明久side
「明久さん、起きてください」
明久「んぁ?...あぁ、もう時間か」
美穂「もう決勝戦の10分前ですよ。さ、早く行きましょう」
明久「うん。それじゃあいこうか」
ついに決勝戦だ。相手誰だろう?確認してないや...(苦笑)
~試験召喚大会会場~
すみれ「会場にお越しいただいている皆様、大変長らくお待たせいたしました。これより試験召喚大会、決勝戦が行われます!それでは早速入場していただきましょう。対戦カードオープン!」
決勝戦
2-A佐藤美穂 2-Aアキちゃん
VS
3-A常村勇作 3-A夏川俊平
?あれ?てっきり雅春さんたちが上がってくると思ってたんだけど、どうしたんだろう?
夏川「高城達じゃないのか?って顔だな」
アキ「えぇ、まぁ。あんなでも3学年の主席ですから上がってくると思っていたので」
常村「俺らもアイツらには勝てねぇと思ってたんだがな、高城の奴がヘマやらかしてくれてな」
美穂「ヘマ、ですか?」
常村「テストの回答欄がズレてて0点だったんだ」
ア・美「「.......」」
なにやってんだあの人は。それにそんなミスで準決勝敗退だなんて...葵さんの笑ってない笑顔が目に浮かぶよ。雅春さん、あなたは変な人だったけどなんやかんやでたくさんお世話になりました。僕はこれからもあなたを忘れることはないでしょう。さよなら雅春さん、せめて安らかに...『勝手に殺さないでください!』なんだ?今雅春さんの声が聞こえた気がするなぁ。幻聴だろう。うん、もう彼はいないんだ。そういうことにしておこう
アキ「事情はわかりました。そろそろ始めましょうか。観客を待たせるのも悪いですし」
夏川「そうだな。んじゃいくか!」
すみれ「さぁ準備が整ったようです!それでは決勝戦を始めてもらいましょう!」
常村「後輩でも容赦しねぇからな?」
美穂「望むところです!いきましょうアキちゃん!」
アキ「うん!頑張ろう!」
西村「対戦科目は日本史。試合開始!」
「「「「サモン!!」」」」
日本史
佐藤美穂 500点
アキちゃん 1289点
VS
常村勇作 267点
夏川俊平 259点
常夏「「1200点オーバーだと!?」」
う~ん今回は手応えあったからそれなりにいってるとは思ってたけど想像以上に高かったな。それよりも美穂さんはホントに凄いや。確かに勉強は僕が見てあげてるけどそれでもここまで点数が伸びてるのはやっぱり美穂さん自身の頑張りだよ。先輩たちは点数差に腰を抜かしてるや。可哀想だけど手短に済ませてしまおう
すみれ「これはすごいです!1200点ともなればこの学園の中でも歴代最高得点ではないでしょうか!?」
高橋「そうですね。歴代の最高得点は西村教諭の972点ですから、大幅な記録更新と言えるでしょう」
西村先生...先生がこれまでの記録保持者だったのか。でも僕は日本史と世界史が突出してるだけだけど西村先生の場合は補修担当ってだけに全科目が平均して高い。そう考えると僕なんかより西村先生の方がよっぽど凄いよね
美穂「明久さん、そろそろいきますよ」
アキ「うん、いこう。先輩方、動かないと負けますよ?」ザッ!
僕の召喚獣は右に左に、常に相手の死角に潜り込んで攻撃する。夏川先輩はそれをギリギリのタイミングで躱していく。流石3年生だ。操作技術もしっかりしてる。常村先輩も点数で劣っているものの操作技術で補い美穂さんと対等に渡り合ってる...あまり楽観できる相手じゃなさそうだ
アキ「美穂さん!」
美穂「アキちゃん?...!わかりました!」
よし!これでOKだ!
アキ「腕輪発動!『氷炎・煉獄』!」
キーワードを叫ぶと一瞬の内に辺りは煉獄の炎で包まれた
夏川「なんだこれ!?」
明久「僕の腕輪の能力です。この空間内にいる限り時間経過でダメージを受けます。攻撃しか勝つ方法はありませんよ?」
常村「だがそれなら連れのお嬢ちゃんもダメージを食らうんじゃないのか?」
明久「あぁ、その辺は特に問題ないですよ。ほら」
佐藤美穂 470点→470点
常村「なんで点数が減らねぇんだ!?」
美穂「私の腕輪の能力は『適応』文字通りその場の環境に慣れるものです。そして明久さんの氷炎に対抗できる唯一の能力です」
アキ「さ、先輩たちはどうしますか?」
常村「クソッ!仕方ねぇ、特攻してやらぁ!夏川!」
夏川「おうよ!」
常夏先輩は『略すな!』...常村先輩と夏川先輩は息の合ったコンビネーションでこちらに向かってきた
アキ「相手になります!錬成!」
僕の腕には二本の剣が握られた。一本は炎を纏い、もう一本は冷気を纏っている。これが全力で迎え撃つための、氷炎のもう一つの能力だ
「「「「いくぞ!(いきます!)」」」」
四体の召喚獣は同時に動き出した
アキ「しぶといですね、先輩」
夏川「伊達に二年間戦争してきたわけじゃねぇよ!」
氷炎の効果でじりじりと削れてはいるけど武器によるまともなダメージはほとんど入ってない。やっぱりこの先輩たちは強い。そう再認識していたとき
常村「隙ありだ!」
美穂「!?しまっ」
アキ「美穂さん!」
夏川「よそ見してる暇はないぜ!」
アキ「くぅ!」
美穂さんの傷はそこまで深くなさそうだけど、だんだん向こうの動きが良くなってきてる。点数が削られて焦ってるだろうになんて精神力だ。そろそろ決めないとこれ以上は万が一がありそうだな...あれはあんまりやりたくなかったけど仕方ないな
アキ「美穂さん!後ろに下がって!」
美穂「わかりました!」
夏川「逃がすか!」
アキ「...いいんですか?そんなに突っ込んできて?」
常村「夏川!止まれぇ!」
夏川「!?」
アキ「手遅れです。錬成...」
見渡す限りに広がる剣。僕のありったけの点数で錬成した剣だ。使いたくなかった理由は、文字通り強すぎるから
常夏「んな...!?」
アキ「終わりです。でも、先輩たちはすごいです。僕たちとここまで渡り合える人なんてそうそういません」
「ありがとうございました」と礼を言って僕は指をパチンと鳴らした。次の瞬間、無限の剣が降り注いだ
常村勇作・夏川俊平 0点
西村「そこまで!勝者、アキ・佐藤ペア!」
「「「わぁぁぁぁぁ!」」」
すみれ「ついに決まりました!優勝者はアキちゃん・佐藤美穂ペアで~す!それではこれより表彰に入りたいと思います...」
~清涼祭終了・学園長室~
カヲル「すまなかったねぇ面倒なことをさせて」
明久「いえ、それほど苦労もしなかったので大丈夫ですよ。それより、約束の品、お渡しします」
カヲル「助かったよ...ん?どうしてチケットまで渡すんだい?」
この人はあれで隠せていたとでも思っていたのだろうか?
明久「隠しても無駄ですよ学園長。このチケットにも問題あるんですよね?」
じゃなきゃ依頼してきたときにソワソワしないよね
カヲル「!?なんだい気づいてたのかい。だったらこれい以上黙ってる訳にもいかないね」
やっと話してくれる気になったか。全く、学園長の隠し癖も直して欲しいもんだ(じゃないと後で困るのはこっちだからね)
カヲル「まずはあんたの言う通り、この如月ハイランドのチケットにも問題があるさね」
明久「具体的には?」
カヲル「如月グループは如月ハイランドに一つのジンクスを作ろうとしてるのさ。『ここを訪れたカップルは幸せになれる』っていうね」
なるほど。でもそれだけなら問題というほどのことにはならない気がするけど
カヲル「あちらさんはこのジンクスを作るためにチケットを使って訪れたカップルを結婚までコーディネートするつもりなのさ。企業として、多少強引な手を使ってでもね」
明久「確かにそこまでいくとちょっと問題ありますね。だから回収しようとしていたんですか」
カヲル「そういうことさね。助かったよ吉井。アンタが回収してくれたおかげで一先ずは安心さね」
明久「そうですか。じゃあ後のことは学園長にお任せします。失礼しました」
カヲル「ああ。お疲れさん」
とりあえずこれでひと段落か。疲れたし今日はさっさと帰ろう...晩御飯何にしようかな?
学園長side
まさかバレているとは思わなかったけど、吉井には感謝しないといけないね。こうして景品の回収もしてもらった訳だし、普段実験に突き合わせている分も合わせて礼でもしないといけないね
カヲル「ただ返すんじゃあつまらないし...そういえば...」
我ながら面白いことを考え付いたもんさね。アイツへの礼にはちょうどいいさね
カヲル「西村先生はいるかい?」
西村「学園長。どうかされましたか?」
カヲル「〇クラスの〇〇を学園長室に呼んどくれ」
西村「はぁ、わかりました」
悪く思うんじゃないよ吉井。これはあくまでも"お礼"だからね
「♪~、2年〇クラス〇〇、至急学園長室に来るように」
学園長が誰を呼び出したか...まぁバレバレでしょうけどね(笑)
この作品の年内の投稿はこれでラストになります。次回以降は新年...もっと言えば私の受験が終わってからになると思うので気長に待っていてください。しばらくの間さようなら!