もしも神秘99のカリフラワーが啓蒙全開で聖杯戦争にぶち込まれたら 作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神
シンジに付いていって学校に行って見たが、ビルゲンワースのようなものを期待していた私が馬鹿だった。
つまらなかったので教師に啓蒙を注いだところ授業が面白くなって生徒達も喜んでいたように見える。シンジは微妙な顔をしていた。シンジの親友である衛宮士郎も喜んでいたように思える(適当)。
「お前何やってんだよ!!!」
「あんなつまらない物を『授業だ』などと言う教師が気に食わなかったのでな。少しテコ入れしてやった」
「あれはテコ入れじゃなくて魔改造と改悪って言うんだよ......!!!」
むぅ、怒られてしまった。そんなに悪かったか?少し奇声はうるさかったが.....。
いや、授業のことは今はどうでもいい。今は衛宮士郎や他のマスターのことだ。
私が教師に啓蒙で細工したのは(授業がつまらないのは本当だが)考え無くしてのことではない。
あの学校に一人や二人他のマスターが居たとしてもおかしくはない。
教師であったり生徒であったりするだろうが、恐らくは多くの教師や生徒があの啓蒙教師と交流を持っているだろう。
啓蒙は三日程で治るようにしてある。
それよりも早く治っていれば、マスターが居るのは確実。下校や登校時に周りを必要以上に警戒したりしている者がいれば怪しい。という感じにマスターを炙り出す作戦だ。少し脳筋だがね。
あいにく私は自分で仕掛けるより仕掛けてこられた時に対処する方が得意なのだ。シンジも恐らくそうだろう。狩人というのは得てしてそう成長する。
一番手っ取り早いのは啓蒙が囁いてくれるのが早いのだが.......。
『優雅.....たれ.......』
ん......?優雅たれ?なんだそれは。
「シンジよ、優雅たれとはなんだ?」
「ん?なんだそれ?ことわざか?」
知らないようである。啓蒙が囁いた知識に無駄はない。必ずや何かある筈である。
ふむ、啓蒙以外のことを考えるのは少し面倒になってきた。
「シンジ、今から衛宮士郎を聖杯戦争から落とそうと思うのだがどうだ?」
「急に何言い出してるんだよ........」
「いやなに、衛宮士郎は魔術のことをほとんど知らない可能性もあるのだろう?相手がセイバーだと言えども私に勝てる様には思えないのでね。アルデオがあればシンジの姿もわからぬであろう?
それに衛宮士郎の協力者が居ればそれも同時に炙り出せるかもしれないと思ったのだ」
「うーん.......」
ふむ、流石に納得しないか。
「ま、そういう事なら早めに手を出すか」
と言って獣肉断ちを取り出した。
......知らないうちに、立派な脳筋に育ったようだ。
「ただバレそうになったら切り上げるよ」
「良し。では夜に奇襲でも行こうではないか」
〜夜〜
夜である。空気が冷え、風が心地の良い夜である。
今私たちは衛宮士郎の家から少し離れた場所で、衛宮士郎が確認できるまで遠眼鏡で覗いている。
.....見えた。衛宮士郎だ。食事中で、誰かと話しているようだ。協力者か?ここからでは確認出来ない。
だが確認できた。骨折り損にはならないようだ。
「よし。では行くぞシンジ」
「あぁイイよライダー。待ちくたびれてた所だ」
獣肉断ちを肩にかけて立ち上がるシンジ。
人払いは済んである。何も気にする事はない。
――――――――――――――――
夜になり、静けさが支配する衛宮家。
居間にはセイバー、アーチャー、そして衛宮士郎と遠坂凛が見合っていた。
「シロウ!!おかわりです!!」
絶賛食事中である。
「はいはい。遠坂も、遠慮しないで良いぞ」
「うぅ.....なんでこんなに美味しいのよ」
器を受け取り白米を掬う姿はまさに良妻。料理の味も一流。これには流石に遠坂凛も唸るしかなかった。
そうやって平和に見える時間は少しずつ流れていき。
突然、庭からの轟音とともに終わりを告げた。
「シロウ!!敵襲です!!」
「待てセイバー!!」
セイバーが飛び出したと共に衛宮士郎はそれを追いかけた。
「アーチャー、私達も行くわよ!!」
「待て凛。相手がどのような物か判断してからの方がいいだろう」
「衛宮くんはまともに魔術も使えないのよ!?」
「それで死んだのならそれまでだ」
と喧嘩しながら衛宮士郎の所へと向かっていった。
―――――――――――――――――
衛宮邸の庭にわざと轟音を出して出現すると、すぐさま金髪の鎧を着た少女、セイバーのサーヴァントが現れた。
私に斬りかかってきたので月光聖剣で受け止める。
「くっ、錆びて砕けた剣を扱うとは......」
「見た目に騙されていては足を取られるぞ」
そう言って下腹部の我が嫁の一部を解放する。
皮膚を突き破るこの感触がなんとも心地よいものだ。
「なにっ!?なんとおぞましい!!」
「セイバー下がれ!!」
衛宮士郎の指示の通り下がろうとするセイバー。まぁ、良いか。
「見るが良い。我が月光の輝きを。伝承の狩人より、しばし借りさせてもらおう」
錆びた刀身に神秘を込めると、暗い深緑の光の刀身が姿を表した。
月光聖剣のスケールダウンした真の姿である。
「
横に振るうと月光の残輝を纏い、ステップをしてセイバーに切りかかる。
困惑しながら刀身を受け止めるセイバー。神秘の濃さに霊基が軋んでいるようだ。
「聖剣だと.......!?こんなおぞましい光の何が聖剣だ!!!」
「この聖剣は人の害になる物を絶ち、所有者を英雄へと導いた由緒正しき聖剣だ。ただ生まれがおぞましいからと言って差別は感心しないな」
力を込めると相手が地面にめり込む。
歯を食いしばって堪えている様だ。
「アーチャー!!」
向こうから少女の声がする。
同時に矢がこちらに向かって飛んでくるのが見える。
防げないタイミングだな。良いタイミングだ。
だが.....。
ガキン!!
「おっと、うちのサーヴァントを殺られるのを黙って見ているわけには行かないね」
こちらにはシンジがいる。
声を低くして喋り方も若干変えている......。どれだけバレたくないのだ?
その姿(異常者装備のアルデオ)を見られるのがそんなに嫌か。
「マスターがサーヴァントの攻撃を弾くなんて.......卑怯にも程があるわよ!!!」
キィーッと若干ヒステリックになっているようだ。
「落ち着け凛。常に『優雅たれ』だろう?」
ん?優雅たれ......?
あぁ、啓蒙の言っていた『優雅たれ』はこのことを言っていたのか。
なるほどなるほど.....。
「おい、そこのあんた」
お、衛宮士郎がシンジに声を掛けたな。
「あんたの声どこかで聞いたことあるんだけど、前にどこかであったか?」
「ライダー、退くぞ」
シンジが肩を思いっきり掴んだ。
もう少しで倒せると思うのだがシンジが思うのなら仕方がないな。
「そうか。諸君、シンジに礼を「わああああああ!!!退くぞライダアアアアアア!!!!!」
シンジに引っ張られて退くことになった。
宝具紹介
『啓蒙と瞳(高次元の特権)』対界宝具:EX
レンジ:1〜∞
世界の理を無視している元凶。
本来この世界は外宇宙や平行世界を含めて全てが「根源」を元にしていると言われている。過去に起きたこと、未来に起きること。全てがこの根源から湧き出ているという。
「瞳」は上位者の証。高次元の生物の特権。
魔眼や神眼、千里眼のどれにも当てはまらない。故に「瞳」。
数多くのヤーナムの使徒が追い求めた超次元の理である。故に、根源を元とせずこれそのものが1つの別の「根源」のようになっている。「根源接続者」ではなく言わば「根源所持者」である。
この世の理を塗り替えることも可能。
「啓蒙」は異次元の知識。そして新たな知識へと導く良き相棒であり、自らを貶める天敵であり、良き恋人である。己が知らない知識をぶつ切りに告げ、生物としての知識欲を刺激する。身を堕としてしまえば最後。知識を求める獣へと成り下がる。
一般的にこれが高いほど上位者に近いとされる。知識は肉体にも影響を与えるのである。
『偽装展開・月光聖剣(ルドウイーク)』対人宝具:A+++
レンジ1〜5
かつて獣を月の光で狩り、非業の死を遂げた伝承の狩人ルドウイークの真の聖剣。
対象を導き、英雄とする導きの月光を扱えるのはルドウイークのみだが、狩人の上位者の神秘と技量を持ってすればその残輝だけは操れる。真の輝きと威力ではないが、大抵の神秘を切り裂き輝きを届けることが出来る。
「大抵」の範囲は、言うまでもないだろう。
こういうのどう説明すればいいかわからないのでグチャグチャになっています。すみません。
あとストーリーがグチャグチャになっちゃいました。