Fate/D×D   作:チンチラ

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お気に入り件数、評価、UAがここまで伸びるとは思っていなく驚いています。
ご都合主義満載な作品になると思いますが今後ともよろしくお願いします。


危機との直面

イギリスで絶賛、迷子中だった俺を助けてくれたルフェイって子とそのお姉さん。彼女らの優しさによって俺の危機は脱せられそうだ。

 

「……にしても目的地の正反対進んでたとは」

 

「初めて来た地ですしそう言う事もありますよ」

 

俺の独り言が聞こえてたのかルフェイさんは優しくフォローしてくれる。終始見せてくれる優しげな笑みを見るたびにドキッとさせられる。

 

「あ、見てください!アレがロンドンのシンボルとも言えるビッグ・ベンですよ!」

 

ルフェイさんが指を差したほうを見て見ると遠巻きからでもハッキリと象徴してる大時計。確か当初はエリザベス・タワーで2012年に改称されたんだっけか?んでもってビッグ・ベンは鐘のニックネームで正式名称はグレート・ベルだった筈だな。

ルフェイさんの言葉だと地元の人もあの大時計をビッグ・ベンって言ってるのか。

ビッグ・ベンの時計では9時を知らせてる。日本を出て12時間以上経つのか……。時差ボケも含めて少し疲れるな……。

 

グゥ〜〜

 

突然の間抜けな音がなってルフェイさんとそのお姉さんは足を止めて音のした方………俺を見た。

そう言えば飛行機のフライトの中で機内食食べた以外、何も口にしてなかったな……。なんかこの子に恥ずかしい所しか見せてないぞ俺。

 

「何処かで食事にしま「食事ですか?では直ぐに行くとしましょう!!」あはは…」

 

ルフェイさんの言葉を遮ってお姉さんが会話に割り込んできた。ルフェイさんは目で「目でどうしますか?」と向けてるのが何となくわかった。確かに空腹だし、お言葉に甘えて寄り道させてもらおう。

 

「あー、そ…その……ルフェイのオススメの場所を教えて貰っても良い…ですか?」

 

俺の言葉にルフェイさんは快く承諾して近場にある店へと案内してくれた。

 

「………………」

 

正直、俺は絶句してる。店の雰囲気が悪い訳じゃない。出された料理も美味しい。ただ………。

 

「すみません。これのお代わりをお願いします」

 

ルフェイさんのお姉さんの食欲が半端ない。既に6皿目にも関わらず食べるペースに衰えが見えない。

 

「気にしないでください。いつもの事ですから」

 

苦笑いしながら紅茶を飲むルフェイさん。案内してくれたお礼に此処は出そうかなんて考えてたけどこれはちょっと厳しいぞ。

 

「ふふ、そんな気遣い大丈夫ですよ」

 

え、なんか心読まれ始めたんだけど……

 

「顔に出てますから解りやすいですよ」

 

マジですか。今の俺ってそんなに表情に出てたのか……。って、ん?

 

「あ、あのー。ペンドラゴンさん、その手にあるマークって何ですか?」

 

ふとルフェイさんの右手にある赤い模様のマークに目が移った。まるで剣を想像させるマークに俺の視線は釘付になる。

 

「え?あ、あーっと……ちょっと流行りのペイントアートですよ。ちょっと興味あったんでこの前、描いて貰ったんです」

 

なんだろ?ルフェイのお姉さんの時といい、なんか歯切れの悪い時があるな。何か言いたくない事でもあるのか?……まぁ、言いたくない事の1つや2つ人にはあるか。

 

「そ、そうですか。なんだか綺麗な模様だったから、えーっと気になっただけです。……はい」

 

うーん。気の利いた事が言えない。と言うか初対面の人と此処まで会話した事がないから会話が続かない。

 

「ふふ、そんなに緊張しなくてもいいんですよ?私の事は…そうですね〜、友達感覚で気軽にして良いんですよ」

 

友達………

 

「その…恥ずかしい事なんだけど、友達が居ないんだ。だ、だから…こ、こんな風に話した事も……」

 

ルフェイさんにそう言うと不意にヘラヘラとしてる一誠の顔を思い出したら怒りが込み上げてきて手に持っていたコップを力強く握ってしまう。

 

「………でしたらどうですか?貴方が良ければ私が貴方の最初の友達になりましょう」

 

「……へ?」

 

ルフェイさんの言った言葉の意味が一瞬わからなかった。

 

「と、友達って俺と?」

 

「はい」

 

「ほ、本当に?」

 

「はい」

 

「今日、会ったばかりの俺と?」

 

「別に友達になるのに初対面なんて関係ありません。大抵はこういう風に些細なお話から仲が発展して友達になるんですから。

それに私って人を見る目はあるんですよ。貴方が大丈夫だと思ったから今こうしてるんです」

 

ルフェイさんの言葉に思わず生唾を飲む。小学校の頃から、中学校の頃から憧れてた些細な願いに手が届く。一言「お願いします」と言えば済む事なのに、いざとなれば声が出ない。

こんなに可愛い子と友達になれるって言うのは正直言うと嬉しい。多分、今日別れればこの子と会うのは2度とない筈だ。

俺は声が出ない変わりに1つ首を縦に頷く。するとルフェイさんは嬉しそうな表情を見せてくれた。

 

「ありがとうございます!」

 

ルフェイさんがそう言うと晴れて俺に初めての友達が出来た。でも……「ありがとうござい」は俺が本当は言うべき言葉。それが出ない俺に嫌気が差す。……友達が出来たんだ。次は少しでもコミュ障を改善してみよう。そんな意気込みをしてルフェイさんとお姉さんと一緒に店を出た。

余談だけど店を出た時、テーブルに山のように積み上げられた皿と支払い時の値段を見て驚愕したよ。そしてそれを顔色変えないでポンと支払ったルフェイさんにも驚かされた。

 

 

店を出た後、再びルフェイさんの道案内で目的地に向かう俺達。道中、近場の店とかを教えてくれて感謝の念が絶えない。

 

「もうそろそろ目的地に到着しますよ」

 

その言葉に俺はあっという間だと感じる。もう少し話をして見たいと思うも荷解きしないとならないし、これ以上は付き合わせるのも失礼というもんだ。

 

「ッ!?」

 

するとルフェイさんはさっきまでの笑顔が消えて険しい顔つきになりながら足を止めて前方を睨みつけていた。

 

「下がっていてください」

 

ルフェイさんのお姉さんも同じように険しい顔つきで俺にそう言うと前に出る。すると突然、お姉さんの服装が変わって青と銀の甲冑姿に変わっていた。

しかも…なんだ?手に何か持ってるようだけどそれが見えない。

 

「出て来い。そこに居るのはわかっている」

 

その言葉を受けてか路地裏から複数人の人達がゾロゾロと行く手を阻むように現れた。その人達を見てゾクリと背筋を凍らせる。なんでかわかんないけど怖い。あの人達から急いで逃げろと頭の中で警戒を鳴らしてる。

 

「貴方達ですね。この付近で無関係の人達を襲ってるというはぐれ悪魔は」

 

ルフェイさんは何を言ってるんだ?悪魔、今そう言ったか?あり得ない。そんなもの居るはずがない。そんなものは空想の中だけだろ?

だけど、そんな思いを一蹴するかのように目の前の人達は笑い出すと体がバキバキと音を出し、体が歪に歪んでいった。

 

「な!?」

 

俺の目は可笑しくなったんだろうか?目の前の人達の姿が人間とは程遠い、化け物のような姿に成り代わっている。

 

「……うっ!……おえっ!ゲホッ!!ゴホッ!!」

 

化け物の姿になった人達を見た瞬間、喉から饐えた物が込み上がって来るのを感じると床に吐瀉物を吐き出してしまい、そのまま床にしゃがみ込んでしまう。

 

「大丈夫ですか?」

 

そんな俺を見てルフェイさんが優しく俺の背中を摩ってくれる。

 

「あ、あれはなに?」

 

「アレははぐれ悪魔。主人を裏切って悪い事をする悪魔の事です。………あのはぐれ悪魔達はかなり人を食べたようですね」

 

そんな馬鹿な……って言いたいけど、どうやらルフェイさんの顔を見るに嘘は言ってない。

 

「セイバー、私は彼を守ります。貴方はあのはぐれ悪魔をお願いします!!」

 

「了解ですマスター」

 

ルフェイさんはお姉さんをセイバーと呼ぶとそのまま化け物の方に向かって勢い良く駆け出して行った。

 

「あ、危ないだろ!ここは逃げないと!!」

 

「ふふ、大丈夫ですよ」

 

大丈夫ってそんな悠長な!?

ルフェイさんは「見て下さい」とお姉さんの方を指差すと其処には華麗に舞うように動いている姿があった。

化け物達が太い腕を振り回すも、ひらりと涼しい顔で躱し手に持ってる何かを振るうと化け物の体に一筋の切り傷が出来、其処から血が吹き出ていた。

 

「……す、凄い」

 

あり得ない状況なのに、つい見惚れてしまう。まるで踊りを披露して見る人を魅了させるようだ。

 

………っ!?

 

お姉さんの戦いに安心してると不意に何か言い知れぬ不安に掻き立てられてふと周囲を見る。すると俺等の背後に剣を持った大男と目が合う。大男は御構い無しと言った感じで剣を振り上げて俺等目掛けて振り落としてきた。

ルフェイさんに声をかける暇がない。……ゴメンなさい。

俺はお姉さんの方に気を取られているルフェイさんを突き飛ばす。

 

「えっ!?」

 

突然、突き飛ばされた事に驚いていたルフェイさんは漸く大男の存在に気づいたようだ。

 

ーーザシュッ

 

剣を振り落とされた瞬間、俺の背中に言い知れぬ激痛に襲われて倒れる。それと同時に俺を中心に真っ赤な水溜りが出来上がった。

 

どくどくと止め処なく血が流れてる……。それになんだか瞼が重い……。俺はゆっくりと瞼を閉じるのと一緒に意識も遠退いていった。

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