ブルメシアに戻ってきた俺は自宅に行く前に王宮へと向かう、ブルメシア王への報告の為だ。今回は間違いなく姉さんの事で追及があるはずだ、さてと、どう答えるな・・・
ブルメシアの王宮
『このたび定期帰国の為、戻ってまいりました。』
「うむブレイズ、よく戻ってきた、ついてはお前に聞きたい事がある」
『それはやはり・・・姉の事でしょうか』
「やはり知っておったか、事と次第によってはお前までも罰せなければならない事になるぞ!」
『姉の事については今日帰ってくる時に知り合いに聞きました、恐らくフラットレイ殿を追いかけて出たのかと・・・』
流石に王の前で姉さんだの兄貴だのは言い方がマズイので形式状の呼び方にしてる
「前回の帰国の際にお前とフライヤで色々話したはずだが変わったところは無かったか?」
『姉はフラットレイ殿が旅の途中で果てたという噂を聞いて取り乱しておりました。その時は自分が落ちつかせはしましたが・・・』
「恐らくその時に出て行くことを決意したんだろうな、お前はその時フライヤになんと申した?どのように行動した?」
ここで素直に本当の事を言ったら姉さんが出て行く事を助長したという事になり出禁刑になるかもな
『いえ、特に何も言っておりません、あの時は落ち着かせただけです』
「その言葉に偽りはないだろうな?」
ブルメシア王が鋭い眼差しで俺を射抜く
『私はブルメシア国の為を思って行動しております。この国に対して、王に対して裏切るような行為は一切ありません!』
はい!とは言わない
だがこの言葉自体は本心だ、それもブルメシアが滅ぼされない為、ひいては世界の為だ!
姉さんがもし国にそのまま残れば下手すればそのまま戦争に巻き込まれて死ぬ可能性がある、姉さん自身は強いから生き残りはするだろうけど・・・
だけどジタン達の救援が望めなくなる、本来はフライヤ姉さんの為に救援に来てくれるはずだが、出会いが無かったら来てくれるかどうかわからなくなる
その時は俺がジタン達に助けを求めればいいのだが、そうすれば俺はリンドブルムに赴く必要があり、侵攻してくるアレクサンドリアとの戦いに参加出来なくなる、そうなると原作の通りに進むどころか下手すればより損害が大きくなりかねない。
ギザマルーク様洗脳の阻止、黒魔道士達の対応、そしてベアトリクスの足止め、やる事は沢山ある
それにこれから先の物語に姉さん無しで進めば何が起こるかわからない、だから姉さんには旅に出てもらいジタンと出会う必要があるのだ。
姉さんが抜けた分を俺が全部肩代わりするという方法も無い事はないが、そんな選択肢は最初っから選ぶつもり毛頭ない
俺は姉さんじゃないから代わりなんてつとまる訳ない、そもそも大好きな姉さんが死んだ世界なんて絶対嫌だ!!
「あいわかった。お前の言葉を信じよう、それで各国の状況はどうなっておるか?」
『はい、以前も話しましたが昨年アレクサンドリア女王の夫が無くなってから女王の様子が少し変わった模様です、今の所大きな動きは無いですが、もしかしたら今後、なんらかの異変が起こりえるやもしれません』
「うむ、アレクサンドリアのブラネ女王は自国の政治に関しては申し分はないのだが、他国に対しては善も害もなく不明なところがあって判断がつかん」
『今後も様子を見て変わったところがあったら帰国の際に報告します、もし緊急を要する異変が起きた時は即時に戻ります』
「わかった、頼んだぞブレイズよ」
『はっ!』
そして王宮を後にする
ったはぁ~!!緊張した!、以前タンタラス相手に交渉した時よりプレッシャーがキツかった、これが王たるものの覇気ってヤツなのか?
ブルメシア王自身もかなりの強さを持ってる上に王としてのカリスマと厳格さとシビアさも持ち合わせてる、少々頭が固いのがアレだけど・・・
兎にも角にもなんとか俺まで出禁にならなくてよかった
そうして俺は自宅へと帰路を進む
クレセント宅
『ただいま、っと誰もいないか』
姉の姿はもう無い、旅に出たので今この家は誰もいない状態だ
『・・・なんか寂しいな、いつも帰ってくれば姉さんがいてくれた、急に家が広くなった感じがする』
そう思いながら自室へと行くと・・・
『うん?机に何かある、これは手紙か?』
机に見覚えのない手紙が置いてあった
『ブレイズへ・・・?これ姉さんからか?』
ブレイズへ
「この手紙を読んでいる頃には私はもう旅に出ているだろう、勝手に出て行くことを許してほしい。
だが以前に話したように今のまま帰ってくるかどうかわからぬフラットレイ様を待ち続けるのは私には辛いのじゃ
あの時お主に止められてこの国に残る選択をしたらフラットレイ様と二度と会えぬという予感がしたのじゃ
だからあの時お主が励ましてくれて背中を押してくれた時は本当に嬉しく思った、そして心の中にあった迷いが晴れた
私はやはりフラットレイ様に会いたい、このままフラットレイ様の事を忘れて次の人生を進むという選択は
私には選べぬ、それを選べば大切な人の事や思い出を全て否定してしまう様な気がしてならぬ
死ぬことより忘れてしまう事の方が私には恐ろしい、だから私は旅に出る。真相を知るまでは戻ってこぬつもりじゃ
こんな形で旅に出ることを伝える姉をどうか許してほしい、もしも旅先でお主と再会できたのならその時改めて詫びさせてくれ、お主は私の自慢の弟じゃ」
『姉さん・・・・あんたやっぱいい女だよ、こんなにも慕われてる兄貴は最高の幸せモンだよな』
だけどその結果が記憶も何もかも恋人である自分の事も忘れられた状態で再会するなんてあまりにも残酷だ
再会した後はEDでまた仲を取り戻してたけど記憶は恐らく戻らなかったと思う。
最後の、思い出は作り直せばいいという言葉・・・
『兄貴は姉さんに人生に二度"初恋"をする、そして姉さんも兄貴に二度惚れる』
その結末だけはもう変えるつもりもない、そして変えさせない
『そして俺の初恋も見事に玉砕か、まぁ最初っから実る事は無い恋だったけど』
つーか実ったら色々ヤベーよ、倫理的に
・・・ん?まだ続きがあるな
追伸
「お主も早くいい相手を見つけろ、いつまでも私の事ばかり意識する変態のままでいるんじゃないぞ」
『余計なお世話じゃああ!!!!シリアスで終われないのかよおおお!?』
オチがつくのがいつもの流れだった
その後、ブルメシアで数日を過ごし、再び旅へと出る
次回、また時間が飛びます