プロト月ディスコ日 天気 曇りだっていいじゃない、人生だもの
また始まってしまうのさ、遠月学園の地獄の授業って奴が。……あ、別に始まってはいるんだけど、堂々とこれからが地獄だ的な発言されたからね。
時期的には秋の選抜が近づいてるって結構書いた覚えあるんだけど。まぁそれが終わるまではイベントとかは無いし。ただ秋の選抜が始まってからはイベントラッシュだと。
秋の選抜が終わったら紅葉狩りだったかな。確か現十傑の人達と秋の選抜の上位8人?くらいがするんだって。まぁこの日記を書いてる奴はそんなのに参加できないけど。
その後は文化祭的なのがあるらしい。ちょっと漢字が思い出せないから書かないけど、多分読みはげっしょくさい、とかだった気がする。別にそこまで頭がいいわけじゃないんだよ。
誰に弁明してるんだこの文章は。まぁそういう事で本腰が入る前にゆっくりしとこう、と思っていた自分がいた。過去形なのは察してほしい。まぁこれから書くけど。
現十傑、尚且つ一番知っているあの人が突撃してきたわけです。正確には俺が帰って来る前に入ってたんだけど。部屋のベッドに隠れてたらしいけど、気づかず着替えたバカがいるそうです。
竜胆先輩とは言え、別に一緒に風呂に入ってたなんて小説とか、漫画ならよくある展開をしてたわけでもないし。ほぼ裸に近い状況を見せるのは初めてである。
逆ならあったけど。ラッキースケベなんて求めてないです。別にそんな主人公補正みたいなの俺は備え持ってないから。俺が持ってるのは日記補正だから。
日記を自由に書けるって能力だ、素晴らしいだろ。これ、誰でも持ってる能力なんだぜ。自分の特殊な能力の無さに泣けてくる。
で、竜胆先輩と出会ったというかエンカウントというか、偶然というか最早運命のレベルの出会いだったとは思うけど、出会った訳です。
ただ意外だったのはてっきり外に出るかと思ってたんだけど、違ったらしい。外じゃなくこのまま中でゆっくりしよー?って言われたから賛成した。出来る事なら休める時間に外には出たくない精神の持ち主が俺だから。
話は大きく分けると二つだった。最初は結構真面目な雰囲気で、秋の選抜について話された。秋の選抜に俺が選ばれる前提で竜胆先輩が話してたのはびっくりした。
なんかこう、言い出せない雰囲気だったし言えなかったけど。別に選ばれる可能性がゼロとは言わないし、判定的な意味なら選ばれる確率の方が高いとは思う。
ただそこから別に何をするかとかは知らないし、A判定なんてたくさんとってる人いるじゃん。後は食戟での勝利数とかも関係するらしいけど、一回もやってないよ。
前々から書いてるけど俺が戦うのはスーパーと値段だから。安い料理でどれだけ良いものが作れるかだから。最近では結構良い感じのが出来てる気はする。
二つ目に移ろう。二つ目の方が本題って言われたけど違うよね。二つ目の方が副題っていうか別に良くない?って思ってしまった。
頬をハムスターみたいに膨らませた竜胆先輩が、多分拗ねてる感じの雰囲気を出しながら言ってきた。そんな雰囲気感じ取った時点でなんか違う気がする、とは思ったけど。
「他の子に料理作ったりお出かけしてるみたいなのに、私を放ったらかしってひどいと思うぞー!」って。目が点になってる自信があったね、あの時は。
多分お菓子を作ったり買い物に出かけたりしてる事、かな?とは思ったけども、放ったらかしにしてるってちょっと、こう、言い方が悪くないですか?別にハーレムとか築いてる主人公じゃないんですけど。
結果として竜胆先輩と2人で夜ご飯を作ることになった。なんでそうなったかって?一緒にいれて料理の要素も含まれてるじゃん。買い物?冷蔵庫にある食材は買い物したものだから(テキトー)
作ってる間に母さんの事を話された。俺が買い物に行ったりしてる時に竜胆先輩は、母さんがいる家に行ったらしい。俺も帰ればよかった。なんでその選択肢が出てこなかったんだよ、親不孝者か?最悪だろ。
母さんも帰ってきて欲しそうだったらしい。今度休みとかあったら真っ先に帰ろう。「その時は私もなー?」って言われたけど、まぁ家族みたいなものだからって言ったらしばらく厨房に戻ってこなくなった。
理由は一切分かりません。顔赤くしてたし、こう、母さんとか俺とかと家族だと小っ恥ずかしい気持ちがあるのかな?まぁ竜胆先輩にも普通に家族はいるもんな。
もしかして母さんとの思い出()を思い出したのかな?母さんってこう、竜胆先輩のことをりんちゃんって呼んでるし、俺の事はゆきくんって呼んでるけど、結構フランクというか。
竜胆先輩と母さんが一緒に風呂に入ったり、一緒の布団で寝てたりしてるのは知ってるけど、その話をすると竜胆先輩は確実に恥ずかしがる。「あの時は若かったんだ!」って言ってたけど今も若いじゃん。
母さん?昔は若かったんじゃないかな。なんか書きながら寒気がしたので歳の話を書くのはやめたいと思います。
小学生の頃は竜胆先輩って母さんにかなり甘えてたし、その時の写真を俺のアルバムと同じくらい持ってるし。竜胆先輩は捨てさせて欲しいって言ってたけど母さんには勝てなかったらしい。
その後はゆっくりしながら一緒に夜ご飯を食べた。今度は母さんと3人で、許されるならここで食べてもみたいかな。でもそんなの許されないだろうしなぁ。
竜胆先輩に相談してみたけど、なんか苦笑いを浮かべてた。「多分いけるとは思うけどね〜……」って言ってたけど、十傑としての権力的な何かかな?
「んー、秘密!」って言われたけどすごい気になる。でもたぶん母さん絡みだと思うし。なんだろ、料理の腕とかじゃ一切勝てないけど、人柄としても勝てない気がする。
母さんっていつもふわふわしてるんだけど、ある日以来弱みとか一切見え無いっていうか、隠し事してもその次の日にはバレてたりしてたんだよね。あの人に勝てる人っていないんじゃないかって疑うレベル。
今度母さんの所に帰ったらどんな事をしようか、という会話を結構した後竜胆先輩は帰っていった。てっきり泊まるのかな、と思ったけど泊まらないらしい。
ただかなり目をそらしたりしてたから、多分母さんに色々聞かれたんだろうなって。竜胆先輩はとことん母さんには勝てないらしい。まぁ俺もだけど。
結構楽しい日になった。一応明日も予定はある。お礼とか色々兼ねて水原さんの店に行こうと思ってる。1人で行く予定だし、わざわざ予約席を取ってくれたらしい。
日本のトップレベルの腕前のシェフと電話番号だったりを交換してるとか、普通なら考えられないよなぁ。まぁ確実に庶民の俺が普通に行ける店じゃないし、無駄に緊張してるので寝ます。おやすみなさい
///月###日 天気 高級そうな天井を見たので、晴天
さて、今日のことを日記に書こうと思う。ていうかほんとすごかったっていうか、うん、すごかった。語彙力の無さを鍛えるためにもう少し日記で賢そうな言葉を使おうかな。たた漢字ミスとかでバカにしか見えなくなりそう。
水原さんの店、エフ。別に店自体を知らなかったわけじゃ無い。普通に有名店として紹介されてたりはするし、母さんは美味しそうな料理店はチェックしてるらしいし。
でも当たり前だけど来るのは初めて。そんな美味しいって確実に言えるような店って高いのがお決まりだよ。しかも遠月学園の卒業生だから、普通に高い値段をつけても問題はないだろうし。
庶民がお邪魔するお店ではないってことを書きたかった。こう、スーパーとかで慣れると高い物を初めて食べた時、感動を覚えるとかってあまりない気がする。
高い料理とか高い食材を本当の意味で美味しい、って言えるのは舌が常人じゃないと思うんだ。例えばフカヒレとかさ、見る事もほとんどないかは美味しそうって思わないっていう感じかな。
まぁ食べ慣れてないってのもあるだろうけど、若いうちは食べれない物ってのもあるわけだし。ゴーヤとかレバーって子供の頃は食べれないけど、大人になると自然に食べれる感じかな。
まぁこんな事はどうでもいいや、エフって凄いんだよって事を日記に書いておきたい。外観から中まで全部一流、というより超一流って感じだった。
わざわざ従業員の人が外でずっと待っててくれてたし、そのまま案内もしてくれた。従業員もこんな超一流の店で働けてるんだから、水原さんレベルなのかな?って個人的に思ったりもした。
でもそこまで多いわけじゃなかったし、店が広いって印象はなかった。でも広いから良い店って事はあり得ないし、これくらいの広さが一番良いのかもしれない。そういう運営的な事は分からないからなぁ。
水原さんの他にいた従業員は4人か5人だったと思う。予約をしてくれてたらしいけど、さらっと遠月学園の卒業生の人がいたのは結構びっくりした。
乾日向子さんが普通に店にいたし、俺が座った場所の隣にいた。その後なぜかこっちのテーブルに来て飲んだりしてたけど。この人の試験はあの時受けなかったんだよな。
水原さんと四宮さんとかは受けたけど、日数的に全員の試験を受けるってのは到底不可能だし。水原さんがわざわざ注文を取りに来たのもびっくりしたんだけどね。
はっきり言ってメニューからどれが美味しそう、ってのが分かりませんでした。というかどれも美味しそうだし、ただただ迷ってたら水原さんが気づいてくれたらしく、オススメを作ってくれることになった。
その間は乾さんと話した。遠月学園は今はどんな感じ?とかそういう話から俺のことだったり、他の生徒の事を聞いてきたりもした。乾さんも気になる生徒はいるらしい。
ただこう、どっちかというと女っ気がある感じがしたというか、可愛いものに目がない感じがした。男子より女子の方が聞いてくる比率高かったし、何となくだけど。
そういえば乾さんって確か田所さんに初日でセクハラじみた事をしてたような?乾さんと話してる時に思い出さなくて良かった。ついつい聞いてしまう可能性もあったし。
話をしてる間に水原さんが料理を持ってきてくれた。持ってきてくれた料理は俺が水原さんの試験で作った料理、アマトリチャーナ。覚えていたらしいけど、凄い嬉しい。
一口食べる前に匂いだけで、これが本場の、そしてこれが本職の人が作る料理なんだな、と思った。匂いだけで一つの世界が形成されているような、そんな感覚に襲われた。
そして一口食べて、レベルが違うと今更ながら分かった。あれからたまにアマトリチャーナを作ったりもしたし、水原さんに作った時より腕は上がったとは思っていた。
だけど、あれから半年も経っていないような短い期間で目に見えるほどに腕が上がる、なんて事は無いんだと改めて思った。それくらい、自分のとは遠く違う料理だと。
世界が形成される作品、っていう印象だった。相変わらず水原さんは椅子の上で体育座りをしていたけど、改めて目の前にいる人は存在している世界が、高さが違うと自覚した。
食べてる最中、ちょこちょこ意外そうな感じで見られてる気がしたけど、どうかしたのかは聞かなかった。何でだろうか。
その後は水原さんと乾さんと話をした。8割は学生時代の事を話してもらった。ちなみに残りの2割は四宮さんに対する愚痴でした。
話を聞いてて分かったけど、正直乾さんって四宮さんの事を好きなんじゃないかって話を聞いてて思った。まぁ人の色恋沙汰に首は突っ込みたくないから聞かなかったけど。
学生時代の、かぁ。大人の人の学生時代の話とか写真を見ると、今と変わってない!って思ったら全然違う!って思うことがあったり、十人十色って感じだよね。
宿泊研修で来ていた卒業生の人達の、学生時代の時の集合写真も見せてもらった。四宮さんイケメンすぎない?ってのが率直な感想です。これはモテたんだろうなって。
ちょっとそこの話に触れてみたらやっぱりそうだったらしい。乾さんが愚痴を漏らす感じでずっと不満を言ってたし、気が気でなかった、なんて言ってた。本人は気づいてなさそうだけど、普通に好きって告白したんじゃないかって思った。
水原さんも気づいただろうけど、そこには触れないようにしてた。多分気づいたら2人とも記憶を消される可能性がある。乾さんも水原さんも少しお酒入ってたし。
あ、俺は飲んでないよ?普通に未成年だからオレンジジュース飲んでましたよ。子供っぽい飲み物だと思うだろ、オレンジジュースは神。異論は認めるけど。
学生時代の話を聞いた後はお開き、となった。こっそり酔ってるのか少し顔が赤い水原さんが近づいて耳元で囁いてきたときはちょっとヤバかった。こう、女子に近づかれるとかさ。ほら、基本コミュ力ないから俺って。
後耳とか弱いんです。乗り物、バスとかバスとか、バスとか。それにも弱いけど耳が弱いのは昔から知ってる。こう、昔って親に耳かきをしてもらった事ってあるじゃん?
とにかくこそばゆいし、息を吹きかけられるとくすぐったいレベルを通り越す感じがする。だからこそかなりびっくりした。
「私の誘いの返事、いつでも待ってるから……その時はよろしくね?」って言われた。もし俺が勘違い野郎だったら告白と勘違いされてもおかしくない事を言われて、こう、ドキッとしてしまいましたごめんなさい。
ほら、年上の人にそんな事言われるとドキッとするってよく言うじゃん。言わないか。まぁ、こう、一応男子だからドキッとする事もあるのです。
乾さんとも普通に電話番号などを交換した後、解散となった。2人からその後今日はお疲れ様、みたいなのが届いた。スタンプと返事を送りました。
楽しかったし、学生時代の話を聞けるってなかなかない体験だった。しかも料理も食べれたし、凄い充実した1日だったと思う。それでは本日も、おやすみなさい。
もしかしたらですけど、リクエスト回があと2話で終わる予定なんですが、これからは不定期更新とさせていただきます。作者がしばらくリアルで忙しかったり、色々控えてたりするので……できれば週一で投稿したいとは思ってますが、不定期更新なので分かりません……ご理解の程、お願い致します。