ハリー・ポッターと黄金の君   作:◯のような赤子

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最近良いサブタイが思いつきません(汗

今更ながらにUA数が10万を突破して、更には感想数も100件となりました
話数も大台の50話を突破(コラボの時に)

ここまで来れたのはひとえに支えてくださっている読者一人一人のおかげです
我等が陛下、偉大なる黄金の君に代わりまして感謝させていただきます
本当にありがとうございます!!

これからもチート街道爆進しながら全てを愛しつつも、最愛の夫とすべく
あの手この手で、てんてーに魔の手を差し伸べるウィラを暖かい目で見守ってあげてください
(まぁその分お辞儀さんと校長の胃がSan値チェックに入るんですけどね)



黄金と学友

ダンブルドアを帰し、彼に言ったように戻って初の『防衛術』の授業に出るため教室を目指す

 

「・・・良かったのですか?」

 

 

獣の問いかけに何が?とは返さない

今まで散々部屋に入れることを拒んでいたのに、急に許したことだろう

 

 

「構わんさ、特に理由も無かったし」

 

 

それに、と振り返り

 

 

「卿等がいるのだ、ならば何も問題なかろう?」

 

 

ニヤリとしながら我が誉れたる騎士達を仰ぐ

 

 

「当たり前っスよ陛下。___俺は貴女の剣だ、それだけでいい。御身の王道に立ちはだかる全てをことごとく切り伏せてみせましょう」

 

「ガハハ!!トグサ!キサマらしくない騎士らしさだな」

 

「まぁたまには良いじゃないスか。それで?旦那はどうなんスか?」

 

「おうとも!御身には恩がある、だがそれだけではない。王と其方を仰ぐワケにはゆかぬ、それは御身も分かっておられるな?」

 

「当然だとも、卿もまた私が認めた王の一人・・・来るべき時の誓いは必ず果たせ」

 

「必ず!だがまぁ、その時ではないのでな。今しばし、偉大なる御身の騎士として傍における栄誉に浸らせてもらおう」

 

 

彼等の答えに満足し、再び前へと歩き出す

獣には問いかけないしその必要すらない、我等の間にはこのような問いかけすら無粋極まる

 

 

 

教室の前に着いたがそこには生徒の影が一つも見当たらなかった。まぁかなり早く部屋を出たし当然だな

 

 

「トグサ、アラン。私が良いと告げるまで誰も部屋に入れるな」

 

「御意」 「御意」

 

 

返事を返す彼等に軽く頷き、獣が扉を開けたので中に入る。そこには酷く憔悴しきったルーピンがいた

 

 

「ウィラ・・・陛下」

 

「ハァ・・・私はあの時敬称はいらぬと告げたはずですよ?先生」

 

 

 

 

 

何故あの時、あぁしてしまったのだろうか・・・

 

 

リーマス・ルーピンはウィラが国に帰ったあの日から、日々自問自答していた

本当は分かっているのだ、あれは誰も悪くない。あのウィラがまさかあれほどの闇を抱えているなど誰が予想できたであろうか?まして自分は記事や噂でしか彼女を知らなかった

 

でも・・・それでも思うのだ

泣かせてしまった、酷く傷つけてしまった

その身は少女でも、彼女は住む世界が文字通り違う、王族なのだ。少し考えればあの小さな身体にどれほどの重みを背負っているか分かっていただろうに

 

だから最初は何とかして謝ろうとした。ダンブルドアに何度も頭を下げ、どうにかエルドラド王国に入国し、彼女に謁見できないかと数少ない知人に頼みに行き、時にはエルドラド王国そのものに手紙を送ったりした

しかしそのどれもが無駄だった。彼の国にダンブルドアの威光など塵に等しく、また魔法使いにとっての死地であるエルドラド王国に伝手を持つ者など皆無に等しく、書いた手紙に返信などあるハズさえなかった。当然だろう、彼女を傷付けた張本人の謝罪など誰が受け入れようか

 

ダンブルドアが正式に招待された時も、本音を言えば着いて行きたかった。何とか元気になったその姿を見たかったのだが、招待状が無ければその瞬間取り押さえられると言われては引き下がるしかなかった

 

その後は驚きの連続だった

“偉大なる黄金”___彼女はあれを克服し、ついには歴史に名を刻んだ

信じられなかった、リーマスの頭には涙を流し、蹲りながら絞るような声で自分の名を呼ぶ彼女の姿しか思い浮かばなかったからだ

ホっとしたのもつかの間。狼男であるがゆえに、満月は理性が飛ぶのが恐ろしい。ゆえにこの学校で唯一、『脱狼薬』を作れる彼は、しかし宣言通り一切薬を作ってくれなかった

後はただ色々な恐怖に今度は自身が怯える番だった

ようやく手にいれた安住の地、だがそれはバレれば吹いて消える藁の家に等しい。何より・・・恐れたのだ、“黄金の怒り”を

誰のせいで苦しめた?誰のせいで彼の王に恥をかかせた?考えれば考える程、眠れぬ夜を過ごした。だがそれは自業自得だと思っていた、なのに・・・

 

目の前に広がる光景は何だとリーマスは狼狽える

 

そこには主従揃って、決して下げてはいけない頭を下げる姿があった。ウィラはほんのごく僅かに、黄金の獣は彼女の代わりにと深々と__

 

あまりの衝撃に声が出ないリーマスに代わり、ウィラが彼に話しかける

 

 

「聞くまでもないが、私の()のことは知っていますよね?随分と眠れぬ日々を過ごしたようだ、申し訳ない」

 

 

確かに知ってはいる。教師に就任したその日、ダンブルドアに言われたのだ。「彼女の『開心術』はもはや神業の如きである」と

言葉にせずとも、彼女には全て伝わるのだろう。でもそれでは駄目だ。人であるからには言葉にしなければ意味がないと、僅かに残った唾で唇を湿らせ、かろうじて声を出す

 

 

「何故・・・貴女が謝ることなど何もない・・・むしろ謝るのは私の方だ、だって・・・そうだろう!?」

 

 

荒げるつもりのなかった声が、ようやく伝えることができると先走る心の声と共に吐き出される

 

 

「全て私が悪いんだ・・・君を苦しめるつもりはなかった!ただ特別扱いなんて・・・それの苦しみがよく分かるから・・・っ!私は・・・ただ・・・っ!!」

 

 

違う、そうじゃないと言いたい声は、しかしただ意味の無い心の慟哭を彼女に告げる

ただ謝りたかった、決して意地悪や、貶めるつもりも何もなかった。ただ普通の生徒と同じ授業、同じ時間を過ごしてほしかっただけだと

 

顔に手をあて、懺悔するようにリーマスが膝をつく。ひと月悩み続けたその姿は、普段から実年齢より歳をとって見えるリーマスを更に年齢を重ねた姿へと変えていた

ウィラは何も言わず、最後まで聞き続け、そして

 

 

「__ありがとう」

 

 

耳を疑った、だから顔を上げた

そこにいたのは、あの時ただ泣きじゃくるしかなかった少女ではなく____全てを背負い、愛すると決意した一人の王の姿があった

 

 

「あの日、あの教室で、卿のあの授業のおかげで、私はようやく気付けた」

 

 

何がと聞きたいが、この身体と口はリーマスのいう事を聞く気配が毛頭無い。王の言葉を拝聴せねばと本能がそれを許さない

 

 

「私も悩みがあったのだよ。“私は誰で、どこに向かうのか”___愚問だろう?だが悩んだ。それこそ自らを見失いそうになるほどに」

 

 

嘲笑うように、今度はウィラが懺悔する

“私は誰で、どこに向かうのか”?そんなこと決まっている

 

 

「そう、決まっている」

 

 

カツカツとローファーを打ち鳴らし、リーマスに近づき、目線を合わせる

 

 

「だが・・・それに今まで気付けなかった。愚かであろう?笑っていいぞ?良い、許す。でも・・・気づけたのだ・・・卿にはまだ言ってなかったが、あの泥との決着は付けた。何よりあの泥と・・・私自身の悩みと向き合うことができたのは卿のおかげだ。おかげ様で私の悩みは総て解決した」

 

 

だからありがとう__とウィラはリーマスに、まるで慈母のような笑みでそう語りかける

 

違うと言いたかった、ただ自分はいたずらに貴女様を傷付けただけだと

 

 

「__っ・・・っぁ・・・っ!」

 

 

だがそれは叶わない

『ありがとう』___その言葉は自らをこれまで責めることしかできず、それまでの生き方で誰かに悩みを相談することもできなかった男の心に確かに響いた

 

 

「先生、貴方は自分が狼男であると震え慄いていますが・・・知っていましたか?涙は人にしか許されていない特権らしいですよ?」

 

 

その言葉に返事はない、教室に響くは一人の男の男泣き

でも・・・それは確かな返事でもあった

 

 

 

__ありがとう__と_____

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女、ウィラが大広間に現れた時、彼等はどう思ったか?

いきなりのことに驚愕?それとも瞬きする度美しくなるウィラに見惚れ声が出なかった?

答えは“否”

 

グリフィンドールが今から行われる授業は『防衛術』。つまり先程ぶりにウィラと久々の授業を行うのだ

だと言うのに彼等の顔は優れない

 

声をかけられた、「久しいなハリー」と

それだけで魂が砕け散るとハリーは感じた

一目捉えた瞬間、誰もが感じた。“目の前の存在はもはやこの世界にすら留まれない”と

まるで一個の惑星を目の当たりにしたような、星そのものが彼女という存在に耐えられていること自体が奇跡のような圧倒的な存在感

頭ではなく、彼等の誰もが“偉大なる黄金”__その意味を正しく魂で理解した

 

友であることには変わりない。その証拠にハーマイオニーは先程元気なウィラの姿を見ていたにも関わらず、今も本当に大丈夫かと心配しているのだから

 

ぼそぼそと声が上がる

 

 

「ねぇ、何て話しかけたらいいの?」 「それは・・・おめでとう・・・とか?」 「さっきそれ言ったじゃん」 「でも・・・ウィラはもう、あの偉大なる黄金だよ?」 「それだけじゃないよ、聖槍だよ?あの」

 

 

“偉大なる黄金”だけでなく、キリスト教徒の多いイギリスにおいて聖槍の名はあまりにも大きすぎた。もしあれが偽物ならば、まだここまで彼等は躊躇いはしないだろう。だがそれは否定された、他ならぬ頂点たる教皇が認めたのだ。「あれこそは本物であり、彼女こそ後継者である」と

聖槍(ロンギヌス)のことを聞こうという声は上がらないし、見てみたいとすら思わない。聞いてしまえばもう戻れない

それを聞けば『神とは王に跪くもの』だと認識してしまうから・・・

 

陰鬱としながらも彼等は教室を目指す。それは今までの生活の習慣と言って過言ではない。この空気を前に、英雄であるハリーですら逆らえなかった、彼はまだ子供なのだ。だから

 

 

「はい、ちょっと止まってねー。今陛下、あの男と大切な話しがあるらしいからさ」

 

 

子供の調子を戻すのは大人の仕事だった

 

 

「えっと・・・トグサ・・・さん?」

 

「おう、名前覚えてたのか坊主。陛下でさえ俺の名前、言いにくいって中々覚えてくれなかったのに」

 

 

いや、あの方の場合覚える気がなかったのか?と一人考えるトグサを前に先程の空気は微かに散っていた

 

 

「あの、さっき言ってたお話しって?」

 

 

次はハーマイオニーが聞き、それに答えたのもトグサではなくアランだった

 

 

「さぁ?余達は取りあえず、あのお方からここを良いと言うまで誰も通すなとしか」

 

「え、何それ」

 

 

ロンの呟きに、先程までの雰囲気が裏返り、次々と彼等黄金円卓の二人に質問が飛び交う

帰っている間のウィラに何があったのか、何故マグルがここにいれるのか、本当に歴史の通りに鬼人は滅んだのか等々・・・とにかくもう様々な声が上がる

 

次の瞬間には全て静まりかえったが

 

 

「・・・うるせぇ」

 

 

耳をつんざく、変声期の間にある中性的な大勢の声の中、狂人と主にまで言われた男の殺意に塗れた声は、彼等を黙らせるには充分だった

 

 

「黙ってろガキ、俺は言ったぞ?“陛下は大切なお話しがある”と。何だ、陛下の玉音を手前等邪魔する気か?」

 

 

斬り殺すぞ___その言葉はウソでないことは、お調子者集まるグリフィンドールの生徒達を黙らせるには充分に過ぎた

それを見ると渡草はフンっと鼻を鳴らし

 

 

「んだよ、ツマンねぇ・・・お前等陛下のお友達(・・・)なんだろう?この程度で?あの方と対等?対等だと?試してやる」

 

「オイ、トグサ」

 

「良いじゃねぇか旦那ぁ、それに旦那だってムカつくだろう?囀る連中が、あの方の・・・我等が王に相応しいワケがねぇ」

 

 

だから試すと言った瞬間__彼等は斬られた(・・・・)

首を、胴体を、手足を見るも無残に

男も女も関係なく、臓物を廊下に飛び散らせ、有機物に塊となった彼等が最後に見たものは

ただただ嬉しそうに、子供のように純粋な笑みを浮かべるのはドラゴンを差し置いて、彼女の円卓第4席に座す一人の人間_____のはずだった

 

 

『___・・・っ!?』

 

 

その場には臓物など転がっていなかった、更に言えば誰一人斬られてなどいない。全ては渡草の気に充てられた幻覚

バタバタとその場に倒れる生徒を見て、渡草は「やっぱりこの程度か」と正直ガッカリしていた

しかしそれも、その場にしかと立つ一人の英雄(・・)を見るまでだ

 

 

「ほぉ、アレに充てられて立てるとは・・・人間にしてはやるではないか!!」

 

 

アランの声など無視するように、渡草はガッガッと不機嫌そうに彼__ハリーの下へブーツを鳴らし進める

 

 

「・・・名乗れガキ、じゃねぇと次は本当に斬るぜ」

 

「カッハ・・・ハ、ハリー・・・ポッターです」

 

 

しばし見定めるように、次の瞬間にはうんうん頷き

 

 

「おう・・・おう。・・・いいねぇ、お前。ニールの奴、何が目をかけるモンなんて一人しかいねぇだ。いるじゃねぇか、ここにも」

 

 

他にも惜しいのがチラホラと。と何人か値踏みするような視線を向けるが、向けられた方はたまったものではないと、咄嗟に顔を逸らす

 

 

「気に入ったぜハリー、ニールばかり面白そうなことしてズリィと思ってたとこなんだ、どうだ?いっちょ人を斬る楽しさを俺が・・・」

 

 

ニヤニヤと濁った眼で見られるハリーはもう今すぐあのクソッタレな家でもいいから帰りたいと思っていると

 

 

__カチャ「阿呆かお前、つかふざけんな。キサマのせいで私の人格まで疑われたら次こそ国から追放するぞ?オォン?」

 

「うぉ、ヤベ・・・」

 

 

唯一この狂人の手綱を握れる主君、ウィラが教室から現れたことにより、先程までの擦り切れるような空気が嘘のように霧散し、ようやく息ができると安堵する生徒を放置するように、彼等の前で説教を始めるウィラを見て、皆一様に思う

「あぁ、やっぱりウィラはウィラだ」と__

 

 

 

 

「やぁみんな、待たせたね。それじゃあ授業を始めようか」

 

 

そう生徒に朗らかな顔で語り掛けるのは、この防衛術の教師であるリーマス

その姿を見たとたん、ウィラを除く生徒は皆安堵した。というのもウィラが帰ったあの日から、どこかリーマスは陰鬱とした雰囲気を漂わせていたのだ。しかし先程彼女と話した時、それは解決したのだろう

微かに目元が赤いのが気になるが、以前の楽しく頼りになるリーマスが帰ってきたと内心喜び、そして願った

 

「先生、彼女(・・)をどうにかしてください」と

願いが届いたかどうかは知らないが、リーマスは気合いをいれるようにコホンと軽く咳をし、彼女と、彼女と何か話しをしている吸魂鬼を殺してしまった戦闘民族に視線をやる

 

 

「なぁなぁ陛下、いいだろぉ?何でニールだけ良くて俺は駄目なんだよ」

 

「ヴァカめ!お前のような狂人(トンチキ)がまともに弟子など取れるワケないだろ!?・・・ちなみに良いといった場合は?」

 

「稽古(斬る)稽古(殺す)稽古(俺楽しい)」

 

「絶ッ対言ってることと意味が違う!!あぁ・・・ホントにもう」

 

「コホン!あーウィラ?少しいいかい?」

 

「ほら、さっさと隅っこに行ってろ。何ですか先生?」

 

「少しお願いがあるんだけどいいかな?」

 

 

 

 

リーマスの言ったお願い、それは___

 

 

「・・・はい?すみません、もう一回」

 

「いや、だからその・・・鎮めてほしいんだ」

 

 

(_?鎮める?何を・・・はっ!?まさかリーマス、その歳で厨二病を発症したのか!?止せ!!それは生涯に渡り黒歴史しか量産しない悲しいものだぞ!?)

 

 

「・・・何か失礼なことを言われた気がするけど・・・まぁいい、とにかくウィラ。お願いだからその覇気(・・)を抑えてもらえないかい?」

 

 

いつからここは大航海時代に海賊王を目指す漫画になったのかと疑問に思っていると、「やっぱり気づいてなかったか」とリーマスが詳しく教えてくれた

何でも今の私は以前と比べ物にならないくらい、何ていうか王としての気配が凄いらしい

軽く話すだけでも膝をつきそうになるし、命令なんかされようものなら無条件で従ってしまいそうなんだと(え、ソレ何てギアス?)

 

念の為、先程トグサの殺気にも見事に耐えたらしい(聞いた時はホントに驚いた)ハリーに聞くと

 

 

「何て言うかな・・・今のウィラと話してると・・・怖いんだ、その・・・魂が耐えられないって言うか・・・」

 

 

ぶっちゃけ自分でドン引きした、おかしいな、私はただの王族生まれの王様で、超絶美少女以外はごく普通の女の子のハズなんだけど・・・

冗談だろ?ネビルに笑いながら話しかけるが

 

 

「ウギュ!?・・・」パタン

 

 

・・・気絶した、ヤベェよ・・・このままじゃ私、残りの学生生活ボッチで過ごさなきゃいけないじゃん・・・

 

(・・・仕方ないな)

「我が獣よ」

 

「ここに」

 

 

獣がそう言いながら差し出したハンカチの中にある物を手に取り嵌める

するとどうやらその気とやらが大分収まったのか、皆一斉に楽になったといった顔をし出した

 

 

「ぷはぁ!あ~もう、これでようやく君に話しかけれるよウィラ」

 

「え、ホントにそんなに話しかけづらい雰囲気だったのかロン?」

 

「そうだよ!色々聞きたいことがあったのに君この一か月で変わり過ぎ!!・・・何したの?」

 

「指輪を増やしたんだ」

 

 

ホレと言って右手を見せる。以前は中指だけだったが、今は人差し指と左手にも一つ

 

 

「あれ・・・でもそれって確か一つでも国宝だったんじゃ・・・」

 

「あぁ、でも使わなければ意味ないし、それにどれもこれも国宝とは名ばかりの古臭い宝石だ。なにせ数千年前の代物ばかりだからな」

 

「数千っ!?俺達にくれたあの宝石でも千年物だろ!?」

 

「あぁ、上物だぞ?それとも私のと変えるか?」

 

 

まぁ身に着けた瞬間、あの程度の宝石では砕け散るがと付け加えると、皆ブンブンと首を横に振ったのでそれはなくなったが

 

 

「__ふふ、あはは!」

 

 

急にハリーが笑い出した、それに釣られるように他の皆も笑い出したので、何かと思っていると

 

 

「だって、ウィラ“偉大なる黄金”になったっていうのに、全然変わってないのが嬉しくて!」

 

 

あぁ、それと__

 

 

「お帰りウィラ」

 

 

ハリーに続くように、皆が「おかえり」と言ってくれる

 

 

「うん、ただいま!みんな!」

 

 

 

 

 

 

ウィラと共に部屋を出たダンブルドアの顔色は、彼という魔法使いを知る者が見れば驚愕の一言に尽きただろう

“今世紀最大の魔法使い”

“例のあの人が唯一恐れた魔法使い”

様々な呼称で、その全てが賛辞に等しい名誉を授かる老人は、自らの部屋__校長室に誰にも見られぬよう細心の注意を払い戻ると__

 

 

「ハァ、ハァ・・・ハァっ・・・!」

 

 

荒い息をあげ、その顔色は目の前にドラゴン・・・いや、まるでそれ以上のものと出会ったかのように優れない

 

“偉大なる黄金”__理解はしていたし、あの晩餐会では更に聖槍の気にまで充てられた。しかし・・・

 

 

(今のほうが・・・彼女は本当に同じ魔法使い(・・・・・・)なのか・・・!?)

 

 

見つめられた時、100余年生きるこの魂はただただ悲鳴を上げることしかできなかった。まるでそのまま魂が彼女の瞳に吸い込まれそうな・・・それほどに澄んだ黄昏色の瞳(・・・・・)で彼女は言ってきたのだ、「私は全てを愛している」と

 

“愛”__確かにそれはダンブルドア自身が最も信じるものの一つだ、何故ならこの城にはその愛でもって、確定した死を乗り越えた赤子・・・ハリーがいるのだから

だが彼女は本当に、ダンブルドアの思うものと同じ意味で言ったのだろうか?___

 

 

「・・・“黄昏の君”・・・か」ボソ

 

 

それはあの晩餐会の際、イギリスの頂点に君臨する彼女が言った一言

 

 

__へぇ、面白いわね。感情で瞳の色が変わるなんて。そうだわ!ウィラちゃん!お祝いに私が貴女に新しい名称をあげるわ!__

 

 

元々ウィラもまた、ダンブルドア以上に名称が多いことで有名だ

“黄金の君”

“美しの君”

“届かぬ美”等々___更には今回、“偉大なる黄金”こと、“偉大なる君”まで追加された

そんな中、彼女がつけた名称が“黄昏の君”

 

 

今まで様々な経験をしてきたダンブルドアにとっても、特に今年は頭が痛い

今だどちらに傾くか知れぬ、3人目の超越者

そして対ヴォルデモートの最終兵器とも言えるハリーを狙う。脱獄犯シリウス・ブラック__

 

 

__ダンブルドア、お前が知る全てが真実とは限らんぞ?__

 

 

シリウスのことを考えるたびに、ウィラのあの一言が頭の中を回り出す

彼女は暴君であり賢君だ。ある意味ではこの城で彼女以上に人を導く術に長けた者はいない。そんな彼女が言ったあの一言

 

 

「信じるべきか・・・いや、しかし・・・」

 

 

友人であるピーター・ペテュグリューは殺された(・・・・)、ハリーの両親であるジェームズとリリーはシリウスのせい(・・・・・・・)でまだ幼いハリーを残してこの世を去ってしまった。これのどこを疑えばいいのか(・・・・・・・・・・・・・)

 

 

しばし目を瞑り

 

 

「・・・これはイギリスの問題であってエルドラド王国の問題ではない」

 

 

そう、結局は他国の者であり、いざとなれば国へ彼女は帰ればいいだけのこと

しかしイギリスは今だ、彼女の祝い事で賑わってはいるが脱獄犯の影に怯えている

 

頭を抱える問題は確かに多い、しかし今までも一つ一つ、解決してきたのだ

まずはシリウス・ブラックだと、ダンブルドアはその叡知の詰まった頭をフル回転させ、その逃亡先を予測する

 

 

 

 

もし、今ダンブルドアの前にウィラがいれば、笑いながらこう言っただろう

 

 

 

__嗚呼・・・だからこそ・・・卿等を愛させてほしいのだ__と

 

 




リーマスはただウィラに普通の学生生活を送ってほしかっただけです
(初め個人授業したのは万が一があるかどうかを見極めるためでしたが、速攻で駄目でしたね)



「この私、ウィラトリア・エル・ドラド・ゴルドーン・クレーリアが命じる!我が軍門に下れ!!」(ただし忠義を貫くオレンジはすでに沢山いる模様)


ウィラの瞳の色は今まで通り、黄金ですが
感情が高まったり、聖槍を持つと黄昏色に変わります


ダンブルドアは今だに何とかウィラをある程度操れないかと考えていますが、ウィラもまたそれは重々承知で面白いからやってみろと思ってます
基本今のウィラは拒絶はしませんが、全て分かった上で踏みにじります

(例)
「この程度なワケがないだろう!?卿ならば、この程度乗り越えられると私は信じている!!私の愛する(壊したい)卿がこの程度なはずがない!!もっと、もっとだ!!卿の輝きをこの私に見せろッ!!」
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