悪戯心で愛してると言った八幡

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短編書いてる暇あるなら他の作品投稿しろって話ですよね……
はぁ……


悪戯心は彼女を本気にさせる

パタン

雪ノ下が本を閉じるのが部活終了の合図。とは言うものの、今日は夏休み中で雪ノ下に呼ばれて此処に来ていたのだが。

 

「帰りましょうか」

 

「おう、またな」

 

俺も本を閉じ、鞄にしまう。

 

「ええ、さよなら」

 

雪ノ下を1人で帰すのはなんだかモヤモヤするというかなんというかだが、俺はそんなモノ無視して部室の扉を開ける。後ろ手にそっと扉を閉め、昇降口に向かおうとする。

 

「あぁ、雪ノ下にこれ言ってみようかな」

 

悪戯心が芽生え、俺は再び部室の扉を開ける。

 

「忘れ物?」

 

「いやそうじゃないんだが」

 

「では何かしら?」

 

「愛してるぞ、雪ノ下」

 

「!?」ガタッ

 

俺はそれだけ言うと、動揺している雪ノ下を放置して、再び部室の扉を閉め、昇降口にむけて歩き出した。

 

「逃がさないわよ」

 

しかしいつの間にか後ろに回っていた雪ノ下に腕を掴まれ、大外刈りの要領で俺を押し倒した。そしてそのままマウントポジションを取られた。

 

「え、なに?どうしたの?」

 

………。無言。ただただ俺を見つめてくるだけ。

 

「あの、せめて部室の中にしません?ここ、廊下なんですけど」

 

「ふふ、ふふふふ」

 

雪ノ下が狂った。怖いわ。寧ろ今までで一番怖いまである。

 

「……比企谷君。私も愛してるわ」

 

怖い怖い怖い。ヤンデレ属性追加しなくていいから。俺にヤンデレ趣味ないから!

……って

 

「え?」

 

「あら、聞こえなかったのかしら?」

 

雪ノ下は顔を近づけ、俺の耳元で呟く。

 

「私も愛しているわ、と言ったのよ」

 

白い肌を薄桃色に染め、柔らかな微笑みを浮かべる様はまさに恋する乙女であった。

 

顔あっつ。夏かよ。夏だよ。床がひんやりしてて気持ちいい。下は冷たく上は雪ノ下により温もりに包まれている。

 

俺に覆いかぶさっている雪ノ下は右手を俺の頬に当て、左手を俺の顔のすぐ横の床に付いている。床ドン体勢だ。

対する俺は両手を下30°程度に投げ出している。

 

この両手を雪ノ下の背中に回したらどうなるのだろうか。間違いを起こしてしまうのではないだろうか。理性も限界に近づいている。

 

最初はからかうためだけに言ったのに、今は本気になっている。無論、雪ノ下のことがどうでもいい、ということはない。寧ろ好きだ。でなければ嘘でも愛してるなんて言わないし言えない。

 

もう、後戻りはできない。

俺はそっと雪ノ下の背に両手を回し、抱き締めた。

 

「ぁ…………」

 

「……愛してる」

 

「私を離さないでね、比企谷君」

 

雪ノ下は床についていた手と頬に触れていた手を俺の首に回しながら言った。

 

「絶対に離さない。だから……俺から離れるなよ……」

 

「馬鹿ね……。私が貴方を離すわけないじゃない。半年前から少しは成長しているのだし」

 

「そうか」

 

ふっと笑うと、雪ノ下は

 

「そうよ」

 

と言って微笑み返してくる。

 

**********************

 

「由比ヶ浜さんにはどう伝えたものかしらね」

 

「今は……いいだろ。それに、それで離れるならそこまでの奴だったってなるだけだ」

 

そう言うと、雪ノ下は寂しそうに笑う。

 

「そう、ね。でも……離れて欲しくはないわ」

 

「俺はお前が居てくれればそれでいいんだがな」

 

いつの間にか床に手をつき起き上がっていた雪ノ下の薄桃色の頬が真っ赤に染まる。

 

可愛くて、愛しくて、止まりそうもない。

 

そんな雪ノ下の頬に俺は手を触れた。

どちらかともなく近づき……

 

「そんな所で何をしているのかね君たちは……」

 

額に青筋を浮かべ、平塚先生は近づいてきた。気付かなかった。まさか、ステルス独神の使い手!?

 

「さっさと帰れ。そして爆発しろ!うわぁぁぁぁぁぁぁん!」

 

泣きながら走り去っていった。

 

「帰りましょうか」

 

「ん、送ってく」

 


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