冬眠から目を覚めましたドライヤーです
「私の誕生日を祝うだけにわざわざ建設したのか?」
「その通りだ利典。毎年、煌びやかな物では辟易するであろう?昨今の貴様には世間の目から逃れ、ゆるりと静養できる場が必要だと我が裁定を下したのだ」
とドヤ顔を決めて『喜んで当然だろ。ほらほら、早く笑うがよい』みたいな態度でこちらを見ている親友にため息が出てしまう。たしかに私は平和の象徴としての使命を果たすため、ヴィランとの戦いに明け暮れていて、休暇などなかった。今回の件も親友が道を踏み外していないか確認する為に招待を受けたこともあって、ヒーローとしての仕事の一環と言えるかもしれない。そんな私に誕生日を祝うから来いと言えば、来れない可能性がなきにしもあらずである。だから彼なりに気を使った結果が、高笑いと脅迫文が書いてあったあの招待状なのだろう。
「HAHAHA、これは一本取られたギルガメッシュ」
「貴様を祝う事に妥協はせん。今日は平和の象徴としての責を降ろすがいい。我が許可する」
「そうさせてもらう。どうせ、この部屋も出れないようにしてるんだろ?」
「ほう、察しがよいな利典」
どうやら、私を休ませるためだけに本気を出してきたらしい。彼が全力を出せば正直私の手におえるかどうかは微妙だが、力の使い所は当たり前のことだが彼自身が一番分かっているらしい。ヴィランに認定された時はどうしたものかと思っていたが実害はほぼ皆無なので、ヴィランの癖に野放し状態なのだ。
「はぁ。君を捕まえるのはいつになることやら」
「安心せよ。我を捕らえようなど慮るのがそもそも誤りだ」
「言うと思ったよ…しかし、私が休んでしまってはヴィランが活発になってしまう」
「それに関しては問題ない。我が一肌脱ごうではないか」
「君がヒーロー活動をするのか?ヴィランなのに平和の象徴としてヒーロー活動してくれるのか?」
「フハハハハ!我が平和の象徴だと?つまらん冗談ではないか!我の庭を小汚い雑種が蔓延っているのが見過ごせんだけだ。用があるなら先程、受付にいた自動人形を呼ぶがよい。貴様の正体が明かされないよう細心の注意を払ってある」
それだけ言ってさっさと部屋から出て行ってしまった。1人ポツンと部屋に残されるものの何をすればいいか分からない。彼があらゆる娯楽、飲み物、お菓子、料理を用意してくれているらしいがヒーローになる為の訓練しかしてこなかった私は自分の趣味というものがあまり少ない。だが、何もしていないと仕事のことばかり考えてしまうので、取り敢えず飲み物を取り出してテレビをつける事にした。
『…手配されていたヴィラン数人が警視庁本部の前で放置されていたとのことです。誰が捕らえたかは不明でさまざまな憶測が飛び交っておりま…』
とこのようなニュースが流れてきた。…どうやら今日は本当にヒーロー活動は休んでもいいかもしれない。なら今日は羽を伸ばして明日からの活動に備えるとしよう。
「では、寿司でも食べるか?むむむ、ハンバーガーもありかもしれない。いや和食にしようか…」
悩んだ末に私は寿司を食べながら映画鑑賞を楽しむことにしたのだった。
平成最後は色々ありまして中々投稿できませんでした。
令和になりましたが今後ともよろしくお願いします。
オチがないのは落ち着かないですよねー。正直オチが思いつきませんでした。
VIPルームに関しては部屋の内容は皆さんの想像にお任せしたいと思います。オールマイトが一番落ち着きそうな部屋を想像してください笑「語彙力がないから表現できないんだろこの不良品ドライヤーwww」と思っている方…その通りなんです。
感想、評価等々お待ちしております。