こういう山田先生もアリかな?的な感じで読んでください。
もう6月なのにね、何でだろ。
東京湾に浮かぶ近未来的で最新技術を惜しむこと無く注ぎ込まれ、日本によって建設され、運営される学園島、IS学園。
その校舎の屋上に場違いな格好の16才程の2人が居た。
片や黒の学ランに学生帽と外套を纏う少年。
片や白の着物に桃色の袴を着て番傘を差す少女。
2人とも大正浪漫を感じさせる風貌と雰囲気を纏い、当然どちらもこの学園の制服では無い。
もう放課後なのか、部活の場所に向かう者、アリーナでISの訓練をする者、ISのオリジナル武装の開発をしに行く者などそれぞれの場所へそれぞれ向かって行く。最後に成人女性にしては小柄でおっとりとした雰囲気の女性が書類などを持って出てきたところで2人が口を開いた。
「ねぇ兄様、真耶ちゃんが出てきたわ」
「そうだね姉様。真耶ちゃんまた遊んでくれるかな?」
「駄目よ兄様。真耶ちゃんは先生ですもの。お仕事の邪魔はしてはいけないわ」
「そうだね姉様。どうしようか」
「いい事思いついたわ」
「奇遇だね。僕も思いついた」
「「お話しに行こう」」
「そうだね」
「そうしましょう」
そう言って2人は屋上から飛び降り、落ちたであろう場所には何の跡も無かった。
IS学園の教師である山田真耶は自室で仕事をこなしていた。今年は世界初の男性IS操縦者が入学し、その周りで起こる騒動や事件の対応に追われ、日々先輩の教師から任される(丸投げされているとも言う)仕事が更に増えていた。一応彼女にも限度というものもある為、この日から日々こなしている量の3分の2(本来の分+今年からの騒動の追加業務の一部)を押し付け返す事に成功した。今頃その元凶たるブリュンヒルデは世界最強の称号も形無しになりながら業務の為に職員室で格闘している事だろう。
仕事が一区切りつき、凝り固まった肩をほぐす。肩を回すとバキボキと音を鳴らしながら凝りが取れていく。彼女はいつもの事だと思っているが、そのたわわに実った母性の象徴のせいもあって普通の人よりも凝っている。書類のデータを保存し備え付けのパソコンの電源を切って一息つく。すると突然視界が塞がれ暗転。
「「どちらでしょう?」」
突然少年と少女の声が聞こえる。だが真耶は落ち着いて優しく回答した。
「2人ともですね?」
すると視界に光が差し、振り向くと黒の学ランに学生帽と外套を纏う少年と白の着物に桃色の袴を着た少女の2人が笑っていた。
「凄いね真耶ちゃん、また当たったよ」
「凄いな真耶ちゃん、また当たったわ」
「ふふふ、伊達に2人のお友達をしてませんよ」
「それもそうだね」
「それもそっか」
その3人は旧知の仲で、
「所で今日はどうしたの?」
「今日はお話したかったんだ」
「真耶ちゃん忙しそうだったから」
「そうですか。立花君も風花ちゃんも優しいですね」
「「真耶ちゃんのほうがもっと優しいよ」」
「もう誰にも見えないと思ってたのに」
「もう誰ともお友達になれないと思っていたのに」
「「真耶ちゃんは僕達(私達)のお友達になってくれたから」」
その内2人は真耶にしか見えていない。
「そうですか、そう言ってくれると嬉しいですね」
そして真耶にとっては大切な親友で幼馴染みだ。
「真耶ちゃんてばまた敬語使ってる」
「私達の前では使わなくていいのに」
「ごめんなさいね?癖になっちゃって治らないんです」
見えないものが見えるためにいじめられたりもしたが、彼らはいつも側にいて慰めてくれた。
一緒に笑って、一緒に泣いて、一緒に遊んで、一緒に怒って。
国家代表候補生として、クラス対抗戦で緊張していた時も励ましてくれて、自分だけに聞こえる声で応援してくれた。2人が居たから今の自分がいる。その事を2人に会う度に思い知らされる。それは嫌な事ではなく、寧ろ喜ばしいものだと真耶は認識していた。
「所で今更ですけど、私と一緒に居て楽しいですか?」
「「勿論!」」
「一緒に遊んでくれて」
「一緒にお話してくれて」
「「一緒に笑ってくれるから楽しいし、そんな真耶ちゃんが大好きだよ!!」」
2人は笑う。自分の想いを言葉にして。
「私も、2人のことが大好きですよ」
真耶は笑う。2人と全く同じ想いだから。
「久しぶりにお話しましょう?桜餅がありますが食べますか?」
「「食べる!」」
IS学園七不思議『夕日に見える二人影』
この2人ブラック・ラグーンの双子だなこれ