんのお役に……」

 

「いや、エルフナイン……あれはアニメなんだから真に受けちゃダメよ。

 でも……例え作り話だったとしても、大事なことを教わることもあると気づかされたわ……。

 『この世界の片〇に』……戦争ではかなく散ってしまう命ほど、むなしいものはないわね……」

 

「すみません、皆さん。ナ〇トの舞台の演技指導で遅れてしまいました」

 

 ワーワーキャイキャイ ヤッパリコノ・バサイコーダヨネ ナニヲイウ! ギ・タマコソガメザスベキモノ!

 シンゲキノ・ジンモナカナカデース! ア・マ・ミーモイイ・・・ ナニイッテルノ!コノセカイノカタ・ミハタイセツナコトヲ・・・

 

「…………おまえら…………」

 

「「「「「「「!?」」」」」」」

 

 その場にいたほぼ全員がとつぜん異様な気配を感じ、自分たちが話していたことも忘れて気配がする方を向くと、そこには『イチイバル』のシンフォギアを展開し、すさまじい怒気を携えたクリスの姿があった。しかもさりげなくイグナイトモジュールだ。

 

「いいかげん自分たちのアニメに集中しろぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 そしてその叫び声とともに、数百はくだらないミサイルが放たれ、ブリーフィングルームは阿鼻叫喚の地獄へと変わった。幸いにも、わずかばかりの理性が彼女に残されていたため、ブリーフィングルームが壊れない程度の威力で済んだが、その場にいた面々には、その時のクリスがまるで背びれから多角的に熱戦を照射する『シン・ゴ〇ラ』のように見えたという……。

 その後、へそを曲げてしまったクリスをなだめるのに3時間かかり、新作に向けたその日の練習は結局お開きになってしまったとさ。めでたし、めでたし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……私も、映画とか見に行った方がいいのかな……?」

 

 その数日後、とある映画館で『ヒミツのこ〇たま』を鑑賞する18歳くらいの少女が目撃されたが、その詳細は定かではない。

 




 お楽しみいただけたでしょうか。え? 『〇の〇は。』ネタがなかった? やだなぁ、「立花」が出てたじゃないですか。♂じゃなくて♀だけど。
 この小説をお楽しみいただけた方は、ぜひこの教団加入申込書にサイ,;'.・(゚ε゚(O三(>_<`)o
                                       ンナモンネーヨ!

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