ヤジロベーが不思議ないのししを討伐

1 / 1
不思議ないのししとヤジロベー

ヤジロベーが町を歩いていると「きゃあああああ」と木綿を裂くような悲鳴が。なんだろうかと声のする方へ向かいました。すると、いかにもな悪党風の男が女性に襲いかかろうとしていました。ここで弱みを見せちゃいけないと思って、煙草をいっぷく吸ったあと、「おなごに悪さするとは男の風上にもおけねえな」と男を睨みつけました。すると男は「旅人、いいところに来た、ここは地獄の一丁目があって二丁目がないところ、しのごのぬかすと命はねえぞ」と剣を抜いてきました。ヤジロベーが見わたすとちょうど大きなつぼが捨てておりました。それをひょいと小脇に抱えましてちぎっては投げ、ちぎっては投げ、攻めたてます。男はこぶだらけでほうほうのていで

逃げて行きました。娘さんは「あぶないところを助けていただきほんとうにありがとうごんざりました」。ヤジロベーは「なんのこれしき礼には及びませんよ」ときつく抱きしめようとしたとき、遠くから土けむりが向かってきます。いのししです。娘さんを横の建物に隠しました。そしてヤジロベーは近くの電信柱に登りました。いのししはびっくり。今までいた人間がいないのでいのししは「今までおった人間はどこに行ったんでごんざりましょう」

とキョロキョロ。ふと上を見るとヤジロベーが電信柱につかまっている。いのししは考えました。電信柱の根元に

体当たりしてきました。上はすごく揺れて「こんな気のもめるようなことは」と降りました。いのししの上に乗っかったのです。そしてひょいと見ると頭がない!胴だけ。胴ばっかりなのでどうしようかと考えた結果、後ろに頭を発見しました。逆向きに乗っていたのです。いのししビックリしてだあーーーー!ふりおとされちゃかなわないと思ったヤジロベー、つかまるところはないかなと股間にてをやりますとヌルッとさわったものがあります。金です。ししの金です。しし金です。あまりのことにいのししはどひゃああ!とひっくり返りました。もういのししの息の根を止めてやらなきゃ、と遠くに放り投げました。するとちょうど産みつきだったと見えまして腹が裂きいのししの子供がゾロゾロ、「親のカタキ尋常に勝負よぉぉ」と出来立ての牙でちょこちょこするものだからこそばゆくてたまりません。金があるのに子供が?どうなってんの。金があるってことは雄でしょ?雄の腹から子供が出てくるわけない。ヤジロベーはすごく悩みカリン様に聞いてみました。「動物のいのししではないのかもな」とカリン様の答え。じゃあ異星人?ヤジロベーは段々怖くなってきました。しかし、数日たっても何の変化もないので次第にそのいのししんのことも忘れてしまいました。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。