明久side
早いもので清涼祭も今日で最後だ。もう疲れた、もっと見て回りたい、みんな思うところはあるだろうけど大体楽しめているのだろう。しかし、僕は...いや、試験召喚大会の会場に来ている人達は誰もが祭りを楽しむなんて状況ではなくなっていた。実際にそうなっているわけではないが会場には現在進行形で吹雪が舞っている。そして事の発端を作った少女とそのパートナーは吹雪の原因である少女に怯えて動けなくなっている。助けてあげたいところだけどそれは出来ない。自業自得ってのもあるけど何より僕だってまだ死にたくはない。何せ今の状況を作り上げているのは...
美穂「明久さん?少し待っててくれますか?」
明久「は、はい」
...美穂さんだからだ
優子「もう!なんでアタシまで巻き込まれるのよ!?こうなったのも代表のせいなんだから何とかしてよ!」ガクガク
翔子「...ムリ。もう私がどうこうできるレベルじゃない」ブルブル
二人とも完全に震えちゃってるよ。ごめんね優子さん、完全に巻き添えなのに。翔子さんもいくら問題発言だったとはいえさすがにかわいそうだけど僕は助けられない。僕だって美穂さんには勝てないのだ
美穂「フフフ、覚悟はいいですか?」
美穂さんの目に光がない。これは本気でマズい
優子「なんであんなこと言ったのよ!おかげでアタシは明日を迎えられるかも分からなくなったわ...」
翔子「私だってここまでになるとは思ってなかった。でももうやるしかない」ブルブル
翔子さんは試合前のおふざけのつもりだったんだろうけど、美穂さんに向かって『私達が勝ったら如月グランドパークのチケットで吉井とデートに行く』と言ったのだ。うん、流石に問題がある。後は先程の説明通りだ
美穂「わたしません...明久さんは誰にもわたしません」
西村「...では試合開始!」
優・翔「「さ、サモン!」」
美穂「...サモン」
物理
2-A佐藤美穂 660点
VS
2-A霧島翔子 402点
2-A木下優子 387点
うわぁ、僕の物理より高いよ...まぁ僕が苦手で美穂さんは得意ってのもあるけど。点数が全てではないと言えどこれは優子さん達には勝ち目がなさそうだな
優子「冗談キツイわ...」
翔子「いろいろ想定外」
美穂「...いきます」
美穂さんは一瞬で翔子さんとの間合いを詰め、鎖鎌で薙ぎ払った。翔子さんの回避は少し遅かったらしくダメージを受けてる
優子「代表!?」ザッ
美穂「自分の心配もした方がいいですよ?」
優子「え?キャア!」
また一瞬で優子さんの背後に回った美穂さんが容赦なく鎌を振りかざす。こちらも回避が間に合わずダメージを負った
美穂「さぁ、本番はこれからですよ?覚悟はできていますか?」
優・翔「「......。」」
そこから先は一方的な試合だった。いや、あれはもう試合なんてものではなかったのかもしれない。思い出すのも恐ろしい光景には誰もが震えた。試合が終わった後、優子さんと翔子さんは半泣きでしばらくその場を動けず、僕は僕で美穂さんを落ち着かせるために時間を割くのだった
美穂「すみませんでした...」
明久「いいよ別に。僕に謝ることでもないでしょ?」
試合が終わって落ち着きを取り戻した美穂さんは僕らに謝ってきた
優子「こっちも悪かったしね。といってもアタシはただの巻き添えなんだけど?」チラッ
翔子「...」フイッ
あ、翔子さんが顔そらした。まぁ確かに優子さんは何もしてなかったもんね
明久「にしても、なんであんなこと言ったのさ。美穂さんの反応があそこまでだったのはさておき怒るのは目に見えてたでしょ?」
翔子「...美穂をからかおうとしただけ。あれは予想外だった」
美穂「あぅ...」しゅん...
あ、美穂さんが落ち込んじゃった
優子「次は準決勝ね。しっかり勝ってくるのよ?」
翔子「...負けたら許さない」
明久「あはは、初めから負ける気なんてないよ。さぁ美穂さん、頑張るよ」
美穂「あ、は、はい!がんばります」
~2-A~
美穂side
美穂「行ってらっしゃいませ、お嬢様...ふぅ」
大会にも出場しながらだと結構疲れますね。でもこの程度で根を上げられませんね。明久さんはわたしよりも頑張っているんですから
「あ、お姉ちゃーん!」
美穂「ん?」
妹「やっと見つけた~。この教室広すぎるよお姉ちゃん?」
うん。わたしもそう思うよ。ホントに
母「あらあら、よく似合ってるじゃない。」
美穂「お母さん」
母「ところで、彼氏さんはどこかしら?さっきから探してるんだけど見つからないのよねぇ~」
二人とも明久さん目当てか。ハァ、仕方ないな...
美穂「あぁ~、多分一生かかっても見つけられないと思うから連れてくるよ...」
明久さんになんて説明しようかな
明久「美穂さんどうしたの?来てって言われたから来たけど...」
母「え?もしかして」
妹「お姉ちゃん?」
明久「え?お姉ちゃん?」
美穂「こんな格好だけど、わたしの彼氏の明久さんです...///」
母・妹「「えぇ!?」」
明久「えっと、状況を説明してほしい」
まぁそうなりますよね...
美穂「お母さんと妹です」
明久「そういうことか。初めまして、吉井明久といいます。この格好については気にしないでほしいです...」
そういうと明久さんはどこか遠い目をしていました
妹「(チラッ)」
母「(チラッ)」
母・妹「「...ご愁傷様です」」
美穂「あはは。あ、明久さん、そろそろ準決勝に行かないと」
明久「ハァ、う、うん。じゃあすいません、いったん失礼させていただきます」
妹「がんばってね!」
母「ちゃんと勝つのよ?」
明・美「はい!」
すみれ「さぁいよいよ準決勝の開幕です。さっそくですが対戦カードはこちら!」
準決勝 第一試合
2-Aアキちゃん 2-A佐藤美穂
VS
2-F坂本雄二 2-F土屋康太
坂本「明久か...」
明久「久しぶりだね、坂本君」
土屋「女子と出場...おのれ異端者め!」
FFF団「「「異端者吉井をコロセ~!!!」」」
あの人は土屋くんでしたか、何を言ってるんでしょうか...それにあの黒ずくめの気持ち悪い集団は、視界に写すべきではないですね。第一今はアキちゃんとして出ているんですけど
明久「さて、さっさとやろうか。あまり時間もかけられないしね」
雄二「俺達だって負けられねぇんだ。簡単にやれると思うなよ!」
土屋「異端者には死を!」クワッ!
さっきからあの人だけ会話が成り立ってないんですけど...
明久「美穂さん、いってくるよ」
美穂「明久さんなら大丈夫です!」
明久「うん。それじゃあやりますか」
西村「対戦科目は保健体育!試合開始!」
「「「サモン!!」」」」
保健体育
2-Aアキちゃん658点
VS
2-F坂本雄二317点
2-F土屋康太639点
点数ではギリギリ勝ってますけど、流石に厳しいですね
土屋「いつも俺の上をいくやつがいたが、お前だったのか明久」
明久「...みたいだね。さぁ二人まとめてかかっておいで」
坂本「言われるまでもねぇ!いくぞムッツリーニ!」
土屋「...承知!」
合図と共に二人は一斉に明久さんに仕掛けました。装備が身軽であるが故の速さを活かして立ち回っていますけど、それでも明久さんは全て紙一重のところで...いえ、『わざと』紙一重で避けていきます。すると攻撃が当たらないことにしびれを切らした相手はだんだんと攻撃が単調になってきました。なるほど、だからあえて紙一重で避けていたんですか。明久さんってやっぱり策略家ですよね
坂本「くそっ!やはり操作技術で劣るか...だからといって引いても意味はねぇ、攻撃あるのみだ!」
土屋「...『加速』」ヒュンッ!
明久「何をしても無駄...終わりにしよう『氷炎』!」
その後相手はなすすべもなく氷炎の効果で点数を削られ明久さんの勝利で決勝進出が決まりました
明久「お待たせ美穂さん」
美穂「お疲れ様でした。流石ですね、明久さん!」
明久「ありがと。さてこの調子で決勝戦は一緒に頑張ろうね」
美穂「はい!」
アンケートが11月30日で締め切りになりますのでまだ確認していない方はお早めに