–––その男はマカライト鉱石をただひたすら愛していた。

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2018年1月23日、思うところあって加筆修正。


俺はマカライト鉱石しか愛せない

火山地帯。

そこはハンターにとって狩場であり、希少な鉱石が採掘ができるため、ピッケルを持ってない者は一体何をしに来たんだ?と首を傾げられてもおかしくない。

同時に強力なモンスターが闊歩しているため、討伐依頼を受けて駆り出されるハンターの数も少なくない。 ピッケルを持たない者の過半数は討伐ガチ勢という認識で問題ない。

 

赤縁眼鏡の女性、カザミもそんなハンターの一人である。

希少なモンスターキリンの装備を身につけ、得物にはランスを扱う先日上位ハンターに任命されたばかりの中堅ハンターといったところであろう。

今回カザミの請け負った依頼はドスイーオスの討伐、それも二頭だ。

解毒薬の準備も万端、得物であるパラライザーの手入れも十分に済ませてある。 準備は万端、これで勝つると勢いに任せて現地へ向かい、ドスイーオスを一頭討伐した矢先である。

 

–––カザミの身体は気が付けば、宙を舞っていた。

 

(.....こ、こんなの、聞いてない!? なんで、こいつが.....ッ!?)

 

–––溶岩の中から勢い地上に飛び出してきたのは、巨大なモンスターの頭骨だった。 その頭骨によってカザミの身体が宙に投げ出されたということを理解するのに、落下して着地姿勢を取るまでの数秒を必要とした。

否、それでは語弊がある。 その頭骨は、朱いものに背負われ鎌のように鋭い爪を持っている。

溶岩地帯の熱にも耐えれる真紅の身体に幾多もの生物を切り裂いてきたかのように真っ赤に染まる爪。 全身が尖った鎧のような、武士のごとく力強い存在感を漂わせている

 

鎌蟹ショウグンギザミ。

本来のショウグンギザミの体表はこんなにも朱々と輝くものではない、ショウグンギザミ亜種といったところであろう。

ギルドの報告書による亜種とは、環境や摂取する食物により生態が僅かに変化するというもの。 通常種と比べ異なる部分があるとのこと。

突然の大型モンスターの乱入はこれまでに何度かあった、生息域であればどこからともなくやってくることだってあるのだ。

–––ショウグンギザミだって、何度か狩った経験はある。 しかし、今カザミの目の前にいるのは普通のショウグンギザミではない。

 

(ショウグンギザミ亜種、って、G級レベルの、超危険モンスターじゃないの! なんで、こんなところに.....!?)

 

カザミは攻撃に備えてランスと盾を構える。

G級、それはギルドが指定した最高高難度クエストに挑むものの階級。

どれもこれもベテランがあっさり命を落とすような危険な依頼ばかりが集まった、狩人の墓場とも呼ばれている。

 

–––ショウグンギザミ亜種が体を回転させながら、両腕の鎌を振るう。

ぐるんぐるんと回転が掛けられ、勢いのついた鎌がカザミに接近し、パラライザーの盾に傷が入る。

 

「嘘.....ッ!?」

 

もうあと一撃、あの攻撃を盾で受け止めるようなことがあれば、盾は真っ二つに斬られることだろう。

 

「–––bkbkbkbkbk」

「こ、ん、のォ!」

 

–––ならば、盾を使わないように突撃あるのみ!

スピードは申し分ない、助走をつけ、勢いよく放たれたカザミの一撃はショウグンギザミ亜種の身体に届いた。

届いた、ただそれだけである。

所詮、下位クラスの装備、G級クラスのモンスターの装甲を貫くどころか、傷一つ付けることができない。

 

ここで立ち止まってはもう一撃くらってしまう、カザミはショウグンギザミ亜種の懐に向かって転がり込み、横薙ぎの一撃を無事回避する。

少しでも判断が遅れていたら、首が飛んでいたかもしれない。

パラライザーを構え直し、弾かれながらもショウグンギザミ亜種に攻撃を続ける。 回避行動を取りながら、攻撃一つ一つ予測して当たらぬように。

 

(よし、動きの基本はショウグンギザミと変わらない! このまま隙をついて逃げ切れれば–––!)

 

距離を置いた瞬間、ショウグンギザミ亜種の口から泡がブクブクと勢いよく溢れ出した後、一閃の光がカザミに向かって飛来する。

 

–––水ブレス。

ショウグンギザミの代表的な攻撃手段の一つで鋭利な刃物のような鋭さを誇る。

直撃はしなかったものの、盾の端が切断されてしまい、不恰好な形となってしまった。

盾の破片がゆっくりと落ちる。

 

(そん、な.....)

「bkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbkbk!!」

 

泡を吹き、鎌を大きく広げながら大股でカザミに向かって突進してくる。

今のカザミにはモドリ玉を使う気力も、攻撃のしすぎで刃こぼれしてしまったパラライザーの手入れをすることも頭に残されていない。

 

–––逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ–––

 

「う、ぁ、ぐっ.....ッ!!」

 

頭の中で逃走本能が、警笛がガンガンと鳴り響くが思うように身体が動かない。

金縛りにあったように、両足が大地に沈んでしまったような感覚である。

眼前にまでショウグンギザミ亜種が迫る。 カザミはもう逃げることすら叶わなかった、この距離で回避行動を取ってもどうしようもないところまでショウグンギザミ亜種が迫ってきてしまったからである。

 

ショウグンギザミ亜種の鎌がギラリと光り、一回り長さが伸びたようにも見えたと同時にカザミは目を閉じた。

 

 

「–––おいおい、狩りの最中は獲物から目を離しちゃいけないぜ。 それがどれだけ目にしたくない嫌なもんでもな」

 

低い男の声が聞こえた。

いつまで経っても痛みはやってこない、もう既にカザミの半身が真っ二つに切り裂かれている頃だろうに。

もしや、あまりのダメージに痛みが感じれなくなってしまったとか、そんなことも一瞬考えた。

だが、それなら今聞こえた声はなんだと思い、そこで初めて目を開く。

 

「–––ったく、せっかく来たのに収穫なしじゃ、ストレスが溜まるってもんだぜ」

「–––ッ!!?」

 

2メートルには達しそうな、長身の男はショウグンギザミ亜種の攻撃を受け止めていた。 比喩表現ではなく、鎌はピタリとも動かない。

この火山地帯にに似合わない綺麗な蒼を全身に纏うフルフェイスの男、背中に背負う武器は形状から見るに双剣であろう。

 

「............................ん?」

 

そこでカザミは気がついた、この男武器を抜いていない?

 

「–––どっせい!」

 

男が勢いよく腕を振るう、ショウグンギザミ亜種の腕がその反動で仰け反った。

そして、その男の腕の先にあったのは–––

 

「.....ピッケル??」

「おう、採掘の途中だったんだ」

 

まさか、あのショウグンギザミ亜種の攻撃をピッケルで受け止めたというのか、この男は。

しかも、よく見ればそのピッケルは見たこともない透き通るような蒼で刃を構成、加工されたピッケルだった。

男はピッケルを仕舞い、そこで初めて双剣を抜きショウグンギザミ亜種に斬りかかる。

 

「チィ、中々厄介じゃねぇか! だが、マカライト鉱石のためにここは譲れねぇ!!」

 

双剣と鎌が激しい応酬を繰り広げる。

男が何者かはわからないが、ここは援護をしなければならないとカザミは判断し、パラライザーを構える。

 

「ハァ!!」

「はぁ!?」

 

二人の声が重なる、気合と驚愕で。

カザミがいくら攻撃しても通らなかったショウグンギザミ亜種の攻殻の鎌を斬って傷をつけたのだ、いや、あれは部位破壊に相当する。

ショウグンギザミ亜種は初めて後退を初め、地面の中に潜り姿を消した。

 

「に、げた、の?」

「みたいだな。 鈍らだと思ってたが、存外奴さんは堅いようだ」

 

武器をしまい、男が初めて兜を取る。

顔面左側に刺青を入れており、中々に厳つい顔をしてる。 カタギのする顔ではない。

オールバックに整えられたこれまた青い髪が男が汗を拭うたびに、靡く。

それと同時に妙な既視感を抱く。

 

(–––どこかで見たような...??)

「とりあえず、あんた無事か?」

「あ、はい! お、お陰様で」

 

カザミは眼鏡の位置を整えながら、クーラードリンクを一瓶飲み干す。

 

「その武器、防具といい、あんたはハンターだな」

「あ、は、はい!」

「そうか、やはりな。 何を隠そう、俺もハンターだ」

(–––聞かなくてもわかる!)

 

ドヤ顔で言われなくとも、こんなゴテゴテの鎧に双剣、ていうかショウグンギザミ亜種を押しのける実力といい、ハンターと納得せざるを得ない。

一家代々受付嬢をやっている家系に生まれたカザミでなくても、そんなことくらいはわかる。

 

「–––でも、ギルドにゃ一年近く戻ってないからなぁ。 ギルドカードまだ有効かな?」

「い、一年!?」

 

まさか、この男は一念もの間この火山地帯で生活をしていたというのだろうか、竜人族でもあるまいし。

 

「あぁ、最高の場所が見つかったからそこを拠点に生活してたんだ。 あそこは、他には譲りたくねぇ」

「えっと、その」

「おっとすまねぇな、どうも人と話すのは久々でよ」

 

ガッハッハッハッハッハッハ、と男は笑った後カザミの肩に手を置いて、迫真の表情で迫る。

その顔が怖すぎてカザミが漏らしそうになったことはここだけの秘密である。

 

「–––なぁ、あんたマカライト鉱石持ってないか?」

 

この一言にはさすがのカザミもどうすればいいかわからなかった。

 

 

 

「俺がマカライト鉱石に命を救われたのは、十年前、俺が五歳の頃よ」

「あんたその顔と強さで十五歳!?」

 

あまりにも理不尽であった。

 

「まぁ、中のプレイヤーの年齢の話だ。 この肉体は40くらいの設定、だったかな?」

「.....よくわからないですけど、危ないこと言ってません?」

「そんなことより、聞いてくれや」

 

男曰く、かつてバサルモスに襲われていた時、マカライト鉱石が男を助けてくれたと(意味がわからない)

男曰く、自分はそれからマカライト鉱石を愛し、マカライト鉱石の為に生涯を尽くすと誓ったと(意味がわからない)

男曰く、マカライト鉱石は世界で最も崇拝すべき存在で、他の鉱石には敵わないほどの存在だと(意味がわからない)

 

「–––そして、俺はマカライト鉱石の素晴らしさに気づき、それを世に広めようと奔走してるのだが、どうにも上手くいかねぇ」

「私としてはそれがどうして上手くいくと思ったのか知りたいです」

 

目の前で胡座をかいて悩む筋骨隆々の男の姿はあまりにも滑稽であった。

しかも、あのショウグンギザミ亜種を押しのけるほどの実力者である、変態ではあるが。

 

「そういや、あんたさっきの奴の討伐依頼でここに?」

「違います、私はドスイーオス二頭を討伐するという依頼でここに来させてもらってます」

「さっきのやつは?」

「さぁ、私が狩りをしていたら乱入してきたので詳しくは」

 

そう、本来のカザミの目的はドスイーオスだ。

こんなところで油を売っているわけにはいかない。

 

「助けていただきありがとうございました、私は依頼の方がありますので」

「そうか、なら俺も同行しよう。 さっきの奴が現れたらあんたじゃ勝てんだろ」

「.....そうですね、お願いします」

 

悔しいが事実だ、カザミはプライドが高いが故に他の誰かと一緒に狩りに行くことは少ない。

今装備しているキリン装備の素材であるキリンだって彼女一人で討伐したのだ。

それでも、上位の中でもまだまだ駆け出しの駆け出し。 G級クラスのモンスターになど敵うはずもない。

 

「–––おっと、噂をすれば奴だ」

「......そのピッケル、一体どんな素材使ってるんですか?」

 

ショウグンギザミ亜種が現れたのにも関わらず、ピッケルを構えたことに関してはつっこまないことにした。

 

「マカライト鉱石だ」

「え?」

「だから、マカライト鉱石だ。 俺の装備は全てマカライト鉱石で出来ている」

 

まさかそんな馬鹿な、と言いたくなった。

マカライト鉱石は主に下位から上位前半のハンターが主に武具に扱う鉱石で、G級クラスにもなると希少で強力な鉱石がわんさかあるはずだ。

–––そのG級クラスのモンスターと張り合った装備が全てマカライト鉱石製?

 

「お前は何か勘違いをしているな、愛さえあれば壊せぬ壁も容易くぶち壊せるんだ」

「いや、限度があるよ」

 

–––男は勢いよく駆け出し、ピッケルを振るう。

すると、ショウグンギザミ亜種が背負う頭骨に亀裂が走っていくではないか。

 

「.....!!?」

「ガッハッハ、俺の狩場に足を踏み込んだが運の尽きよ!」

 

実際のところ、男の言葉に嘘偽りはなく、彼の装備全てがマカライト鉱石で作られている。

–––だが、少し語弊があるとすれば全てが純マカライト鉱石製なのだ。

マカライト鉱石から不純物を完全にまで取り除いた純粋なマカライト鉱石。

無駄のなくなった力は、ドラグライト鉱石にもカブレライト鉱石にもエルトライト鉱石にも勝る最硬の鉱石と成り果てるのだ。 んなアホな。

 

–––ツインダガー・マカライトG

男による完全自作の双剣で純マカライトをふんだんに使った特注品。

この火山地帯の溶岩を利用し、加工し、作った作品も過去に存在し村の加工職人からは「お前もうハンターやめてこっち来いよ」と呆れ目で言われたこともあるほどである。

 

「–––ほう、中々やるな。 じゃあ、こっちもエンジン上げて行くか!」

 

–––キィィィィン、と双剣の二つの刃が合わさり、男の全身から真っ赤なオーラが溢れ出てくる。

 

–––鬼人化、スタミナを必要以上に消費することで一時的に身体能力を底上げする双剣独自のスキル。

本来は強走薬と併用して使われるものだが、男は強走薬を使う気配はない。 そもそも所持してるのか怪しい。

 

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」

 

激しい応酬が繰り広げられる、しかし、ツインダガー・マカライトGは一切刃こぼれすることなく、ショウグンギザミ亜種の身体をスパスパと斬り刻んでいく。

ガキィィィン、と鍔迫り合いに一旦小休止が挟まれる。 勢いよく後退したショウグンギザミ亜種の口から泡がブクブクと溢れ出す。 あれは水流によるブレスの前兆、男は気がついてないのか、そのままショウグンギザミ亜種の元へと駈け出す。

カザミは男の前へと出て、盾になろうとするが間に合わない。 男があまりにも早すぎるのだ。

 

「––––ッ!!」

「ケッ」

 

ショウグンギザミ亜種の口から放たれた水ブレスは純マカライト鉱石製の双剣の刃に触れると、軌道が逸れて勢いが弱まった部分から露散していった。 カザミの心配など露知らずである。

 

だが、鬼人化を発動した時間から考えるに、そろそろスタミナ切れを起こしてしまう時間のはずだ。

カザミがパラライザーを構え、少しでも時間を稼ごうと戦況に乱入する。

カザミのパラライザーには麻痺の異常状態を付与する武器である。 効果は薄くとも、攻撃を続ければいくらG級クラスのモンスターだろうと、耐性がない限りは効くはずである。

 

「せいや!」

 

そんなカザミの心配など露知らず、ついにはショウグンギザミ亜種の脚が半分になってしまい、鎌もボロボロになってしまった。 もうやめたげてよ。

 

「って、スタミナは!?」

「–––炭鉱や鍛治で鍛え抜いた俺の身体ァ、鬼人化ごときでスタミナが減るほど柔な鍛え方はしてねぇ!!」

「んな理不尽なことあって堪るか!!」

 

–––全国の双剣使いに喧嘩を売った一言であった。

 

男の勢いに、命の危機を感じ取ったショウグンギザミ亜種は一目散に逃げ去ってしまった。 カザミもあまりのリンチっぷりに追いかけようとは思ないどころか、少し同情すらしてしまった。

 

「.....逃げたか」

「.....ちょっと可哀想に見えてきましたよ、もう」

 

男はしゃがみ、溶岩を何やら容器に掬い入れてピッケルとマカライト鉱石を取り出した。

トングでマカライト鉱石を溶岩に入れ、トンカチでカーン、カーンと叩き始める。

この男、ついに人前で加工を始めてしまった。

 

「まぁ、あれだけやればしばらくは動けないだろうよ」

「.....そうですね、ありがとうございます」

 

–––なんか釈然としなかった、当たり前である。

 

「そうだ、もののついでにあんたの武器さっき傷ついたところ軽く診てやるよ」

「え、あ」

 

改めてパラライザーを見ると、槍盾共にひどい状態であった。

男に任せると、部分的にマカライト鉱石による加工が施され、全体的に青い薔薇のような装飾を加えられた。 意外に手先が器用な人のようだ。

 

「ま、お前さんも頑張れよ。 あと、ギルドには俺のこと報告しないでくれると助かるぜ」

 

–––あんたみたいな不審人物報告しないわけにはいかないでしょ、と心の中でぼやきながらカザミは火山地帯を歩き回り、遭遇した本来のターゲットであるドスイーオスを楽々討伐した。

ショウグンギザミ亜種に比べて随分と可愛げのあるものであった。

 

(.....なんか納得いかないなぁ)

 

心なしか、カザミの動きもクエスト開始時と比べて上昇してた気もする。

ていうか、パラライザーの攻撃防御共におかしなレベルになってる気がするが、ステータス確認するのが怖くて未だに行えてない。

マカライト鉱石、恐るべし。

 

帰りの馬車の中、樽に貼ってある紙を見て思い出す。

 

「.....あ!」

 

–––行方不明者捜索願い、イグノット・フェルガノイド。 情報求む。

 

カザミがギルドに戻って、一週間もしないうちにあの男、イグノットと再会したことは言うまでもあるまい。



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