ぐだぐだてーる   作:UTPlayer

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例によって例のごとく捏造設定しかありません
閲覧の際はその旨をご了承ください


キオクノカケラ 5

意識が戻る

悲しそうな顔をした母さんが居た

金色の花を見つめている

私が落ちた場所だ

母さんが花を植えたのだろうか?

どうしたの?

そう聞こうとした

声が出なかった

ここに居るよ

手を握ろうとした

触れなかった

 

ああ そうだ

私は死んだ

親友にソウルを託すために

バリアを壊すために

人間を滅ぼすために

君に地上を見せるために

 

不思議と何も感じない

焦燥も不安も期待も

狂おしい程の憎悪も

空っぽだ

こんなに気持ちが凪いでいるのはいつ以来だろう

もしかしたら初めてかもしれない

 

母さんが花に背を向けて歩き出す

私も付いて行く

いや憑いて行く

この花は綺麗だと思うけど

思い入れなんて無いから

私が執着するのは

一緒に居たいと思うのは

馬鹿みたいに優しいふわもこの家族だけ

 

 

 

人間が落ちて来た

感じる筈の憎悪は湧いてこない

ソウルが無いとこれ程違うのだと驚く

人間は母さんに保護された

私と同じ歳くらいの子どもだったからだろうか

母さんは我が子のようにその人間を扱っている

あまり面白くはない

私はその時ぼんやりとした苛立ちに気づいて

全く何も感じない訳ではないのだと気がついた

とても希薄だけど感情は消えていないみたいだ

 

人間は家に帰りたいらしい

家族が兄弟が友人が待っているからと

母さんは人間を引き止めている

外に出ると殺されるからと

 

人間の決意は固かった

母さんは最後には諦めて扉を開いた

私は人間に憑いて外に出る

気になることがあったから

 

 

 

人間は捕まって王城に連れて行かれた

魔王の前に引き出された人間は

帰りたいと約束があるのだと懇願した

魔王は済まないと謝って

槍で心臓を突き刺した

 

魔王は研究者に人間のソウルと遺体を渡した

それから重い足取りで自室に向かった

私は魔王に憑いて行く

魔王は重く深く溜息を吐くと日記を記し始めた

後悔に塗れた文章

何故人間を憎んでしまったのか

何故全ての人間を殺すと宣言してしまったのか

あの子どもの未来を奪ってしまった

死んでしまった我が子たち(・・・・・・・・・・・・)と同じ年頃の子どもを

続けて記すのは自身の背負う責任について

今更撤回する訳にはいかない

最早これだけがモンスター達の唯一の希望

投げ出す訳にはいかないのだと

 

 

 

城内を探し回る

見つからない

バリアの外に行こうとする

出られない

どこにいってしまったの?

死んだなんて嘘だよね?

ソウルを集めるのに時間がかかっているだけだろう?

まだ帰って来てないだけなのだろう?

だって私達のソウルが合わされば最強になれる

そのはずだろう?

ねえ

どこにいるの?

 

悲しみ 戸惑い 怒り 後悔 絶望

ソウルがあれば確実に正気を失っていた程の衝撃

でも今の私は激情を生じない

感情的になれない

決意が湧いて来ない

混乱が収まれば淡々と事実を受け止めるだけ

君が居なくなっても

泣くことすらできないんだ

もう何もかもがどうでもいい

何もやる気が起きない

 

 

 

母さんの元に帰ってから色々な人間が落ちて来た

恐怖に屈すること無く兄弟を探しに来た人間

約束を果たしに友達に会いに来た人間

伝説の真相を調査していた人間

消えた人間を心配して必死に探し続けていた人間

全てを解決して皆を救おうとした人間

全員やって来て 去って そして死んだ

母さんはその度に悲しんだ

また守れなかったと

私はただ眺めるだけだった

 

 

 

長い年月が過ぎて

最後の 8人目の人間が落ちて来た

母さんは今度こそ全力で引き止めるだろう

人間を死なせないためであることはもちろん

モンスターを守るために

人間に不信を持ったモンスターが地上に出ても

過去の悲劇が繰り返されるだけだと考えているから

 

人間は妙な花に襲われていた

間一髪母さんに救われたその人間は

私と同じ赤色のソウルを持っていた

 

あのソウルが元私のソウルなら

君がそこに居るかもしれない

あなたはどんな人間だろう?

私のように残酷な人?

彼のように優しい人?

 

人間のソウルに同調する

私の他にも同調している存在を感じる

この存在に大きな影響を受けているみたいだ

そしてそのソウルの根源に

私と君を感じ取った

 

君は欠けて不完全だった

けれども暖かな優しさはそのままだった

私は今にも消えそうだった

そして完全に壊れる寸前だった

 

どちらも狂っていた

見境なく情けを掛け全てを救おうとする君と

見境なく暴力を振るい全てを殺そうとする私

 

君が望むのはMERCY

私が望むのはFIGHT

 

選択するのはあなただ

 

私はあなたの

あなた達の歩む道を見届けよう

私と君のソウルの行く末を




捏造設定についての補足
ソウルに残っているCharaについてCOC的に表現すると
唯一無二の親友が死んだ際のSANチェックに失敗 SAN値が1桁にまで減少 アイデア成功 親友の死の原因の一端が自分にあることを理解する
一時的狂気として混迷(物事を忘れる 自発的に行動できない)
不定の狂気として殺人癖を発症
器が無い状態では時の流れを知覚することが出来ず、時間経過による一時的狂気の解消は成されない
ということにしています

余計に分かりにくくなってますね......表現力が足りない
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