Fate Apocrypha学園 作:ただの名のないジャンプファン
ってかアストルフォ一切テレビアニメ特有不自然な光ありませんでしたね〜。
何処かのバカクラスの秀〇見たいに入れるかからバカクラスなら特有の鼻血で隠しますからね〜
〜sideジーク〜
夏の日差しが強く眠気を突き刺してくる朝、日差しの眩しさとセルジュの柔らかい声がジークの意識を徐々に覚醒させていく。布団から出て1つ大きく伸びをしてジークはドアを開ける。ドアを開けるとパンが焼けた時になるあの高い音と目玉焼きの香ばしい匂いが朝一番の食欲を刺激し階段を降りる。降りたらそこには先に出来上がったばかりの目玉焼きが乗っているパン、コーヒーが傍らに置かれ更に新聞が置かれている。
「朝ご飯はそこに置いてある。」
「ありがとう。」
ジークは礼を言い「いただきます。」と食への感謝の言葉を発して新聞を片手間にパンを掴みかじる。
ジークの朝はセルジュの作った朝ご飯を食べならが新聞を読むことから始まる。
ジークが新聞を読むのはそう言った部門に進みたいとか、そこにとてつもない興味関心がある訳でもない。もちろん大人ぶっているという理由でもない。
ジークが読むのは文字の読む練習だ。新聞に出る漢字は普段日常に使う言葉、たまにマニヤックな漢字も入り読む練習にはピッタリなのである。後、ここのブームや色々な情報が詰まっている為にこれで予習も兼ねている。
ただ、同級生に新聞の話題をふっても中々ついていけない事にジークはまだ気が付いてない。
「今日も、あの子と一緒に登校するのか?」
「あぁ」
この前の一件以来、ジャンヌとジークは毎朝登校し帰るのもよく一緒に帰ったりしている。何かと心置き無く一緒にいられる仲であり、ジャンヌの母性本能なのかただお節介やきなのか、ともかくそういったものがジークを何かとほって置けないのだろう。
「早めに行ってやりなさい。女性を待たせるのは男のしていい事じゃないからな。」
「わかっている。ごちそうさま」
ジークは新聞を置き自分の食べた食器を軽く流しておき、洗面所に移動する。ジークは洗顔や歯を磨くなどは綺麗に磨くが髪は特に拘っていない。
元々が物凄いくせっ毛な為に寝癖なども全く目立たないのだが...
ジークは水で顔を洗い眠気を完全に吹っ飛ばし、制服に着替え制カバンを肩にかけて駆け足で階段を駆け抜け、セルジュに、
「行ってくる。」
「あぁ」
一声かけてドアを開けて今日の一日に向けて登校する。
ジークの家から学校まで距離がある。だから学校に行く時はいつも普通の人より早く出て朝の陽射しを感じながらゆっくりと歩くのが好きだった。それとこの前ジャンヌと偶然登校中出会った事からジャンヌと登校するようになり、最近は待たさないように早く行くことにしていた。
「ジーク君!!おはようございます!!!」
陽射しの心地よさを楽しみながら歩いていると前から声をかけられる。
「おはよう、ジャンヌ。いつもより早いな、何かあるのか?」
「えぇ、先生に提出しないといけないものがあるので」
「手伝うか?」
ジークが不意に出た言葉にジャンヌは嬉しそうに頷く。
「いえ、大丈夫です。プリントを提出するだけなので。」
そんなやり取りをしながら歩いているこの時もジークにとっては数少ない楽しいと思う事の1つだ。
「そう言えば、ジーク君の名前は誰につけて貰ったのですか?」
「..さぁ、そう言えば誰が...お爺さんか?」
ジークもそこまで深く考えていなかったらしい。現在頭を傾かせて誰が付けてくれたのかを考えている。この名前は気づいた時にはもう定着していたのだ。
「普通気になりませんか?」
「今思えば気にすればよかったな。」
ちょっと不機嫌に口を尖らすジャンヌにジークは顎に手を当てて感心している。
「でも、もし俺を預けた人が名付けた名前だったとしてもお爺さんはその人がどんな人誰なのか知らない。だからあまり意味が無い気がする。」
「そうやってすぐに想像だけで結論づけてはいけません。当たって見なければわからない事なんて良くある事です。」
「...そうか、そうだな。ありがとう」
「お礼を言われることではありませんよ。」
ジャンヌはにっこりと微笑む。ジークは変わらず前だけを見て2人は学校を目指す。
「それはそうと、ジーク君課題はやって来ましたか?」
「課題?何か出ていたか?」
「はい、言っておきましたよね。今回私のお手伝いがてら部活視察する所をチェックしておくと。まさか‥‥」
ジト目で見てくるジャンヌにジークは、「あぁそれか」と手を叩き勿論やっておいたと言う。
「本当ですか?」
更に近づいてくるジャンヌに眉一つ動かさず勿論と告げる。
「なら、今日見終わったら校門で待ち合わせですよ。ここの部活動は多いですからね、2人手分けしないと回りきれません。」
本当はジャンヌ1人でやる仕事だったのだが、ジークが自分から手伝いたいと申し出てきてくれて最初は自分の仕事のためにしぶったが...ジークにとって自主性は今後とも必要なもの、だからジャンヌは了承した。
「了解した。」
ジャンヌの学校での役職ルーラー、ルーラーは快適な学校生活をおくらせる生徒会の一員であり、会長と同じぐらい威を持っていている。
その仕事とは違反を犯している生徒の注意はおろかペナルティを与えられ学校と学区内の風紀を守り、委員会や部活動の監視を主な仕事としている。
特にここの学校は部活動が盛んで強化部も沢山ある。ただ、結果を残しても練習を疎かにしている部活動はあっても風紀を乱すだけ、こう言ったものも罰則を与えたりしている。
委員会も然り、あるだけの委員会は罰則もしくは生徒会の判断で消されたりしている。
これは元々生徒会全体の仕事であったが、今年の前期生徒会選挙にてこれまでに見ない位激しく票の競い合いが行われた為に、ここの理事長がその成果と力に見合う役職を与えたとの事そこからジャンヌはルーラーと呼ばれることになった。
「確かに此処の部活動は多いな。余りほかの学校を知らないがここまであるものなのか?」
「いえいえ、この学校は個性的な生徒が多いからその為でしょう。」
前に貰ったパンフレットを見ながらジークは数えているが、イラストありとはいえ5ページ位ある。
実績もしかり、最初の1ページ半位までは輝かしい成績ばかりの強化クラブでその後に続く部活動ちらほらと成績が載ってあった。
委員会も委員会で活動は学外までに響いていた。
ジークとジャンヌが歩きながら話しているといつの間にか学校に着いていて、2人は上履きに履き替え、ジャンヌは先程言った通り職員室に向かいジークは先に教室に入る前に、ジークは掲示板に貼っている部活紹介ポスターを見ている。一応順序よく上手く回れるように場所だけは覚えられる分覚えていた方が楽だろうからだ。
「やはり、多いな。活動場所で区分してくれたらいくつか見やすいと思うが...」
「あぁ、その意見は良いですね、今度貼り直しておきましょう。」
突如後ろから第2者の声が聞こえてきた。でもこの声前に聞いた事がある声だ。
転校初日に自分が迷っていると助けてくれたあの男の声がした。
確か名前は‥‥
「シロウ‥と言ったな。」
「はい、覚えていてくれてありがとうございます。」
相変わらず邪気を一切感じさせない彼の笑顔には警戒心を超えて少し恐怖も感じる。
向こうも此方のことを覚えていたらしい。
「この前は助かった。ありがとう」
「いえいえ、学園の者として当然のことをした迄のこと、礼なんて結構です。それで貴方は部活動を始める気なのですか?」
「えっ?あっ、いや‥‥」
「貴方は前の学校で何か部活動はされていましたか?」
「いや‥何も」
「そうですか‥‥此処の部活はどれもこれも中々の強豪で帰宅部出身の新入部員は付いていくのはなかなか至難の業ですよ」
「いや、そう言う意味で見ていた訳では無い。ただの興味本位と、少し手伝いを頼まれただけだ。」
「ほぉ~そうですか。ですが、一生に一度しかない高校生活ですから悔いが残らない様にして下さい。」
目を閉じまるで答えを知っていた様な物言いをするこの男。
「それでは頑張って下さい。」
「は、はぁ‥‥」
そう言い残してその場を去るシロウ。
彼の後姿をジークはジッと見つめた。
後にジークはシロウの事をジャンヌに聞いた。
それによると彼はこの学校の生徒会長であり、本名を天草四郎時貞と言うらしい。
ジャンヌ曰く彼程の善人はいないと。だけどわからない、善人とはいい人の事だ。でも彼からはよくわからないが、あの男といると、身の毛がよだち、知らぬ間に後ずさってしまう。
彼には警戒心を無意識に引き出させる何かがある。
ジークが初めて怖いと感じた相手は1年先輩であるあの男であった。
彼が去ると自分のもそこに用が無くなり教室へ向かう階段を登り始める。
2階に上がり階段の踊り場辺りからもう自分のクラスメートの声が聞こえてくる。それはいつも元気で子犬のようなあの少年の声‥‥ジークが多分彼だろうと予想しながら教室を開けると、
「おっはよー!!もう学校になれたぁ!!」
予想通りやはり彼だった。
桜のような淡いピンクの髪を下げて誰かれ構わず人懐っこく喋り、自分の空気で周りの空気も自分の空気と同調させる少年、アストルフォだ。
自分から話すことがないジークにとって人を選ばず話してくる。
アストルフォみたいな人はとても助かるのだが...彼のペースに乗ってしまうと自分みたいな人は振り回された挙句、壊れてもなお振り回される人形みたいになりかねない。
なお余談であるが、ジークが彼を初めて見た時、ジークはアストルフォを女の子だと間違えてしまう一面があった。
あの時は、本当にアストルフォが男なんて信じられなかった。
すると、アストルフォが、
「じゃあ、確かめてみる?」
と言って体育の授業でズボンを脱ぎ、その後にパンツまでも脱ごうとした時は流石に焦った。
「おはよう、あぁだいぶ慣れてきた。」
「おお!それはよかった。そうそう...転校生は.....」
あぁ、これは逃げれる事は出来ない‥と言うより席にも座れないと思える。
でも彼が自分を心配してわざわざ話しかけてくれたのだ。そう無下にしてはいけないだろうし困ったものだ。
「はい、席に着いてください。そこで話したら通る人の邪魔になります。」
さっき別れたジャンヌが来てくれた。
「あぁぁ、そうだね。ここは邪魔だね。」
とアストルフォも納得しくれた。それから程なく違う生徒からアストルフォは声をかけられジークにじゃあねと一声かけアストルフォはそちらの方に行く。
「苦手ですか?彼の様なタイプは?」
「苦手...って言っていいのか、どう付き合えばいいかわからないんだ。」
「そういうのも苦手と言うのですよ。彼の行為をどう受け取ればいいかは、少しずつ慣れていけばわかるものです。」
ジャンヌは目を閉じながらそう言って自分の席に向かって歩いていく。
「そうなのか、覚えておく。」
〜side昼休み〜
今日もまた昼ごはんをジャンヌとジークは一緒に食べていた。
本日の昼ジャンヌはお弁当でジークは購買で買ったパンである。
ジークのパンはサラダが挟んでいるのとホットドッグの2つでジャンヌはご飯とおかずに唐揚げを多めとした卵焼きにそれを覆う草のようなキャベツの山。
部活をしている人のスタミナ弁当みたいな量である。
しかし、ジャンヌは部活には所属していない事から、彼女がその見かけによらず大食いなのだ。
「今日はまた多いな。」
「そうですか?普通だと思いますけど?ジーク君こそ今日はだいぶ忙しいのですよ。」
それを普通と言いきったら自分は何なんだ。パン二つで十分の量なのに
ジャンヌは留学生な為に自分の食費は出来るだけ自分で出さないといけないために、たまにカロリーと共に食費も抑えるための量にしたりするが、ただ抑える日と抑えない日の差が凄く大きいのである。
パン1つで終わらす時もあれば今日のように激しい運動でもするのかと思うぐらい食べる。最近になってわかってきたこと。
ジャンヌはとてつもない大食らいなのだと‥‥。
「そうそう、ジーク君これ」
と言って渡してきたのは今日見に行かないといけない部活動のリストだ。
ボールペンで丸印がしてあるのが、ジークが今日回らないといけない所のリストアップだ。
ジークはパラパラと捲りながらさらりと確認していく。
「わかった。今日の内に回ればいいんだな。」
「えぇ」
「できる限り回る。何を基準して視察すればいいか教えてくれ。」
「そのままの報告をして下さい。私にその権限があるだけで貴方は手伝いでも、その権限はありませんので。」
「わかった。」
ご飯を食べながら進んでいく会話。
2人の仕事話だけで昼休みは終わり、迎えるは午後の授業。淡々とこなしていくジークはノートに黒板の文字を写しながらリストを見ている。
場所の確認をしていたのだが、隣のジャンヌに視線で『授業に集中しなさい!』と怒られた。ジークはリストを折りたたんで自分のポケットに直して置いてシャーペンを手に持ち教科書を見ながら授業に集中し直す。
学校の授業は参考書よりもわかりやすい、その教科の専門についた人が直に教えてくれるとは、常に自分1人で自習し、保護者であるセルジュが教えるのも限界がきていた為に、自分じゃわからない所はそのままにしておくしか無かったのだが...この学校という制度で疑問などはスグに解消してくれる。
それだけではない人との関わりがゼロであるジークに同年代の出会いを与え、尚且つ社会常識を学べる所など他にない。
ジークのような精神年齢が1部幼い大人の様な考えを持つ人にとって学校は有難い施設なのだ。
ジークはチラリと横を見て、その喜びを噛み締めながらまたノートに専念する。
日もそこそこ傾き、クラスは恒例の掃除を始める。
ジークは1番付き合いのあるジャンヌとゴミを捨てる係だ。重たい荷物を2人で運びながら今日の授業の雑談をしている。
「どうでしたか?内容、分かります?」
「あぁ、あの担任のは特にわかりやすい。」
「そうでしょうね。ケイローン先生は教師歴も長いですし、あの人は苦手科目がないからどんな教科でも対応してくれるのですよ。」
ジャンヌがそう教えてくれとジークも感心する。
自分じゃ得意分野を伸ばせても、あの人みたいにはなれないだろうと思えてくるからだ。
「ジャンヌは?」
「えっ?」
「そう言えば、ジャンヌは何の教科が得意で何の教科が不得意なんだ?」
丁度ゴミ捨て場に到着してゴミ袋を捨てておき、ジャンヌに少し抱いた好奇心を尋ねる。
「.....まぁ社会は得意ですよ。苦手はその...あ〜、こほん!ジーク君は!ジーク君はどんな教科が得意なんですか?」
これ以上ないぐらい強引に話題を変えたジャンヌは気を取り直して自分ではなくジークに話題の矛先を変える。
「俺か?そうだな‥数学は個人的に好きだな。」
ジャンヌは右ボディを喰らった痛みを心に受ける。
「苦手は特に無いな。」
またジャンヌは同じ痛みを喰らう。(今度は反対方向から)
何故ならジークが予想以上に頭が良いからだ。その上素直で、美形な所、大人っぽい雰囲気がありながら幼さを隠せないところもチャームポイント.......。よく言われる鉄壁の聖女などと言われ、頭が固すぎると言われている自分にとっては羨ましい限りだ。
「へぇ~優秀なのですね。ジーク君は‥‥」
「ん?そうなのか」
優秀の基準をわからないジークは頭を傾げている。ジャンヌは顔をひきつらせて微妙な表情をしていた。別に卑屈で言った訳では無いのだが..自分が感じた感情を理解されないのはこちらの調子を壊される。
ジャンヌは直ぐに気を取り直してジークと共に教室へと戻る。
だが、ジークは肝心のジャンヌが不得意とする教科を聞きそびれてしまった。
「さてと、早く戻って荷物の整理をしておきましょう。早めに教室を出る為に」
「わかった。」
だが、廊下は走らない。そこら辺の規則もしっかりとジークの中に叩き込んでいるジャンヌであった。
教室に戻り、終わりの会まで雑談をしていたジークとジャンヌは終わりの会の先生の連絡を聞いて教室を出ると、
「じゃあ、終わるかもしくは最終下校時間になったら校門の前に集合です。」
「わかった。」
2人は別れて部活視察に行く。
ジークのリストにあったのは英会話研究会、弓道部、漫画研究部、書道部、剣道部、地域交流会、放送部等などこれを全て1日で回るのは骨が折れる‥って言うか、これを1人で回ろうとするジャンヌの事を考えたら引き受けといて良かったと思う。
「えっと、まずは...」
ジークは視察する部活動の名前と部活場所を確認しながら移動を開始した。
〜sideジャンヌ〜
「おぉ、ジャンヌよ!!遂に!遂に!!つ・い・に!!!我が演劇部に入ってくれる気になったか!!!!」
「い、いえ今日はルーラーとしての一環で部活動の視察に来ただけです」
ジャンヌは今演劇部の視察に来ていた。
ここの顧問の名はシェイクスピア。脚本に俳優何でもござれのまさに演劇を導く者だ。彼の書いた脚本はプロにも絶賛。彼の演技力は世界も嫉妬すると言われるほどに
なお、余談だがジャンヌは個人的に此処の顧問が苦手だ。ぐいぐいと来る性格にジャンヌは押され気味になってしまう。
しかも一々吐く台詞がオーバーで芝居がかっているのも苦手な一因となっている。
「ふんふん、そうか、それは残念、いや実に残念、だが貴女の様な花の淑女Lady like you flowerは吾輩達演劇部一同は何時でもお待ちしておりますぞ。」
仰々しくお辞儀するここの部員達と顧問に苦笑で手を振るジャンヌ。
そんなジャンヌに囁く顧問。
「そうです。ジャンヌ貴女の為にこんな脚本を用意しました。題して『無垢な少女と無知の少年』吾輩彼にも興味を持っております。」
ジャンヌはつい過剰に反応してしまった。この人ジークを知っているのか...いや、そう言えば理事長も
(それと転校生。貴様の過去、中々悲惨なものだな。)
ジークの過去を知っている様子だった。そう言えばセルジュが此処に縁があると言っていた。成程上の立場に人は知っているのか
「いや、吾輩はそこまで上ではないですぞ。吾輩はこの前、あなた方が一緒に帰っているのを見かけたのでな、その上何やら興味を唆る密談をしておりましたので、吾輩電柱に耳ありで聞いておりました。」
と自分の行動を隠さずに暴露する。ジャンヌはこの先生に怒ればいいのか、恥ずかしがればいいのか、訴えればいいのか、本当に困った先生だ。しかも心を読んでくる、隠し事もできない。
「あ、あと1つ助言を‥あのコンビニは吾輩もよく寄っておりましてな、今度から違う場所で読む事をお勧めしますぞ。」
「‥‥」
しかも、自分の秘密を知る人がもう1人ここに居た。この人は口の軽い人じゃないと思うが...他にもバレてるかもしれない。
もう精神的にダメージを負いすぎたジャンヌはビクビクと震えながら演劇部を後にしたジャンヌであった。
「それでは...失礼します。」
ジャンヌは扉閉めて大きく一息つく。胸を抑えて自分の鼓動が激しいのがわかる。色々体に負担がかかった、でもこの1番自分にとって一癖もふた癖もある顧問に引っ張られるこの部活を最初に終わらせ次の部室に移動した。
「さて次に移動しますか」
最初から濃い部活の視察をしたせいか少しお疲れ気味のジャンヌだった。
〜sideジーク〜
ジークは弓道部に来ていた。この虫の鳴き声だけが聞こえる静かな空間でそれと同調する様に正座させられていた。
同情内差し込む夕暮れの日射しが影と重なる部員...アタランテを差し込んでいる。泣く蝉の声が泣き止んだ時、彼女が弓に構えていた矢を発射した。
放たれた弓は空を切り裂き的の真ん中を正鵠に射抜く。
「すごい...」
つい零れる汗を吹くアタランテの姿に無意識に感想がこぼれたジークであった。
「で、何の用で来た?入部希望か?」
アタランテは集中力をここで切り雰囲気だけで先程と違う事をジークに教え、ジークも要件を話す。
「ジャンヌ...ルーラーの仕事の手伝いで少し見してくれればいい。そのまま報告をする。」
「ふん、生徒会の犬が。別に疚しいことなどもやっていない。部員達も悪くない空気だろう。正直部外者がいる方がこちらの集中が乱れる。」
ピリピリとした空気が空間を通じてジークにも伝わってくる。それはアタランテだけでない。他の部員も同じらしい。ここは自分達の領域ここから先に踏み込むものは...私の矢で脳天を貫いてやる。その様な事を言ってきそうな感じだ。
「確かに、部活動として活動しているみたいだな。すまなかった邪魔をした。」
ジークは立ち上がり道場を後にした。
ジークは緊張がとけ力が抜けたのか大きく一つため息を吐いた。
「はぁ~これがスポーツか、すごいな‥今も手が震えている。」
彼らの殺気にも似た肌を突き刺す雰囲気に当てられたジークは震える腕を見ながら、次の部活に期待を抱きながらリストを見る。
こんなに、すごい人達がやるスポーツに興味を抱いたようだ。
「...?」
だがおかしい、次に行こうとしていた剣道部は場所が記載されていない。ジャンヌに渡された小さめのパンフレットに載っておらず、1回の部活ポスターの所にまで移動してどこか確認しようとしてもここにも無かった。
元々存在していない...いやジャンヌに限ってそんなミスは犯さないだろう。
「何処にあるんだ?」
困った。という顔を浮かべるジークに救いの手が降り立った。
「どうかしましたか?ジーク。」
急に現れた第2者の声の方に振り向くと、自分の担任のケイローンがいた。ケイローンは校内の見回りとしてここに立ち寄ったようだ。
「あっ先生.....剣道部に行きたいのだが場所がわからない。」
「剣道?何故あの部に?悪い事は言わないあの部には入らない方がいい。」
険しい顔で言うケイローン。この穏便な先生がここまで剣幕な表情を浮かべるなんて...そんなに問題のある部活なのだろうか?だとしたらジャンヌの為にもしっかりと視察を報告しないといけない。
「別に部活動に参加する訳じゃない。ジャンヌの仕事の手伝いをしているだけだ。」
そうすると少し安堵しため息を吐く。だが直ぐにまた険しい顔でジークに忠告する。
「ルーラーとしての仕事の手伝いをするのはいい事ですがあの部活は君の手に余る...行くのであれば彼女も一緒の方が良い」
「それでも俺は彼女の手伝いがしたい。彼女の助けになりたいのに煩わせるては意味が無い。」
ここまで言っても譲らないジークにケイローンは根負けして肩を竦める。
「仕方ないですね、では私も一緒に付いていきましょう。」
仕方なく何も無いように自分も同行する事を提案する。だが、ここで1つ問題が起きた。ケイローンを探していた違う女性の教師がケイローンに話しかける。
「先生!ここに居たんですか...」
「六導先生。どうしたんですか?」
「もうすぐ職員会議ですよ。早く職員室に来てください。」
ケイローンはあぁ、もうそんな時間かと腕時計を見ながらつぶやく。
そしてケイローンはすまなそうにそちらに行かないといけなくなり、ジークに仕方なく場所を教えて職員室に向かった。
剣道場の場所は先程居た弓道場の後ろにあると聞いて、それなら移動しなければ良かったと後悔した。
ジークは直ぐに弓道場に戻りその後ろにある少し小さめの道場が見えた。
「何だか弓道部に場所を取られて奥の方に追いやられているって感じだな。」
この建物の構造は至ってシンプルなのだが...どうも弓道部に8割、剣道部に2割しか渡ってないようだ。まぁ弓道は場所を取るからそのせいだろう。
ジークは早速扉を少し開けて中を覗いてみる。
中には部員と思わしき1人の女生徒がいた。
金色の髪を後ろに束ね、全体的にスラリとした体型で手に竹刀を1本構えた。その部員は目を閉じ集中しているように見えた。まるで空気の流れを感じ、対象物である練習台に全神経を注いで向かっている。
刹那、ジークが集中し見ていた一瞬の間に目を疑う光景を見た。まるで雷だ。迸る稲妻の如く激しい剣筋と轟音がジークの感覚を刺激した。
「な、何だったんだ?さっきのは...「おい!」」
自分の目を疑っている時に金髪の女生徒が急に此方を向いている。
「てめぇ、さっきからジロジロと覗きやがって、此処は部員なんざ募集してねぇんだよ。さっさと消えやがれ。」
突然の暴言にどう反応すればいいかわからないジーク。元々、視察に来ただけなのだが、
そもそも、部員は普通どの部活動でも募集しているものではないかと思う。人数がいなければ部活動はできないはずだ。
さてどうしたものか...素直に話すのがてっとり早いだろう。そう決めた時違う第3者の声が加入する。
「これこれ、折角の入部希望者が来たのに追い返す事はなかろう。」
ぬっとりとした女性の声を聞いた瞬間、剣道部の部員の女生徒は顔を歪め舌打ちをする。
「なぁ、モードレッドよ。」
「ちっ、生徒会の女狐が‥‥」
この場に来たのは生徒会会長の右腕であり、この学校の女帝と言われるセミラミスだ。この人の事もジークは事前にジャンヌから聞いていた。
取り敢えず、嫌な予感がしたのでジークはセミラミスとモードレッドと呼ばれた女生徒から距離を取った。
「今日は客がよく来んな。誰一人お呼びじゃないだがな。」
全く崩れないモードレッドの悪態。それを嘲笑うセミラミスの態度もまた、両者が両者の態度をとった助長し更に激しくなる。
「お主、幾ら戦績で残せるといっても限度があるのだぞ。素行の悪い生徒に貴重な場所と部費をくれてやる程、妾もそして妾の主も寛大では無いのでな、さっさと看板を下ろすがよい。そもそも1人では大会には出場できぬであろう。」
「ンだとぉ!この毒女が、誰に向かってんな軽口叩いてんだぁ!!あぁ!!」
相手を見下す態度しか見せないセミラミスにモードレッドは胸倉掴んで絡んでいる。
「お、おい。アンタ、少しは落ち着けって‥‥」
ジークはモードレッドを落ち着かせようとするが入る余地が全く見当たらない。
「だぁってろ!案山子風情が!!」
モードレッドはこの時ジークを押し飛ばそうとするが2、3度ジークの姿を見直して...それから、
「こいつは新入部員だ。なっ!?そうだよな!?」
「いや、ちが‥「そうだな!早く練習しないとな!!」」
ジークを強引に黙らせるモードレッドは異議を唱えさせない。
「んじゃ!もう用は無いよな!!さっさと帰って会長さんと乳でもこねくり回しとけ!!売女!!」
余裕ありげにこの場から追い出そうとするモードレットの態度が気に食わないのかセミラミスは顔を歪め嗤う。
「そうか、でも確か先程そやつを追い出そうとしていなかったか?」
「んな、わけないよな!」
モードレットは物理的にジークの首を縦に振らせる。
「てめぇ、そのとろっとろに溶けちまった脳みそじゃ3秒前を覚えんのが限界なんだろうな〜。まっ、そうゆう事であばよ〜」
この人、これでもかと言うぐらい人の気を逆なでさせる態度はないだろうと言うぐらいの挑発行動にセミラミスは怒りが収まらなくなってきて青筋が浮かんでいるように見える。
「覚えておれよ、この猪女が!!」
しかも最後にセミラミスを締め出した。
「さてと、邪魔者は消え去ったし、んじゃここに名前書いてくれたら名簿に載せといてやるよ」
モードレッドは適当な紙を取り出しペンと消しゴムを渡す。この行動にジークは戸惑っている。
別に入部できた訳では無いのだがここに入らなければ彼女の剣道部は無くなってしまう。あの最初に見た空気、あれはアタランテ達と同じ真剣に向き合ったものしか出せない独特の空気を醸し出す彼女を蔑ろにしてこの部活を潰してはいけない。
「あ、別に部活に来ようなんて思わなくていいぞ、名前さえあればいいんだからよ。」
「えっ?」
ジークは耳を疑う。部活に来なくていい、部活動というものは部員皆で切磋琢磨して自分達を磨きあるものだと思っているからだ。
「別にいいよ、邪魔なだけだからな。俺は俺の好きな様にやりてぇし、練習場所として最適だからこの部を存続させている。「ダメだ!」」
ジークは声を荒らげてダメだと宣言する。
「あ?」
「それならこの部は部活じゃない。」
ハッキリものを言うジークが気に入らないのかモードレッドは激情しジークに突っかかる。
「お前、何知ったように言ってんだ!?雑魚・オブ・雑魚の癖に生意気言ってんじゃねぇよ!!」
とまたモードレッドは突き飛ばそうとしてきたが、ジークはそれを紙一重で避ける。モードレッドはジークが避けた事に驚きを隠せなかった。
「なら、弱くなければ言っていいんだな?強さを見せればお前にモノを言ってもいいんだな?」
ジークの目つき‥それはジャンヌもセルジュも見たことがないぐらい鋭く真っ直ぐ怒りの矛先を睨んでいた。
「あぁ、お前が俺より強いんなら、お前の話を聞いてやるよ。弱肉強食‥それが此処のモットーだからな。」
モードレットはそれに怯まずに捕食者の様な笑みを浮かべながらジークに宣言する。
こうしてジークはモードレッドと剣の勝負をする事になった。
〜ウラバナ〜
勢いで言ってはみたもののジークは道着の着かた何て知らないしそもそも道着なんて持ってない。
しかも剣道も今回が初めての経験で防具の身に着け方も分からない。
「あぁ、お前あんなに意気込んどいてまさか剣道素人なのか!?」
幾ら待っても来ないジークの様子を見に来tモードレッドが道着に悪戦苦闘しているジークに尋ねる。
「そうだが?」
モードレッドの質問に当然のように返答するジーク。
そんなジークの態度にモードレッドはガクっと崩れる。
モードレッドの態度を見て何でそんな不思議そうに言うんだ、とこっちが首を傾げたくなる。
モードレッドとしては、よくそんなので自分に絡んできたなと思い、それでも知らないままほっておくのは何かこっちが不完全燃焼になる。
「しっかたねぇな、ほら手伝ってやるからさっさと脱げ」
「ここでか!?」
「いいから脱げってんだ!!あぁもうまどろっこしいなぁ!!」
じれったいジークに痺れを切らしたモードレッドはジークの服を無理やり脱がすという暴挙に出た。ポンポンとジークの服を脱ぎ捨てながらジークの体を見ているモードレッドは呟く。
「しっかし、、服の上から見たがそれ以上のなよなよした体だな。お前本当に男かよ?」
貸し出しした道着を無理やり着させてサイズが合わなかったら違うのを持ってきて着させていく。
「あ、ありがとう。」
着終わってからジークに竹刀を投げ渡して、
「それで?ルール説明は?」
念の為、剣道のルールを知っているかを尋ねる。
「‥‥頼む。」
最初から最後まで締まらないジークだった。
それと同時に彼はモードレッドについて口は悪いが面倒見のいい奴だと認識した。
・・・・続く
ではまた次回。