それは彼女にとって、己の命よりも大事なものを失うということ。
その覚悟は、彼女を……最強へと至らしたのだった。
初めて小説(なのだろうか?)を書いたのでおかしいところがいっぱいあると思いますが、大目に見てください。
あとくっそ短いです。
私は、アイドルが好きだ。
かわいい衣装を身に着けて、歌って、踊って。
ライトアップされたその姿はまるでおとぎ話にでてくるお姫様みたいに綺麗で。
何万人というファンからの歓声に包まれて、まるで世界がそのアイドル中心に回ってるみたいで。
見ていてすごくドキドキしたし、私もああなれたらなって思えた。
だからアイドルの真似事を初めて、歌や踊りも時間があれば練習して。
でも、私は人じゃなくて……軍艦だから本当のアイドルになるには障害が多すぎて……。
何度も挫折しかけた、その度にお姉ちゃん達や仲間が、提督が励ましてくれて。
この人達の為に頑張ろうと思えたんだ。
今、私たちはかつてないほどのピンチを迎えていた。
深海棲艦、私達の敵。
それらの中でも一際凶悪な姫や鬼と呼ばれる人型の化物達が、普段なら群れることがないのになぜかこの時に限って6隻も現れたのだ。
皆それを目視した時、驚愕していた。
誰かが顔を青褪めさせながら叫んだ。
「なんで姫や鬼だけで艦隊組んでんのよ…反則じゃない……っ!」
今のままだと恐らく全員轟沈も有り得てしまう。
そんなのは嫌だ、私は皆が好きだ、誰も沈めさせたくはない。
例え私だけが沈んでも他の子達だけは逃したい。
だから覚悟を決める。
「那珂ちゃんはね?アイドルになりたいの、本物のアイドルに。」
皆が突然こいつは何を言い出すんだ?と言いたげな顔を私に向ける。
私はニヤリと笑いながら右腕を上に突き上げ、人差し指を天へと向け口を開く。
「見せてあげる、深海棲艦の姫達に……一生アイドルになれなくてもいいという覚悟をした那珂ちゃんが、どれだけやばいかっていうのをねっ!!」
―――
那珂ちゃんが突然訳の分からない発言をしたと思ったら光りだした。
眩しくてよく見れないが、何だか図体がどんどん膨らんでいるように見える。
え?なにこれ?那珂ちゃんは何になろうとしてるの?怖い。
光が収まり、そこに居たのは……服がピッチピチになるくらいムキムキになった那珂ちゃんだった。
なにこれ怖い。
私たちは最早言葉を発することを忘れるくらい唖然としていた。
那珂ちゃんが一歩前に出る。
「いくよ?」
最早一方的だった。
那珂ちゃんが海を蹴った瞬間深海棲艦が一隻、海の藻屑になっていた。
瞬きをしていないにもかかわらず、その動きが見えない……捉えることができない。
「那珂ちゃんパンチ」
那珂ちゃんの拳に触れた敵が、まるで爆発したかのように粉々になる。
相手の一隻が顔面蒼白にさせて叫んでいた。
「ナ、ナンナンダキサマハッ!!??」
那珂ちゃんはダブルピースをしながら、口角を釣り上げる
「那珂ちゃんだよー?こんな見た目だからもうアイドルもクソもないけどね?でも、皆を守れるならこのくらいへっちゃらだよ!覚悟は良いかな?私はできているっ!!アイドルに!なれなくても!!いいという覚悟がっ!!」
最早何言ってるんだこいつ状態だった。
たしかに、私たちは那珂ちゃん……いやちょっとちゃんが似合わないので那珂さんと呼ばせてもらおうかな。
那珂さんのお陰で助かったと言える。
恐らくあのままでは逃げることは疎か、轟沈すらありえたのだ。
素直に感謝するのが正解だと思う。
でもちょっと言いづらい。
だってすごく見た目が怖い。
ボディービルダーがアイドル衣装を着ているような感じだもの。
そりゃ怖くなるでしょう?
だから、その姿は那珂ちゃんと呼ぶにはちょっとごつすぎて、那珂さんの方が絶対似合うだろう。
―――
こうして、那珂さんが誕生した。
那珂さんの手により、わずか数ヶ月で深海棲艦は全滅。
世界は平和になったのだった……。
めでたしめでたし
なんかもう適当感まるだしでごめんなさい。
誰か神通さんが主人公でシリアスなバトル物書いてくれないかな…チラッ