正義の味方に至る物語   作:トマトルテ
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29話:ALL FOR ONE

 切嗣が固有結界内でAFOと戦っている間に、外でも動きが起きていた。

 

「……う…これは…どうなっている?」

 

 エンデヴァーが目を覚まし、慌てて辺りを確認するがそこには切嗣もAFOの姿もなかった。

 それだけであれば、切嗣が敗北してAFOに連れていかれたのかと思っただろう。

 だが、あることからエンデヴァーは切嗣が敗北したわけではないと分かった。

 

「傷が全て癒えているだと……」

 

 それはAFOからの不意打ちを受けて斬り刻まれた体が、無傷の状態になっていたからである。

 理由は分からないが、少なくともAFOが治すことだけはあり得ない。

 となれば、味方が傷を治したということになる。

 つまり、AFOにとって不測の事態が起きているということだ。

 そうなれば、切嗣が既に敗北しているとは考えづらい。

 

「クロノスが治したのか、それとも……まあいい。今は状況を把握せねば」

 

 何はともあれ、状況の把握をするためにエンデヴァーは、曇り空に浮かぶスクリーンを見る。片方は自分達の方のAFOを映すはずなのだが、今はノイズが走っており何も映していない。明らかにAFOにとって(かんば)しくない状況となっている証拠だ。そのことに、若干の安堵を感じながら隣のスクリーンを見て、顔を凍りつかせる。

 

「馬鹿…な…オールマイトが―――負けた?」

 

 スクリーンに映っていたのは、岩の棘に貫かれ(はりつけ)にされているオールマイトの姿だった。

 そして、絶望的なのはそれだけではない。

 彼の姿が、完全に力を失ったあまりに弱々しいものであることだ。

 

「なんだ…なんだ…その情けない姿は…ッ」

 

 エンデヴァーは、自分の声が震えていることに気づくこともなく呟いていた。オールマイトが衰えているのは気づいていた。だが、それでも。彼にとっては越えられぬ壁であった。憧れの理想であった。そんなオールマイトが今は影も形もなく、情けない姿を衆目に晒しているのである。

 

「認めん…認めんぞ! 貴様の敗北など認めんぞッ!!」

 

 認められない。そう譫言(うわごと)を呟きながらエンデヴァーは駆け出す。

 もはや、消えた切嗣のことなど頭になかった。今はただオールマイトの下に行く。

 それだけが彼の心を占めているものだった。

 そして、それは彼だけではない。

 

「おい、親父(おやじ)ッ!」

焦凍(しょうと)か!?」

 

 オールマイトの下に向かっていく途中には、同じように走っている焦凍(しょうと)が居た。

 

「今はお前に構っている暇はない! 何か用があるなら後にしろ!!」

「用も何も、俺だってオールマイトの所に行くところだよ!」

「だったら、ついてこいッ!」

 

 無駄な時間は使えないとばかりに、揃って駆けていくエンデヴァーと焦凍(しょうと)。普段は親子らしいことなど全くしない2人であるが、この時ばかりは誰が見ても親子にしか見えない後ろ姿であった。

 

「……親父」

「なんだ?」

「オールマイトは……本当に負けちまったのか?」

 

 信じたくないとばかりに焦凍(しょうと)が零す。

 焦凍(しょうと)はオールマイトの下へ向かってはいるが、それは彼の敗北を信じたくないからである。

 あのスクリーンに映っているものは、嘘なのだと誰かに言って欲しくて向かっている。

 故に、その声は弱々しい。

 

「―――バカ息子が」

「は?」

 

 だというのに、エンデヴァーは息子の声を一蹴する。

 

「オールマイトは負けん。どんなに不利な状況でもひっくり返す。それが奴だ」

「でも、あの姿は……」

「どんな姿であろうと奴はオールマイト、平和の象徴だ。誰があいつをこのまま負けさせるか!」

 

 エンデヴァーは何があろうともオールマイトの敗北を認めない。

 他の人間に土をつけさせるぐらいならば、力を貸すという屈辱すら受け入れる。

 

「絶望的な状況であろうと、ここから勝利を手繰り寄せれば―――オールマイトに負けはつかん」

 

 自分以外の人間に負けさせることなどあり得ない。

 だからこそ、彼は走っているのだ。オールマイトを助け、負けさせないために。

 どんなことでもしてやると覚悟を決めて向かっているのだ。

 

 そして、そんな覚悟を持つ者は他にもいる。

 

「轟君! それにエンデヴァーさんも無事だったんですね!?」

「緑谷! お前も無事だった…て、腕大丈夫か!?」

 

 連絡の取れていなかったクラスメイトの安否に、ホッとするも束の間。

 焦凍(しょうと)は左腕が使い物にならなくなった出久の姿にギョッとする。

 しかし、当の本人はそんなことなど欠片も気に留めない。

 

「大丈夫! そんなことより話を聞いてください!」

「なんだ、小僧。今は下らん話をしている暇はない…」

「オールマイトを助ける方法を考えたんです!」

 

「―――さっさと話せ、小僧」

 

 まるでドリルのような勢いで掌を回転させたエンデヴァーが、出久に話せと迫る。

 その迫力は普段の出久であれば怯える程のものだったが、今の出久にはそんな余裕もない。

 故に切羽詰まった表情で端的に伝えるのだった。

 

 

「僕に“力”を預けて(・・・)ください!!」

 

 

 自身の考えた、オールマイトに再び全盛期の力を宿らせる方法を。

 

 

 

 

 

「さて、これで君の本当の姿は全ての人々に知れ渡ったかな、オールマイト?」

「ぐ…っ」

「どうだい? 君が必死に守ってきた、平和の象徴像が崩れ落ちていく音の聞き心地は」

 

 まるで今の状況を表すかのような曇天の下。元の姿に戻ったAFOは磔にしたオールマイトの前で饒舌に語っていた。ここまでくればもはや誰も邪魔できはしない。じっくりといたぶり、目の前の憎い男を絶望に落としていけばいい。

 

「……平和の象徴は未だ健在さ」

 

 だというのに、オールマイトは未だに絶望の表情を見せはしない。

 そのことに苛立ちを覚え、AFOはオールマイトの頬を(・・)鋭利な爪で斬り裂く。

 切り口から血が溢れるように流れ出してくるが、それでもオールマイトは憮然としたままだ。

 

「健在? この情けない姿のどこを見てそう言えるのかな?」

「グ…! 平和の象徴とは……力の強さ以上に…心の強さを意味するものだ」

 

 そう言って、オールマイトは強い輝きをもった瞳でAFOを睨む。

 既に死に体だというのに、その瞳に宿る炎は少しも陰りはなく煌々(こうこう)と燃え上がっている。

 気に入らない。AFOはその瞳に対して、在りし日の弟の面影を見て強い嫌悪を抱く。

 

「心の強さだって? そんなものが何になる。圧倒的な力の前では全てが無意味だ」

「ああ…それは否定しないさ。力がなきゃ何もできない」

「それなら…」

「だが、力を身につけるには強い意志……折れることのない心の強さが必要だ。

 逆に言えば、心が折れることがなければ…必ず悪を倒す力は宿るものなのさ」

 

 もっとも、奪うことでしか力を得てこなかった、お前には分からないだろうけどね。

 

 そうオールマイトに笑いながら言われたAFOは、自分が優位に立っていることも忘れて怒りで顔を歪ませる。もはや、猶予はこれまでだ。今からは正真正銘の地獄を見せてくれる。そう決めてAFOは死刑宣告を行う。

 

「だったら、この状況を覆してみるがいい! オールマイトッ!!」

 

 肉体強化系の“個性”を全て右腕に集中させた、“巨人の腕”を振り上げAFOは叫ぶ。

 後はこの腕を振り下ろしさえすれば、弱り切ったオールマイトは為すすべなく死ぬ。

 これで、ゲームセットだ。そう心の中で叫び、容赦なく腕を振り下ろす。

 

 

「オールマイトーッ!! 受け取って(・・・・・)くださいッ!!」

 

「緑谷少年!? やめないかッ!!」

 

 その瞬間にオールマイトを守る様に、手から血を流した(・・・・・)出久が飛び出していく。

 驚きやめろと叫ぶオールマイト。まさかの場面で邪魔が入って溜息をつくAFO。

 

 しかし、AFOの方は腕を止めることはしない。どの道、出久も始末する予定なのだ。

 むしろ、一気にOFAの所持者を全て消し去れる好機だろう。

 そう考えて、AFOは腕を止めることはせずに出久諸共殺すべく振るう。

 そして、出久を消し飛ばそうとした瞬間。

 

(――ッ!? もう1人の僕の気配が消えた…ッ?)

 

 今度はもう1人の自分の異常に気づき、手が緩まってしまう。

 

「あああああああッ!?」

「ちっ、仕留め損ねたか」

 

 その結果として、肉片すら残さずに消し飛ばすはずだった出久は血だらけで倒れ伏すに留まる。オールマイトも死ぬことはなく、その頬に出久の返り血(・・・・・・)を浴びているだけだ。

 

「しかし、なんだこの感覚は? もう1人が殺されたにしてもおかしい。ダメージは来ずに消えたという感覚だけがある。……何か問題が起こったようだね。すぐに、あちらに向かうとしよう」

 

 そのためには、しっかりとここでOFAの息の根を止めなければならない。

 

「まずは君からだ、緑谷出久君」

 

 死に体のオールマイトはどうあがいても逃げられないと判断し、出久の方に目を向けるAFO。そして、ダメージで動くことも出来ずに呻き声を上げる出久の頭付近に立つ。

 

「OFAなんてものを持ったが故に君は死ぬんだ。あの世で自らの選択を悔やみ続けると良い」

 

 最後に嘲りの言葉を吐きかけ、虫の息の出久を腕で叩き潰す。

 

 

「おっと、それはよしてもらおうか。……大切な弟子なんだ」

 

 

 はずだった。

 気づいた瞬間には、AFOの腕は強くたくましい別の腕により抑えられていた。

 あり得ないと混乱する頭で、何とか腕の持ち主を確認する。そして再度呟いてしまう。

 

「あり…えない…ッ。なんで、まだ戦える―――オールマイトッ!?」

 

 AFOの攻撃を止めたのは、筋骨隆々の姿に再び戻ったオールマイトの片手であった。

 だが、それはあり得ない出来事であった。

 なぜなら、オールマイトのOFAは残り火すら奪っているのだから、この姿になれるはずがない。

 そんな疑問に対して、オールマイトは空いている手の方で出久の血(・・・・)を拭ってみせる。

 

「緑谷少年から力を受け取ったのさ」

 

「力だと…? ッ! まさか―――ワン・フォー・オールの再譲渡(・・・)を!?」

 

 オールマイトが力を取り戻した理由は単純。言葉通りにOFA()を取り戻したのだ。

 OFAの譲渡条件は相手に自分のDNAを取り込ませること。

 そのために出久は自分の血をオールマイトに渡そうと、ここまで来たのである。

 

 OFAがすぐには発動できないのではという懸念もあったが、再譲渡という特殊な条件であり、なおかつオールマイトの頬の傷から直接出久の血が血管に入ったのも功を奏して、賭けに完全に勝った形となったのである。

 

 このことから出久は、間違いなく英雄として為すべきことを果たしたと言えるだろう。

 

「だが、今更君にワン・フォー・オールが戻ったところで、僕には及ばない!」

 

 しかしながら、AFOの言う通りに以前のOFAのままでは心許ない。もとよりAFOは全力のOFAを相手にすることを想定して今日この場に立ったのだから。故にAFOは余裕を取り戻して掴まれた腕を振り払おうとする。だが、しかし。

 

「そいつはどうかな?」

「なに…ッ。先程よりもパワーが上がっている…だと?」

 

 彼の腕はオールマイトにがっしりと掴まれたまま、動かすことが出来なかった。

 

「ワン・フォー・オールは代を引き継ぐごとに力を蓄えていく。当然、今は緑谷少年の分もある」

「しかし、それだけではこの急激なパワーアップは説明できないはずだ!」

「ああ、その通りだ。このワン・フォー・オールにはみんなの力(・・・・・)が籠っている」

 

 オールマイトが言うように出久はLimited(リミテッド)/Zero(ゼロ)Over(オーバー)を利用して、クラスメイトや教師達、さらにはエンデヴァーなどからエネルギーをストックしてきていた。もちろん、このエネルギーは消耗品である。しかし、この戦いを、オールマイトという男が勝利するためならば十分すぎる力だ。

 

「みんなが私を勝たせるためにくれた力。例えるなら、そう。みんなは勝利のために(All For One)だね」

「ふざけたことを…ッ!」

 

 自らの名前をからかうように使ったオールマイトに怒りを抱くAFO。

 そして、話は終わりだとばかりに、空いている腕でオールマイトに殴りかかる。

 しかし、その攻撃はしゃがむ様に躱され、逆にアッパーをもらって天に打ち上げられてしまう。

 だが、AFOもさるもの。すぐに宙を蹴ってオールマイトへと襲い掛かっていく。

 

「グッ! 小癪なッ! その程度で僕をやれると思うなよッ!!」

「だろうね、この程度でお前が負けるわけがない。だから、お前に勝つまで挑み続けるッ!」

 

 そうして、2人は空中でぶつかり合う。

 その衝撃で響き渡る爆音が。

 

 AFOとOFAの長き争いの終焉の始まりを告げるゴングなのであった。

 

 

 

 

 

 天が揺れ、大地が震える。

 己が肉体のみの戦いだというのに、ぶつかり合う純然たるパワーは常軌を逸していた。

 1つ殴る度に轟音が瓦礫を砕く。1つ蹴る度に音が遅れて響く。

 だというのに、両者の動きに陰りは見えず、むしろぶつかり合う度にその速度が上がる。

 

「堂々と接近戦を挑む勇気は買ってあげよう。でも、『分解と修復(オーバーホール)』を忘れてるよ!」

 

 そんな怪物同士の戦いであるが、額面で見ればAFOの方が有利であろう。

 何故ならば、彼は『分解と修復(オーバーホール)』でオールマイトに掌で触れさえすれば殺せるのだから。

 そのため、AFOはパワーで押されていても焦らない。

 むしろ、素早く攻撃をかいくぐりオールマイトの腕に触れて、分解を発動させようとする。

 だが。

 

「通しはしないよ!」

「く…ッ。そう簡単には触れさせてはくれないか…!」

 

 それはオールマイトも理解している。

 故にAFOの手は彼に触れることなく、逆に手刀でへし折られていた。

 その圧倒的なスピードに、AFOは思わず舌打ちをしながら殴られた腕を庇うが、まだ慌てない。

 

「認めよう。今の君の力は僕を上回っている。だが、それも長くは続かないだろう?」

 

 そう言って、自身の腕に掌を当てて分解する(・・・・)AFO。そして、分解が終わるとすぐに修復を行い、傷が一切ついていない状態へと戻してみせる。

 

「まさか自分を分解と修復(オーバーホール)したのか!?」

「その通りだよ。分解の痛みは伴うが、こうすれば僕は何度でも全回復できる。持久戦になれば、どちらが不利かぐらい言わずとも分かるだろう」

 

 触れれば即死の分解。さらに、どんなダメージも一瞬で癒せる修復。

 これが戦いにおいてどれだけ恐ろしいものかなど、説明しなくとも分かるだろう。

 故にAFOは自身の優位性は崩れないと確信しているのだ。

 しかし、だからといって。

 

「確かに、持久戦となれば私が不利だろうな。この力も無限という訳にはいかないらしいしね」

「へえ、君にしては実に物分かりが良いじゃないか」

「HAHAHA! そうさ、私は物分かりが良いのさ。だから、短期決戦で決めさせてもらう!」

 

 ヒーローがそう簡単に諦めるわけがない。

 むしろ、不利な状況であればあるほどに燃え上がるのがヒーロー魂だ。

 

「そう言うと思ったよ。でも、先程の戦闘から君の力は把握させてもらった。全力で挑んできたところで、すぐに僕を殺しきることはできない」

 

 しかし、AFOとてそう来ることは分かっている。戦いながら冷静に相手の能力を分析して自身の勝ち筋を導き出していた。このままやっていけば、大きなミスをしない限りは負けることはない。そう、理解していた。

 

「全力でも届かない? 結構じゃないか。それなら――」

 

 だが、しかし。目の前の相手は、そう簡単に計算できる存在ではないことを忘れていた。

 

 

「―――限界突破(Plus Ultra)で行くまでだッ!!」

 

 

 瞬間、オールマイトの体から稲妻のようにエネルギーが溢れ出す。

 それはOFAの力を、自分()の限界を超えて引き出している証。

 限界を超えたエネルギーの奔流が黄金のオーラとなって噴き出しているのだ。

 

「行くよ」

(速――ッ!?)

 

 オールマイトが一歩踏み出した次の瞬間。AFOは早いと思う間もなく殴り飛ばされていた。

 いつ殴られたのか、いつ自分の体が宙に飛ばされたのかも分からない。

 分かることはただ1つ。攻撃がこの程度で終わることなどありえないということだ。

 

ILLINOIS(イリノイ) SMASH(スマッシュ)!!」

 

 吹き飛んでいる最中のAFOを一瞬で先回りし、遠心力をつけたパンチで空中から地面に叩きつけるオールマイト。その威力は凄まじく、辺りの瓦礫が(ちり)のように吹き飛び、軽い地割れが発生する程だ。

 

「おっと、少しやり過ぎちゃったな。これだと周りの人が危ない」

「この…! すぐに調子に乗ったその顔を見るも無残なものに変えてあげるよ!」

 

 しかしながら、AFOはその攻撃すら耐え凌いで見せる。

 そして、すぐさま地面を蹴り上げ、一直線にこちらへ向かってくるオールマイトへ立ち向かう。

 

「そっちから向かってきてくれると、時間がかからなくて助かるよ」

「随分と余裕のようだけど、僕が君に触れればそれだけで終わることを忘れたのかい!」

 

 ほぼゼロ距離での殴り合い。

 AFOの方が圧倒的に押されているとはいえ、掌で触れれば即死なのは変わらない。

 

(ここだ!)

 

 そして、AFOは刹那の隙を突き、オールマイトの体に手を触れさせることに成功する。

 後は分解を発動させすれば、オールマイトは惨たらしく死ぬ。

 

「これで僕の――」

 

 勝ちだ。そう唇を吊り上げて宣言しようとするAFO。

 

「――遅いッ!」

「ガハァッ!?」

 

 だが、そんなことは関係ないとばかりに顔面に拳を叩き込まれてしまう。

 そして、殴り飛ばされた影響で“個性”の発動もままならなかった。

 

「分解は確かに怖い。でもだ、発動させなければどうということはない!」

「つッ! だとしてもだ! 僕にはまだ修復がある。これがある限り僕に敗北はない!」

 

 分解の発動を阻害したオールマイトの叫びに、一瞬だけ悔しそうな顔を見せるAFO。

 しかし、すぐに気を取り直して先程からのダメージの修復を行い始める。

 それは、時間さえ稼げばすぐに形勢はこちらに傾くという判断からだ。

 

 今のオールマイトは明らかに無理をしている。

 このまま粘れば問題はない。その判断に間違いはない。間違えはないのだが。

 

「だから、発動させないと言っただろうッ!!」

(また、“個性”の発動を止められた…ッ!?)

 

 実行できるかどうかは別だ。

 オールマイトはまさに嵐のような連撃を繰り出し、AFOに一切の余裕を与えない。

 

「オオオオオッ!!」

「――ゴフッ!?」

 

 脳を揺らす顎へのストレート。

 息の根を止める心臓へのハートブレイクショット。

 呼吸をさせないようにする腹部へのリバーブロー。

 

 それらが、僅かの隙も与えずにAFOへと叩き込まれ続ける。

 徹底的な蹂躙。究極のパワーとスピードがなしえる暴力の極致。

 それは人間同士の殴り合いには見えず、一方的にサンドバッグを殴っているようであった。

 

(分解も…ッ。修復も…! 間に…合わない…ッ!?)

 

 一方的に殴られ続けるという人生で初の体験に、朦朧とする意識の中AFOは理解する。

 触れば即死、離れれば修復という反則染みた“個性”に対して、オールマイトがとった対策を。

 

 

「“個性”を発動させたくないなら―――使われる前に殴り飛ばせばいい!」

 

 

 やられる前にやる。実にシンプルな回答だ。

 まさに脳筋という手法ではあるが、オールマイトの圧倒的なパワーに後押しされたそれは強い。

 強すぎる程に強い。故にAFOには為す術がなかった。

 

 これが特殊な能力で封じられたのであれば、逃げ道を見つけることも出来ただろう。

 だが、シンプルなパワーとスピードにおいて、全てを封じられてしまえば何もできない。

 自分が今まで何度もやってきた蹂躙行為を、そっくりそのままに返されるだけだ。

 

MAINE(メイン) SMASH(スマッシュ)!!」

 

 フィニッシュへと移行するためのスマッシュにより、無様に空へと打ち上げられるAFO。

 そしてオールマイトも、ぐったりとしたまま目を伏せるAFOを追うように宙へ飛ぶ。

 

「これでお前の野望も終わりだ! オール・フォー・ワンッ!!」

 

 超人染みた脚力で(くう)を蹴り飛ばして、加速をつけていくオールマイト。

 そんなオールマイトの姿にもAFOはピクリとも動くことをしない。

 

UNITED(ユナイテッド) STATES(ステイツ) OF(オブ)――」

 

 OFAの全ての力を右腕一本に集中させるオールマイト。出し惜しみはしない。

 この一撃で全てに決着をつける。そう覚悟を決めて死に体のAFOを睨みつける。

 そして、そこで初めて気づく。AFOの体はズタボロではあったが。

 

 

「……終わる? 笑わせてくれる。終わるのは君の方だッ! オールマイトッ!!」

 

 

 瞳だけは死ぬことなく強い光を放っていた。

 

「使う気はなかった。だが、使わなければ勝てないというのなら喜んで使おうッ!」

「まさか、まだ奥の手を残していたのか!?」

 

 AFOが懐からあるものを取り出す。それは“個性”増強剤『トリガー(Trigger)』。

 しかし、それはかつて切嗣が追っていたトリガーとは似て非なるものだ。

 

 そもそも“個性”増強剤であるトリガーがヒーローや凶悪(ヴィラン)に使われないのには理由がある。トリガーは“個性”を増幅させるが、副作用として思考力を著しく低下させるのだ。これは戦闘の素人では差は出ないが、ある程度のレベルの人間になってくるとかなりの悪影響を及ぼす。

 

「トリガー? 今更そんなものでどうにかなると思っているのかい?」

 

 高度な戦闘において、思考力を失うことは致命的過ぎるデメリットだ。ほんの少しのパワーアップなどでは到底割に合わない。故に実力者はまずトリガーを使用しない。だが、AFOはここに来て使用することを決めた。

 

「悪いが、これはただのトリガーじゃない。名付けるなら、そう…」

 

 それも、従来のものではない。進化版であり、一本だけの限定品だ。

 と言っても、デメリットを消したものではない。

 むしろ、効果を高めるために――デメリットを大きくしたものである。

 

 

「―――死への引き金(Death・Trigger)

 

 

 そのトリガーは死への引き金。

 使用すれば絶大なパワーアップをする代わりに。

 ―――使用者の寿命を5分にまで削る。

 

「■■■■■■■■ッ!!」

 

 もはや人間の声とは思えなくなったAFOの咆哮が天地を揺らす。

 そして、その体は暴走に近い増強に伴い大きく姿を変えていた。

 

「なん…だ……その姿は…?」

 

 元々、悪魔のようだったフォルムは、さらに人外染みたものへとかわり体躯も倍以上へと膨れ上がっている。そして何より、衆人の目を引くのは彼の背中に生える6対12枚の翼であった。コウモリのようでいて、(おぞ)ましさと神々しさを備えるその羽を見た者は皆、自然とある言葉を零してしまう。

 

 

「―――魔王」

 

 

 神に抗い、天から地獄へと落とされた大天使長。魔王ルシファー。

 今のAFOを見れば誰もがかの者の名を思い出さずにはいられない。

 

「■■■■■■■■ッ!!」

(っ! そうだ、見とれている場合じゃない。奴を倒さねば…!)

 

 理性が僅かにも残っているのか怪しいAFOの雄叫びに、オールマイトは現実に引き戻される。

 そして、先程の間に全てのエネルギーが溜まったスマッシュを改めて放つ。

 

UNITED(ユナイテッド) STATES(ステイツ) OF(オブ) SMASH(スマッシュ)ッ!!」

「オールマイトォオオオッ!!」

 

 それに対してAFOの方も本能的に自らの左腕を振るい、鏡合わせのように拳をぶつける。

 瞬間、衝突のエネルギーによりプラズマが周りに発生し、突風が嵐のように吹き荒れる。

 そして、その空振(くうしん)は数10㎞先にある建物の窓ガラスを叩き割ってしまう。

 まさに世界の終わりを告げるような光景の中、オールマイトは心の中で絶望の声を上げていた。

 

(いかん…ッ。想像を絶する力だ! このままでは私の方が…ッ!)

 

 AFOの文字通り捨て身の技はオールマイトを確かに追い詰めていた。しかし、今の彼にはそれを楽しむだけの理性もない。ただ、彼は目の前の男、オールマイトに勝つためだけに力を振り絞っている。

 

「オールマイトォ…ッ!」

 

 自身の命を削ってのドーピング。

 いくら、壊理(えり)の存在や修復があるからと言っても、本来の彼ならば絶対に使わない手だ。

 だが、AFOは戸惑わずに使った。全ては、負けることは絶対に許さない王者の誇りのために。

 

 もう二度と、どんな形であろうとも負けてはならない。

 どんな手を使ってでも勝たねばならない。そうでなければ。

 

「僕は…僕は…魔王なんだぁあああッ!!」

 

 ―――誇りが取り戻せない。

 

 だから、彼は己の命を捨ててでも立ち向かう。

 例え、自身の修復が間に合わずとも。例え、壊理(えり)が巻き戻せずとも。

 例え、ここで死ぬのだとしても。

 

 目の前の宿敵に勝てるのならばそれで構わない。

 ただ1つ。勝利の美酒を味わえるのなら、全てを犠牲にしてみせよう。

 それが彼の、全ては勝利のために(All For One)なのだから。

 

「ま、マズイ…! このままでは……」

 

 そんなAFOの気迫に押されて、オールマイトは窮地に追い込まれていた。戦闘でエネルギーが減ったわけではない。むしろ、そうであればどれだけ良かったことか。彼は純粋に力負けをしているのである。AFOの全てを賭けた一撃に心が折られているのだ。

 

(すまない、緑谷少年……君は全てを託してくれたというのに…私は……)

 

 自然と諦めの言葉が心の中に湧いてくる。

 それに気づいて、すぐに自分を奮い立たせようとするオールマイトはもう居ない。

 オールマイトは自らの敗北を認めてしまっていた。

 

 だが、それでも。

 

『頑張れ! オールマイト!!』

「こ、この声は…!?」

 

 彼の背には彼の負けを認めない者達が居た。

 オールマイトが視界の端で後ろを見ると、そこには彼に力を預けた生徒や教師達が居た。

 

「負けないでください、オールマイト! 勝って平和の象徴の揺るぎない姿を見せてください!」

「み、緑谷少年……」

 

 最も大きな声で叫んでいるのは出久だ。

 AFOにやられた傷で痛々しい姿を晒してはいるが、焦凍(しょうと)の肩を借りて立っている。

 自分は大丈夫だから、目の前の相手に集中してくださいとエールを送るように。

 

「勝てよッ! 何が何でも勝てよオールマイトッ! あんたはいつだって勝ってきただろッ!?」

「爆豪少年…!」

 

 そして、次に大きな声を出しているのは勝己である。

 普段はスカした態度を取る勝己であるが、オールマイトへの憧れは出久にも負けない。

 だから、今の彼はプライドなんてものを捨ててただ声の限りに叫んでいる。

 

「オールマイト、負けないで!」

「あなたならこの程度の逆境いつものことでしょう!?」

「そんな気持ち悪い奴なんてフッ飛ばしちゃえーッ!」

「男を見せてくださいよ、オールマイトッ!」

「勝て! 勝ってくれ、オールマイト…ッ。俺達はあんたの負けない姿を見て育ってきたんだ!」

 

 出久と勝己だけではない。脳無を倒して手の空いた生徒達や教師達が、皆喉を枯らさんばかりにオールマイトへ激励を送っている。その中に自らを越えるべき存在だと明言する、エンデヴァーの姿もあることにオールマイトは気づく。そして、エンデヴァーもまた彼へと激励を送っていた。

 

「負けるな、オールマイト……お前はナンバー1だろう!!」

 

 №2ヒーローから送られてきたエール。

 それはオールマイトが誰にも負けないという信頼以外の何物でもなかった。

 

(ハハハ…私は何を諦めていたんだろうか。諦めて良い理由なんて1つもなかったのに)

 

 オールマイトは今更ながらに思う。

 そうだ。自分は全てを託されてここに立っている。

 一体何を弱気になっていたのだろうか。既に限界を超えているから勝てない? 笑止。

 自分で言ったことを忘れたのか。そう、ヒーローはいつだって。

 

 

「―――限界を超えた(プルス)そのさらに先へ(ウルトラ)ッ!!」

 

 

 Plus Ultra(プルスウルトラ)なのだから。

 絶体絶命の状況すら軽く超えて行ってみせよう。

 

「■■■■■■ッ!?」

「私は負けない。心折れ、絶望したとしても。私を信じる者が居る限り、負けられないのだ!!」

 

 押されっぱなしだった腕を一気に押し返していくオールマイト。

 

 彼の体からは限界を超えた代償で、血が噴き出している。

 筋肉が内部で千切れブチブチと嫌な音がしている。

 壊れてはならない何かが音を立てて崩れているのを感じる。

 つまり。

 

 コンディションは最高。後はただ勝利まで真っすぐに進んで行けばいいだけだ。

 

「グ…ギッ…ガァ…! 僕は…! 負けないィイッ!」

「何を…! 勝つのは私達だッ!!」

 

 しかし、AFOとて負ける気はさらさらない。押され始めたことで僅かに理性が戻ったのか、空いている右手を伸ばしオールマイトの分解を狙う。そして、オールマイトの左腕に掌を触れさせて――分解(即死)攻撃を放つことに成功する。

 

「片腕ぐらい……くれてやるさ」

 

 AFOの分解は確かに発動した。しかし、即死になることはなかった。

 

「自分で腕をッ!?」

 

 その理由は、オールマイトが自らOFAを暴発させることで、左腕を引き千切ったからだ。

 故にAFOの分解は左腕に止まり、オールマイトの全身を破壊することが出来なかったのである。

 

「行くぞ、オール・フォー・ワン! これが私達の全てだッ!!」

「勝利するのは、この僕だッ! オールマイトォオオオッ!!」

 

 そして、始まる。正真正銘、最後のぶつかり合いが。

 両者の拳と拳が合わさり、青白い炎を発しながら互いを貫かんとする。

 威力は互角。どちらが押し勝ってもおかしくない拮抗状態が続く。

 

 しかし、徐々に、僅かではあるが片方に勝勢が傾いてくる。

 その勝勢が傾いている者は。

 

「これで―――僕の勝ちだッ!!」

 

 AFOの方であった。

 己の全てをオールマイトに勝つために奉げた執念が、勝利を手繰り寄せたのである。

 そのことにAFOは上機嫌に笑い、最後の一押しをするため力を入れた。

 

 その瞬間。AFOの体に不可解な硬直が走る。

 

(なんだこれは!? 誰かの“個性”攻撃を受けたのか? いや、しかし。この感覚は外からではなく、僕の中からだ(・・・・)…! 一体、何が起きて――)

 

 自身の体の異変に慌てて原因を探るAFOの脳裏に、懐かしい声(・・・・・)が響く。

 

 

 ―――兄さん(・・・)は俺が必ず止めるって言っただろう?

 

 

 あり得ない声にAFOの思考が停止する。

 この世に生を受けた者の中で彼を兄と呼ぶ者は1人しかいない。

 

 初代OFA所有者である、AFOと血を分けた実の弟だ。

 

(まさか! オールマイトから奪ったワン・フォー・オールの残り火の中に残っていたのか!?)

 

 本来ならばあり得ない事象の原因に思い当たり、AFOは目を見開く。オールマイトから奪った時点で、OFAには残りカスしかなかった。だが逆に言えば、それは最も深くに沈んでいたものである。要するに、一番古いものであるAFOの弟の平和を願う意志が最後の最後まで残っていたのだ。

 

「どうした! 急に動きが鈍くなったぞ?」

「しまっ――!?」

 

 そして、AFOの弟がもたらした一瞬の硬直は、オールマイトにとって絶好チャンスであった。

 押されかけていたものを一気に押し返し、そのままの勢いで押し込んでいく。

 

「ば、馬鹿な…ッ。このままでは…!」

 

 一度勢いがついてしまえば、それを止めることは容易ではない。

 後は崖を転がり落ちる石のように、AFOは敗北という奈落の底へと向かっていくだけだ。

 もし、AFOの後ろに彼を支えてくれる人が居れば止めてくれたかもしれない。

 だが、彼は『みんなは1人のために(ALL FOR ONE)』という名前が、皮肉に聞こえる程に孤独であった。

 

「その身で、その心で味わうがいい! 私の勝利を祈ってくれる全ての人々の力を!」

「僕が負け――」

 

 オールマイトの岩のような拳がAFOの腕を砕き去り、そのままの勢いで胴体に突き刺さる。

 そのことにAFOは絶望の表情を浮かべ、自身に襲い来る力を受け入れることしかできなかった。

 

 

「―――1人はみんなのために(ONE FOR ALL,)みんなは1人のために (ALL FOR ONE)ッ!!」

 

 

 黄金の光を宿した腕がAFOの全てを消し飛ばしていく。

 衝撃は彼の体を突き抜けることもなく、内部へと止まりその肉体に不可避のダメージを与える。

 そしてそれは、AFOの中で止まっていた時を動かすように、体を崩壊させていく。

 

「あり…得ない……この僕が負ける…なんて…」

 

 崩壊していく体に、自らの敗北をどうしようもなく理解させられ、呆然と呟くAFO。

 そんな彼の頭の中に、またも弟の声が響いてくる。

 

 ―――当然さ。兄さんが戦っていたのは、俺でもオールマイト君でもないんだから。

「だというのなら…! 僕は誰に負けたというんだッ!」

 

 まるで子供の頃にやった喧嘩をするような口調で、AFOは叫ぶ。

 弟はそんな彼に対して、たっぷりと勝ち誇った響きを乗せて答えてみせる。

 

 ―――平和を愛する全ての人々の願いに負けたんだよ、兄さんは。

 

 AFOが相手にしていたものは、OFA所持者でもなく、ヒーローでもない。

 この世の全ての、悪を嫌い平和を愛する人々の純粋なる願いに負けたのだ。

 その答えに、AFOは一瞬息を詰まらせた後にゲラゲラと笑い始める。

 

「ハハハハハッ! そうか…僕はそんなものに負けたのか……見事だ」

「何を笑っている?」

「なに…平和という酷く脆いものに縋る人間の弱さを笑っているんだよ」

「ふん。それに負けたお前が言うか」

「ああ……それもそうだね。僕は負けた、完膚なきまでにね。だが」

 

 壊れきる前に最後の力を振り絞って、AFOは精一杯の邪悪な笑みを浮かべてみせる。

 

「平和を愛する者が消えぬように、悪を愛する者も消えないことを覚えておくといい」

 

 光が差せば影も差す。

 その絶対の理が壊れない限り、悪の種が耐えることはないだろう。

 

「だとしても、平和を愛する心は続いていく。何より、今回は私達の勝利だ。これは変わらない」

「ククク…そうだね。君達の勝ちだ。誇るがいい、君達は悪の魔王を倒した、偽りなき――」

 

 己の体が滅び去る最後の瞬間。

 AFOは己を倒した全ての者達に最大級の賛辞を贈る。

 

 

「―――英雄(ヒーロー)だ」

 

 

 瞬間、AFOが世界から消え去る。

 ついで、彼の体の中に留まっていたエネルギーが一気に放出されていく。

 そのエネルギーは凄まじく、分厚い雲に覆われていた曇天の空を晴らしてしまう。

 

「……さらばだ、オール・フォー・ワン」

 

 雲一つなく、太陽が降りそそぐ晴天。

 天候を己が肉体のみで変えたオールマイトは、その光を一身に受けながら地上に降り立つ。

 そして、全ての者達に己の存在を誇示するように、右手を高々と天へと掲げてみせる。

 

 それはお決まりの勝利のポージング。平和の象徴として欠かせぬ仕事。

 AFOの言ったように悪は滅びることなく、この先も平和は犯されていくだろう。

 だとしても、世界は悲観的なことばかりではない。

 

 何より今この瞬間には、皆が胸を張って言えることがある。

 

 

『オールマイトの勝利だーッ!!』

 

 

 目の前の平和は確かに―――守り抜かれたのだと。

 





次回、7000字ぐらいのエピローグで完結です。アイリさんとの会話はそこで。


次の作品はオリジナルで二重人格ヒロインとの恋愛か、ナルシストなシスター(ナルシスター)の物語か
それともハクメイとミコチの世界を舞台にしたゼルダでも書こうかなと妄想中。



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