鳳翔「今日のご飯は何にしようかしら~」
銀「あいつらなんでも食うだろ…そこら辺の具材いれた御握りでも食わせておけよ」

…そんな話…

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艦これ ~鳳翔と妖精さん~

 鳳翔「此処までですね…、もはや矢筒には21型が一機のみ…敵は…」

 

 見渡す限りの敵敵敵・・・深海棲艦と呼ばれる船を模した怨念の塊のような異形の者たちが眼下を埋め尽くしていた。

 

 目には赤い光を放ち意思とは無関係に怨念をまき散らすかのように自分に達に向かって航行してくる。

 

 鳳翔「これは、覚悟を決めるしかありませんね…」

 

 そういって自分の後ろを振り返る。そこには中破した赤城と大破した加賀が肩を寄せ合い最後の抵抗をするために何とか立ち上がっている姿が見て取れる。

 更に右舷では長門が陸奥を庇い、陸奥は長門を補佐しながら主砲を放ち抵抗を続けているが、壁のように熱い深海棲艦の群れによってじりじりと押されていた。

 

 鳳翔「夕立。綾波。傍に」

 

 左舷で綾波と共に何とか敵と交戦していた夕立を呼びこれからのことを伝える。

 

 鳳翔「夕立。皆を連れて下がりなさい・・・今ならギリギリ帰還できます。綾波は申し訳ありませんが、私と共に殿務めてもらいます…」

 

 夕立「ダメ!鳳翔死ぬ気っぽい。どうせ死ぬならここで最後まで戦うっぽい!」

 

 鳳翔「いけません夕立、あなたはゆういつ無傷でいます。あなたが先導してあげねば赤城や加賀、長門や陸奥まで沈んでしまいます」

 

 夕立「でも、鳳翔さんは…」

 

 鳳翔「大丈夫です。私も綾波も必ず生きて帰ります。私が今まで夕立と約束を違えたことはありましたか?」

 

 首を振ってないことを肯定する夕立、しかしその悲壮な顔はその後をも想像してしまっている。

 

 夕立「絶対帰ってくるっていまもう一度約束!」

 

 泣きそうな顔をしながら、最後の何かにすがるように夕立は鳳翔に声を出す。鳳翔は夕立の頭に手を乗せて撫でる。

 

 鳳翔「ええ。約束ですよ夕立。だからあなたも絶対皆を基地まで連れて帰りまさい」

 

 その一言で覚悟を決める夕立は縦に力強く一回頷くと赤城と加賀に向かっていく。

 

 鳳翔「綾波。私の我ままです。今一度私と一緒に前に出ます。できますね?」

 

 綾波は艦砲射撃を続けながらその言葉に返事をする。

 

 綾波「ハイ鳳翔さん。弟子として師匠には深海棲艦一匹近づけさせません!」

 

 鳳翔「ふふ、心強い言葉を頂きましたね。」

 

 そういうと鳳翔は首にかけていたインカムを掴むと全員に檄を飛ばした。

 

 鳳翔『全員聞きなさい。第四艦隊は撤退します。殿に鳳翔、綾波を置き、長門、陸奥の両名は赤城、加賀を護衛しつつ撤退。夕立は先導し基地まで帰還しなさい。』

 

 長門『馬鹿をいうな!鳳翔を置いて戦艦たる長門が撤退だと…』

 

 赤城『鳳翔さんやめてください。皆で頑張れば帰れます。…だから…』

 

 加賀『そうです、殿を務めるといっても、装備が…』

 

 陸奥『長門!』

 

 陸奥は鳳翔の覚悟を感じたのか長門を制止させる。しかし声は震えているのがインカムから聞こえてくる。

 

 鳳翔『みんなまた後で会いましょう。約束です』

 

 そういって敵の群れに対し正面を向くと、隣に綾波が立つ。鳳翔は声を張り上げ命令を下す。

 

 鳳翔『夕立。曳航してでも全員を帰還させなさい。陸奥、まだ動けますね。長門を引き摺ってでも提督にこの情報を伝え今後の対策を練るよう進言を…』

 

 加賀『鳳翔さん…綾波…』

 

 綾波『だーいじょーぶ。こう見えても私は鳳翔さんの弟子ですからね…』

 

 鳳翔『生きて帰りなさい!!』

 

 その命令を下すと最後の矢を番い敵を見据える。綾波も弾薬を連想砲に装填し直し同じように敵を見据える。

 

 鳳翔「綾波、全力戦闘を許可します。最低でも30分はここで足止めしますよ…」

 

 綾波「はい!鳳翔さんも…」

 

 鳳翔「軽空母鳳翔、推して参ります!」

 

 綾波「駆逐艦綾波。最大戦速。突撃します!」

 

~☆~

 

 赤城『鳳翔さん…鳳翔さん…』

 

 加賀「赤城さん、鳳翔と綾波の覚悟を汲んであげなさい・・・」

 

 そういう二人は泣きながら、自分の未熟さを堪え必死に撤退を開始。

 

 長門「この私が…仲間を見捨てるなど・・・」

 

 陸奥「・・・悔しいのはわかるけど、今は戻ることだけ考えなさい。ここで私たちまで轟沈したら鳳翔や綾波が犬死よ」

 

 二人も泣きながら自分の未熟さを噛みしめ気持ちを殺して撤退を開始。

 

 夕立「うぅ・・・ぐぅっ・・・」

 

 夕立は泣きながら全員をサポートしつつ撤退。後方では轟音が響く。殿を務める二人に心の中で誤り、後悔と自分に対しての憤りをなんとか堪えながら先導を続けた。

 

~☆~

 

 綾波「そこっ、ここから先には絶対に行かせない!」

 

 綾波は速度を保ったまま戦火に飛び込み、懐からのゼロ距離砲撃により敵をしとめる。

 

 深海棲艦の多くが駆逐艦級だったこともあり倒すだけなら可能であったが、量で攻めてくるいま砲弾は残りわずかだった。

 

 綾波「もう一つ!」

 

 激しい砲撃音とともに後方に飛びだし距離をとる。左腕に装備した連想砲が軽く感じる。弾が尽きたのだろう。左腕の連想砲を砲撃をしようとしているイ級に投げつけイ級の砲をつぶし爆発させる。

 残りの武器は右手の連想砲と5連装酸素魚雷のみ・・・それでも殿として鳳翔の弟子として自分に出来る最後の仕事を全力でするだけ。そう強く心に決めて行動をした。

 鳳翔は最大速度で敵深海棲艦に近づくと砲撃をかわし、近接戦に持ち込む。

 鳳翔は艦娘になる前は古武術道場の師範をしていた。その道場は戦国時代から続く戦陣武術といわれる古武術で、短刀、刀、長刀、槍、弓といった武器を使いこなし敵を殺すことに特化した武術を現代に伝えていた。

 もちろんその戦陣武術には無手を主とした戦い方も多く伝えられており、鳳翔はそれこそ物心つく前から稽古をさせられていた。

 鳳翔「残念ながら武器がなくなろうと戦えないわけではありません。皆さんが安全圏まで離脱するくらいの時間は確保させていただきます」

 鳳翔は間合いを盗み合気で敵を投げる。近距離から放たれる砲弾を感で避けまたは逸らし深海棲艦に相打ちを掛ける。駆逐艦のように人型ではない深海棲艦に対しスライディンクで海面を滑るように潜り込み下側から手刀で柔らかい部分をつら抜き倒す。

 また軽巡のように少し人型をとっている深海棲艦に対し関節をとり折り曲げ頸椎を捩じり殺していく。

 それでも艦娘とはいえ呼吸をすれば疲れもする。息をする暇もなく次々と迫る敵に対し少しづつ劣勢になっていくのを感じる。少し離れたところで敵から奪ったのだろうか、5inch連想砲を手に取りいまだ戦線を支えてくれている。

 鳳翔「私の持てる技術と覚悟・・・この一機に全ての気を乗せる…妖精さん…発艦!」

 鳳翔は一度距離をとると、最後の一機に持てるだけの気を込め艦載機を放つ。

 鳳翔の放った艦載機は通称ゼロ戦といわれる機体。正式には零式艦上戦闘機21型といわれる機体だ。乗り込むのはゼロ戦妖精といわれる妖精で、艤装といわれる戦艦の中に住む存在の一人で艦娘を守護する妖精だ。

 

~☆~

 

 そこで一旦話は平行世界へと飛ぶ・・・

 俺は銀、転生者だ。

 前世で戦場を駆け巡りいろいろ世界に対してヤンチャしてたんだが、まぁ流石に核ってやつには勝てなかった。

 でも気が付けば真っ白な世界で威厳のある爺さんに言われたんだ。

 髭「おぬしやんちゃしとったのぅ、どうじゃ転生してみんか?刺激的な日常を約束するぞい?」

 そういわれて俺は転生した。転生した先では不思議な技術を身に着けた。念といわれる技術だ。俺は神からもらったチート?よくわからんがそれのお蔭かそんなに苦労することはなかった。しかしこの世界・・・トンでもねぇ。いたるところに危険が潜んでやがった。そんな日常をなんとか潜り抜け、気が付けば暗黒大陸ってとこの南端の半島を自分の領地として生活するに至った。

 転生してからのほぼ毎日が刺激的過ぎたが、そんな中でも俺は恋をして子をなして自分が生きた証を残すことができた。

 転生してから40年も過ぎれば余裕もできてくる。領地を豊かに、安全にするため日々仲間たちと戦った。けど上には上ってのがいるんだな。

 なんとか家族や仲間を逃がして心の置ける戦友たちと守るための戦いをしたが。ざまぁねぇ。自分だけ死んじまった。

 だがまぁ満足だ。友や家族を守ることはできたし領地はそのまま残り領民も死ぬことなくそのままの生活を約束させたからな。

 まぁ泣く家族や戦友たちの顔を思い出すと悔しい念もあるけどよ。人生ってのはこういうもんか・・・と納得して死んだ。

 そう俺は死んだはずだった…

 

 けど…

 

 銀「ここどこだごらー。なんで空にいるんだ俺は!!つーかなに、飛行機?戦闘機か?レシプロじゃねーか」

 

 そう俺は突然戦闘機の中で目を覚ましよく見りゃよくわかんねぇ目の赤い奴らがいっぱいいた。

 

 銀「操縦とかよくわからんが、ハンドル?機銃?っと…あれ?なんか知らんが全部理解できるな。なんでだ?」

 

 鳳翔『こちら鳳翔!妖精さん貴方が最後の一機です。出来る限り深海棲艦を倒してください。家に帰る仲間を、家族を守るために』

 

 突然無線機から聞こえてきた声に俺は咄嗟に

 

 銀『任せろ鳳翔!俺がお前たちを守ってやる。だからお前も帰るために全力を尽くせ!』

 

 といってしまっていた。

 なぜだかわかってしまったんだ。俺が鳳翔ってやつの妖精なんだろうってことに。

 感じてしまったんだ、鳳翔って奴を守るのは俺の仕事だって。だから

 

 銀「へへ、この世界も面白れぇとこかもしれねぇな。なら俺は俺のできる全力を鳳翔って奴の為に使ってやるぜ」

 

 ひゃっはー。俺は敵って奴がどれを指してるのかわかっちまった。この赤い目の奴全部が敵だ。それと同時に知識も俺の中に入ってきた。必死に戦う着物姿の女性が鳳翔。そこから少し離れたところで戦ってる中学生くらいの娘が綾波。

 

 銀「綾波がアブねぇな助太刀んぜ!」

 

 俺は機体限界速度まで加速させると20㎜機銃をぶっぱなしながら敵の上空を駆け抜ける。取っ手替えしてUターンすると7.7ミリ機銃をばら撒き綾波の周囲をかたずける。

 次に襲ってきたのは猫みてぇな球体だったが、俺は真正面からは立ち向かわず敵の群れの中に飛び込む。もちろん機銃をぶっぱなしながらだ。猫みたいな球体は俺をさがし爆弾を空中からばら撒いたようだが。そのほとんどが敵同士にぶつかり爆発を起こし俺は無傷。ははこいつら馬鹿だなてか同士射ちもお構いなしとかあぶねぇこいつら。

 

 銀「だが利用しない手はねぇ。こちとら機銃の残りもある使えるもんは使う!」

 

 狭い谷を抜けるように深海棲艦と深海棲艦の間を飛びぬけフレンドファイアによって敵の中心部に空間ができると俺は一気に急上昇し猫球体を機銃で撃ち殺す。

 機体の操作は体が覚えているのかよくわからねぇが、自分の思い通りに動かすことができる。

 

 銀『鳳翔命令指示をくれ、今ならお前たちを脱がせる。お前らも撤退しろ』

 

 鳳翔『妖精さん、あなたも撤退してください。』

 

 銀『馬鹿野郎、お前は空母だろう!お前が安全じゃないと俺が着艦できねぇだろうが!綾波鳳翔を引っ張って離脱しろ援護してやる』

 

 綾波『りょ、了解!』

 

 鳳翔『あなたは…いえ、分かったわ援護お願いします』

 

 銀『おっしゃー、俺も久々燃えてきた。敵がエリートだかフラグだか知らねぇが、俺も旗をぽっきり折るのは得意だぜ。鳳翔妖精・名を銀!全員海の底に沈めてやらー』

 

~☆~

 

 鳳翔「夢を見てるのでしょうか・・・」

 

 鳳翔が放った最後の艦載機。矢を放った瞬間それは一瞬銀色に輝いて21型に形を成した。

 私は状況を伝えるために無線を開き妖精に覚悟を伝えた。

 

 鳳翔『こちら鳳翔!妖精さん貴方が最後の一機です。出来る限り深海棲艦を倒してください。家に帰る仲間を、家族を守るために』

 

 銀『任せろ鳳翔!俺がお前たちを守ってやる。だからお前も帰るために全力を尽くせ!』

 

 確かに聞こえた、艦載機の無線から力ずよい声が。普通ならば妖精さんの声は思念となって聞こえてくるのにましてや私のことは呼び捨てになんかしたことは今までなかった。

 艦載機は咄嗟に判断したのか周囲を囲まれていた綾波を機銃掃射で助け出すと。そのまま敵の集団の中に消えていった。

 流石に一機では助け出すだけで精いっぱいだったのだろう。妖精さん綾波を助けてくれてありがとう。とそう思ったが。艦載機が入り込んでいった先から轟音や怒号が鳴り響き、気が付けばそこだけ一体敵が轟沈していった。

 何が起こったのか理解するのに時間がかかったが、簡単なことだ。私が今までしていた敵の砲弾を使って倒す。それをあの艦載機はより効果的にしてのけたのだ。

 敵は私たちより艦載機側に向いたのか、綾波が中破ながら私のそばに航行してくる。

 綾波「なにがあったのかよくわかりませんが、鳳翔さんの艦載機すごいですね」

 ちがう、あれは私の艦載機じゃない。でもあの子が今は頑張ってくれている。なら私も最後まで。そう思ったとき。

 

 銀『鳳翔、命令指示をくれ。今ならお前たちを脱がせる。お前らも撤退しろ』

 

 なにをいってるの、確かに敵の注意がそちらに向いている今なら離脱できるかもしれない。けど

 

 鳳翔『妖精さん、あなたも撤退してください。』

 

 銀『馬鹿野郎、お前は空母だろう!お前が安全じゃないと俺が着艦できねぇだろうが!綾波。鳳翔を引っ張って離脱しろ援護してやる』

 

 綾波『りょ、了解!』

 

 鳳翔『あなたは…いえ、分かったわ援護お願いします』

 

 ほんとにあなたは誰、何者なの・・・艦娘として長年空母をしてきたけどこんな経験は初めて。ましてや自分の意思を持っていいえ。私に逆らってまで戦う妖精なんて聞いたこともない。

 

 銀『おっしゃー、俺も久々燃えてきた。敵がエリートだかフラグだか知らねぇが、俺も旗をぽっきり折るのは得意だぜ。鳳翔妖精・名を銀!全員海の底に沈めてやらー』

 

 鳳翔妖精・・・そう、あなたは確かに私の妖精なのね。名前は”ギン”帰ってこなかったらお仕置きしなきゃいけないわね…

 

 綾波「鳳翔さん今のうちに、ここから南東に島があったはずです。そこまでいきましょう…連合側の勢力圏内ですからそこまでは追っては来れない…はずです」

 

 鳳翔「ええ、すいませんが支えてくれますか?主機の出力が半分以下で真っすぐ航行できないようです」

 

 綾波「ハイ」

 

 鳳翔「ギンさん。必ず帰ってきなさい」

 

 銀「はっはっはー、あと何匹いるのか知らねぇが俺は特質系具現化能力者だぜ弾が無くなりゃ念弾をぶっぱなすまでだ」

 

 ぎんはキャノピーをこじ開けると足でハンドル操作をしつつ年の塊を深海棲艦に打ち始める。念でできた弾頭は敵に当たると弾け飛び周囲の深海棲艦数十体を巻き揉みつつ一気に燃焼爆発を起こす。銀の念能力の一つ”クリムゾンバレット”太陽と同じ熱の弾を特殊召喚する能力だ。

 

 銀「おっし、やっぱりな。この体になっても出来ると思ってたぜ。おっしゃ、一気にかたずけて鳳翔の元に帰るぜ…ってなんで帰らにゃいかんのか…んー帰巣本能?違うな…守護妖精だからか・・・一心同体?え?まじで?俺ってそういう妖精なのかよ?」

 

 うわー、と自分の事実を何故か理解してしまった俺はとりあえず有言実行。一気に殲滅戦にかかる。

 一旦キャノピーを閉めると急上昇。そしてその間念を練り円によって敵の位置を確認ロックオンする。

 

 銀「しゃぁ残り20体くれーか、くらえ化け物ども!俺の奥義の一つ”レイストームインパルス”」

 

 すると周囲から青い光と共に球体があたりを包み込み一気に収縮を開始。敵全体を重力結界の中に閉じ込める。球体の中は重力の暴風が吹き荒れ深海棲艦は圧潰していった。

 

 銀「ってうへぇ、なんぞ念の全体量が減ってんな…半分くれぇ持ってかれた気がする…この姿でも修行したらもとに戻るんかな・・・しんどいわ」

 そういって鳳翔の絆を辿り銀は小島のある方へと機を向けるのであった。

 

~☆~

 

 ようやく領域内の小島にたどり着つくと、浜辺に座り自分の怪我の具合を確認する。

 全身に打撲数か所、右肋骨に罅、切り傷、火傷は大小様々だが艦娘になった恩恵で修復材で完治できる範囲に収まっている。

 

 鳳翔「綾波、怪我は平気?」

 

 綾波「ええ、何とか。左腕は多分折れてますし肋骨も罅入ってますねこれ・・・けど生きてますよ」

 

 そう話す綾波も切り傷や火傷による水ぶくれが何か所もできており、またきている特殊な制服もボロボロになっていた。

 

 鳳翔「いま手当をするわね、ありがとう綾波。貴方には頼ってばかりね」

 

 綾波「いえ、こうして生きてるのも鳳翔さんが私をここまで育てて戦えるようにしてもらったからです。これからも私は鳳翔さんの護衛を続けますからね。」

 

 鳳翔「ふふ、来るなとは言わないですよ。綾波にはまだまだ教えることがいっぱいありますからね。姉師としても。ね」

 

 そういってふたり痛む体を抑え笑う。

 

 綾波「それにしても、鳳翔さんの最後の機体凄かったですね。初めて他人の妖精の声を聞いた気がします。」

 

 鳳翔「ええ、私も思念じゃない妖精の声を聞いたのは今回が初めてなの。今までの妖精とは何かが違っていたわね。でも間違いなく私の妖精だっていうのは理解できたわ」

 

 そう鳳翔にも何か”ギン”と自分の事を呼んだ妖精と強いつながりを感じていた。

 暫くして艦載機特有のエンジン音聞こえてくる。鳳翔は艤装を展開して着艦準備をすると艦載機は的確に甲板を捉え着艦した。

 着艦した飛行機は具現化が解け艤装に収納されると矢筒の中に1本の矢として残る。

 また通常ならば艦載機に乗っていた妖精も艤装の中へと消えていくはずであったが…

 

 銀「ぷはー、流石にしんどかったぜ!おう鳳翔。綾波。無事帰還だぜ」

 

 と笑顔でVサインをしたのであった。

 

 鳳翔「貴方は私の妖精ですよね?その割のは個としての自我が見て取れるのですが…何分こういうことは初めてで」

 

 鳳翔は甲板から”ギン”を優しく抱えて砂浜に下すと彼に語り掛けた。

 

 銀「おう、俺も行き成り気が付いたら艦載機の中で目が覚めてな。そしたらなんていうか記憶というか情報が一気に頭の中に流れ込んできてよ…まぁ俺は鳳翔の守護妖精になってた訳だ」

 

 とあっけらかんに言い放った。

 

 鳳翔「守護妖精・・・ですか?」

 

 銀「おうよ、一心同体?って気持ちがあるな。俺が死んでも鳳翔は死なないが、鳳翔が死ねば俺も消えるだから俺は鳳翔の為に、鳳翔を守るために生まれた妖精。それが俺様”銀”だこれからよろしくな鳳翔」

 

 一心同体・・・彼は私を守るために私自身が生み出した妖精。

 見た目は今までも見たことのある女性型の兵器妖精とは違って男性型、そして個として意思がある。

 

 銀「綾波も無事でよかったな。強いんだなお前。鳳翔はなんとなくつながってる感じがあるから強いのが分かったけどよ。綾波は可愛い顔して単騎果敢に戦ってる姿はかっこよかったぜ」

 

 綾波「そんな、可愛いなんて」

 

 そういって銀を抱きかかえると膝の上に乗せるとなでなでし始める綾波。

 

 銀「へへ、撫でられるってのも悪くねぇな。しっかし、おっかねー世界だなここも」

 

 鳳翔「どういうことですか?」

 

 銀「ん?あぁ俺が前いた世界も戦いの毎日だったのさ。まぁ死んじまったがな」

 

 そういって苦笑いをする銀をみていまはこれ以上聞かない方がいいと思った鳳翔は話題を変えることにした。

 

 鳳翔「ともあれ貴方のお蔭で私たちはこうして生き残ることができました。有難う。えっとギンさん」

 

 銀「ぶほ、ギンさんとか…まぁいいか。銀ってよび捨てでいいんだが…ともあれ俺は鳳翔所有の妖精なんだ必要な時は呼ばれなくても傍にいてやる。安心しろ必ず守ってやる。約束だ。」

 

 鳳翔「///はい」

 

 綾波「あ、鳳翔さん赤くなってる・・・」

 

 銀「おう、もちろん鳳翔の仲間。いや家族か?その家族である綾波も一緒に守ってやぜ」

 

 綾波「あら、///えへへ有難う。じゃぁ私も銀を守るね」

 

 銀「なぬ。守られるのか俺も…とはいえこの姿だしな何センチだこれ。もとは190くれーあったのに30センチもねーぞ…」

 

 二晩小島の砂浜で夜を明かし、三日目の日が傾き始めたころ救難隊が鳳翔たちを発見し。無事帰還することができた。基地に帰っていの一番に救援隊を結成しておそらくここだろうと当たりを付けて探しに来てくれたのだとういう。

 

 榛名、速吸、瑞穂、筑摩、夕張、照月の6人が救援捜索隊として駆けつけてくれた。提督には感謝しなくてはならない。応急修理を行い航行可能になると直ぐに海へと戻り夜になる前に基地へとたどり着くことができた。

 

 夕立「ぽぃーーーー。鳳翔さんも綾波も無事でよかった。うわーーん」

 

 赤城「ほうじょうざーん。無事でぶじでぇー」

 

 加賀「お帰りなさい、鳳翔さん。ホントにご無事で」

 

 鳳翔「只今夕立皆さん。ちゃんと約束を守れましたね」

 

 夕立「うん、ぅん。ちゃんと全員で帰っ、ぽぃーー約束守って…うぇーん」

 

 鳳翔「ほら泣かないで…皆さんも捜索感謝いたします。軽空母鳳翔、駆逐艦綾波帰還いたしました」

 

 提督「うん。うん。本当に無事でよかった。そしてよく全員を帰してくれた本当に感謝する」

 

 そういって提督を始め仲間たちは涙を流して喜んでくれた。本当にいい提督の元に配置していただけたものだ。鳳翔はそう思った。

 

 長門「しかしよく、よく無事に」

 

 あらあら長門また泣いてる

 

 陸奥「ほら姐さん泣かないの、無事に帰ってきたことを素直に喜びなさい。」

 

 そのあと私たちはすぐさま入渠となり傷を癒し次の日は休暇とされた。

 また別れた後の事を提督から聞くことができたが、こちらも結構綱渡りだったようだ。敵の勢力などをさけ何とか基地へたどり着いた夕立達はすぐに状況を提督へ知らせた。敵の数は100以上、進撃することも叶わず鳳翔と綾波が殿を務め私たちを逃がしてくれたとこなど。

 それを聞いた提督はすぐさま防衛部隊を再結成するとともに捜索隊を結成してくれたのだという。

 しかし防衛隊を結成して敵を待ち構えるも夕立をおってきた敵以外は来ず、敵の群れはどこに消えたのか?となったらしい。その後おびただしい深海棲艦の残骸を発見。鳳翔たちはここで轟沈したのかと騒然になったが、捜索隊が小島で鳳翔たちを発見今に至るとのことだった。

 

…これは反撃の狼煙をあげた第177遊撃艦隊・青島白地の戦いの記録である…

 

 

(続かないw)

 

 


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