それと文字数が結構少なかったので後書きにオマケがあります
ただ今までのウィラのイメージが完全にぶち壊れるのと元ネタが分からないと「どゆこと?」となると思います
それでもよければどうぞ(ホグワーツには次回行きます)
__クレーリア城とそう変わらない規模の城の中を我が物顔で歩く。途中何度か見た顔・・・我が国から王室に派遣した魔法戦士達が私に対し目礼してくる。うん、それでいい。この場で私に跪こうものなら即、私の隣にいる獣が殺しているだろう
彼等は今、私のモノではない・・・彼女の
彼女が待つ部屋に着く、すると・・・
「恐れながら陛下・・・本物か身体検査を・・・っ!?」
部屋を守る二人のガードマンの内、一人が私にそう言った瞬間、私の後ろで控えている獣とトグサが常人なら耐えられない程の殺気を放つ。一人はその場で気絶するがもう一人・・・エルドラド王国の魔法戦士と見られる彼は額に汗を浮かべながらもしかと私達から目を離さない
「・・・ふむ、流石はニールが鍛え上げた猛者だけはあるか」
「お・・・それいります」
首を微かに傾ければ獣達が殺気を放つのを止める
この場にいないニールには私の騎士以外にもう一つ顔がある、剣術指南役だ。私も以前は彼に剣を学んでいた
エルドラド王国にニールを超える魔法戦士はおらず、近衛兵や魔法戦士となる者は全て、一度はニールから剣を学ぶ。まぁ大半は二度と使い物にならないが、それを乗り越えた者だけが私達エル・ドラド家の盾となることが許される(目の前の彼もまたその一人だろう)
「身体検査か・・・卿は主君の顔すら忘れたのか?」
「っ!そのようなことは!!」
「冗談だ。彼女が待っている。退け」
彼もまた務めを果たす我が益荒男。だが今は時間が無い、彼女は時間に煩いのだ(自分は守らないくせに)
私が一歩踏み出すと、獣が同時に扉を開け、うやうやしく頭を下げる
その先には___
「あら、遅いわよウィラちゃん」
彼女__イギリス女王エリザベスが椅子に座り、こちらに微笑んできた
「___そう、シリウス・ブラックは犯罪者ではないと。本当に魔法省は何をしてるのかしら」
「仕方ないさエリー、彼等には矜持が無い。あるのは自らの椅子を温めることだけ」
ホグワーツに行く前に恒例となったエリーとのお茶会を楽しむ
話題は今イギリスを震撼させている犯罪者シリウス・ブラックについて
「本当に無能ね、
「任せるからいけないんだ、全て貴女が治めればいいものを・・・モノグサするからこの有り様だ」
「そうは言うけどねぇ~、アチラにはかなり古い時期から統治させてあるし・・・面倒ね、貴方はどう思う?___
この席には獣ですら座ることが許されない。何故ならば他に座すのが私とエリー、つまり王だからだ。私達はこの場において同格としかお茶を飲まない
「んぐ、んぐ・・・ぶはぁ!うまい!!エリザベス、余の好みをようやく覚えたか!」
豪快にケーキを貪り、マナーなど知らんと言わんばかりにアランが紅茶を飲み干す。席は勿論私達と同じ___では何故アランのみが着く事を許されているのか?
答えは簡単だ、彼もまた私達と同じ
「うふふ!相変わらず見ていて気持ちが良いわアラン!」
「そうか?おいアラン、もう少し落ち着いて飲め」
「そうは言うがな黄金の君ィ、狭い箱(車)に閉じ込められては腹が減るというものよ!ガハハ!!」
アラン・O___彼はとある種族の王だ、その種族は
40年前、父がまだ統治していた時に彼は一族を率いてケンカを売って来た。理由を聞いた所「ただ強い連中と殺し合いがしたかった」と言う呆れる以外何も出来ない答えが返って来た
第二次世界大戦のキズがまだ完全に癒えていない時に
何とかアランを捕らえたは良いがどんな兵器でも殺せず(流石に核を個人に撃ちこむわけにいかない、何より国際社会からの非難があった)当時全盛期であった父上の魔法ですらこの鬼人の王を殺せず、仕方無く城の最下層に特注の鎖を用い、他に生き残っていた鬼人と共に封印していた
だからこそ私は求めた。と言うか王位を継いで父からアランの話を聞いた時、ハラワタが煮えくり返ったのだ。「私の臣民をよくも害したものだ」と
だが初めてあった時のコイツと来たら
__ほう!ジブニールの奴め、ようやく種を残したか!!ガハハ!娘よ、キサマは良き父君をお持ちだ!しかと孝行せよ
それはとても負けた者の吐く言葉ではなく、一人の友を自慢気に語るようだった
後で父に聞くと何でも父とアランは40年という長い時の中で互いに友情を持ったらしい。アランは自らを負かした一人の英雄に、父は尊大な態度を崩さぬ一人の男に
だから私も足を運んではアランと話すようになった、彼はとてもエルドラド王国に牙を剥いたとは思えない程、話していて気持ちが良い男だった
「敗者は勝者を讃えねばならない」「ゆえに余はただ座すのみ」__簡単に言えばアランはただひたすら弱肉強食を是とする王だった
ゆえに欲しくなった、何よりたった一言が気に入った
__もし今この瞬間この鎖が千切れたら?ガハハ!!なぁに、再び我が軍勢をエルドラドに解き放つだけよ!!余が負けたのはジブニールだ、キサマでは無い!!
その言葉に呼応するかのように同じく牢に繋がれた鬼人共が活声を上げた、彼等は負けてもアランを王と敬っていたのだ
「ねぇアラン、イギリスに来なさいな。貴方に相応しい戦場を私が用意してあげる!幸い、最近調子こいてる
「あ~・・・スマンがエリザベス、それだけは出来ん。余は黄金の君と盟約を交わしたのだ。それだけは断じて破れん」
だから解き放ち、鬼人連中の前でアランを塵芥と断じ、跪かせ、その尊大な頭を踏みつけて地面の味を教えてやった。私に逆らうことがどれほど無謀かその身に刻み込んでやった
「あら、それは魔術的な約束かしら?それとも・・・」
「口約束だよエリー。アラン、私はいつでもいいぞ?」
アランは強かった。肉体もその剛腕も、だがもっとも強いのはその心だと私は思う。でなければあんなこと言えない
__ゴフっ、・・・ハ、ハハ・・・ガハハハ!!良い!実に良い!!決めたぞ頂に立つ黄金よ!!余は必ず其方にもう一度挑もう!!其方と再び相まみえるまで、余は其方の忠実なる家臣となることをここに誓おう!!
そう、コイツは必ず私を裏切ると言いながらも私に忠を誓ったのだ、これほど剛毅で大胆な裏切り宣告・・・とてつもなく
「黄金の君、今はまだ時ではない。余には分かるのだ!もうしばし待たれよ」
「良い、許す。存分に挑み、そして散れ」
エリーな何のことか分からず面白くなさそうにしているが、話す気など無い。誓いとはそう簡単に口にするものではないからな
それはアランも分かっているのだろう。ばつが悪そうにエリーを見ているが話す気は一切ないようだ・・・時間だな
「あら、もう行くの?遅刻したっていいじゃない」
「時間に煩いお前が言うか、自分は遅刻されたら怒るくせに」
「暴君だから私♪今年のクリスマスは顔を出してねウィラちゃん♪」
「たまにはお前が来い。ではなエリー、紅茶ご馳走様」
車に乗ると同時に運転手が発進させる
「__ふぃー、アランの旦那ぁ、良くあんな怪物とお喋りできるっスね」
「ガハハ!!余だからな!」
「全くです。恐れながら雰囲気のみなら黄金の君以上ですからね」
「悔しいことにな、王として君臨している期間なら彼女の上はいない」
彼女はまちがいなく怪物だ。こんな人外連中と護衛も付けず話せる胆力(まぁ私が手出しさせないと分かっているからだろうが・・・
だがそれは向こうも同じだ、この私を敵に回したくない。だからこそお互い100年の不可侵条約を結んだのだから(ただしスパイはいくらでも送るがな!)
「しかしトグサ、良く我慢できたな。卿ならば「王族を斬る感触ってどんなだ?」とか言って斬りかかると踏んでいたのに」
「あ、やっぱ分かります?」
「当然だろ?卿は我が刃、所有物の考えくらい手に取るように分かる」
エルドラド王国最強の魔法戦士は間違いなくニールだ。だが・・・この目の前に座る日本人、トグサ・ナカガワは__世界最強の狂人だ
「殺そうとしたんですけどねぇ~、やっぱあの婆さん化け物だわ。斬りかかろうとした瞬間だけ気を向けてきやがって・・・やりにくいったらしょうがねぇ・・・」
トグサの言葉に獣とアランが目を見開いている
「それは・・・本当ですか?貴方がやりにくいなど・・・」
「むぅ・・・流石と言うべきか」
「驚くことか?相手は海千山千、正真正銘の怪物だぞ?」
話しをしていると運転手から、もうじきキングス・クロス駅につくと連絡があった
「まぁいい、切り替えろ。特に馬鹿コンビ、命令だ。私の許しがない限り絶対に暴れるな」
「陛下ぁ、そりゃ暴れんなよ?絶対に暴れんなよ!?ってフリ・・・」
「なわけねぇだろ!?ヴァカめ!!お前等はホントシャレにならん!!」
「ご安心を黄金の君、私が殺してでも止めますから」
獣の言葉を聞いて取りあえず任せたと窓の外を見る、ったく、何でホグワーツに着く前から疲れねばならんのだ!?
頬杖をつきながら窓の外を眺めていると・・・見えたな
「では・・・まずは
__ウィラ達が帰り、今も椅子に座り優雅にエリザベスは紅茶を口に含む
「はぁー・・・疲れた・・・何アレ?私が誰だか分かってたのかしら」
そう言う彼女のカップはソーサーに置いた時カタカタと音を立てた
彼女は立つ気が無かったのではない・・・立てなかったのだ
「あの子も馬鹿ね~、あんな
まるで強がるかのように目を細め、先程の攻防を思い返す。あれほどの死闘はいつ以来だろうか、確かに互いに剣も手も出していない。だがアレは確かに死闘だった
(あの子このままホグワーツに行くのよね?うーん、どうしよっか。伝えるべきか伝えないべきか・・・)
悩み、そして決めた
「まぁいっか、我が民ならばあの程度どうにかしなさいな」
これがエリザベスとウィラの違い。ウィラは自らの庇護下の者を絶対に見捨てず、エリザベスは自力で何とかしてこそ自らの庇護下に入る資格があるとあえて試練を与える
どちらも正しく、どちらも間違っている・・・だが彼女達がそれを議論することも考えることも無い。何故なら彼女達は王なのだから、だからエリザベスはホグワーツに彼等が行くことを伝えるのを止めた。それに偉大な魔法使いとやらならその程度の情報掴んでいるだろうと
(さーて、次は何して遊ぼうかな?)
席を立ち、次のヒマつぶしの相手を探し始めるエリザベス。先程まで彼女が座っていた席には一枚の紙が置かれていた。ウィラ達が来る直前まで読み、そして隠した物だった、そこには___
トグサ・ナカガワ___史上最も魔法使いを殺害した非魔法族(マグル)___と書かれていた
今回短かったのでオマケ
~もしもウィラのイメージがラインハルト卿ではなく(∴)第六天波旬だったら~
とある国、とある王室に世継ぎが生まれた
助産師が腕に抱いたモノを自らの主君にそっと渡す
王はそれを優しく壊れ物を扱うかのように受け取り愛しい王妃の下へと行く
「__よくぞ生まれてくれた、王妃よ・・・よくぞ頑張ってくれた」
「えぇ・・・私達の赤ちゃん、さぁアナタ・・・私にも見せて?」
赤子をそっと妻の横に置く。だが王__ジブニールは一つ不安に思うことがあった
赤子は一切泣いていなかったのだ
だが微かに胸の動きで呼吸をしていることはすでに確認していた為、妻に渡した
そして妃、オレンシアがその赤ん坊を受け取った瞬間___クパァっと額が裂け、3つ目の瞳がオレンシアを見つめた
__・・・生まれた瞬間まず感じたのは不快感__何かが
あぁ臭い臭い臭い臭い臭い臭い!何故生んだ、何故生まれた、何故
目を開くと
横を見ると
__塵が塵が塵が塵が塵が塵が!!目に映るだけでは足りぬ程の
それはあり得ないことだった、赤子が生まれた瞬間からものを考え思考しているのだから
だがそれの
__触れている?目の前の
しばし思考、そして見つける。この世界の神、生みの親である
__こいつだ、こいつが
生まれたばかりのそれは不快感を消し去る為、まだ出来上がっていない声帯から生まれて初めての
『____滅尽滅相』
生まれたばかりの首も据わっていない身体から流れ出るは自己愛、自己愛__自分独りで全てはこと足りると、どこまでも稚拙の極みにして汚濁と化した自己愛
渇望はどこまでも広がる、まるで無限、無量大数の如く世界を瞬時に包み込んだ
それは彼女が望んだ世界だった。
こうして世界は滅び、『ハリー・ポッター』という子供も息絶え、世界でも有数の児童小説は無くなった
はい、と言うことでウィラの元ネタが波旬の場合、第一話で終了となります
(良く分からない方は『神咒神威神楽』の第六天波旬と調べてもらえれば分かります、かなり色々な意味でスゴイです)
それと読者様は神様です(迫真)いつも本当にありがとうございます!