うちの魔法科高校の劣等生にはオリ主転生が多すぎる   作:madamu
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未成年による飲酒シーンがありますが、作品内の登場人物は実在しない架空のキャラクターです。
この作品は未成年による飲酒を推奨するものではありません。


アプローチ

「大丈夫、飲み慣れているから」
いつか?いつから飲みなれている?
5年前?10年前?それとも生まれる前に大人だった時?

言葉の意味を理解するには、その言葉を発する人物のバックボーンを知っていると深い理解が出来る。

不審人物から諜報員へと俺のバックボーンが判明し、三人は納得したと仮定している。
なぜなら、九校戦で起きる「その他のトラブル」について相談も、確認もしてこなかったからだ。
彼らの認識なら無頭竜の件は、達也が小野遥(巨乳カウンセラー、ちなみに俺の好みではない)と藤林響子
そして魔装大隊の面々だけが関わっている。
俺は軍人だが魔装大隊とは無関係だし、学内の諜報員に相談しなくてもこの件は解決する。
実際、無頭竜の強化人間?は柳・真田が確保していた。

既知未来の中で起こっていたことは起こったのだろう。
俺は介入することもできるが、介入すればいいというものではない。

転生者であることを伝えるのは難しい理由ともつながる。
俺の目的と、光夜と雪光の目的と一致するかわからない。

もし彼らが「原作知識を最大限に使う為、大幅な原作ブレイクを狙う人物を敵とみなす」なら俺の目的はそれに適応される。
俺が目標とするのは「原作ブレイク」に当たる行為かもしれん。
つまり未来知識を使った事件の阻止、および縮小だ。

そのためなら適切なタイミングで司波と四葉の関係を十師族にリークするとか
トーラス・シルバーの個人情報を公開し、資産の凍結とか策略をめぐらす。
司波達也に不利な例を挙げたが、光夜や雪光はこの行為を嫌うだろう。

彼らが四葉真夜との生存競争を目的とするなら
何かしらの「切り札」を確保する時間や、四葉から離れた資産というのは必須だ。

「この世界で生きる」のは同じだ。だが「どう生きる」かは別だ。

カナデはどうだ?彼女の出自、そして今までの行動。
達也と志は同じか、外部協力者か、光夜と雪光への協力意図は?
彼女にとって原作ブレイクをする転生者は敵か?

んで、実際カナデさんのこのアプローチだよな。

2本目も空けたのか許可も取らずに3本目に手を出すカナデ。
「飲みなれてるって、藤林はそんなにキッチンドランカーが多いのか」
「そんなわけないじゃない?あたしが特別なの~」
既に酔い始めたのか少しカナデの姿勢が崩れる。
「は~特別ね。お前のお姉さんに言いつけるよ?」
「ふふ~ん、それは困りますな、軍人殿。言いつけたらビール片手に迫られたとお姉ちゃんに泣きながら言ってみよう」
顔は赤くなっていないが、襟のボタンを一つ外す。なかなかカナデも色っぽい。
「既成事実を作らんでもよろしい!」
「ところで、呼び方アラタでいいの?ほらこういう時には「俺は達也より上の階級だからお酌しろ、げへへ」とかしないの?」
「お前俺をどんな風に思っているんだ?」
「若作りのお調子者」
「お調子者は同意だが、若作りじゃない。もともとこういう顔なの。あと呼び名はアラタでいい」
俺は手にしているビールの残り20%を一気に飲み、2本目に手を出す。
「ふ~ん、慣れたもんって感じ。なにアラタは長いの軍隊?」
「言えるかよ。答え聞いたら、速攻黒服のおじさんたちが来て連れて行かれるぞ」
カナデが足を組む。膝より上が少し見えた。嬉しい。いや、そうじゃない。
「そうしたら、九島が動くわよ~。おじい様、お姉ちゃんとあたしに甘いから」
少し前かがみになり、ワザと見下すような声を出して挑発してくる。
俺は俺で鼻で笑う。
「こちとら凄腕敏腕諜報員だぜ。九島の弱みならもう握ってる」
すぐに優位性が消えたのでカナデは子供のような不満声を出す。
「それ何よ」
「孫娘に甘い」
「そういうことじゃないでしょ」
最後は普通にツッコんだ。
この会話の連携は楽しい。



「もうね、小早川先輩とかフォローしたし、電子金蚕も潰したし九校戦は勘弁だわ」
「勘弁だわって、お前年寄りか」
今度は俺がつっこみをする。
カナデは空けた4本目の缶を床に置き、5本目を開ける。
「精神年齢はおばさんよ」
俺に向けていた視線を下に落とす。
「なに?50歳?」
「そこまでじゃないわよ」
まだ視線を戻さない。
1秒程度の間がありカナデはビールを煽る。
「今年で15だから41かな?」

お前は試しているのか?それとも共有して欲しいのか?

「41って俺より年上じゃねぇか。ねえカナデおばちゃん、おこづかい欲しいの僕」
「いやよ」
声が無機質だ。空気が変わる。いや変えてきた。カナデの本性か。
「何だよ。精神的年上でもさすがに小娘さんにせびるのは無しか」
「そうね。気持ちの上では十二分に大人でも、身体は小娘ね」
足を組み替える。誘っているのか?
「なあカナデ、年長者として聞くが、悩みことか?」
さあ話せ。お前の望みはセックスか別のことか?
「アラタ口固い?」
視線は下がったまま。カナデの頬には緊張の色がある。
「そりゃもう、国家のお墨付き」

「ねえ、生まれ変わった先が漫画の世界だったらどうする?」

カナデの手元の缶が少し凹み、傾く、口からビールがこぼれる、カナデは俯いて俺を見ない。

この人は悩んでいるんだ。







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