ファイアーエムブレム 聖戦の系譜 〜光を宿すもの〜   作:ロンドロ

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小説を…書こう…(自戒)

新しい話を書くのに時間がかかってしまい、すみません。理由はここに書くのも言い訳にしかならないので詳しいことは以前投稿した活動報告の方を。


レヴィン、シルヴィア、キュアン、エスリン 、実装おめでとう!!


第2章 大陸に渦巻く
北国シレジア


ユミル達がイード砂漠へと辿り着いた頃、大陸の北端に位置し十二聖戦士の一人、風の聖戦士セティが建国したシレジア王国も漸く春の兆しが見えてきた。シレジアは北国とはいえ、つい先日雪解けが終わったばかりである。それはと言うもの、一年の大半が氷山と深雪で覆われており春夏秋合わせて三月もない、それほどまでに寒冷な土地である。この気候のせいか、背に鳥のような羽の生やし空を駆けることの出来る白馬、ペガサスと呼ばれる生き物はここシレジアでしか生息しない。勇猛なる天馬騎士団や風の魔道士の手により護られ、シレジアは建国以来百年間完全な中立を保ってきた。

セティの子孫である王家は聖痕を持ち、風魔法『フォルセティ』を扱える者を代々国王とし国を治めている。

そんな中、王家に仕える天馬騎士団にこの年、新たなペガサスナイトが就任した。騎士の家系に生まれた彼女はまだ未熟ながらもその才能は目を見張るほどである。

 

そんな彼女が今どうしているかと言うと……

 

 

 

 

 

 

 

「きゃあぁぁっ!!ちょ、ちょっとそれは食べ物じゃないのよ!!」

 

 

自らのペガサスに緑の長い髪をムシャムシャと食われかけていた。

 

 

「あっははは!まさか草と間違われているんじゃないだろうな!」

 

厩舎でペガサスの身体を洗おうとしてこの有様である。横にいた青年はその様子を見て高笑いをする。

 

「レヴィン様!?」

 

少女は青年の方を振り向いた。ようやく離された髪はペガサスの粘性がある唾液ですっかり汚れてしまっている。

 

 

 

「いい加減ソイツの背に乗ることが出来たのか、フュリー。」

 

「ううぅ……まだです…。」

 

フュリーと呼ばれたその少女は水の入ったバケツを手に顔を伏せ縮こまった。

なぜなら言われた通りペガサスがまだ自分に懐いていないのに加え、目の前にいるのが自国の王子レヴィンだからである。

 

 

 

 

「そりゃあそうだろうな。なんてったって、こいつの元主がペガサスに乗れなくなってお前が譲り受けたのがついこの間だしな。」

 

厩舎の柱にもたれかかりレヴィンはそう言った。

 

「餌も馬房の掃除も決まった時間にはしているんですがどうも懐いてくれなくて…。」

 

「いざ乗馬して振り落とされないようにな。」

 

レヴィン のからかいにフュリーはやや落ち込みながら

 

「ぜ、善処します…」

 

そう言い溜息をついた。

 

 

 

 

 

 

「あの…レヴィン様は何故ここに?」

 

ペガサスを洗い終わり、フュリーはレヴィン に話しかける。

王子の方からこんなにも糞など獣特有の臭いが漂う場所に来ることは珍しい。何かよっぽどのことがあったのだろうか。

 

「ああ聞いてくれ、今朝方耳にした話なんだがな。今グランベル中が大騒ぎらしいんだ。」

 

「大騒ぎ?」

 

「なんでも、グランベルの王子がある日を境に行方知れずなんだと。」

 

「行方知れず…ですか。」

 

国内ならまだしも国外のことはあまり聞くことがない。

 

「詳しいことは俺にも分からないが…朝使用人が王子の部屋を訪れたら蛻の殻だってな、兵の目だってあっただろうし、一体どうやって城から抜け出したんだ?」

 

「そうですね……一兵士の私にはわかりかねます。」

 

「あーあ、何か都合よくこのシレジアに辿りいて欲しいものだな。同じ王子として、今一度話をしてみたいんだが。」

 

 

ここでフュリーが反応した。

 

 

「…………レヴィン様。あの、気になることがあるのですが…。」

 

「ん?どうかしたか?」

 

「以前仰られていましたよね? ダッカー様たちが勝手に王位を継いで自分は旅にでも出たいと。あの言葉、まさか本当に……。」

 

まるで追及するかのように問う。

 

「はぁ?そんなわけないだろ、ただの冗談だ。」

 

 

(この国を出る機会がなければの話だが。)

 

 

 

心の奥底で悪態をつきながら付け加えるようにレヴィン は喋る。

「失踪した王子は俺と年もそう変わらないそうじゃないかってだけで。まぁ、その王子サマがそんな都合よくシレジアを訪れることがあったらの話だが。」

 

 

 

返ってきた言葉にフュリーは安堵する。

 

「で、ですよね。良かった……シレジアは今不安定な状況ですから、ラーナ様も心配されていました。」

 

 

「不安定な状況、か。」

 

 

つい先日、レヴィンの父親であるシレジア王が病に倒れた。それから王の三人の弟たちが陰で王位継承のことで衝突が起きているらしい。

 

 

家臣たちが耳にしたのは、なんでも

“若輩者のレヴィンに代わって自分が王になるべき,,だと。

 

次期王になれるのはフォルセティを扱える者だけ。王弟たちもそれを理解していない筈はない。

 

 

 

 

それならば一体何故、衝突が起きているのか?それ程簡単に王位継承者がかわるものなのか?

 

 

 

確証のない不安だけが胸の内に残り、

何かが起きる、そんな気がしてならない。

 

 

「…本当にこの先何もなければいいんだがな。」

 

やや不安を抱きながらポツリと洩らしたその独り言は、誰にも拾われることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 




4章はマーニャがトンボとりされてしまったのがトラウマですが音楽の雪国感?がとても好きなので個人的に好きな章の上位に入っていたり。


三人の王弟と書かれていますが、誤字ではなくオリキャラ追加。
この先あと何人オリキャラ出すんだろうな……
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