ハリー・ポッターと黄金の君   作:◯のような赤子

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前半マジメですが途中から軽い百合、最後はただのギャグです

しばらく閑話が続くと思います




閑話
黄金と我儘


パァン__と何かを叩く音が鳴り響き、まだ幼さの残る少女の身体が床へと崩れ落ちる

 

それを誰もが顔を真っ青にし、ある者は心配を、ある者は自らの主君の尊顔がキズ付けられたと憤慨するが何も言えるわけがない

叩かれたのは娘で叩いたのは父だ、それを母は沈痛な面持ちで見つめる

 

 

 

 

 

 

国へ、クレーリア城に帰り着いた瞬間、父と母が出迎えてくれた

ただいまと言おうとした瞬間、父から無理やり手を引かれ、城の中へ連れて行かれた

 

そして今に至る。初めて・・・父から手を上げられた

 

 

「・・・何故だ、ウィラ」

 

「申し訳・・・ありません」

 

「ッ!!それは何に対し謝っておるのだ!?」

 

「ジブニール様!!それ以上はどうかっ!」

 

「黙れ!!黄金の獣よ、確かに汝等『黄金円卓』が我が声に耳を傾ける必要はない。だがこれは我々の、家族の問題だ!!部外者は黙っておれ!!」

 

「ウィラ・・・何故ジルが怒っておられるか・・・分かりますか?」

 

「瞳の・・・覚醒を黙っていたから・・・」

 

「あぁ、違う・・・違うのウィラ!」

 

 

母上が今にも泣きそうな顔で私にそう告げる・・・お願いですから・・・そんな顔しないで

母の肩を抱き寄せながら父が懐から一枚の紙を出して来た、そこにはエルドラド王国の調印と機密院の印鑑が押されてあった

 

 

「イギリス魔法省に忍ばせた間者から知らせがあった」

 

 

続けて父上が内容をその場で読み上げる、内容はこうだ

ダンブルドアが魔法省にSOSを出した時、私に何があったかも説明していたらしい。まぁそうだよな・・・私は魔法界においてもトップクラスのV・I・Pだ

バジリスクが出現し、私がその眼を見てしまい命こそ助かったが眼を・・・視力を失ったことが書かれてあった

 

 

「ウィラ、今一度問う。何故私が怒っているか・・・分かるか?」

 

「王位継承権を失い国を・・・民を危険に晒したからですか・・・?」

 

「ッ!?お前は何故っ!!」

 

「ジル!!お願いもう止めて!!」

 

 

再び私を引っ叩こうとする父を母が止めようとする。私は今だに床に這いつくばったまま顔を上げることが出来ない

・・・アレの声を聴いてから分からなくなってしまった・・・私は本当に愛されているのだろうか・・・もし、もし王族としての継承権を失っても・・・父と母はウィラのことを愛してくれるのだろうか・・・

 

そう考えていると私の前で父が膝から崩れ落ち、何事かと顔を上げると___ギュっと父が力強く、痛いほどに、けれどすごく暖かく私を抱きしめてくれた

 

 

「愚か者・・・っ!私とレシーがどれだけお前を心配したとっ!?私達が・・・私達がどんな気持ちでお前の帰りを待っていたと思うておるのだ!?この馬鹿娘が!!」

 

 

ポロポロと父上が涙を流す。私は父が泣くところなんか初めて見た

父ジブニールは決して弱みを見せない人だ、誰が相手でも堂々とした態度で私が目指す君主としての理想像の一人。そんな人が涙を・・・私の為に涙を流してくれている?

それが私の顔へと落ち、まるで私自身が涙しているかのように頬を伝い落ちる

 

 

「・・・めんなさい・・・」ボソ

 

「今回知らせを受け、私がどんな気持ちで・・・っ!何度・・・お前に王位を押し付けてしまったと後悔したことか・・・っ!!」

 

「っ違います!!それは私が!ウィラが望んだことです!!父上は何も悪くありません!!」

 

 

これだけはたとえ父の言葉でも否と否定する

何度も幼いころから、それこそ王となった9歳の頃から父は何度も私に謝ってきた

私がもっと早くレシーと出会っていればと、もっと若ければお前に・・・ウィラに普通の女の子としての時間をもっとあげられたのにと

確かに私に普通の子供としての時間など無いに等しかった。幼い頃から姫として、時期国王としての勉強に明け暮れていたし、そもそも前世の記憶がある私に普通など・・・あるワケも無かった

何度も話した、それこそ初めはケンカもした。まだ早い、お前はまだ9歳なのだぞ__と。

それでも私は望んだ。国に、故郷の力に少しでもなりたかったし・・・何より私をウィラと呼んでくれて前世の記憶持ちだと明かしても愛してくれた父と母に少しでも恩返ししたかったからだ、だから王になると誓ったあの日から後悔だけは一度も無い

 

そうしていると父上が徐々に力を抜いていき、入れ替わるかのように母が私を抱きしめてくれる

瞬間ふわりと私の大好きな匂いに包まれたような感じになり、父と違い母の抱擁は弱弱しく・・・震えていた

 

 

「ぁ・・・」

 

「・・・無事で良かった・・・私のウィラ、私達のウィラ・・・私達の、大切な娘」

 

「  めんなさい・・・ごめんなさい・・・!ヒッグ、ごめんなさい!ははうえぇ、ちちうえぇ!」

 

「えぇ、えぇ、いいの・・・貴女が無事帰って来てくれただけで・・・おかえり」

 

「うわぁぁああん!!ごめんなさい!!心配かけてっ、会いたかったです!恋しかったです!!」

 

 

涙が止まらない、もう12歳にもなるのに母の胸に抱かれ泣いて謝ることしかできなかった。それを母も涙しながらも優しく私の髪を撫でてあやしてくれる

父も私達をその大きな身体で包み込んで抱擁してくれた

 

今この瞬間だけは王族も何も関係無く___ただ家族の再会を分かち合っていた

 

 

 

 

暫く3人で抱き合っているといつの間にか私の円卓も、見守っていた兵士やメイド達もいなくなっていた。恐らく気を使ってくれたのだろう、それが何よりもありがたかった

 

目を見せてと母上から言われたので、今だ涙の跡を拭わぬまま母上を見つめる

 

 

「本当に・・・大丈夫なの?私が見える・・・?」

 

「はい、ウィラの大好きな、愛してやまない母上の顔がしかと見えます」

 

 

すると再びワっと母が私を抱きしめて泣き出した・・・こんなにも心配させてたなんて・・・私は何という愚か者だ

 

 

「レシー少しすまない、ウィラよ、私は瞳の覚醒までは聞いておらぬ・・・真か?」

 

「・・・はい、何なら今この場で・・・」

 

 

スゥ、っと瞳に魔力が集まり徐々に変質していくのが感じ取れる__同時に・・・

 

__ドクンッ

 

(ッ!?アレが来る・・・!?だがこの場だけはどうか・・・!!)

 

 

絶体これ以上二人に心配させたくない!と思っていると

 

 

「良い、お前が冗談でそのようなことも言うまい。それに・・・私にはよくは分からんが何やら良くない気配を感じる。良い、良いのだウィラ」

 

 

気付かれた!?__と思わず父を見ると

 

 

「忘れたか?私も同じ『黄金』だ。直感力だけならお前にも負けんよ」

 

 

そうだ、父もまた私と同じ『黄金』__私と同じくその見通す力も本物だ

 

 

「・・・いずれ全てお話しします。ですから・・・どうかっ!」

 

「えぇ、何も聞きませんとも。今だけはただ・・・抱き締めさせて?」

 

 

ギュっと今度は力強く母が私の身体を包む、父もそうだ、母の上からウィラの事を包み込んでくれる。だから私もいっぱい、いっぱい感謝の気持ちが伝わるよう__力いっぱい抱きしめ返した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

獣達円卓と兵士、メイドは彼等の邪魔にならぬよう出て行こうとシャドウから言われ、その通りにした

確かにウィラの最側近は黄金の獣だ。だがこのクレーリア城において、彼の黄金の家系に1500年以上仕え続けるこの屋敷僕の言葉を無視するような愚か者は一人もいない

何より・・・知らせを受けて以来__

 

 

「獣殿」

 

「何ですかシャドウ殿」

 

「何?何ですと獣!!キサマっ!?わらわの愛しき陛下の身も守れず、そのような蒙昧をッ!?」ォォォオオ!!

 

「ねぇー、ニールゥー?何か良い分あるー?あっ!喋んないほうがいいよー?・・・殺すから」ボゥっ!

 

「ウォーカー、お前今度こそ斬り殺し尽くしてやろうか?あぁ、安心しろ?陛下もきっといらねぇさ・・・使えねぇ盾なんかあっても意味ないだろ?アァ゛!?」キチ_キチ_

 

「うむ、余も此度の件・・・本気でこれほどまでに不愉快な思いは初めてだ!!」ミチミチッ!

 

 

残された円卓は文字通り殺したいほどに殺気立っていた

彼等は一人残らずウィラに心酔している。死ねと命令されれば喜んで死に、足を舐めろと屈辱的な命令をされても嫌な顔一つせずに躊躇いなく実行するだろう

そんな中、ただ一人世界最古の屋敷僕は落ち着いていた。それを見て胡蝶の怒りが更に加速する

 

 

「シャドウ!!何故お前はそれほどまでに落ち着いていられるのだ!?わらわの君が!わらわの君の美しきお身体がもう少しでキズ物になる所だったのだぞ!?」

 

「・・・落ち着きなされコチョウ殿、何よりも・・・わらわの君(・・・・)?ウィラトリア様を我が君と呼んでいいのはこのシャドウただ一人のハズですが?不敬であらせられますぞ?」

 

「キサマァ・・・屋敷僕風情がぁ!!」

 

 

この場には兵士がいる、戦闘もこなすメイドもいる・・・だがそれは何の意味もなさない

この場にいる8人の『黄金円卓』、彼等の一人一人がウィラが世界を巡り厳選し、過去と未来において最強であると太鼓判を押された一騎当千の強者達だ

実力で言えば最下位のウォーカーですら、ヨーロッパ全土を恐怖に貶めた最悪の吸血鬼。更に言えば第5席次であるアルヴィーですら天龍と称される最強のドラゴンだ、もし彼等がその力を開放すればもはや国の一つや二つ簡単に滅ぼせる

 

 

次第に開放されていく膨大な殺気にあてられながらも、兵士もメイドもかろうじて意識を保っていた

彼等もまた王族に仕える忠義がある、意地がある。たとえ身体が千切れようともこの争いを止めようと必死の覚悟を決めていると__

 

 

カチャ__「んふふ~♪父上~♪母上~♪」

 

「ん?どうしたウィラよ」

 

「何でもないです!ただ呼んだだけでーす」ニヨニヨ

 

「あらあら、すっかり昔みたいに戻っちゃって」ニコニコ

 

「だって、甘えてほしいって言ったのは母上のほう・・・あん?お前等何してんだ?」キョトン

 

 

父と母の腕に抱き着きながら、彼等の主君、クレーリア城の主にしてこのエルドラド王国の最高権力者__ウィラが人には見せられない程の笑顔を浮かべ、広間から出て来た

 

瞬間、先程の雰囲気が嘘のように霧散し、一斉に跪く

 

 

「何かあったのか?おい獣」

 

「いえ、その・・・「何もありませんでしたよ?」・・・シャドウ殿」

 

「我等は我等の頭上に君臨なされるウィラトリア様の素晴らしさを再び讃え、噛みしめていた最中でございました。その最中、此度の獣殿達の不始末・・・御身がいかがなされるかを話している折、つい物議が白熱してしまいましたゆえ」

 

「ふーん・・・そうか。獣達には話したが此度の件、私にも非がある」

 

「ですが陛下!!」

 

「黙れコチョウ。卿は私の決定に異議を唱えるのか?良い、ならば述べよ」

 

「ッ!・・・いいえ、御身の決定に逆らうなどあり得ませんですわ」

 

「よってお咎めは無し!これからも私に仕えろ。なぁに、次こそは騎士の本懐を遂げてくれるのだろう?」

 

 

ウィラの問いかけに三人が前に出て

 

 

「「「至高の黄金たる御身に誓って!!」」」

 

「良い、許す。そ・ん・な・こ・とよりも~♪」

 

「おや、何やら先程と比べ機嫌がよさそうですな」

 

「分かるか!流石シャドウ聞いてくれ!今度父上と母上と買い物をするんだ!3人でだぞ!3人で!」

 

「おぉ!それはそれは!さぞかし御身も嬉しゅうございましょう!」

 

 

シャドウに嬉しそうに語るウィラ。どうやらあの後、家族3人で話し合い、ウィラに我儘をもっと言ってほしいとジブニールとオレンシアが言ったようだ

それを聞いて円卓の者達は確かにと思った。彼等の主ウィラは実は驚くほどに無欲だ、確かに我儘ではある、だが強欲では無い。まだ幼いながらも凄まじい慧眼と直感で王に即位してたった2年で国の収入を1.2倍に引き上げた。株を買えば必ず爆発的に伸び、テレビで特集を組まれればその番組の視聴率は80%以上と国民からの人気も非常に高い

しかし当の本人は最低限の王族としての贅沢しかせず、余ったお金は全て民に還元しようとする。更には個人としての夢は国の繁栄と子供を産むこと。結婚したい(・・・・・)では無く、子供が欲しい(・・・・・・)と彼女は口にする

王としては文句のつけようがない。その証拠にウィラは直接政治に口を出すことは滅多に無いが、与党、野党含めウィラの発言を無視する者など一人もおらず、ウィラの一言で全て決まることさえあるのだ

まさに生まれながらの完成された王。だが、子供らしさを見せることはそうそう無い。年頃の娘のようにオシャレしたいと言うことも無く、「別に化粧など軽くでいい」と言い、服も基本無頓着だ。ご飯についても好き嫌いはほぼ無い(ただしアルヴィーとアランの作った飯だけは絶対に口にしない)

言ってしまえば子供らしくないのだ。そんな主がまるで子供のようにはしゃぎ、嬉しそうに笑っている。この光景を見ればもはや先程の争いなど無価値に等しい、何よりこの円卓内においてケンカはしょっちゅうだ

誰もが目の前の家族の営みに微笑む中__

 

 

「・・・何故なのですか・・・わらわはこれほどまでに・・・御身のことを」

 

 

胡蝶だけは俯き、唇を噛み締めて血を滲ませていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__国に帰って2日後、私は執務室で対応に追われていた

書類と睨めっこしながら隣に立つ獣に今後の予定や誘いの数々を確認してもらい、それぞれに指示を出す

 

 

「ヘルメス、この手紙をルシウスの下へ。恐らくドラコがクリスマスに私の所へ来いと言った話をしているだろう。彼等には悪いが今年のクリスマスは無しだ」

 

__フィー!

 

「獣、各国の王族へもそう伝えろ。今年は私と父の代わりに大統領に向かわせる。彼にもすでに了承は取ってある・・・家族サービスを邪魔して悪いとは思うが」

 

「黄金の君、大統領から御身へ伝言です。「陛下のお心のままに、忠義を果たしてまいります」と」__ペラ

 

 

『黄金の獣』とはただ私の隣に立ち、戦闘を行うだけが能では無い。最側近という事は秘書も兼ねているのだ(初め人間界の常識を教えるのにどれだけ苦労したことか)

 

 

「そうか・・・2か月後くらいに私の予定を空けておいてくれ、お礼に食事に誘おう」

 

「御意。そういえば今年の『身分なんか関係ねぇ!今日は無礼講でパイ投げじゃ!祭』の開催はどうされるのですか?」__ペラ

 

「勿論開催するぞ!アレは私の国王即位の祝いの日も兼ねているからな、やらないワケが無い!!」

 

「では各報道、各行政にもそのように伝えます__そろそろお時間では?」

 

 

そう!今日なのだ!2日前3人で出かけようと約束し、今日久々に家族3人で羽を休める!ただ・・・これはかなり無理な話だった

私がお願いしたのは3人(・・)、つまり護衛も円卓も全て退けてほしいとお願いしたのだ

これは本来なら絶対あり得ない。王族が、国王が護衛も付けず出歩く?普通なら馬鹿な話だ

正直絶対無理だと思ったが・・・父上と母上は滅多の言わない私の我儘がすごく嬉しかったのだろう、本気(・・)を出した

 

 

__あぁ、近衛兵長か?悪いが2日後ウィラ達と出かけてくる。何?護衛?・・・付けたらキサマ等一族もろとも国から追い出すぞ?

 

__行政長?えぇ、ちょっとお願いが。今度三人で買い物に行くの!え?警察や軍を付けます?ウフフ、そう言えば最近ちょっと面白い写真を手に入れたの!貴方によく似た顔の人がS・Mクラブで豚のように這いつくばって女王様プレイを!・・・ね?言いたい事・・・分かるわよね?ね?

 

 

(母上ェ・・・そんな写真なんで持ってるんですか・・・絶対機密院を勝手に動かしたでしょう・・・?アレ、本来そんな使い方じゃなのに・・・)

 

 

まぁいいや!そんなことよりお出かけだ!!

 

 

「分かっていると思うが・・・」チラ

 

「存じております。御身がどれほどこの日を楽しみにしておられたことか、円卓はお任せください。絶対行かせないので」ニコ

 

「シャドウへの命令権も一時的にお前に譲渡する。さて、では後は任せた。着替えはコチョウにお願いしたから書類の整理と各国への対応を大統領達政治家へ伝えろ。念を押してどこかが部隊を動かしていないか確認しろ。最悪機密院を動かせ。私は楽しみを邪魔されるのが我慢ならんのだよ。ヘルメス、ルシウスへの手紙を頼むぞ」

 

 

私に一礼し、飛び立つヘルメスを見届け、胸に手をあてその場でお辞儀をする獣を横目に部屋を出ると、コチョウが待っていた

 

 

「では行くか」

 

「御意・・・」

 

 

 

 

 

普段なら公務用の衣装を着て、市内を闊歩するのだが今日は違う。王も公務も全ていったん忘れ、ウィラという一人の女の子として、家族と一緒に過ごすのだ!

 

 

「いやぁ、歳が近いとはいえミスラがいて助かったな、コチョウ、着させてくれ」

 

 

コチョウが失礼しますと言って私が今着ている服を脱がし、メイドの一人にしてニールの妻ミスラ(15歳)から借りた普通の服を着させてもらう

普段着ている服は高すぎて、一目で私だとバレてしまうと昨日メイド達に言われたのだ!

 

着てみたが・・・

 

 

「・・・何なのだこれは!?ブカブカではないか!!え、アイツ身長私と同じくらいだろ!?・・・はっ!胸か!?おっぱいか!?えぇいニールも所詮おっぱい星人か!?貧乳はステータスだ!希少価値だ!!・・・私だって可能性はあるんだぞ?母上はバインバインだし・・・」

 

 

ミスラから借りたパーカーに『縮小呪文』をかけ、『ちっぱいになる呪い』もついでにかける

 

 

(・・・あれ?さっきからコイツやけに大人しいな、普段なら私を脱がした瞬間ルパンダイブか足に頬擦りしてくるのに)

 

 

チラリと振り向きコチョウの様子を伺うと俯いて何か考え事をしているようだった

 

 

「・・・陛下、どうしてもわらわを連れて行ってもらえませんか?」

 

 

・・・あぁ、それか

着替えを終え、コチョウに昨日も話したことを告げる

 

 

「却下だコチョウ。私は言ったはずだぞ?誰一人として着いてくることはならんと。私の我儘に父と母が全力を出して応えてくれたのだ。卿には悪いが・・・」

 

「・・・なぜ」ボソ

 

 

コチョウが何か呟いたと思った瞬間__コチョウが尻尾を出し、私はその場へと優しく、割れ物を扱うかのように押し倒される。抵抗もできないよう両手も尻尾で拘束され、上にコチョウが乗り掛かる

 

 

「・・・キサマ何のつもりだ。この私が誰か分かっていような?」

 

「っ!・・・陛下が・・・陛下がいけないのです!わらわがどれだけ御身のことをお思いか分かっておられるクセに!!」

 

 

今にも泣きそうな顔でコチョウが私にそう詰め寄る

 

 

「何故わらわを選んでくださらないのです!?何故わらわをホグワーツへ連れて行ってくださらないのです!?何故ッ・・・何故わらわに獣の称号を!御身に侍る資格をお与えくださらないのですか!?」

 

 

以前から何度もコチョウは私にお願いしていた。『黄金の獣』の名を与えてほしいと、私に相応しいのは自分であると__あぁ、だが

 

 

「お前では駄目だ」

 

「ッゥ!?何故!?」

 

「確かに卿の毛並みは美しい。金色に輝くその毛皮。私から見てもお前以上に美しい女は母上しか知らぬ。あぁ、確かに卿こそは『黄金』の傍に常に寄り添う『黄金の獣』の称号が相応しかろうよ」

 

「ではっ!」

 

「でも駄目なんだ・・・アイツじゃないと・・・アイツが私の『黄金の獣』じゃないと嫌なんだ・・・私の初めてをアレにくれてやった・・・この意味が分かるな?」

 

 

そう、足へのキス・・・服従する喜びを初めて与えた臣下はアイツだ。絶対に口にすることは無いが・・・嬉しかった

達成感があった、あの神獣を服従させた達成感が。何より私が初めて王として認められたと感じたのだ

私にとってアイツもまた、私が黄金の君であるという証のような物だ。だからアイツ以外考えられない

 

 

そんなことを考えていると・・・ん?何でまた服を脱がそうとするんだ?

 

 

「おい!時間がないのだぞ!?」

 

「陛下が、陛下がいけないのです!!わらわの事をこんなにも焦らして!あんな犬っコロに与えて何故わらわに・・・!?だったらわらわにも御身の初めて(・・・)を・・・っ!!」

 

 

(・・・ファッ!?ちょっ!待て待て待て!!コイツ確実にアッチの意味で私の初めて奪おうとしてるよな!?そうだよな!?だって目がヤバイもん!!)

 

 

フーっ、フーっ!っと息を荒くしながら私の履いた短パンのベルトに手をかけだす

 

 

(おいぃ!?マジ止めろ!!私は女同士でするつもりなんかない!!てんてーが!てんてーが良いです!!)クワッ!!

 

 

・・・ヤバイ、ふざけてる場合じゃねぇ!!

幸い手は空いたが杖まで届かないし、剣なんか召喚したらそのまま私に突き刺さりそうだ

 

(考えろ!考えろ!!この色ボケ駄女狐を止める何かいい方法を!!)

 

 

「陛下!これも愛なのです!!御身への山よりも高く、海よりも深い愛ゆえに!!さぁ!わらわとやや子作りを!!」

 

 

 

(仕方無い!これだけは嫌だったが・・・とにかくこの場だけでも逃げ切らねば!!)

 

 

スっとコチョウの頬に手を添え__

 

 

「コチョウ・・・私も卿が愛おしい」

 

「っへ、陛下///!?ついにわらわの思いが!!」

 

「あぁ、私は卿の全てを愛している。その毛並み、その(かんばせ)・・・卿こそ私にふさわしい・・・」

 

 

身体を起こし、コチョウの手に指を絡ませる・・・ん?何だかヘンなタワーが立ちそうな気が・・・気、気のせいだよな?えぇい!こうなったらヤケだ!!

 

 

「コチョウ・・・私に卿を愛でさせてくれ」

 

 

そのまま後ろに回り込み、顔に手を這わせもう片方で尻尾を軽く撫でる

 

 

「ひゃん///!?陛下っ!そっそこはぁ///!?」

 

「何故耐えられん、柔肌を撫でただけで何故・・・コチョウ、卿の私への思いはその程度か?」

 

「ちっ違います!わらわは!」

 

「ならば耐えろ、ほうら・・・」

 

 

耳元で囁きながら尻尾の付け根あたりを触れるか触れないかのギリギリで撫でる

 

 

「あっ、やっ、やぁ///!」

 

 

ガクガクとコチョウの身体が震え、その私から見ても魅力的な口元から蠱惑的な銀糸が溢れ出す・・・もう少しだな

 

 

「そういえば・・・初めてが欲しいのだろう?」

 

「そ、そうれすぅ///」ハァ、ハァ

 

「ならばくれてやろう、私の所有物であると・・・卿に身体に刻み込もう」

 

 

カプリ、と首筋に噛み付き

 

__チュー

 

「はぁぁん///なっ!何を!?」

 

「ほはえひははひほひふはーふふぉふふぇふぇひゃっへはふほは」

(訳:お前に私のキスマークをつけてやっているのだ)

 

 

もはやコチョウに私の言葉すら届いていない、目も虚ろになってきた

トドメを差してやろうと思い、最後に尻尾の付け根をカリっ、カリっと引っ掻いてやる

すると艶やかな声を上げてパタリ・・・と倒れ込んだ。ふっ、勝ったな!

 

 

「ふぅ、私に勝とうなど1000年早い!!くははは!!」

 

 

おっと、いい加減出掛けないと。父上と母上が門の前で待ってる

 

コチョウを放って部屋の外に出ると・・・やっぱりいたか

 

 

「陛下―?大丈夫―?」

 

「アルヴィー、お前初めからいただろ?」

 

「うん!あのクソ狐が陛下に無礼働かないか気になってさー!」ビタン!ビタン!

 

「分かったから尻尾を振り回すな。てかいたなら止めろよ」

 

「だってー!私も・・・その・・・///」ボウっ!

 

「照れ隠しに火を噴くな、ったく・・・分かってるだろうが」

 

「大丈夫ですよー?アルちゃんはどっかの万年発情狐と違って陛下のお言葉に従いますからー!」

 

「そうか、なら良い」

 

「・・・ところで陛下―」

 

「分かってるって、好きにしろ。全力でコチョウを止めろ」

 

「やったー!殺していいですかー?」

 

「どうせ殺せんだろ?あぁ、言っとくが城を壊すな。元の姿に戻ってもいいが外でやれ、封印解除も無しだ」

 

「えぇー、そろそろ封印の一つくらい・・・」

 

「たわけ、お前等神獣が暴れていいワケないだろ。憂さ晴らしならまた今度あそこ(・・・)でやらせてやる」

 

「ホントですかー!!なら我慢して取りあえずボッコボコにしてきます!!」

 

「良い、許す。私の代わりに存分に躾けろ。じゃあな」

 

「はーい!いってらっさーい!」

 

 

アルヴィーにコチョウのことを任せ、門へ向かおうとすると・・・

 

 

__おらぁ!!死ねこのクソ狐!!

 

__ガフっ!?し、白トカゲ!?陛下は!?わらわの陛下はいずこへ!?

 

__ハァ!?ざっけんなし!陛下がお前の物!?殺すぞ色ボケクソ狐がぁ!!

 

__お黙りなし!爬虫類風情が!!哺乳類に勝てるとでも思っているのですか!?あーやだやだ!どうせそんな若い姿をしているのも実年齢を隠すためでしょう!?これだから年増は!!

 

__アルちゃんまだ2000歳だし!!お前のほうこそたかだか1000歳だろ!?年上敬えやゴラァ!!何でお前が第3席次なんだよ!?寄こせやぁぁああ!!

 

__ふん、わらわの方が強いからに決まっているでしょう?そんなことも・・・あぁ、爬虫類風情が理解できるワケもありませんでしたわ

 

__(ピキっ)・・・表出ろよ、久々にキレちまったゼ☆

 

__上等ォ!今度こそ燃やし尽くしてやりますわ!!

 

 

 

「・・・何だかすでに城の上の方が煩いんですケド・・・あー!知らない!ウィラ何も聴こえてないもん!」

 

 

まぁ後は獣達が何とかしてくれるだろう(きっと、めいびー)

 

 

気分を変え、門へと向かう。さぁ!今日は家族水入らずで楽しもう!

 




というワケで次回に続きます
基本、円卓はウィラがいなければとっくに世紀末になっています
胡蝶とアルヴィーはしょっちゅう喧嘩してはどちらがウィラの近く(席次)にふさわしいか競い合ってます
いやぁ!仲良きことは良いことだ!!(目ソラシ)



ちなみに忠誠心的には

      
胡蝶(子作りしたい)>>>アルヴィー(愛の壁)>黄金の獣(忠誠心)=シャドウ>>>>>>>残りの円卓

です

別に残りの円卓が低いわけではありません
逆に胡蝶や獣達のほうが異常なだけです(特に胡蝶(汗)
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