ふふふ、これで完璧だ。
「ねぇ、比企谷」
「……なんだよ」
「何してんの?」
ちっ、勘の良い奴め。勘の良いガキは嫌いだよ!
って危うくバレるところだった。
しかし、高校に入ってコイツにあってロクなことはない。
「別に何も」
「ふーん」
良いのができた。紙を折り曲げて作ったバネ。これを箱に仕込めばビックリ箱の完成だ。子供っぽいかもしれないが、もうこれしかないんだ。
見てろよ高木。今日こと俺のターンだ!
「んー」
「!?……どうしたんだ?」
「いやー、筆箱が開かなくて。歪んじゃったのかなー、ちょっと比企谷開けてくんない?」
「分かった」
ちっ、タイミングが分からない。
しかも簡単に開く……!?
バッ‼︎
「うわっ!!」
ビョヨーン
「どうしたんだ比企谷?」
「な、なんでも」
ふぇ〜。怖かったよ〜。いくらボッチでもいきなり心臓にダメージ与えるのは無理なんだからね!思わず声あげちゃったよ!ビックリ箱ダメ絶対!
「くっくっくっ」
え?なに中二病?……冗談はやめにして……くそ、コイツめ
「比企谷ってホントいい反応するわー」
「う、うるさい」
まんまとやられた。
しかも、俺がやろうとしたことを先に。
なに、コイツどこかの目が赤くなる一族なの?
まてよ、そもそもコイツが俺に助けを求めるなんておかしいんだ。気付けよ。
次の手だ。
どうすればいい。考えろ。人間観察は得意だ。見るんだ高木を…!?
いきなり高木がこっちを向いてきた。
いきなりこっち見てくるなよ。ビックリしちまうだろ。
てか、思わず惚れそうになってしまった。
「ねぇ」
「なんだよ」
「消しゴム貸して、忘れちゃったの」
「……ほらよ」
「ありがと」
「そういえばさー。消しゴムに好きな人の名前書いて使い切ったら両想いになれるってやつあったよね」
何を言いだすんだコイツは。
「あー、あったなそんなやつ。今考えると子供だよな」
ちなみに、それをして最後まで使い切った奴はいない。途中で飽きて捨てて新しく買うやつがほとんどだ。ソースは俺。
「ふーん消しゴムね」
そうやって高木は俺の消しゴムを見てた……え?まって、そんなに消しゴム見たって何も書いてないよ。え?書いてないよね?
「な、なんだよ」
も、もしかして書いてたのか。いつ書いたんだ、ダメだ思い出せない。
「か、返せよ」
「ほい」
「ち、違うんだ。誰かが書いたんだ」
って書いてない。
まてよ、俺はボッチだ。イタズラしてくるような友達なんていない。
あらいやだ八幡うっかり。
「てか、お前消しゴム持ってんじゃん」
くそ、また騙された。冷静になれよ俺
「先生ートイレ行ってきて良いですかー」
「おう」
くそっ、今に見てろよ。
そうだ、今のうちに高木の消しゴムに誰かの名前を書いといてトイレから帰ってきたら、からかってやろう。
さーて、名前を……なっ、すでに書いてある。見たらマズイやつだよな、ひ、一文字くらいなら
「ろ……ろ!!!」
てことは俺の名前じゃないってナルシストかよ。
別にショックじゃねーよ。ホントダヨハチマンウソツカナイ
くそっ、こうなったら全部見てやる!俺は最低なやつだ!
『ろうかみろ』
や、やられた!
廊下を見ると高木がドヤ顔でこちらを見ている。
「プクク。ホントにいい顔するわね」
腹が立つからその顔やめなさい。
「しかも、思い通りの行動するし。これだから比企谷をからかうのやめられないわ」
え?なにコイツ。計画通りなの?キラか何か?もう嫌だデスノートどこにあるの、許さないリストのやつ全員書いてやる。
「見てろよ……いつか絶対にからかって恥ずかしがらせてやる」
「期待してるわ」
「…無理だと思ってるだろ」
「まーね」
「覚悟してろよ」
「無理だと思うよ、一大チャンスで二分の一を外すようじゃね」
「は?二分の一?なに?」
「教えなーい」
二分の一、もしかして裏には本当に名前が…
まっ、これも嘘だろ。だってコイツは俺をからかうのためなら余裕で嘘をつくようなやつだから
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