この学校には三人の不良がいる。

一人は春原陽平。進学校に似つかわしくなく、頭を金髪にしている妙なやつだ。
もともとサッカー部だったが、ちょっとしたいざこざがあって退部。
その後は特に何をするでもなく高校生活を送っている。


二人目は岡崎朋也。一人目ほど外見はとがってないが、常に近寄りがたそうな雰囲気を出している。
もともとバスケ部だったらしいが、とある事情でやめたらしい。
そこに関しては本人があまり話したがらないのでそのままだ。人には一つや二つ言えないことだってあるからな。


そして三人目がこの俺、三井雄平。昔から何かと喧嘩っ早い性格で、何事も穏やかに解決できたためしがない。そのせいか、気づいたら俺に関わってくるやつは自然と減っていった。


これがウチの学校光坂高校の三人の不良だ。進学校の、しかも三人しかいない不良ともなれば、つるむ相手は自然と自分たちだけになる。そうやって、二年間高校生活を過ごしてきた。
だから、高校三年になるこの年。いつもと変わらずに、三人で馬鹿をやりながら過ぎ去っていくだと思っていた。



俺たちの高校生活が大きく変わった日。そう、それは確か…………。
  第1話
  第2話
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