ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドをプレイ中にした妄想。
スカウォとブレワイをプレイしていないと意味不明かもしれない雰囲気短編。
マスターソードの歩みと記憶。

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マスターソードの歩みと記憶。


最も重要な記憶

 

ふわふわとした意識の中。何かがぬけていくような感覚が押し寄せる。

否、何かではない。終焉のものの悪意である確率85%

 

歴史は繰り返される。

 

封印されしものとして、復活そして沈黙。

トライフォースが使用者の願いを叶えた。

 

しかし、終焉のものが再び目覚める確率51%

トライフォースが願いを違えた事になる。

否、マスターが時空を巡ったことにより、時の狭間に多くの綻びができたと推定。

幾多の軸で消滅が確認されど、一つの軸で再び復活を遂げる負の連鎖。

 

怨念はマスターを蝕み、輪廻を巡る。

 

「もういいのです。貴方だけでも逃げて」

 悲痛な叫びは女神ハイリアの血を受け継ぐ巫女。その力目覚めし時、既にマスターの命の灯火は尽きかけている。

 

『姫巫女ゼルダ様に提案します。マスターリンクを回生の祠にて治療すると、助かる確率82%』

 沈黙を破り、マスターソードは光る。

「まだ…助かる? リンクを助ける事ができる?」

 言葉の返答を確認、ゼルダ様との意思疎通可能。

『イエス。時間が経過する毎にその可能性は低下します。至急行動を推奨』

 

 

 繰り返される惨劇。これはマスターにとって最善だったのか、今でも確認出来ず。

 

「リンクは本当に助かるのですか?」

 回生の祠を見つめて、再度ゼルダは問う。不安でたまらないと言う感情が見て取れる。

『回生できる確率82%。眠る期間は不明。怪我の状態にもよりますが推定百年。副作用として記憶の欠如、身体的衰えが想定されます』

「…そう、ですか」

 ファイの答えに対して、瞼を震わす事で対応。心の動揺はあまり収まっていないことが伺える。

『ハイリアの巫女ゼルダ様に懇願します。主人無き今、マスターソードは帰還を希望します』

 此処に止まる理由もなく、心の疲労が上回る前にその場を立ち去る事を選択。ファイの希望を叶えてくれるべく再び剣を握りしめた。

「………」

 後ろ髪を引かれるように一度振り返ったが、此処で出来ることはないと再び歩み出す。

 

「ねぇ、ファイ。貴女は何故今言葉を発したのですか?」

 剣の精霊であるファイの役目は女神ハイリアに選ばれしものが、終焉のものを討伐するまで導く事。その使命は既に終えており、ファイの意識は薄れ消滅するはずだった。繰り返される輪廻の中、懐かしいものと触れた時、再び眠っていた意識が浮上した。

『…不可解な点はいくつかあります。そこから推察する上で、マスターを導くために必要と判断』

 沈黙を貫くことで、過去に一度導くことを失敗している。

『これが人の言う後悔かもしれません』

「後悔…やはり一度失敗しているのですね」

 古い歴史の中でマスターソードに選ばれし勇者は、必ずガノン討伐している。しかし、一部の書物で不可解な部分もある。その時代が余りにも古過ぎて、記入部分が発見出来ないだけかとも言われていた。

七賢者での強引な封印。その為、不完全であったそれは威力を増し、聖地を絶望へと突き落とした。

『イエス。しかし、介入せずとも討伐可能であった確率66%、よって進言をぜず沈黙していました。今回このケースにより進言することで助かる確率が上昇すると暫定しました』

 的確に答えていくファイを持ちゼルダは思案する。現在本来のマスターであるリンクはここに居ない。彼は既に回生の祠で眠りについているだろう。今はファイの提案で迷いの森にて、この剣を収めるために歩いている。

蠢くガノンの声が響く。

 

「私に出来ること」

『現在、ゼルダ様が能力が覚醒ガノンを抑える事が可能です。しかし、討伐及び封印は不可能です』

 当初からゼルダの役目は弱ったガノンの永滅封印である。一万年の封印を行う存在であった。しかし、現時点でもうそれは不可能。マスターリンク及び英傑のメンバーの欠如により、長期封印が実施できない。

「貴女が居てくれて良かった」

 英傑が皆想定外により、沈黙。事前に予測できていればと後悔してもしきれない。

 

 前に進むことを決断した巫女にこれ以上の言葉は不要と随分と刃こぼれして、見てくれが酷くなった剣に身を委ねる。ファイは今回のマスターに語りかけることはなかった。ファイの役目は最初の段階で終えており、マスターソードとなった今、意識は不要であるそう認定された。

よって、マスターの魂を選別する事はしても、それ以外で意識の浮上はしなかった。

 

 再び長い眠りにつく。幾多のファイの記憶が流れてくる。どう動けば正解だったのか。どうマスターを導くことが幸せだったのか。その解は感情のないファイにとってとても難解であった。

 

空を舞い、時を廻り、黄昏に染まろうとも、結ばれし剣は勇者の魂と共に。

海を越え、神の創りし黄金を求めんとき、我が姿、常に勇者と共にあり。

 

 幾多の冒険の記憶は最も重要なカテゴリーに分類されている。

これまでも、そして、これからも……。

 

 

END




ファイは時空を飛び越えて全てのルートの記憶を持っていたら素敵だなーと言う発想からの妄想です。
つまり、時オカの敗北ルートの懺悔が、今回(ブレワイで)ファイが言葉を発した理由だったら? と言う設定です。
スカウォ大好きもっと流行れ!

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