Fate/D×D   作:チンチラ

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月光校庭のエクスカリバー
駒王に集う者達


俺が魔法使いになって1年以上が過ぎた。イギリス(こっち)の生活も魔法使いと学業で最初は四苦八苦してたけどルフェイやセイバーさん達のフォローとかもあって現在進行形で上手くやっている。

それと個性的な奴等だけど友人達も出来て結構満足してる。

魔法使いとしてもルフェイから教わってそれなりに扱えるようになった。けどルフェイ曰く「センスと才能があるせいか何と無くで魔法を使ってる節がありますね。もしくは魔術礼装の聖杯の力が発動して理論を飛ばして結果を出してるみたいですね」との事。センスとか才能があるのかはわかんないけど、昔っからファンタジー作品のアニメや漫画、ゲームは大好きだったからそれらの魔法のイメージはしてたけど。

聖杯の力って言われても普段は使ってるつもりないんだけど、聖杯を内包してるからか自動で発動してるんじゃないかっていうのがルフェイとセイバーさんの見解だ。

 

因みに魔術礼装とは魔法を使用する際に使用する道具のこと。機能は大きく2系統に分類されていて、1つは魔術師の魔術行使を増幅・補充し、魔法使い本人が行う魔術そのものを強化する増幅機能。

もう1つはそれ自体が高度な魔法理論を帯びていて魔法使いの魔法力を動力源として起動して実行する限定機能のことだ。

 

「おかあさん!おかあさん!雲が一面に広がってるよ!」

 

「あぁ、飛行機から見た空の景色って凄いだろ?」

 

「うん!」

 

「でも、ジャック。他の人達もいるから静かにな」

 

「はーい」

 

俺が口元に人差し指を当てながらシーっと注意する。その言葉を聞いてジャックは素直に返事をすると引き続き、空の景色を楽しんでいた。

俺やジャック、ルフェイにセイバーさんの4人は現在イギリスには居らず、日本行きの飛行機に乗っている。

里帰り…出はなく魔法使いとしての仕事だ。どうやら天使側の教会が保有している聖剣、エクスカリバーが3本盗まれたという失態を犯したらしい。盗んだ犯人はよりにもよって日本の駒王に逃げ込んだようだ。

本来は悪魔の力を再現して使ってる魔法使いの協会と天使側の教会は愛入れずお互い不干渉な筈なのに聖剣を盗まれてなりふり構わない状態になってる所為か魔法使い(こっち)側の協会に応援依頼が来た。

んで白羽の矢が立って俺達が選ばれた。理由としては俺が駒王出身として町の地理に詳しいと言う安易な物でルフェイのサポートを任された。

 

「にしてもエクスカリバー……ね」

 

過去の大戦で折れてしまい、伝説の聖剣とも謳われるエクスカリバーは7つに別れてしまったらしいけど……〝有り得ない〟。

 

「セージ、貴方のご実家でディナーを頂けると聞きましたが献立は何か聞いていますか?私としましては日本食を堪能したいのですが」

 

「天麩羅、お蕎麦、お寿司にお刺身……楽しみです」

 

あれ?仕事しに行くんだよね?何だか旅行しに行く空気なのは気のせいですか?

 

「い、一応頼んどいた」

 

「そうですか。実に楽しみです」

 

そう言うとウキウキしながら日本に着くのを待ち遠しがってるルフェイとセイバーさん。……マジで仕事しに行くんだよな?

 

「誠二君、今から肩に力を入れたって意味がありませんよ。先ずはご両親に会える事を嬉しく思いましょう」

 

「………本音は?」

 

「ちょっと観光してみたいです!ディズニーランドや美ら海水族館に行ってみたいです!美味しい食べ物いっぱい食べたいです」

 

「と言う事で案内お願い致しますセージ」

 

うん、素直でよろしい。でも、美ら海水族館やディズニーランドなんて行けねーよ。ルフェイと一緒にいて分かったけどこの子は頭が良くて魔法使いとしても凄いけど意外に天然な所がある。

俺に言いたい事を言うと2人は雑誌を見ながら、あーだこーだと楽しげに話している。

 

「………そう言えば家はいつからホームステイ始めたんだ?」

 

なんか母さんに帰る事を伝えたら外国に住んでいる女性、2人がいる事を聞いた。一誠(アイツ)がいるのによく許したな父さんも母さんも。

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一誠 side

 

むふふ……。今日も部長とアーシアのおっぱいに挟まれながら寝れて俺は幸せだぜ。あの焼き鳥野郎とリアス部長の婚約を破棄出来てから部長が住み始めて最高だ。

悪魔として実力も付いてきてるしいい事づくしだな。このまま上級悪魔になってハーレム王になってやる!

 

『……あんな程度の奴に勝っただけで天狗になるなよ相棒。今の実力だと白い奴に瞬殺にされるぞ』

 

うっさいなドライグ!朝から最高の気分を邪魔さんじゃねーよ!

 

『全く、性欲と態度だけは一人前だな』

 

そう言うとドライグは何も言わなくなった。俺は二天龍の戦いなんて興味ないんだ。俺だけのハーレム王になって眷属になった子達をあんな事やこんな事出来ればいいんだ。

………それにしても今日は母さんも父さんもどうしたんだ?やけに楽しそうにしてるけど。

 

「お母様どうかしたんですか?」

 

一緒に朝飯を食べいるリアス部長も気になったのか母さん達に聞いている。

 

「うふふ、今日は弟の誠二が帰ってくるの。しかもお友達を連れて来るらしのよ」

 

「弟さんですか?」

 

……アイツが帰って来るのかよ。俺には黙って勝手にイギリスに留学しやがって。

アーシアの言葉を聞いて母さんは満足気に頷きながら携帯の画像を見せて来た。其処には可愛い子達に囲まれて楽し気にしてるセージの姿がある。メール文には友人達とタコパ中とだけ書かれていた。

 

「去年からイギリスの学校に留学してるのよ」

 

マジマジと見ているリアス部長とアーシアに説明をしていると父さんが忙しなく家を出る準備をしていた。

 

「母さん行って来るよ!」

 

「今日は定時に上がってよ」

 

「わかってるさ!」

 

そう言うと父さんは仕事に行ってった。たかがセージが帰って来るってだけなのにそんなに張り切ったりする必要ないだろ。

 

「でもイッセーに弟がいるなんて始めて知りました。この間、見せてもらったアルバムに居ませんでしたよね?」

 

部長の言葉に母さんは困ったような表情をする。

 

「昔からイッセーとセージは仲が良くないのよ。写真にも一緒に写りたくないって言ってね。個別に撮影してるのよ。

イッセー、あんたはしっかりセージに謝りなさいね」

 

「なんで俺が謝んなきゃなんねーんだよ。俺はアイツになんもしてないだろ?にも関わらずアイツが殴ったりして来るんだ。寧ろ謝るのはアイツの方だろ」

 

俺の言葉を聞いた母さんは深く溜息を吐くだけで何も言わなかった。

んだよ、俺が悪いみたいな。はぁ、朝からドライグと母さんの小言聞くなんてついてないな。

俺は一気に憂鬱な気分になりながら朝飯をかき込んだ。

 

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三人称 side

 

時間は夕刻。駒王の町では部活終わりの学生達が帰宅する姿がちらほらと見えるなか、怪し気なローブ姿の女性が2人、住宅街を歩いていた。

 

「懐かしいわ!10年経っても変わってないわね〜。ゼノヴィアゴメンね。私の我儘聞いてもらっちゃって」

 

栗毛をツインテールにしている少女は緑のメッシュをしている青髪の少女に軽く謝罪の言葉を入れていた。

 

「別にいいさ。此処は君の育った町なんだろ?だったら知り合いに成長したイリナの姿を見せてあげるぐらい主はお許しになるさ」

 

ゼノヴィアと呼ばれた少女は大きな物を布で包んで背負いながら気にしない様子でそう言う。

イリナは10年前の記憶を頼りに昔、世話になった自宅を目指して進んで行く。

 

「見つけたわゼノヴィア!でも……」

 

イリナはそう言うと一軒の自宅を指差す。〝兵藤〟のネームプレートを確認して最初は嬉しそうにしてたけど次第にその表情は険しくなる。

 

「………悪魔の気配だね」

 

ゼノヴィアも自宅から感じた気配を感じ取ったのかイリナと同じく険しくさせる。2人が警戒してると家の玄関のドアが開き中から1人の女性が出て来る。見た目は30後半から40ぐらいの女性にイリナはハッと思い出すかのように声を出した。

 

「……もしかしておばさん?」

 

「あら?もしかして……イリナちゃん?」

 

女性はそう言うと嬉しそうにイリナの所に駆け寄る。

 

「久しいわね〜!こんなに大きくなっちゃって!」

 

「はい、お久しぶりですおばさん!」

 

ゼノヴィアそっちのけで2人はきゃっきゃとはしゃぎながら楽しく会話を弾ませる。

 

「(……どうやらこの人ではなさそうだ)」

 

出て来た人物が悪魔じゃないと理解すると警戒を解いて楽しく話してる親友の姿を見る。すると別の方からも声が聞こえゼノヴィアはそっちに耳を傾けた。

 

「そう言えば、教会の人達との待ち合わせ場所って何処だっけ?」

 

「えーっと、この町の廃教会ですね」

 

「なら彼処か。荷物置いたら挨拶だけするんだっけ?」

 

「はい。教会の人達がこの町にいる悪魔の方に会談の席を設けてもらったのでその辺の話も聞かないといけません」

 

「良かった。しっかり仕事モードになってて……。このまま、何処か美味しいお店に行きましょう!…なんて言ったらどうしようかと思った」

 

「むぅ、する時はちゃんとしますよ!……去年のおどおどした雰囲気の時はまだ言葉に遠慮がありましたよ」

 

「なんかルフェイやアイツ等と過ごしてるとコミュ症患ってる場合じゃなくなって遠慮も無くなってった。……って家の前で誰かいるな」

 

少年の言葉を聞いているとゼノヴィアは視線をそっちに向ける。其処には少年1人に女性が3人こっちに向かっていて、視線が合う。

話の中で教会や悪魔と言う単語が聞こえていて彼等が魔法使いだとゼノヴィアは察する。家の中から出て来た女性が少年に気づくとイリナの時以上に嬉しそうな声を出す。

 

「セージ、お帰りなさい!」

 

「うん、ただいま母さん。えーっとこの人達は誰?」

 

少年、誠二は気恥ずかしそうに母親に挨拶をした後にゼノヴィア達を指差しながら聞く。

 

「ふふ、覚えてない?イリナちゃんよ」

 

「え?」

 

「ひ、久しぶりセージ君」

 

「外で立ち話もアレだから中に入りましょう。皆さんもどうぞ」

 

誠二の母親はそう言うとゼノヴィアやルフェイ達全員中に招き入れたのだった。

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