Fate Apocrypha学園   作:ただの名のないジャンプファン

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新作、今度は学園モノに挑戦します。

すいません、何か最近色々なもの出しまくってほかの疎かにしてしまいでも何か書かないと他のやつの考えもまとまらず変にストレスがたまり、息抜きがてら書いてみました。



プロローグ

 春が過ぎ、鮮やかな桃色のカーテンは散り今や緑色の絨毯が生い茂げ始める時期。この季節の太陽はいつもより輝きを増し、絢爛な強力な日の光はジリジリと俺の肌を焼いてくる。

 月は梅雨を抜け夏の初頭に入るこの月、ジメジメとした湿気と暑さが重なるこの時期から俺の学校生活が始まる。

 時間は8時30分。確か後10分までに校長室というところに着いとかないといけなかったはずだ………

 

「困ったな。どうすればいいものか。」

 

 その校長室がどこかわからなくなっていた。こんなことならもっと早めに出ればよかった。地図などもないし、どうしたものかと困っていると凛とした声で声をかけられた。見るとそこには、大分肌が黒く日本人とは思えないぐらい雪のように綺麗いな白い髪をした人が立っていた。

 

「どうかしましたか?」

 

「あ、あぁ迷っていてな。」

 

「迷う?そういえば見たことのない顔だね。君が転校生かい?」

 

彼は目を大きく見開き少し驚いているようだ。

 

 自分はしばらく間をあけて黙って頷く。すると男はにっこりと微笑み優しく対応してくれる。

 まずは名前を聞かれた。

 

「なるほど、名前は?」

 

「…ジークだ。」

 

 ジークは少し警戒してるのか、やはり返すのに間をあける。

 

「ジークか、私はシロウです。よろしく」

 

 だがシロウはそんな事を気にしない。シロウは警戒心を解きほぐすように話しかけてくれる。

ジーク自身もまた彼の優しい雰囲気に邪気はないと感じ顔が緩み始め、警戒心も緩んできた。彼のことはよくわからず読めないが悪い人ではない気がする。

 

「さて、君は校長室に行きたいんだったね?」

 

「そうだ。」

 

 そう答えるとシロウはまた微笑みジークに

 

「なら連れて行ってあげるよ。」

 

 案内してくれると言ってくれた。ジークはお言葉に甘えて案内してもらう。ものすごく長い廊下を二人で歩いていく。

 

 

 

 

 

 

 

~sideところ変わってとある教室~

 もう予鈴のチャイムがなり、真面目で規律を重んじそうな生徒は座っていたが、まだ何人か席から離れた所で小さい塊を作りおしゃべりをしていた。

 そんな中でも、最も賑やかに話している所に注意を入れる女子がいた。その女子は輝く太陽の光に反射した金色の小麦のような髪とおよそ高校生離れした艶めかしい体をなぞる曲線美はもう芸術の域だ。

 

「もう、予鈴のチャイムなりましたよ!早く席に着きなさい!いつまでおしゃべりしているのですか!?」

 

 腰に手をあてその鈴の音にも負けない綺麗な声を少し荒げて注意するが、そんな注意なんてどこ吹く風。まるで子犬のようなこの子は、桜のような桃色の髪そして、先程の女子と対局で綺麗なのは変わりないが、少し幼さを感じるその肢体は何故か母性本能のようなものを刺激して何処か守ってあげたくなるそんな体つき。元気はつらつな彼女は不満げな声を出すが聞く気はない様子。

 

「ふ~、固いなルーラーは、まだ予鈴でしょ?先生だってまだ来てないじゃん。本玲もなってないしいいじゃんか別に。」

 

 ふふんと鼻歌のように鼻をならしてこの子の態度がまたルーラー(?)の怒りを助長する。わなわなと怒りで手が震え始めたのを見たら近くにいた生徒は皆巻き添えを食う前に自分の席に座りだす。この子以外全員とばっちりを受けるのは御免のようだ。

 でも当の本人は態度を改める気はない。この子は自分が怒られてるという自覚がないのかな。この子の態度から見たらその様に受け取れる。

 今にも爆発しそうな時にいいタイミングで本玲のチャイムが教室内に鳴り響きルーラー(?)の怒りは爆発寸前でとまり両者すぐに席に着くとこのクラスの担任のケイローン先生が入ってくる。ケイローン先生は見た目は若いが中々のベテラン教師であり、弓道部の顧問である。更に見た目も雰囲気に合わせたかのように大人びていて思春期真っ只中の女子高生の完成を刺激するには十分だ。

 

「席には…座っているな。転校生を紹介します。入りなさい。」

 

 高校で転校生が来るのが珍しいのか、ただ単にわくわくとしてテンションが高まったのかガヤガヤとクラス内がにぎやかになり始めた。

 また騒がしくになり始めたことに頭を押さえるルーラー(?)それとは逆に今にも爆音並みの音量で叫びそうになっている子もいる。先程の生徒だ、確かに転校生っていうのは不思議と気分が高揚してワクワクしてしまう。美男子なら女子生徒が騒ぎ、美少女なら男性が奇声をあげる。

 

さて、お楽しみのご対面だ。初めて会う子にルーラー(?)も横目でどんな子かを確かめる。どんな子があのドアを通るのか...

 

入ってきたのは男の子。少し華奢な体付きで高校男子としてはもう少しあって欲しい(色んなところが)ただ、美男子である事には変わりなく、さながら研ぎ澄まされた宝石のような美形の中央を象る紅いルビーの様な瞳がとても印象的な男の子。

まぁ、何だかんだ言おうが女生徒にとっては可愛らしい美男子って事で黄色い悲鳴が上がる。

 

「さぁ、自己紹介を」

 

担任の先生の促しに頷き自己を紹介する転校生。

 

「ジークだ。性はないからこれだけだ。他には...」

 

自己紹介に詰まってしまうジークに質問をする生徒がいた。

言葉がつまり何を話せばいいかわからないジークを見て汲んだ行動だろう。

 

「趣味とかは〜」

 

「趣味...散歩はよくする。」

 

「好きな食べ物は?」

 

「.......別段好きな物も嫌いなものもない。」

 

「スポーツとかはするの?」

 

「余り...」

 

周りから見たら無愛想だなと感じてしまうぐらい乾いた答えでも皆よく質問してくれる。

ここまでは普通の質問をしている生徒達。

 

「好みの女子を教えて、又は男子も!!」

 

「特にない。...男子?」

 

何か変な事を聞かれた様な...

 

「着てみたい服とは?執事服とかどうですか!?興味あるなら持ってきます。あ、メイド服でも良いですよ」

 

段々変な質問が流れてきている。しかも周りの...クラスの女子達の殆どが何故か変に興奮しているのは自分の

それは男子が着るものじゃないと思う。

無表情だが大分困り出してるのをケイローンは感じ取り、席に着くように促す。

 

「さぁ、君の席はあそこの席だ。座りなさい。」

 

席を教えられたのでそこの席に着く。すると横から声をかけられる。

 

「初めまして、私はジャンヌ、ジャンヌ・ダルクと申します。貴方の横の席の者です。暫くの間よろしくお願いします。分からないことがあれば何でも聞いてください。」

 

絵に書いたような美しい笑顔でそう言われ何故かほっとする。この人はさっき自分を質問攻めした人達とはまた違う。正直こちらの方が助かる。

この人の雰囲気は何方かと言えば最初に助けてくれたあの人に近い雰囲気を纏っている。

女性の雰囲気と言えば妖艶な雰囲気を纏わせているというのがよく使われるだろう。

だが彼女はその様な言葉全く似合わない。

彼女の慈悲深い清廉な雰囲気に凛とした彼女の芯が混ざり合い端麗で清い雰囲気が彼女の魅力に邪をつけいれさせないのだろう。

 

「あぁ、助かる。さっきも名乗ったがジークだ。これからもよろしく。」

 

愛想笑いもない、無表情の彼に少し疑問を抱く。普通なら愛想笑いでもいいから兎に角、いい感じを出し、また人を嫌い1人になりたい人でもそれなら話しかけるなというギスギスした雰囲気を出す。

だけど彼は何も出してない。何も感じられなかった。静かなのか怯えてるのか....少なくとも後者ではないだろう。人前は苦手って言うタイプではなさそうだ。

 

 

この時はわからなかった。彼と関わる事が私の啓示に影響を与えて大きく運命を...私を動かす何て思ってもみなかった。

 

 

 

 

 

 

「HRはこれで終わりです。既に一限目の教師はいますので大人しく直ぐに授業を受けるように、騒いだりして授業崩壊なんて事はしないように。」

 

そう告げるとケイローンは授業があるのか教科書を持って教室を出て交代で一限目の担当教師が入り、集中力を切らさない為に間髪入れずに授業を始める。このクラスは亀裂を入れると直ぐに騒ぎうるさくなり授業どころではない。なぜなら止めるのに対して騒ぐ人が止める事を消し去る位騒ぎ出すからだ。

このクラスの二代対局巨塔、ルーラーことジャンヌ・ダルクは規律を重んじ規律を第一とした秩序を守る鉄壁の委員長。

その鉄壁を軽々しく砕く音の爆弾。元気が一杯なのはいいことだと思うがこの子の場合はもう少し精神的に成長してほしい。

 

「さて、授業を始める。」

 

 

 

 

 

〜said昼休み〜

「はぁ、疲れた。学校とはここまでくる疲れるものなのか」

 

とぼとぼと学食を目指すジーク。

10分休憩にあのピンクの人、アストルフォと言っていたか、その人が自分に物凄く興味を持ったのか物凄い質問攻め&話に振り回された為に、そのせいで凄く疲労感が溜まった。

そんな自分に声をかけられ振り向くと

 

「ジーク君。」

 

ジャンヌがいた。ジャンヌは休み時間の間ずっとジークを助けてくれた。正直ジャンヌが居なければ後数倍は疲れていただろう。

 

「あぁジャンヌか、すまないが学食の場所が分からなく迷っていた。案内を頼めるか?」

 

「え、あ、転校したばかりで場所が分からないのですね。良いですよこちらです。私も今日は学食でお昼を済まそうと思っていましたから。」

 

「ありがとう、助かる。」

 

手を引いてもらい食堂まで連れていってもらった。食堂は既に多くの人で埋まり尽くしていて座るところが見つからなかった。ジークはどうしようが考えてるとジャンヌがいい案を思いついたようだ。

 

「ジーク君、お昼はサンドウィッチで良いですか?」

 

「あぁ、何でも構わないが...」

 

「なら買ってきますね。ここで待っていてください。」

 

暫くしてサンドウィッチ、それと袋からも微かに香るコーヒーの匂いもある。ジャンヌが気を利かせたのだろう。

 

「付いてきてください。」

 

今度は駆け足で手を引っ張り食堂を出た。

 

「どこに行くんだ?教室に戻るのか?」

 

「いえ、教室に戻ればあのうるさいピンクがいます。多分だいぶ絡んできますから、兎に角付いてきてください。いい所を教えてあげます。」

 

ニッコリと微笑みを向けられジークは黙って引っ張られるがまま連れていってもらうと、緑彩り綺麗な葉に時期を少し遅れた鮮やかや紫陽花が面を覆う。

この綺麗な組み合わせに加えて、座ってくださいと言わんばかりの椅子と机。

 

「ここは」

 

ジークは思わずめを奪われる。確かに綺麗な場所だ。だからこそなぜここに人がいないのか、人が集まり賑やかに談を囲むことをしそうなのに

 

「ここは教室とも食堂とも人が多く集まる場所から離れてる為にこの時間は人がいないのです。ジーク君手伝ってください。」

 

「...手伝う?」

 

何を手伝えばいいのかわからずに首を傾げる。ジャンヌはそんなジークにやんわりと何をすればいいのか説明する。

 

「この椅子をこの場所のまま使うと虫が集まるので離れて使いましょう。」

 

成程、確かにこの季節は花や植物は綺麗に咲き誇るがその分、虫も集まりやすくなる。この時期はもう夏前なんだから

 

「分かった。」

 

作業は直ぐに済んで、昼食をとる。ジャンヌの買ってきたサンドウィッチはハムと卵と野菜のシンプルでマヨネーズがやや少なめだ。低カロリーのサンドウィッチっぽい。

 

「あぁ、そうだ。お金を返してなかったな。」

 

ジークは買って貰ったのに対してお金を返してないことに気づくとジークは財布を取り出してチャックを開けるとジャンヌは慌てて

 

「良いですよ、今日初めてですもんね。コレも神に導かれ出会った巡り合わせ。無垢な人からわざわざお金を返してもらうなど...」

 

「そうもいかない。こういうのはしっかりとして置かないと....」

 

「そうですね...すいません。確かに貴方の言う通りお金のやりとりを疎かにすると堕落に繋がります。」

 

ジャンヌはジークを見間違えていた。ジークはあまり自分に自信がなく自分を持っていない人と思っていたからだ。

それはなぜか、ジャンヌは彼から邪気、欲と言ったものが全く感じられなかった。

無欲と言えばいいのか、それともただの無関心といえばよいのか、ジャンヌはこれ程無垢な少年を見たことがなかった。存在すると思わなかった。

だからこそ欲もない彼に、しっかりと感謝している態度さえあればお金のことも今は強く言わなかった。

そこを見誤った。自分は無垢であるが無関心という訳では無い。しっかりとやってはいけないことはわかっているし、これはしないといけないという自分への決まりを定めて堕落しないためにも自分に厳しくしている部分もあるようだ。

 

「ありがとう。」

 

「ふふ、どういたしまして、さて時間もたって若しかしたらコーヒーも冷めてるかも知れませんね。」

 

ジャンヌはコーヒーに口をつけて飲もうとすると直ぐに咳き込んだ。ジークは不思議そうにジャンヌをみて自分の手元にあったハンカチを渡す。

 

ジャンヌは口の中に残る苦味のせいで咳き込んでいる。

 

「こ、コーヒーミルクを頼んだのですが...中身が完全にブラックでした。食堂のおばさん注文を間違えましたね」

 

どうやらこの人のコーヒーが苦手なのかもしれない、とジークは思っていた。

 

「ち、違うんですよ!少し苦いのが苦手なだけです!!少し甘めの砂糖とかミルクを入れたら飲めるんですよ!!本当ですからね!!!」

 

「あぁ、分かってる。」

 

そこに興味が無いのか変わらない無表情でコーヒーを飲んでるとこちらの方は甘かった。なら取り替えるかこっちならジャンヌも飲めると言ってるし。

 

「ジャンヌ、こっちは甘いぞ。苦い方は俺が飲むからこっちを飲んだらどうだ。」

 

と、ジークは自分のとジャンヌのを入れ替える。すると何故か頬を染めて慌てて辞めさせる。

 

「だ、ダメです。そういうのはしてはいけません。」

 

ジークにとっては何で止めるか分からない。飲めないなら無理をしなければいいのに...意地を貼っているのか?だがそういう風には見えない。

意地と言えば意地を貼っている様に見えるが少なくとも自分の弱点を隠すための意地ではない気がする。

 

「何故だ?苦いのは苦手なのだろう?」

 

「そうですけど.......その.......かんせつキスになるじゃありませんか」

 

と半分ぼかしながら言い切るが、当のジークは未だに首を傾げてる。こう言ってもわからない彼には飽きれればいいのか、それとも怒ればいいのかどうすれば良いのかわからず、もういいですと機嫌を損ねた。

 

「済まない、余計な世話だったようだ。ならこのままにしておく。」

 

全く気付かない鈍さとここまでの素直さにこうも自分が振り回されるとは...この行き過ぎた素直さがデリカシーをかけた心遣いをしているのだが、この素直さのせいで罪悪感を懐く。

何かと自分の調子を崩される。

 

「もう、良いです。コーヒー頂きます。」

 

また頬を染め目をそらしながら甘めのコーヒーを飲んでいる。

 

(美味しい。)

 

コーヒーもそれからサンドウィッチを食べ終わってからゴミを纏めてると、やや重圧のある野太い声で話しかけりる。

 

「そこにいるのは、ルーラーと...見たことないな転校生か?」

 

声だけでなく気を抜くと潰されてしまいそうな重々しい雰囲気を纏い飲み込まれてしまいそうになる。黒い服装と緑に近い黄色い髪がもまた不気味さを際立たせる。あちらから自分は記憶に内容だがここのパンフレットを見たジークは見たことがあった。ここの理事長だ。名前は

 

「ヴラド理事長。すいません、直ぐに片付けますので」

 

ジャンヌは頭を下げ理事長に謝る。どうやらここの植物は理事長が育てたようだ。

 

「よい、片付けるなら気にもしない。元々入ってほしくない場所であるなら立て札でもかけてるさ。転校生..ここの花は中々の植物だろう。」

 

急に声を掛けられ驚くジーク、だが言葉は詰まったが調子はいつもと同じで

 

「え、あぁ、そうだな。とても感動した。」

 

「ジーク君敬語!」

 

ただいつもと同じすぎて敬語すら使わずに返したのでジャンヌが叱る。

 

「よい、今日は気分が良い。我もそして植物もなそれに免じて不敬など水に流す。」

 

心が広いのかそれとも余裕が有り余っているのか、小さい事ではとくに心を乱さない。

 

「それでは、授業があるので、私達はこれで..」

 

「あぁ、勉学に励むが良い。ルーラー今日の放課後我の部屋に来れるか?この前取り決めた学内校則について話があるのだが...」

 

「分かりました。」

 

「それと転校生。貴様の過去、中々悲惨なものだな。」

 

今さらりと気になる事言い残したヴラド。だがこの時ジャンヌは気にせずにいた。

ジークが追求されたくないようだったからだ。

 

「いえ、気には....してませんので。」

 

「そうか?ならいい、もう行け」

 

ジャンヌとジークはその場を後にして校舎の中に入ると、ジャンヌにジークは怒られた。目上に対する敬いがなってなかったことともう一つ。あの理事長にまつわる異名についてだ。

 

「あの理事長は、普段は優しいのですが機嫌を損ねると手がつけられなくなるぐらい怒るのです。特にあの人の趣味である生け花の為のあの植物に手を出す事は彼の逆鱗に触れるも同じ。私はあそこで何度か会っていてそこまで怒られませんが、昔何度か怒らせた生徒がいたらしくその人が理事長室に連れて行かれ出てきた時から何故か出てきた時から串を見ればこう言ったらしいです。『やめてくれ突き刺すのだけは、それだけは...』とそこからあの人の異名の一つに『串刺し理事長』と」

 

「...恐ろしいな、」

 

「そうです!怖い人なのです。なのに何故あなたはそんな人に敬語を使わずに、しっかりと目上の人が相手なら敬語を使いなさい!!わかりましたか?」

 

「.......」

 

「わ か り ま し た か!」

 

「善処する。」

 

鬼気迫るジャンヌにジークもやや押され気味となる。

そう言えばジャンヌに聞きたいことがあったのだが

 

「なぁ、ジャンヌ?」

 

「はい?」

 

「貴女は何故ルーラーと呼ばれているんだ。アストルフォといい先ほどの理事長にも」

 

「あぁ、それは学校での役職です。私は生徒会に属していませんが、学校とその周辺の周りを正す行いをしていましたから理事長達が気を利かせ新たな役職として設立してもらい、こちらの名が広まったためです。」

 

「成程、それともう一つ。」

 

「何でしょう?」

 

まだ疑問があるらしくジャンヌは教えてあげようとする。正直こういうふうに教えるのは中々気分がいい。ジャンヌはそういう風に捉えている。

 

「何故ジャンヌは目上でもない俺に敬語で話しているんだ?」

 

と思っていた矢先に答えにくい質問が飛んできた。これはどう答えればいいのだろう。彼の純粋無垢なこの質問正直この年なら知っていてもいい気がするが...

 

「これはあれです、異性に対するあれです。殿方に対する礼儀です。」

 

こほんと咳をして答えるジャンヌにまたジークから斜め上にずれた変な質問が飛んでくる。

 

「じゃあ、何故アストルフォは俺に対しても他の異性に対してもあんな態度なんだ。」

 

ジャンヌは遂にずっこける。この斜め50度から富んでくるこの質問は本当にやっかいだ。

だが、彼はとんでもない間違いをしている。

 

「一応、言っておきますがアストルフォは男の子です。」

 

この瞬間初めて彼の無表情が崩れる瞬間であった。ただ、それもほんの少しだけであったがそれでも感情はしっかり見せるのだと安心した。

 

「女生徒の制服を着ていたのにか?」

 

そうアストルフォは女子生徒の制服を着ていたのだ。これは間違えて当然だろう。かくゆう自分も初めて見た時は彼は女だと思っていた。(教室の生徒全員)

 

「彼は変な趣味の持ち主なのです。」

 

「そうなのか、人には色々な趣味の持ち主がいるのだな。」

 

「後、言っておきますが、私は男性の方も女性の方も尊重している為にこのような話し方なのです。世間には色々な人がいるので全員がこうという訳では無いのです。」

 

そうこう話していると教室に付いた。ふたりは席につき次の授業の為に備えている。

机の中から教科書とノートを取り出す。

これがジャンヌに疑問を持たせた。何故ならこれまでの授業全てジークのノートはサラの新品であったからだ。普通転校してきたのなら何か書き込みなどを書いていてもおかしくはない。教科書もそうだこの高校で使う教科書を全て持っていいたのだ。前の高校と同じなら説明も着くのだがこの教科書に使われた形跡などは全く見受けられなかった。

でも、ジャンヌにとってはそんな事は気にしなくてもいいことなのだが....

さっきの理事長が残した言葉も...

 

と考えてるうちに本鈴のチャイムがなり午後の授業が開始される。

 

 

 

 

 

 

 

〜said1日目終了〜

時は沈み真上にあった太陽はだいぶ地平線に近づいてきていた。

部活動がある生徒は残り他の者達部活の無い人は皆帰っていく。

ルーラーことジャンヌは理事長の頼まれた通りに理事長室に寄っていた。

 

「それでは失礼します。」

 

流石にもう彼は帰ったかな、学校の案内でもしてあげれば良かった。何か予定がなければジークの為に行動していただろう。

まぁ、もし困っているのであればまた明日案内などしてあげればいいか

さて、今日は月曜日ジャンヌの娯楽の一つのあれの発売日である。ただ、これは他人に知られてはいけない秘密。自分しか知らない秘密である。

それはどこにでもあるコンビニエンスストアで雑誌コーナーにある超有名雑誌

 

「ありました。ジャンプ!この前BO〇UTOは載せられてましたし、今週はなしのはずです。」

 

やはり日本のmanga文化は大したものと感動しながらジャンプを読んでいる。ジャンヌの月曜日は帰りできるだけ遠くのコンビニでジャンプを読むのが日課になっていた。

ジャンヌが深くジャンプを深く読み込む。最初の情報から今週のアニメ情報も購入出来るのであれば絶対懸賞を送ってやろうというぐらい好きなのである。そんなジャンヌの至福の時に誰かが水を差す。最初はジャンヌも気が付かなかったがちょくちょくの肩を叩かれ何かと振り向くと物凄い意外な人物が後ろに立っていた。

 

「ジ...ク君」

 

「やぁ、ジャンヌ。学校帰りか?」

 

転校生が何でここにいるのだろう。いやその前に見られた。私がジャンプに夢中なのバレた!?やばい幻滅される。いや、学校言いふらされる!?どうしよ誤魔化しが効かないですし。

 

「..済まない一応挨拶しようと声をかけたんだが...邪魔だったようだな。それじゃ」

 

「お、お」

 

ブルブルと震えるジャンヌにジークは腕をがっしり捕まれジークは離れることが出来ない。

 

「待ってください。そして私について来てください!!」

 

更には強引に引っ張られ、無理やり店から出される。

暫くの間引っ張られるがままになっているがその間も足を止めることなく走り続けるジャンヌの体力に驚いている。やがて小さな公園へと入ると足は止まり座らされるジーク。さすがに疲れたのかジャンヌも膝に手を当て息を切らしていた。

 

「ハァハァ、申し訳ありません。無理やり引っ張ってきてしまい.....でも何で...この様な所に.......?」

 

一応ジャンヌが選んでよくよるコンビニはとても距離がありどちらかと言うと冬木の町に与しているような場所で呼んでいる。まさか家がこちらの方向だったのか?

 

「いや、たしかにこの付近に家はあるが..俺はただ散歩していただけなのだが...」

 

「散歩....そう言えば趣味と言っていましたね。」

 

自己紹介の時に唯一答えた趣味で散歩と言っていたことをジャンヌは覚えていたようだ。まぁ今はそんなことよりもっとまずい事が起きた。ジャンヌにとって最も見られてはいけないものを見られてしまったのだ。多分言い訳も虚しいだろう。

 

「で、貴女が読んでいたこの雑誌面白いのか?」

 

「ひぁあぁ!!ちょっと盗ってきたのですか!?盗みは犯罪です。」

 

少し恥ずかしい好みが表に出てきた。だがこの場合は至って普通の好みだ。高校生がジャンプを読んでる何てよくある話だ。だがもしジークが窃盗をしていたら自分より大きな問題になるだろう。さすれば自分の行いも...な〜てのは全く頭にないジャンヌはどうやってジークを庇おうかああだこうだと考えていた。

だけどそれは無駄なことだ。何故なら...

 

「いや、気になったから買った。」

 

とジークはついでにレシートも見せる。

全くどんなタイミングで購入したかは非常に気になるところであるが、現在のジャンヌにそれを機にする余裕はない。何故なら

 

「忘れてください。今すぐに私がこれを読んでいたことを!!」

 

自分の醜態を忘れる様に懇願するジャンヌにジークは

 

「別に構わないが..何故忘れないといけないんだ?」

 

なんでこんなに慌てているのかがわからないであった。特に問題がなさそうな雑誌。中身もパラパラ目を通してみるもののやはり隠さないといけない問題は見当たらなかった。

 

「いや、その神に仕えるものがこの様な娯楽に身を置くなど...」

 

「ふむ、成程。だがジャンヌこれはそこまで悪いものなのか?少なからずも人は娯楽に身を委ねるものだと思う。見た感じこの雑誌は人を堕落する類のものではないと思う。いや寧ろ、この様な本でこそ人のあり方をあり用に語れるの.....「そう思いますよね!!」」

 

何がそんなに嬉しかったのかジャンヌは嬉しそうにジークの言葉を遮りジャンプについて熱く語り始めた。

 

「そうなのです。確かにmangaと言えば昭和の方たちも頭の硬い人は人達でも認めざるを得ない。日本の文化の一つと考えられる時代なのです。mangaの中でこそ人のあり方を描けるというものです。どんなに現実離れしていてもmangaの中ではカッコイイ主人公としてなり立てます。それをカッコいいと思える人の感性に刺激して自分も.....」

 

ジャンヌの熱狂的な語りにジークは生暖かそうな目でジャンヌを見つめていたためにジャンヌは思わず赤面して顔を隠す。「恥ずかしい、恥ずかしい」と悶える姿がなんとも言えない。

 

「他にもこれの面白い所があるのなら教えてもらえないだろうか?俺はこれについて興味が出てきた。」

 

「いいです...ダメです。このような所をほかの生徒に見られたら...」

 

「人目を気にするのか?」

 

「... はい」

ややゆっくりと俯きながら答える。だがそんなジャンヌにジークは心配ないと告げる。

 

「これは「週刊少年ジャンプ」というらしいな。この少年とは俺のような年頃の男子を言うのだろう?」

 

「はい。」

 

不思議そうにジャンヌは答えた。

すると次の瞬間ジークは肩が当たる距離まで詰めて2人の間にジャンプを広げる。

その思わず来た行動にジャンヌはまた赤面し驚いている。

 

「え、ちょ」

 

「こうすれば、俺が貴方にこの雑誌を教えてるように見えるだろう。」

 

「あ、え?そう...ですけど」

 

確かにこの状況を第三者がみたら少なくともジャンプを読んでるのはジークでジャンヌはそれに付き合ってる様に見えるが...これは違う意味で変な目で見られそうになる。

 

「うれしい申し出ですが...ジーク君。」

 

「どうした。?大丈夫か?」

 

「え」

 

急に心配をかけられなぜ心配されたかがわからないジャンヌ。そんな事ジャンヌに躊躇いもなくジャンヌの頬に手を当てる。

 

「顔が赤い。熱でもあるのか」

 

「いや、そのえ、ちょごめ」

 

ジャンヌはついに耐えきれなくなりジークを押し飛ばしてしまった。

 

「あぁ!やってしまった..すいませんジーク君」

 

とジャンヌは慌ててジークを見るが、そのジークは不思議そうに上を眺めていた。

 

「そうだった。無闇に異性に近づいてはいけなかったのだったな。すまないジャンヌ、気分を悪くしてしまったな。人との付き合いはあまり無くてな。まだどう付き合えばいいかわからないのだ。」

 

ジークの言い分にジャンヌはキョトンとしてしまう。今までの行動を思い出してみても確かにそう思えれば頷ける点はいくつか心当たりはある。

 

「ジーク君は..その引きこもり、または不登校だったのですか。」

 

「引きこもり?不登校?..」

 

「あ、あぁつまり学校とかには行っていなかったのですか?」

 

「確かに今通っているのが初めての学校だが...」

 

「ダメじゃないですか!!!」

 

ジャンヌはジークに今日1番大きい声で怒鳴りつけた。

 

「学生は勉強が本文!!堕落した日常を送っていては人は成長致しません。むしろ劣化し欲に塗れ人の威厳を保てなくなってしまいます!!貴方はその様な人では無いと思っていましたが...「すまない」」

 

ジャンヌの説教を遮り先にジークは謝る。今のジークは小動物の様に縮こまり怯えているように見えた。

流石に怒りすぎたのか、ジャンヌはため息を吐き

 

「でも、貴方はその日常を辞め世間に向き合った。それは褒めるべきことだとは思います。」

 

無言で俯くジークの手をジャンヌは握りしめこう告げる。

 

「だから私が貴方に教えてあげます。このmangaの事も勉学の事も、そして人との付き合い方も、私が貴方に教えてあげますりだから堕落した日常には戻ってはいけませんよ。」

 

そう優しく告げるジャンヌにジークは微笑みながら感謝を伝えた。

 

 

「ありがとう、ジャンヌ。」

 

 

 

 

・・・・続く




ではまた次回。
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