暗殺教室─私の進む道─   作:0波音0

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UA151300ありがとうございます!
オリジナル話でお時間いただきました。

今回もよろしくお願いします!



★140話 共有の時間

 

 

 

 人は、生きてるだけで様々な選択を繰り返している。

 

 朝、起きるか、起きずにもっと寝るのか。

 

 ご飯を食べるか、食べないか。何を食べるのか。

 

 どこかに行くか、家にいるのか。

 

 歩く時、曲がるかまっすぐ進むか、止まるのか。

 

 誰かと会ったら話すか、話さないのか。

 

 誰かといるのか、1人でいるのか。

 

 日常的にする選択なんて、数えたらキリがない。

 

 これは、人に意思があり、考えるからできること。

 

 でも未来を確認できるのは、選んだ道の先だけ。

 

 間違えたと思っても後戻りできない。

 

 間違えたかどうか、確認する術もない。

 

 でも、人は必然的に知らない間に選んで生きてる。

 

 選ぶということは当然、選ばなかった(選ばれなかった)道もあって。

 

 ……それが『パラレルワールド』と呼ばれるもの。

 

 数多に分かれた分岐の先の、今、選ばれなかった(選ばなかった)道。

 

 現実には存在しないけど、あったかもしれない未来。

 

 

 

 そして……今、私たちが生きていると認識してるこの世界は、現実は。誰かが選んだ選択によって、いつか、何かしらの不幸があって、誰かに不満があって、あって欲しくないことが起きて、……誰かが、悲しんだから。それらを全部、無かったことにして分岐の一部からやり直してる世界線らしい。

 

 

 

++++++++++++++++++++

 

 

 

「───命の期限?書き換え?……どういうことか説明してくれ」

 

「俺らが分かる範囲で話すのはいいんだけど……どこまで話していいんだ?さすがに全部ってわけにはいかないよな?」

 

「向こうの機密もあるだろうし、アミサのことから芋づる式に、ってこともありそうだし……みなさんの回答次第かな」

 

「渚、リーシャさん達はなんて?」

 

「えーっと……アミサちゃんの立場とか関係者の話はダメだけど、《碧の大樹》はもう崩壊してるのもあるし時間回帰周辺のことはいいんじゃないかって」

 

「それって《大樹》事件の内容も?さすがにまずいことも含まれてないかな……」

 

「なら起きたことをふわっと……そのくらいは五英傑、もとい浅野君が見ちゃってる以上話さなきゃ割に合わないわね」

 

「カルマ、それでいけるか?」

 

「あーそうだねぇ……」

 

 カルマから告げられた、E組みんなが知っていて私には伏せられていた事実。私が15歳までに……長くてもE組にいる間に命を落とす、という、まるで予言のような言葉。

 ……当然、私は今、病気でもなければ命に関わるケガをしてるわけでもない。まぁ、《銀》として死に近い立場ではあるから何があってもおかしくないとは思う、けど……E組にいる間は凶手じゃなくてただの中学生でいると決めたのだから、そっち方面が原因で、だとは思えなくて。何を根拠にってくらい、心当たりはない。メグちゃんと磯貝くんが渚くんを介してどんどん決めていくのに戸惑っていれば、カルマは学秀くんたちに説明を始めていた。

 

「……お前らってさ、アミーシャがこっちに留学することになったきっかけの事件があるのは知ってる?」

 

「……いや、クロスベル(向こう)で色々あって危険から遠ざけられる形で留学してきた、程度だな」

 

「……ならそこからか……ちょうどこっちに来たくらいの時期、俺らが中一くらいの時ね。アミーシャが元々居たクロスベルに、範囲が限定的ではあるけど世界の因果律そのものに干渉して地上の人々が望む通りに過去や未来を自由に書き換えることができる力を持った《遺物(もの)》があったんだって」

 

「んぁ?因果律……干渉?書き換え……なんだそりゃ」

 

「因果律っていうと……全ての事象にはそれに見合う原因があって、その原因無しには如何なる結果も起こらないとされる原則のことだよね?それに干渉して書き換える……原因を書き()()()結果が書き()()()?」

 

「あー、と、つまり……ファンタジーで聞くこともある現実改変的なものという認識でいいのかな?」

 

「というかそれ。過去の因果に干渉して事象を変えれば、当然未来も変わる……実際に人の死もなかったことになってたらしいよ」

 

「は!?人の死まで!?……んなチートが現実にあったっていうのかよ……」

 

「大陸を超えたら文明や生活様式が全然違うわけだし、僕達からしたら超常現象であっても向こうでは当たり前の技術……か。分かっていても信じられないね」

 

「……思い出した。さっきから聞こえていた謎の《大樹》について、クロスベルタイムズで読んだ記憶がある。ミシュラム近郊に出現し、それを巡る周辺諸国との戦争になりかけたと……それがそうだったんだな」

 

「あ、さすがにもうそんなチートは存在しないよ。その力を使って諸外国との交易で優位に立とうとしてた大人もいたらしいけど、所有者が放棄したらしいから」

 

「だろうな。そんな一時しのぎの上、改変の結果他へしわ寄せが行く可能性のある、争いの火種にしかならないものなんて放棄して正解だ。……それで?わざわざ持ち出したくらいだ、何か関係があるんだろう?」

 

 学秀くんは自他ともに認められるくらい秀才で誰よりも上を歩く人。そうであるために、今を効率よく、正しく、自分の力をもって支配することで望み通りに周囲を動かすことに重きを置いてる人。勝つためにちょっと卑怯な手を使ったとしてもそれは必ずルールの範囲内であって、道を外れるようなことは絶対にしない実直な人。

 ただ、どうしようもなく現実主義でもあって、カルマ曰く硬いところがある、と。それでも理由がしっかりしてれば、1度誰かを身内として受け入れてくれた彼は、分かりにくさもあるけど大切に扱ってくれてる、と思う。支配するのはそれが自分の一部でもあるから、とでも言うように。だからこんな突飛な話でも彼なりに納得して受け入れようとしてくれる。

 

「……俺も、浅野君と似たようなものを見てる。俺の場合は会話じゃなくて区切られた場面の動画みたいだったけど」

 

「!お前も……?」

 

「アミーシャ」

 

「へっ!?あ、うん……?」

 

 彼らの会話を聞いてたら突然名前を呼ばれて体が跳ねる。背景の話とはいえ私の話には違いないんだからいつか話しかけられるとは思ってたけど、こんな彼らの会話、な流れで呼ばれるとは思ってなかった。慌てて居住まいを正して、カルマの少し後ろにいるままではあるけど2人と話せるように体勢を変える。

 

「前に、……進路相談の後、俺がアミーシャの死ぬ瞬間を見たって話したの、覚えてる?」

 

「……う、うん……進路相談だったから私は制服着てるはず、なのに、カルマが見たのはお姉ちゃんの戦闘装束と同じだったから、信じられないって言ってたやつ……」

 

「うん。それを相談した、というか……変に考えちゃってたのがワジさんとヨシュアさんにバレて詰められてさぁ」

 

「あ、あはは……2人とも、鋭いから……そういえば、ロイドお兄ちゃんも《大樹》で知る前から時々改変する前の光景みたいなの、見たことあるって……でも、カルマの時も、お兄ちゃんの時も、キーアちゃん(あの子)がいない時だったはず……そんなことがあるなんて……」

 

「あの人達も確証は無いらしいけど……アミーシャの銀耀、認識や記憶を司る力と、たまたま暗殺のために(あの時)使ってた黒耀の時間操作が噛み合って、たまたま星の記憶に干渉して、たまたまキーア(あの子)が書き換える前の世界の記憶を垣間見たんじゃないかって」

 

「ッ!?……わ、私が使ったものが干渉した、の?」

 

「あくまで可能性、絶対じゃない。浅野君の時だって銀耀はありえるけど黒耀は使ってないじゃん?でもワジさん曰く、俺らの生きる地上は《空の女神(エイドス)》の御座す場所とは次元が違うから、上位属性の磁場なんて本来なら人工的に作れないけど、アミーシャは一部とはいえ導力器に頼らないで操作できるでしょって。あとは……キーア(あの子)の時間回帰の起点になったのが、アミーシャと俺だったからじゃないかって」

 

「…………」

 

 実際にキーアちゃんの過去や未来、現在の因果律に干渉して操作する力で、特務支援課のみなさんが殉職した現実をねじ曲げ、違う結末に導いたっていうロイドお兄ちゃんたちの件があったんだから、もしかしたら今を生きている誰かの現実は、選択は、起こりえた現象は、誰も手を加えていないオリジナルのものから変わっているのかもしれない、なんて。ちょっとも思わなかったかと言われたらウソになる。私は、その改変された現実を目の前で見ている当事者なのだから。

 だけど、それはキーアちゃんが、キーアちゃんを500年前に作られた人造人間(教団の御子として生まれたホムンクルス)ではなく1人の女の子として愛してくれたお兄ちゃんたちの死を受け入れられなかった結果なのであって……、時々共闘して、行動して、最後の戦いで力を貸しただけの私が中心となった改変が起きてるなんて、思うわけがなかった。だから、カルマが話すソレを受け入れて、理解するのには少し時間がかかった。

 

「こんな不思議現象が俺だけに起きてるのか分かんなかったし、他にもいることを想定してどーせならってE組全員巻き込んだんだけど……この時はアミーシャだけが死んでると思ってたし、確証もないのに余命の話とかしたくなかったから伏せてたんだよ」

 

「……言ってくれたら、信じたのに……」

 

「あは、だろうね。アミーシャなら真剣に話せば絶対に疑わないで信じてくれるって俺も思った。……でもさ、信じてくれるからこそ、アミーシャは俺らを巻き込みたくないって1人で動くに決まってるじゃん。原因になるものを潰すとか、余計に自分1人を危険において守ろうとしたりさ」

 

「……」

 

「はぁ。そこで否定して欲しいんだけど」

 

 否定、できなかった。進路相談の頃なんて……まだ私のことがバレてない時期だったのもあって、そんな事実を知ったらきっと全てを隠したまま動いていた。それこそ、学秀くんが見た未来のように、みんなの前から姿を消して。私が死にたくないからじゃなく、それにE組のみんなを巻き込む可能性を限りなくゼロにするために。

 バツが悪くて、つい、と目を逸らしたらあからさまに目の前から聞こえるため息……うぅ。

 

「なるほどな。赤羽は既にアミサさんが死ぬ瞬間を見ていた……だから僕の疑問をすぐに受け入れたのか。まとめると何らかの形でアミサさんが、それ起因で赤羽が死ぬ未来を回避するべく、僕達が自覚できないところで何かしらの【原因】が修正されていたと」

 

「そういうこと」

 

「このことに詳しい人から聞いた限りでも、もし中一の時に僕とカルマ君がアミサちゃんと出会った事実がなかったら、その時点で今のE組は28人なのが正しい歴史になるんだって」

 

「!」

 

「おい、今年のE組は記憶の限りじゃ転校生を入れて29人だろ……」

 

「それは……、そうか、()()()()()という言い方ならそれ以前に、の可能性も有り得るんだね……」

 

「俺たちにとっちゃ今が現実なわけだが、過去の行動次第では今は正史じゃなかったかもしれないってことだよな」

 

「だが、裏を返せば行動次第で今予測されているお前達2人の死をなかったことにできるかもしれない」

 

「そう。現に、浅野君が見た『アミーシャがいなくなるつもりだと告白する』未来は回避した。……多分、原因の1つを最近潰せたからだと思ってる。ま、これからどうなるかは誰にも分かんないけどね」

 

「悩んでたこととか押し込めてたこととか吐き出して、前より僕らを信頼してくれてるのは感じるけど、根本から考え方とかが変わったわけじゃないから……」

 

「真似たり偽ったり成りきったりはできても、性格そのものは変えられるものじゃないよ。ましてや素直すぎるアミサちゃんだしね」

 

「そのあたりがお前達の話せないアミサさんの立場というやつか……ふん、把握した」

 

 学秀くんが見たという今年の椚ヶ丘中学校3年生の卒業式での会話、カルマの見たという触手にお腹を貫かれる私。どちらも本来はこれから起きる出来事で、その未来に行き着かない為にやり直しているとしても、どうすればそうならないのか……今の私たちには何も分からない。

 きっと、私たちが自覚してないだけでこれまでに幾つもの事象が変わってるのだろう。既に一度、ロイドお兄ちゃんたちの死を無かったことにしているのに、今度はその未来()で起こるはずの私の死をなかったことにするために。だからこそ、本来の結末を知る人から見てももう、この先がどうなるかなんて予測できない。あまりにもごちゃごちゃしすぎてるし。

 

「……おい、カルマ。その未来視、お前達だけなのか?」

 

「……ん?」

 

「へ?」

 

「イトナ君?」

 

 ちょっと深刻そうな流れになってきたあたりで前に出て、私たちの間に顔を出してきたのはイトナくん。磯貝くんやメグちゃん、渚くんやカエデちゃんは会話に参加してるのに静かだなと思ってたら、ここまで何か考えてたみたい。

 

「事実として生徒会長とカルマ、お前ら2人が異なる未来を見たのは分かった。それに、どちらもアミサが近くで銀耀の力を使ったか無意識に垂れ流したかの影響で見たんだろ。別に嘘をついてるとは思わないが、結局はお前ら2人の証言でしかないからイマイチどんなものかがピンと来ない。アミサがクロスベルで見たものは周囲にいた数人同時に同じものだったと言っていた。……それが神の遺物という、影響する力が強大なものだったから複数人が同時に見れたのだと仮説を立てれば、力の差を揃えることはできないとしてもアミサの力で意図的に一部の再現はできないのか?」

 

「いろいろ言ってるけど……イトナ、結論は?」

 

「俺も見たい」

 

「「「あー……」」」

 

 すごく自分の興味に素直な一言だった。イトナくんって普段の口数は少ないけど、興味のあることとか好きなことに対してはしっかり話してくれるし行動力もあるから……もしかしたら学秀くんっていう理詰めで納得する人がいるから彼なりに気を遣ったのかもしれない。

 確かにカルマも学秀くんも多分私の力が原因で未来視……というか場の記憶というかを見てたわけで、理論上は可能だと思う。でもどちらも()()()()()()やったわけじゃないし、何か条件があるのだとしても分からない。それに見れたとして、2人が見たものから考えてもあまりいいものじゃない……のに、見たいのか。

 

「試してみるのはできる、けど……上手くいくかは、わかんないよ……?」

 

「それはそうだ。期待はするが強要するわけじゃないし」

 

「……、俺の想像でしかないんだけど、E組の何人かは同じような場面が見れるんじゃないかって思ってはいるんだよね」

 

 私の力を使うことには変わりないから、何か言わなくちゃ。そう思ってもなんて返せばいいか迷いながら返事をしていれば、私の隣から、困ったような言うべきか悩むような声色でポツリとカルマが呟いた。

 

「……どういうことだ?」

 

「俺も見れるのか?」

 

「イトナくん;」

 

「でも全員じゃないんだ」

 

「……さすがに全員が見るって考えるには俺が自惚れすぎだからさぁ。でも仮説があってるんだとしたら……そうだとしても1人でもいたら正直ちょっとハズい」

 

「「「?」」」

 

「んー……まぁいいか。……浅野君の見た2つの会話って、起きるはずだった時期としては今日と卒業式って時期が離れてる別物じゃん。でも内容的には『今日の会話を聞いた時に詳しく聞いて動いておけば、卒業式に知ったような結果にはならなかったかもしれない』って受け取れるし、そこまで離れてるように感じないんだよね」

 

「まぁ……言われてみれば繋がってそうだな」

 

「対して俺が見たのは、土埃が巻き起こる中にいるアミーシャの腹に穴が空いて死ぬ瞬間っていう一つだけ。手がかりってわけじゃないけど、『どっちも不幸な未来』ってことと『どっちもアミーシャが関係してる』ってことが共通点に見えるじゃん?」

 

「そりゃあ……」

 

「というかお前の見てたものが想像以上にエゲツな……」

 

「腹に穴って……何をどうしたらそうなんだよ……」

 

「……さぁね?土埃が多すぎて詳細は見えなかったから分かんないや」

 

 あ、今誤魔化した。……カルマでさえ殺せんせーの触手と誤認してたらしいから無理もないけど、五英傑のみんなには国家機密に触れそうな部分全般を伏せないといけないし仕方ないよね。

 

「あれ……でもちょっとおかしくない?2人の未来なのは確かだけどさ……」

 

「そうだよね……カルマ君と浅野君がアミサちゃんを大切にしてるのは知ってるけど、自分の未来でありながら自分の不幸じゃなくてアミサちゃんの不幸を見てるっていうのはなんか不自然だね」

 

「あ、たしかに。誰もが不幸にならないために改変するべき未来って意味で見てるからなのかな……」

 

「そう、俺もそこが不思議でさ、改めて考えてみたわけ。確かに俺にとっての不幸、浅野にとっての信じ難い出来事ではあるけど、どちらも最大の不幸(俺ら自身の死)を見たわけじゃない。そしてどちらも視点は自分で、やり取りを俯瞰して見てないってことは、起きた事象に手を伸ばせば届きそうなくらい近い。つまり、その時の自分が何かしらの策を講じてれば助けられたかもしれない光景でもあったわけ」

 

「……、……!……そういうことか。僕もお前も、後悔した瞬間を垣間見ている可能性がある」

 

「そういうこと。対象は俺らがやり直してる範囲の出来事で、登場人物か場所が近い事かが揃ってることが条件じゃないかな……それがたまたまアミーシャについてだったと思えば一応納得できるよね。で、そういうことならE組の奴らだって同じように後悔していることを見れる可能性はあると思わない?」

 

「なるほどね……言われてみれば浅野君が未来を見た時も、見た未来である喫茶店での会話にも、この場所での会話にも私と磯貝君がいるわ」

 

「カルマの方は真尾と犯人……が居た場所と状況が似通ってたからってあの人達も考察してたな」

 

 ……すごい、カルマは本人である私ですらよく分かってない現象に、1人で条件や対象なんかにたどり着いてたんだ。学秀くんも異論はないみたいだし、磯貝くんが殺せんせーの触手ってことを濁してくれた通り、関係者が偶然じゃないくらい揃いすぎてる。この場にいる誰もが納得できる結論だった。

 

「……で、なんでそれがカルマが自惚れる云々に繋がるんだ?」

 

「確かに?全員じゃなくても何人かの後悔には検討着いてるんでしょ?」

 

「……、正直、俺はみんなの後悔したことなんて知らないよ。そういう感情って人それぞれだし、大小様々、人によっては後悔とすら思わないこともありそうだし。……でも浅野が言ってたじゃん、俺とアミーシャの死は磯貝と片岡さんが伝えたって」

 

「……ああ」

 

「……そうね」

 

「浅野君も知っての通り、向こう出身のアミーシャは強いよ。だから、だからこそ簡単に死ぬとは思えない。その前提もあって俺の未来視の内容とアミーシャの性格を合わせて考えると、アミーシャは俺らE組を1人で庇ったか守った結果な気がしてる。……じゃあ、俺は?タイミングからして病気とか別件じゃなくてほぼアミーシャのことが原因とみていい。さっきも言ったけど怪我してそれが元で、も有り得るけど……守られた結果生き残って、それが受け入れられなくて後追いしてるんだとしたら?俺の事だからみんなに止められない状況で死んでるよ、きっと」

 

「「「……っ」」」

 

「……私、が……死んだから……」

 

「アミーシャのせいじゃない。悪いけど、同じような状況になれば今の俺も同じ道を選ぶと思う。そのくらいアミーシャがいなくなったら後を生きる意味を見い出せないっていうか……後を追うくらいには想って、背負って生きるには耐えられなかったんだよ」

 

「………………」

 

 気にしなくていいって言うカルマ。でも、結果的にそれは……私が死んだから、には違いないわけで。違う場面のカルマのことを想像して話してるはずなのに、今のカルマも同じように私に何かあれば簡単に自分の命を投げ出してしまいそうで……ゾッと、体が震える感覚がした。

 

『……つまり、なんだぁ?俺らはお前の自殺だか死体だかを目の当たりにして、俺らはそれを後悔してるって言いてぇのか』

 

「あれ、ちゃんと聞いてたんだ。てか寺坂、今の話理解できたなんてすごいね」

 

『んだとコラァ!?バカにしやがって!!こちとら現地にいねぇから気ィ遣ってんだよ!』

 

『どーどー……』

 

『バッカ、お前はお前で熱くなんなって;』

 

「寺坂がバカなのは事実だ」

 

『おいこらイトナァ!!』

 

『ちょっと火に油を注がないでよ;』

 

『あわわ、け、喧嘩しないでください〜;』

 

『説明役は十分すぎるくらいそっちに集まってるしなぁ……俺らは状況が分かるだけでよかったっつーか』

 

『菅谷はもうちょっと周りに影響されて欲しい』

 

『あーもう、1回ストップ!……それで、なんでカルマは私達の後悔がそれだって考えたの』

 

「……」

 

 今までこちらの会話を遮らないように黙ってた分、枷が外れたように一気に話し出すみんな……と、イトナくんに煽られて怒ってる寺坂くん、とそれを止めようとしてる……多分愛美ちゃんや優月ちゃん。

 のほほんとした菅谷くんも混じってきて、口が挟めなくなってきたあたりでひなたちゃんの大きな声に遮られた。それに少しだけ言葉を選ぶように口を閉じたカルマは磯貝くんとメグちゃんの方を向いて。

 

「……浅野君が言ってた卒業式での片岡さんはさ、……泣いて、くれたんでしょ。なんでって、怒ってくれたんでしょ。……ただのクラスメイトの死にそこまで感情出してくれてたんなら、『気付いてれば止められたのに』みたいな後悔があるかな〜って」

 

「……、あーもう、クラスメイトに後悔……ううん、トラウマを押し付けんじゃないわよ」

 

「あは。いつかの俺に変わって謝っとくよ」

 

 軽く、笑うように話してるけど……みんなからは、カルマがどう見えてるかは分からないけど、彼からぶわりと流れ込んできたのは……ためらいと疑心暗鬼の信じたくないって負の感情と、少しの期待。そっと彼を伺うように見上げてみれば表情は笑ってるけど、内面では全然笑ってるようには感じない……1枚、何かを挟んでいる。私では、何も言えない。少し縋る腕の力を強くすることくらいしかできないまま俯く。

 

「なら……お前は自分が自殺した場所が分かるって言うのか」

 

「短期間で俺自身の考え方は変わんないでしょ。ってことで……停学が明けて、E組に復帰した俺とアミーシャが全てを信じられなくて、命を捨てる気で初めて命をかけて、命を助けられたからこそ……あの場所を最期の場所に選んでると思う」

 

「……は?」

 

「なん……?」

 

「……あっ……も、もしかして、2人で約束したって言ってた……あの崖?」

 

 渚くんの確認するような問い掛けに、カルマは無言で笑い、そっと頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……うーわー……相変わらず危ない場所」

 

「そう?結構気に入ってるんだけど」

 

「カルマ、今でもここでサボってる時、あるもんね」

 

「お前どこにいても見つけてくれるからって真尾をこんな所まで探しに来させるなよ……;」

 

「迎えに行ったアミサが中々帰ってこない時もあるじゃん?付き合わせてんじゃないの」

 

「うん、危ないからこそ集中できていい考え浮かぶんだよね〜」

 

崖登り(クライミング)とか、バランスの鍛錬やってる……かも」

 

「知らないままでいたかった……っ!」

 

「渚の言う通りよ、自由すぎるでしょ……;」

 

「そもそも烏間先生の訓練でもここは使ったことないじゃない」

 

「開けてて隠れらんないのもあるけどよぉ、裏山全体が範囲だったケイドロの時も避けたよ、俺は」

 

「つか殺せんせー暗殺のためってマジでここから飛び降りたん?」

 

「「うん」」

 

「「「うわぁ……;」」」

 

「2人そろっていいお返事だこと……;」

 

「あの時は焦りましたねぇ……どう助けるべきか先生でも迷いましたから」

 

 さすがにE組の敷地に入るわけにはいかないという学秀くん達5人には後から結果を伝えることを約束して別れ、市民会館を出た私たちは先にE組の裏山近くで待っていてくれた烏間先生たちと合流した。先生たちへ学秀くんとカルマの考察とこれから確かめに行くことの説明を磯貝くんたちに任せてる間に、通話の向こうにいた残りのE組生もみんな集まっていた。

 そして私たちが足を向けたのは私とカルマが最初に命を賭けた(捨てた)場所。私と、カルマと、殺せんせーと、渚くんだけが当事者の一本松がせり出した崖……その手前で恐る恐る下を除く渚くんたち数名のクラスメイトを見ながら静かなこの場所を改めて見渡す。他のクラスメイトは好んでくる場所じゃないみたいだけど……私たちにとってはある意味始まりの場所だから思い入れもあるし、確かに私もE組の敷地内で自分自身にケジメをつけるならここを選ぶかも。

 

「いけそう?」

 

「……わかんない。私、カルマの時も学秀くんの時も無意識だし……でもみんながいる範囲を、幻属性の磁場で満たすことはできる、と思う」

 

「まあ、イトナのわがままもだけど、アミサが記憶を思い出したことで負担なく力を使えるのか確かめるのも兼ねてせっかくだし試してみようってだけだし……気楽に、ね」

 

「てか俺と浅野君が【後悔】の可能性が高いって言ってんのに見たがるって何?分かってる?後悔ってこと相当キツイもんだよ?お前ら全員被虐趣味でもあんのかって疑っちゃうけど」

 

「そのキツイもんがお前の死の可能性が高いのに煽るなよ;」

 

「どっちかというと自分への戒めというか……その未来にはしないって決意するため、かな」

 

「未来は変えられるって浅野が証明してくれたしね」

 

「単にアーツが見たいだけの奴もいるし」

 

「だぁってキレイだもんよ、真尾の使う技って。機会があるなら見たいじゃん」

 

「それな」

 

 成功したとして、見るかもしれないのは不幸の可能性が高いのに、みんなの期待とちょっと楽しそうにしてる雰囲気に肩の力が抜けた。……E組のみんなは、みんなが揃えば、物理的なものじゃなくて、心が強くなるんだ。期待に応える、という言い方で合ってるかは分からないけど、……やってみよう。軽く胸元で手を組んで、《空の女神》へ祈るように、力を借りるように……目を閉じる。

 私には、代々引き継がれてきた(わざ)がある。道を継ぐものとして、普通なら《銀》としての技を更に磨いて極めるのが正しい、のだとは、思う。……でも、Sクラフトはその使い手自身の力を最大限に発揮する技だから……私にしかない固有クラフトがあるように、新しいSクラフトを発現させられるかもしれない。だからイメージしよう……《碧の大樹》ほど広く影響する必要は無い……でも、E組のみんなに届けるくらいには私の力を広く、伸ばす……それを象徴するものを。

 

 

 

「───?わ、」

 

「……続けて。俺は幻の耐性があるから大丈夫。……アミーシャは、見なくていい」

 

「……?……う、ん……?」

 

 

 

 少しずつ銀耀の力をこぼしていたら、いきなり私の中から大きなものを持っていかれる感覚に思わず目を開けようと……したら、景色が見える前に塞がれた。それが誰の手かは分かっているから、彼の言葉の意味は分からないけど素直に自分の体を委ねて───

 

 

 

 ──────パァン!

 

 

 

 ……パッと目隠ししていた手を外された瞬間、突然目の前で響いたクラップ音に集中が途切れ、頭の中で光が弾けるように一瞬意識が白んだと同時に周囲の状況が何も分からなくなって……気がつけば私はE組の教室の床、みんなに囲まれ、カルマに支えられる形で座っていた。

 

「……、え?」

 

「気が付きましたか?あの場で攻撃性を持ったものに変質しようとしていたので、無理やり詠唱キャンセルを。気絶寸前までアミサさんの意識の波長に干渉したので負担をかけることにはなってしまいましたが、誰一人怪我はありませんのでご安心を」

 

「そんな、ご、ごめんなさい、……よかった……ありがと、ございます」

 

「いえいえ」

 

「殺せんせーがカルマ君ごといきなり抱えてピューンって飛んでっちゃうからビックリしちゃった〜」

 

「アミサ、慣れない使い方させてごめんね」

 

「う、ううん。私こそ、集中しすぎちゃった……ごめんなさい」

 

 カルマと学秀くんの考察は当たり、やっぱり私の銀耀の力が地球の記憶に干渉して記憶を映したんだろうってことでいいみたい。それで、変質してしかけてたのもあるけど……もうこれ以上に先のことを知る人はいなくていいということで、切り上げた、らしい。殺せんせーが止めるってことは前みたいに危ないことになる寸前だったんじゃ……今後も1人の時は使わないようにしよう。

 それにしても……カルマに目を塞がれたのは、まだ変質する前……ごっそり力が抜けていくような変な感覚になる前のことだったと思うんだけど……なんだったんだろう。

 

「……あ、上手くいった……?」

 

「ああ。……全員、差はあるけど……カルマが崖を飛び降りる瞬間か、下で見つけた時の光景を見た」

 

「こんな状況だったなら、確かにこれは後悔するわって納得したわ……なぁ、カルマ君よ」

 

「……っ、何」

 

 顔色が悪いクラスメイトが多い中、陽斗くんが前に出てきて私たちの近くにしゃがみ、勢いよくカルマの両肩を正面から掴んだ。下を向いてて表情が見えない……痛かったのか別の要因か、不機嫌そうなカルマの返事を聞いた陽斗くんが、バッと顔を上げて、

 

「お前……もうちょい俺らに期待しろよ!いいか、お前が想定してた()()じゃない、()()()()が見たぞ!?お前が個人主義なのは知ってるけど、自惚れでもなんでもなく、お前はE組の天才でエースで、俺ら全員から何らかの形で信頼されてるんだって気付け!自覚しろ!!」

 

「……っ」

 

 怒ってるわけではない、と思う。ただただショックだとでも言うような陽斗くんの勢いと声色に、戸惑っているカルマ……と、彼に抱えられてるから反動で一緒に揺れる私。

 さっき感じた通り、カルマはみんなのことを信じたい気持ちはあっても、これまで信じきれてなかったんだろうか。それか、個々人の能力は信じてるけど、人柄までは、とか……それは、私も似たようなものだけど。

 

「1人でも、真尾も合わせりゃ2人で大概のことができちまうお前らからしたら、俺らは頼りにくいのかもしんねーけどさぁ……っ」

 

「カルマ、お前は余裕の顔で自信家でいるのがちょうどいい。リーダーより、裏で全てを操る策略家が似合う……ワジ兄さんとヨシュア兄さんが言っていた。俺もそう思う」

 

「E組のリーダーって言われたら磯貝と片岡みたいに統率力あるやつに目がいくけどな。人を率いるだけじゃない才能はお前にめちゃくちゃあるだろー?」

 

「おいカルマ、俺は使えって言っただろ!それはお前のずる賢い頭を信用してるからだ。他でもないお前になら動かされてもいい奴らは俺以外にも普通にいんだよ!」

 

「カルマ君からしたらどうしても疑いから入っちゃうんだろうけど……これでE組はみんな2人の味方で、2人のことをちゃんと想ってるってこと、証明できたよね」

 

「うん、ちょっと……だいぶショックだったけど、見れてよかったぁ〜」

 

「こんな未来にしちゃダメです!キーアちゃんも言ってました。やり直す前はやり直す前……今は、今までで1番アミサちゃんのことを理解できていて、誰も不幸にならない1番いい道を歩いてるって」

 

「カルマ。真尾ばかり人を信じれなくなったって庇うけど、お前自身も同じように人を信じることから逃げてるだろ。ちゃんと見てるし気付いてるぞ……少なくとも俺は」

 

「…………」

 

「わ、?」

 

 いつかの、みんなから離れようとしてた私みたいだ。いつかの、勝負することしか頭になかったイトナくんの時みたいだ。いつかの、1人で離れて責任を背負おうとした磯貝くんの時みたいだ。渚くんの、竹林くんの、木村くんの……、E組の誰の時だってそう。仲間意識っていうのかな……E組のみんなは、誰か1人を迎えに行く時は、気持ちごと、みんなで迎えようとしてくれる。誰一人、取りこぼすことがないように。

 どうすればいいんだ、みたいな珍しい表情で無言で固まってたカルマは、少し口元を緩めたかと思ったら私を抱き直して肩口に後ろから頭を置いて顔を隠してしまった。

 

「……俺が、……俺の持ってない才能をもってるみんなのこと、舐めてるわけないじゃん」

 

「カルマ……?」

 

「あーあ、みんな揃ってバカだね。……今日まで疑ってかかって、人このこと言えない俺もバカじゃん。はぁ……あは、なんかもう、全部バカバカし……」

 

「……コイツ照れてるな」

 

「照れてるわね」

 

「お前煽る以外にもできたんだな……」

 

「あー、外野うっさい……アミーシャは何で撫でんの……」

 

「え、違うの……?」

 

「……、そのまま」

 

 声が揺れてるけど、泣いてるわけではなさそう。私からも表情は見えないから少し不安になっていれば……いつの間にか、さっきまでカルマとみんなの間に感じていた一枚の壁が無くなっていた。みんな曰く、照れてる……らしい。

 何となく、珍しく弱ってるというか、甘えてもらえてる……ような気がして、そう考えたら何かしてあげたいと思って。私がカルマに甘えてみた時を思い出したら、……大抵どんな時でも撫でてくれてるなと。頭に触れた手を動かしたら小さく文句のような声色が聞こえて、間違えたかと思えばこれでいいらしい……すり、と甘えてくれるのが可愛くて、なるほど、いつも私を撫でてくれる人たちはこんな気持ちなのか、と、新たな気づきを得た気分で、私はそっと彼の頭を撫で続けた。

 

 

 





「……やばかったな」

「……うん」

「覚悟してたつもりだったけど……結構辛いもんがあったわ」



───ザザッ

〝はぁ、はぁっ……渚、あとどれくらい!?〟

〝もう、すぐ、そこを抜け、た、とこッ!〟

〝『──────』〟

〝……何か言ってる?律、スマホ越しに聞けるようにボリューム上げて!〟

〝『はいっ』〟

〝『───……それでも……見捨てないんでしょ、殺せんせー。いつでも信じて飛び降りろって言ったのはアンタだからね』〟

〝まさか、カルマ!!〟

〝待ッ、〟

〝『〝───……なんで、間に合っちゃうかなぁ〟』〟

───ザザッ



「「「…………」」」

「カルマ、アミサと一緒に飛び降りてた、よね」

「アミサちゃんは前日の夜に……だったはず。……カルマ君、アミサちゃんのことを連れていきたかったのかな」

「……僕さ、2人を見つけた時のも見れたんだけど……カルマ君が下敷きになってた。あの状況でも、アミサちゃんを守ったんだなって」

「「「…………」」」

「……知らない間に自殺して、後から知らされてたらどうにもできなかった。もしかしたら、あの時のカルマも止めて欲しい気持ちがあったのかもしれないな」

「だね、さっきみたいに期待はしてても諦めてる部分と、手を出さないで欲しい気持ちと……流石にカルマが何考えてんのか分かんないわ」

「……みんなで、卒業しなきゃな。誰一人欠けることなく……みんなで」

「……うん」





「……、やっぱりあの花はトラウマと同時に……アミーシャにとっての力の象徴、なんだ。……さすがに見せたくなくて隠したけど……」



++++++++++++++++++++



やり直し前の世界について浅野君たちを巻き込む回であり、オリ主がやり直しの世界線にいることを知り、それが起きた原因を確かめる回でもあります。浅野君が見た未来視について回収するつもりは元々ありましたが、なんか話の流れ上、国家機密には関わらない程度の外部の協力者みたいな立ち位置になった気がします。あれ?
……なんにせよ、オリ主とE組がほぼ同じ情報を回収しあったと思っていいんじゃないかなと……好感度を操作する話が入れられなかったな……第一部でもキーアが言い出したことなので今この場では誰も言い出せないからとりあえず放置します()



そしてイトナ君は勝手に動きました。クラスメイト全員が見る予定はなかったんですよホントに(一部主要メンバーだけのつもりだった)。話が壮大になってしまった……
オリ主が力を使った際に目を塞がれたのは、力を広く、満遍なく伸ばす……を象徴するものをイメージしたことで、オリ主を中心に幻の『プレロマ草』が咲き誇ったから。トラウマの花であるのをみんなが知ってるので、見る前に隠された感じです。またクラスメイトの声がないのも、一瞬記憶として流れ込んでくるだけなので声をあげる暇もないんですよね。しかも内容が内容。



ものすごくサイレント修正をしてるので気づいてくださってる読者さんはまだいないと思ってるのですが、【70話 イケメンの時間】の後書きでチラッと『カルマもオリ主と同じ「人を信じる」ことに対する心の傷を負っている』という内容を盛り込んでいます。それをここで回収しました。
※pixivさんに改稿して投稿してるのですが、そちらで生まれた内容です。
いつでも強気な彼の弱った様子が解釈違いだったらすみません!!でもこういうことがあっていいとも思って……だってまだ中学三年生……



ではまた次のお話をお待ちください!


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