もしも神秘99のカリフラワーが啓蒙全開で聖杯戦争にぶち込まれたら 作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神
しかし問題はこの回で終わりそうにないということだ。
『―――』は視点変更です。
眩い光が周りを満たしている。
ゲールマンに介錯されたあとの悪夢の目覚めというのはこういう物なのだろうか。
ようやく光が収まり、目に入ったのは.....。
髪が青い嫌味な目をした青年と、何やら面白い体の構造をしている老人。
そして私と同じように寄生虫を飲み込んだ様である少女だった。
「な、ななな、なんだこいつ!?カリフラワーか!?」
嫌味な目をした青年が驚いているようだ。
何を驚いている。落ち着きたまえよ。
「クカカ......なにやら面白い物を呼び出したようじゃな、慎二よ」
......ん?この老人、啓蒙による『注目』ができるぞ。
なるほど、少なくとも有益な者では無いようだ。ならば仕方ないな。
グジュアァ!!!
まず寄生虫の触手で体勢を崩す。
「ひぃ!?」
嫌味な目をした青年は怯えていた。
しかし毎度驚かれてもうるさい。
ふむ、あとで慣れるように少しばかり啓蒙をさずける事にした。
「クカカ....なんじゃ、ただの狂犬か」
しかしこの老人、体を貫いたにも関わらず普通に喋っている。
よく見ると貫いた部分から虫がはみ出ている。
まさか本体が別にいる類か?
「慎二よ。狂犬.....バーサーカーのサーヴァントは取り扱いが極めて難しい。注意するんじゃぞ」
老人は体が治りながら階段を登って行った。
やはりというかなんというか、老人は只者ではないというのはどの世界も一緒か。
念の為老人の後をナメクジに少し追わせる。邪魔になりそうであれば神秘の爆発で消し飛ばしてしまおう。威力的には彼方の流星3発分くらいか?まぁ十分だろうな。
「お、おい。お前」
嫌味な目をした青年に呼ばれた。
しかしまじまじと見ると本当に嫌味な目をしている。
「なんだ?嫌味な目をした青年。
ふむ、嫌味な目をした青年というのも呼びにくい。名はなんと言うのだ」
「は?え?ば、バーサーカーじゃないのか?」
「
だが啓蒙によると私はライダーの様だ。して、名はなんというのだ?」
啓蒙が少しずつ情報を流してくる。
それを読み解くにこの世界は私が元いた世界とは遠く離れているらしい。
『聖杯』を求めた殺し合いが存在するらしいが、聖杯など幾らでもあるし冒涜されたもの以外特に用はないな。
「僕は間桐慎二。お前のマスターだ。せいぜい僕に使われるがいいよ」
「ところで青年、啓蒙に興味はないかね?
啓蒙はいいぞ。見えなかったもの、見失ったものを再び見せてくれる。ちょいと脳が腐る者も居るがそんなのは些細な問題だ。どうだね?智慧は軽いものから深いものまで幾らでも準備はしているのでね。少し分けてもいい。脳髄が溶けるような甘い感覚はえも言われぬものが」「人の話を聞け!!」
断られてしまった。
仕方がない。隙があればねじ込むことにしよう。
「して青年、慎二よ。私はなぜここに居るのかわからないのだ。何か知らないか」
そう、ゲールマンに介錯されたのはわかる。
だがここはどこなのだ?見覚えはあるのだがいかんせん思い出せない。
「はぁ!?お前サーヴァントなんだろ!?なんで知らないんだよ!?」
「サーヴァント?なんだそれは」
「サーヴァントも知らないサーヴァントって......とんだ欠陥品じゃないか!!」
慎二は怒り狂ったまま後ろにいた少女に向かう。
「おい桜!!なんでこんな欠陥品を呼び出した!!僕への当てつけか!?あぁ!?」
そのまま慎二は少女(おそらく桜という名前)を蹴る。
少女は呻き咳き込むものの、反応が薄い。慣れているのか......?
「ごめ....んなさい」
しかし興味が尽きない。
啓蒙が疼くのだ。この少女に激しく反応している。
少女の中には何があるだろうか。
気になる。その中には新たな啓蒙が存在しているのだろうか。
「慎二、少し避けてくれたまえ」
「うるさい欠陥品!!」
声が届かないほど感情が荒れてしまっているようだ。
少女を解析すれば啓蒙的な知識が増えるのか試してみたかったのだが......。
ふむ、ではこうしよう。
「慎二、こっちを向きなさい」
「だから、なんなんだよお前ェ!!!!」
「受け取るがいい」
パキン
先程しようとした啓蒙の譲渡を慎二に行い(恐らく起きる)発狂を利用して一旦少女から意識を離そうということだ。
「え?あ、なんだこれ、は?上位者?■ル■ンワース?おい、やめろ!!やめろぉ!!!ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!」
おっと。間違えて上位者の方を使ってしまったらしい。まぁ耐えきれないなら発狂して廃人になるだけだ。鎮静剤と我が啓蒙による治療で療養すれば幾分か楽になるだろう。
さて、お楽しみの時間だ。
「少女よ。今から少し質問をする。YESかNOで答えてくれたまえ」
「え、あ.....はい」
紫の綺麗な色の髪の少女は光のなかった目に少し生気を取り戻してこちらに目を合わせた。
「ひっ!?」
おっと。我が友『寄生虫』による啓蒙が吹き出したこの頭に驚いてしまったようだ。
なに、直にこの美しさが理解できるようになる。
「まず一つ目だ。君の中の物、それは自らの意思で受け入れたものか、はたまた生まれた時から持っていたものなのか。どちらだ」
「それは......生まれる前、なんだと思います......?」
曖昧だが、少なくとも喜んで受け入れたものではないようだ。
というか何を指しているのかもわかっていないようだ。
些細な問題だと流す。
「二つ目だ。それは私の中にある寄生虫のように有用か、それとも害になるものか。どちらだ」
「あなたの中にも......?」
「あぁ。まぁ私の場合自らが飲み込み、同時に我が友としたのだがね」
「私は、害になる物.....なんでしょうか。えぇ、これ以上にないほど。これのせいで私は......」
おっと。目から生気が消えてしまった。
「では最後だ。それを消し去りたいか、残したいか。どちらだ」
「そんなの、残したいと思うわけないじゃないですか」
即答か。なるほど。
なにやら別に興味のない過去話をする空気になったので足早に貰い受けるとしよう。
「よろしい。それでは君の中の物に私の一部をぶつけて喰らおう。なに、心配はいらない。神秘に不可能はない」
そう言って1匹のナメクジを生み出す。
その虫が生命器官を媒介にしていたとしてもこれが代用してくれるだろう。
それに、彼女に啓蒙と神秘を植え付ける良い機会だ。
これは勘だが、彼女は良い『苗床』になる。資質があるのだ。
「虫を、この虫を、本当に取り去ってくれるのですか!?」
「あぁ、そうだとも。君の体に起きている不条理なこともこれで消え去るだろうな」
少女が俯く。
泣き出したようだ。
「うっ、うぐっ........抜いて、抜いてください!!今すぐこの何かを消し飛ばしてください!!」
「心得た」
そして彼女に勢いよく
「え.....?」
「安心したまえ。死にはしない。私が攻撃するのは君の中の物だけだ」
上位者になればこのようなことは容易い。
使う機会は限りなく少ないがね。
私は素早くまさぐり、ナメクジを置く。
これでナメクジは彼女の生命器官に影響を及ぼし、最適化しながらじっくり少しずつ神秘を浸透させるだろう。
この瞬間、どこに隠れていたのか大量の虫が私を襲うが残念ながら神秘の放射で消し飛ばせる。
「キィー!!キィー!!」
「ほう......なんだ、ただの寄生虫ではないか」
残念なことに、少し神秘を感じはするが、どれもそれだけの寄生虫だったようだ。
興味も尽き必要もなくなったので握りつぶす。
襲ってきていた虫も勢いをなくし去っていった。
虫共が去ったということはあの老人も息を引き取ったか。
虫の造形があの老人の体を修復した物と同一だったのでナメクジを起爆したが、上手く消し飛んだのだろうな。
さて、興味は満たせた。慎二はどうなっているだろうか。
「あぁ、ゴース。あるいはゴスム.......秘密を隠す蜘蛛.......ナメクジ、青ざめた血.........」
まぁこのくらいならなんとかなる。
色々と混濁しているようなのであやふやにするのは楽だ。
ひとまず鎮静剤を飲ませてゆっくり説明をすることにしよう。
あぁ、楽しみだ。同士が増えるというのは喜ばしいことだ。
※啓蒙はバラバラのヒントしかくれません。しかも結構重要なことだけ。
多分キャラ崩壊というか「誰だこいつ」になってると思うので指摘してくだされば治します。
そんなものは全て悪い夢だというように......。
例)人知れず死ぬ虫爺