リンドブルム城下
「よぉブレイズ、アイテムなんか買いこんでる所見るとまたどっか行くのか?」
『おぅジタン、ちょっくらトレノまでな』
「なんだまたか、今度はカード大会か?それともオークションで掘り出しモンでも探すのか?」
『うーん、今回は色々回ってみるつもりだ、それと別の用件もあるけどな』
「別の用件ってなんだ?」
『大した用件じゃねーよ、ちょっと知ってる人に会ってくるだけだ』
知ってる人ってのはクワンさんだ、相手はこっちを知らないから知り合いではない
「ふーん、そっか、じゃあなんか土産でも買ってきてくれよー」
『へいへい、あ、そういや1ヶ月後に狩猟祭あるんだってよ、ジタンは出るか?』
「お!ブレイズは今回出るのか、悪いけど俺は出れねーと思う、ちょうどタンタラスの仕事が被ってさ」
『そっか残念だな、ジタンならいい線行くと思うんだけどな』
「まぁ、いつかは出たいとは思ってんだけどな、いっつも都合が悪いんだよな、タンタラスってこう見えて忙しいからさ」
結局ジタンが出場するのには4年半くらい先の本編まで待たないといけないんだよな、やっぱタンタラスって結構
重要な諜報機関なんじゃねーの?わりと忙しい毎日送ってるし
「あ、そうそう、以前に見せてもらったブレイズの連結槍ってやつと似たような武器、扱える様になったぜ
ほらこれ、盗賊刀っつって2本のダガーを柄同士でくっ付けてダブルセイバー状にした代物だ」
『おー、なんか知らんがジタンによく似合うな』
「だろ?俺もなんか初めてなのに妙にしっくりくるんだよな、ただ慣れるまで大変だったぞ、よく間違えて尻尾切りそうになったし」
原作でも扱ってた盗賊刀だ、俺の連結槍をヒントにして盗賊刀で戦うやり方を覚えたらしい、思わぬところで本編先取りしてしまった。
でもやっぱあれ尻尾切りそうになるよな、俺もプレイしててよく尻尾とか腕とか切らないなーって思ってたもん。
「ただこれだと重量あるから攻撃力は上がるけどスピードが少し遅くなるな、早く行動したいなら今までのダガーの方がいいかもな」
『だな、武器は一長一短だから状況に応じて使い分けるといいだろ』
「サンキュー、色々試行錯誤してみるぜ」
ジタンとだべりながら移動し、商業区の街の入口まできた。
『じゃあな、今度また手合わせ願います。ってボスに言っといてくれ』
「おぅ、でももうボスより強くなってるだろブレイズ」
あの決闘以来、バクーとはしょっちゅう手合わせをしている、同格以上の存在との模擬戦は一番いい修行になるしな
今ではバクーも倒せるようになった、今の所53勝37敗と大分勝ち越せてるな
『何だかんだ言ってもボス相手にするのは大変だからな、いい修行だよ』
「なるほどな、じゃあボスには伝えとくよ、あと機会あったらまた俺にも稽古つけてくれよ、俺ももっと強くならないといけないからな」
『オーケー、ジタンも強くなりたい願望あるんだな』
「まーな、強くならないと色々大変だろうしな、仲間を守ったり、あるいは1人で戦っていかなきゃいけない時とかな・・・」
『おぅ、ジタンも頑張れよ、じゃあ行ってくるぜ』
ジタンのヤツ結構悩んでるな、多分家出の事だろう、来年にはここを出て故郷探しの旅に出るはずだ、
しかし結局見つけられずに帰ってくる、でもしゃーないわ、自分が異世界の人間だなんて夢にも思わないだろ、
言ってる俺も異世界の人間だけどよ、俺の場合は記憶引継いでここに来たからわかるだけで、赤子の頃にクジャに捨てられて
このガイアに来たジタンじゃ気付けないよそりゃあ・・・
もし自分が記憶を持たぬまま転生したら、多分ブルメシアでむざむざと殺されて終わってたろうな、ただそうなると姉であるフライヤが
どうなるか、原作の悲劇の上に実の弟を殺されるという悲しみを更に上乗せされたら精神が壊れかねない。
それは今この世界でも同じ事が起きかねないとも言える、俺がアレクサンドリアとの戦いに負けて殺されたら姉さんは・・・
ええいネガティブな事は考えない!その悲劇を起こさない為に今行動してるんだ、まずはやれる事をやっていくしかない。
そう言いながら俺は南ゲートへと向かう。
南ゲート
アレクサンドリアとリンドブルムの国境に作られた飛空挺用のゲートだ、飛空挺が飛べる高度ギリギリに作られているらしい
徒歩で国境越えるなら麓から列車が出てるからそれに乗ればいい、なんにせよゲートパスは必要だけどな
いつも通り俺はボーデン駅から列車に乗り込み山頂駅までいく、毎回ここでまんまるカステラを食っていくのはちょっとした楽しみだ
シナの言うとおりかなり美味い。その後下りの列車に乗ってアレクサンドリア駅に出る。んでトレノ側とダリ村側にそれぞれゲートが
あるのでトレノ側に出る、ちなみに原作じゃトレノからアレクサンドリアには徒歩で行けないのだが、それは多分行けたらまずいから
ワザと通れないように制作スタッフがそうしたんだろ、実際には行けるのだ、でないとビビがどうやってクワン洞からアレクサンドリアへ行ったというんだ
実際原作どおりの地形ならアレクサンドリアへは飛空挺でしか行けないもんな、山脈と崖に囲まれた孤立都市になっちまう
それと来る時に通ったボーデン駅も本来なら飛空挺か山チョコボじゃないとこれないけど実際には山道があった
まさかスタイナーとダガーがロッククライミングしてボーデン駅に行くわけないだろうしな
アレクサンドリアにも何回か行ったけど今の所変わった様子はない、俺が旅に出始めた時にブラネの夫がなくなったんだっけ・・・
んで原作1年前にクジャにつけこまれて戦争へと発展する、今はクジャもいないので特に変わりは無いってことか
まぁ何にせよまずはクワン洞にいってみるか、トレノはその後行こう。
クワン洞
天然の洞窟で、ク族のクワンさんが住処としている洞窟だ。中には体力を回復できる泉がある(湯気たってたから温泉なのか?)
奥のほうにはクワンさんの居住スペースがある、1799年頃にクワンさんがビビを拾い、2人で暮らすのだが僅か数ヶ月で死別する事となる
なんでも「食即是空」の極意とかいう境地に目指し、それを知る事な出来、そして満足しこの世を去るという未来だ。
その極意って確か絶食する事で、その料理を食べなくても完全に想像する事が出来るようになるとかいうトンデモない理論だったはず
なるほどクエールさんが離反するのもわかる、ク族にとって食は命より大切な目標だ、それを捨てたクワンさんは
クエールさんにとって頭がおかしくなったと感じるのも無理は無い、死んだ原因も恐らく餓死だ。
ビビの事もあるから食べるように説得するのも考えたが、自分自身で進むと決めた道を俺の自己満足で勝手に変えるわけにもいかない
満足のうちに死ねる未来と、目標を失い足りないまま惰性で生き続ける未来、どっちがいいかなんて俺にはわからない。
だけどこればかりは邪魔しちゃいけないと俺は思った。ただ、ビビには悲しい思いをさせてしまうのが心残りだけど・・・
後々再会できるサブイベあるから是非会わせてあげたいな、まぁそれは4年以上先の話だけど
そう思いながらクワン洞の中へと入っていく、いちおう他人ん家だからまずは家主に挨拶だ
『すんまっせーん、誰かいますか?』
「おや、こんなところに何か用アルか?」
奥の居住スペースにクワンさんがいた
『あ、どうもお邪魔します。俺は旅をしてるもので、ブレイズと言います』
「これはご丁寧にどうもアル」
『いや旅の途中にたまたまこの洞窟を見つけたんで中を確認したら人が住んでる様子があったんでつい入ってきたんスが、迷惑でしたか?』
「いやいや別に迷惑とかないアルよ」
ないアルって、ないのかあるのかどっちだよ、と心の中でさり気なくツッコむ
『・・・あの、間違ったら申し訳ないんスけど、クエールさんって方の親戚ですか?』
「! クエールを知ってるアルか?クエールは同じク族で私の元弟子アル」
『やっぱりク族の方なんスね?」
「クエールは元気にしてたアルか?」
『ええ、今もク族の沼でクイナって弟子を鍛えてます。』
「クエールも弟子を取ったアルか」
『はい、仲は悪くなくて上手くやってるみたいッスよ?』
「そうか、それは良かったアル」
何だかんだ言っても元弟子のクエールさんの事は気にかけてるみたいだな
その後も他愛ない世間話をした、ずっと一人暮らしだったし話相手とかいなかったんだろーな
『用が無いのに長居してもアレなんで、そろそろお暇させてもらいます、俺はたまにトレノに寄ったりするんで
その時にここにも会いに来ましょうか?見たところ一人暮らしみたいなんで話相手にはなりますよ』
「ありがとうアル、今度来た時は何かごちそうするアルよ、料理は得意アル」
『ありがとうございます。是非ごちそうになります』
これでクワンさんとも面識が出来た、いずれビビとも面識を持っておきたいし、今度から時々来てみるか
ビビが狩猟祭前に言ってたゴマ虫まんじゅうとかも食べてみたいな
そしてクワン洞を後にした俺はトレノへと向かう
トレノ
何故か常に夜の街である、「眠らない街」として有名で色々なプレイスポットがある
カードゲーム大会が行われてるスタジアム、オークションが開かれてるキング家、ステラツィオ収集家のクイーン家
ショップを営みながらモンスターとの試合を企画してるナイト家とある。
常に夜なのは地形の所為か気候の所為かわからんけどデリングシティ(FF8)やゾゾの街(FF6)みたいなもんだろ
常夜街だからその分治安が悪い、人気の少ない裏路地とかを歩けば大抵・・・
「おいそこの兄ちゃん、良い武器を持ってるじゃねーか、ちょっとそれ俺らにくんねーかな?」
「い、嫌とは言わせないんだな、お、おとなしく渡した方が身のためなんだな」
「アニキィ、さっさといただいて売っぱらっちまいましょうぜ」
・・・はぁ、テンプレだなもう、マジでいるんだなチビ・デブ・ノッポの3バカトリオなゴロツキって
こういうのアニメやゲームでよく見たぞ?なんだっけ?恋○無双?リ○ロ?
なんでもいいや、こういう輩は瞬殺しとくに限る、前世なら逃げるか助けを呼ぶの二択だったけどな
『はぁー(クソデカため息)、お前らみたいなゴロツキに何でこうもエンカウントするかねぇ、武器?やらねーよ
相手見てケンカ売れよ3バカ』
「あんだと!?てめぇ・・・どうやら痛い目に遭いてーみたいだな?」
「ど、どうなっても知らないんだな、あ、アニキを怒らせると怖いんだな!」
「やっちまいましょうぜアニキ!」
そういい3バカが襲ってくる
『はぁぁ!虎炎!!(炎無しver)』 ドカ!!バキ!!ズゴォ!!
槍を抜くまでも無く、拳に火を纏わせる程でもなく、単純なぶん殴りで3バカをぶっとばす
「「「ぷげらぁぁ!!!!」」」
はい、伸びた3バカの出来上がりっと、全く時間と体力を無駄にしたぜ・・・
っと、3バカの懐から何か出てきたな、これは・・・カードか、しかも結構良いステータスじゃねーか
これ貰っとくか、どーせ俺からモノ奪おうとした奴らだ、逆に盗ってもいいだろ、俺は下種に対しては容赦する気ねーし
など追剥返しをしながらトレノの街を進む
カードゲームスタジアム
『俺のターン!!ドロー!モンスターカード!』
ノリノリで遊○王ごっこしながらクアッドミストの大会をエンジョイ中、なお、使用カードは3バカから奪ったカードだ
『なーはっはっは!パーフェクト勝ちじゃあ!』
もはや何キャラになっているのか分からないブレイズであった・・・・
『っしゃあ、大会優勝したぜ!ブツも手に入ったし次はどうすっかなー?』
ステラツィオ集めはする気がしないなー、あれは飛空挺とか手に入ってからした方がいい気がする。
オークションは今日は欲しい物がないなー、以前蓄音機を手に入れたいと思ってたけど、それはとっくに手に入れてる、
探せばあるもんだな、これでアレクサンドリアで侵攻作戦の盗聴出来るな、ちなみにドーガの魔導器やウネの夢幻鏡とか
競売にかけられてたけど今俺が持ってても意味無いのでスルー、ただネズミのしっぽだけは即行競り落とした。
何故か分からんが競売されてる事に無性に俺のしっぽが疼いたからだ、ネズミ族の血がそうさせたのか?
後で必要になった時にジタンに渡すか、バクーに渡したら酒のつまみと間違えて食われかねん(確か昔そんな事をやらかしそうになったって記述あったよな)
ショップのモンスター退治は、今回はいいか、次の機会にでもやるか
今日はトレノの宿で一泊し明日リンドブルムへ戻るか、ダリやアレクサンドリアに寄る理由は無いし、すぐ帰る事にした、次は今年の狩猟祭に向けて準備だな
例の技も実戦で使えるように訓練しないとな
と考え事しながら宿に向かってる途中に曲がり角で誰かとぶつかりそうになった
『おっと、すまない、前をよく見てなかっ・・・・ッ!?』
「・・・・・」
サ、サ、サラマンダー!?何故ここに!?ってここはトレノだったな、そりゃ居てもおかしくはないか
以前トレノでサラマンダーと会ったりしないだろうなって考えた事あったけど完全にフラグだったんかい
「・・・なんだ?俺の顔に何か付いてるのか?」
『い、いや何でもない、悪かったな、俺の不注意だ』
「・・・そうか、だが身のこなしが素人のそれとはまるで違うな、一体何者だ?」
『・・・一応名乗っておくけど、俺の名前はブレイズだ、見ての通りただのネズミ族だよ』
「ただのネズミ族か・・・まぁいい」
『そっちだけ俺の素性を聞いて、自分は名乗らないのかい?』
「・・・名前はない、焔色のサラマンダーと周りはそう呼んでるがな」
『そっか、じゃあサラマンダーでいいか、あんたも強いな、何の仕事をしてんだ?』
「・・・・・」
『語らず・・・か、まぁ無理に聞こうとは思わねぇよ、じゃあな、縁があったらまた会おう』
流石後々に裏稼業No.1と言われる男だ、全く隙がねえな、でも実力はベアトリクスよりは下だよな?
ベアトリクスに手も足も出なかったジタンにタイマンで敗れてるし、それとも単に相性の問題か?ベアトリクスとサラマンダーが
直接戦ったらどんな結果になるんだろうな、まぁとにかくサラマンダーはこっちからケンカ吹っかけなきゃ基本は戦う事はない
姉さんは何故かサラマンダーと初対面の時におもっくそケンカ吹っかけてたけどな、イライラしてるのわかるけど頭に血上りすぎだっての
その時点では見ず知らずの男に「やるか!?」はねぇだろ、でもその後はサラマンダーと妙に仲が良くなるんだよな、火の祠の前とかやたらとサラマンダー
に絡んでたし・・・クールな性格同士気が合うのかねぇ、フラットレイ兄貴がいなかったら意外とサラマンダーと良い感じになったんじゃねーの?
そんな事を考えながらブレイズはその場を離れていく、思わぬところで原作メインキャラと遭遇したが特にイザコザが起きたわけでもない、
今度会う時は自分の顔なんて忘れてるだろうとブレイズは考えてたがサラマンダーはしっかりと記憶していた。
尚、ブレイズは自分が姉であるフライヤとかなり似た容姿である事を全く考えてなかった為、後々サラマンダーがアレクサンドリアでフライヤと初めて会う時に原作より余計ややこしい事になるとはこの時思いもよらなかった。
さーて明日はリンドブルムに帰ってまた修行とタンタラスの手伝いだな、1ヶ月後の狩猟祭に向けての準備もしねーとな。
次回、レッツハンティング!