聖遺物の適合者と禁断の果実(リメイク版 10話から最新)   作:百合に挟まる男を切るエルフの剣士

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今回は短いです。


共闘

 

 

今ら響は二課のベットで寝ていた。その横に憐は座り響の看病をしていた。

 

『ごめんなさい‥マスター』

 

アン(アヴァロン)の声も落ち込み沈んでいる。そんなアンに憐は声をかける。

 

「まぁ、いい。結果的には無事だったわけだし。それに忘れることだってあるさ」

 

そう言ってアンの体(鞘)を撫でる。

 

『ごめんなさい‥』

 

「謝るのなら響に謝れ」

 

『うん‥』

 

『全くアンも何処か抜けているんだから』

 

『リンには言われたくなかったわよ』

 

『ちょ‥それは‥』

 

「そうだな」

 

『マスターまで!』

 

そんなことをしていると響が目を開けた。

 

「う‥ここは?」

 

「気付いたか。響」

 

憐は起き上がろうとする響をねかせる。

 

「起きるな。響。寝とけ」

 

「どう‥なったの?」

 

「‥胸にあるガングニールの暴走だ」

 

「そう‥ですか‥」

 

「ごめん‥また、守れなかった‥」

 

「うんうん‥憐さんは‥私を‥いつも‥助けて‥くれたよ」

 

「もういい。寝ろ。次に起きた時元気だったら、どっか出かけようか」

 

「ホント⁉︎」

 

「ああ、勿論だ」

 

「寝る!すぐ寝る!」

 

「おう、おやすみ」

 

響が寝静まったのを確認すると憐は立ち上がり二課から貰った物とは別のデバイスを操作する。そして、クラックを開けて中に入り目的の場所に移動する。身体を「はじまりの男」に変化させ、クラックから出る。その場所とは。

 

「自分の墓を集合場所とは洒落とるなぁ。憐君」

 

そう。憐と両親の墓であった。そこにやってきてはじまりの男の状態にも関わらず憐と呼んだのは

 

「やっぱり気付きましたか。弦十郎さん」

 

二課の司令官、風鳴弦十郎であった。

 

「流石にあそこまでわかりやすいヒントを出されればなぁ。わからんものも分かるというものよ」

 

「そうですか」

 

「それでこのメールで俺を呼び出したのは何故だ?」

 

弦十郎は自分の携帯を憐に見せる。そこには憐が行く前に打っていたメールが表示されており、こう書かれていた。

 

『二課の司令官と二人だけで話がしたい。葛葉家の墓のある場所で待っている。勿論、この事は誰にも話すな。

ヘルヘイムの王より』

 

それを見て憐は素直に答える。

 

「出来れば、俺たちの事を教えておいたほうがいいと思いまして。響が弦十郎さん達に向かってトップがわからんのに言うことなんて聞けるかって言ったのに俺たちだけ秘密というわけにもいかんでしょう」

 

「なるほど‥で、憐君達はどう行動するんだ?」

 

「俺達は俺達の敵と戦います。ですが、その敵が貴方たちの戦う、ノイズの大将の共闘している可能性があるのでそれに対抗する為には俺達も共闘するのがいいかと思います」

 

「なるほと‥だが、敵とはなんだ?」

 

「それについてはまず俺達の事を知ってもらわないといけません。俺達は「はじまり」人が人としての暮らしを始めた最初の人類」

 

「?‥要するにアダムとイヴか?」

 

「そう思ってもらって構いません。物語でそこに出てくる龍の護る「黄金の果実」それを食らって神となった人間。それが俺達です。そして、俺達の敵が生まれるはずのなかった人類を滅ぼす『二番目』それが俺達の敵です」

 

「‥壮大な話だな。響君はこの事を?」

 

「知っています。あのライブの後酷い虐めにあって居たのを俺が保護しましたから。立花家は全員居ますよ」

 

「他に居ないのか?」

 

「はい」

 

「そうか‥他に言っておきたいことはあるか?」

 

「それじゃあ一言だけ。俺は俺達は確かに人を護ろうとするが家族を傷付けた場合は人を殺すことに躊躇いはない」

 

「何故か聞かせてもらえるか‥」

 

「昔、大勢の人間に響は虐めを受けていた。俺の家族を‥響を集団で暴力を振るった挙句トラウマどころか、それから響はこちらの世界を来るどころか見る事さえ出来なくなった!今日の暴走もそのトラウマが原因だ!響は『人殺し』と言う言葉を聞くと精神が不安定になる。その不安定になった所をガングニールが埋め尽くす。破壊衝動でな!俺は確かに人類を救うと決めているが先代と同じで家族を傷付けられて黙っている程お人好しではないのでね!そんな事があれば問答無用で殺らせてもらう!」

 

「そういう事だったのか‥だが!その時は俺が止めてやるよ」

 

「やってみろ」

 

そう言って二人は笑いながら手を握る。

 

「俺達と共闘関係を結んだ事は全員に伝えてもらっても構いません。だけど、俺の事は秘密にしておいてください」

 

「了解だ」

 

そこで憐は核にも匹敵する爆弾を落とす。

 

「それと、恐らく二課に裏切り者がいます」

 

「なんだと⁉︎」

 

「こちらの情報が漏れている可能性も否定できません。その事を常に頭に入れておいてください」

 

「そうか‥余り疑いたくないものだがな」

 

「そうですが、現に俺達のスパイは二課に存在します」

 

「何‼︎そうか‥だから、憐君達がシンフォギアの事を知っていたのか‥」

 

「それもあります」

 

「それも‥とは?」

 

「言えません」

 

「どうしてもか?」

 

「どうしてもです‥それじゃあ」

 

そう言って憐はクラックを開ける。そして、中に入ろうとするのを弦十郎が止めた。

 

「待て!」

 

「なんですか?」

 

「天羽奏と言う人物を知っているか?」

 

「‥翼の相棒だった歌手の人ですか」

 

「そうだ‥二年前のライブの惨劇の時に亡くなった少女だ。前に憐君は奏で君のことをこう言った。『人として(・・・・)死ぬのは我にも防げない』と。まるで人としては死ぬが人であることをやめたら、生きていられるかの様に」

 

「‥‥‥天羽奏は死んだ。俺にできるのは命を産み出すことであり生き返らせることじゃない」

 

「そうか‥治療が不可能とは言わないんだな」

 

「‥‥‥」

 

憐は何も発しないままクラックの中に入る。弦十郎にとって沈黙は何よりの答えだった。しかし、

 

(恐らくだが、奏君は生きている。だが、憐君はそれを隠そうとした。となると、余り言いふらすのは得策ではないか。仕方ない。自分で言うまで何も言わないことにしよう)

 

弦十郎はOTONAであった。

 

 

一方響の方へと戻った憐に一件の通知が届いた。

 

「?弦十郎さんから?」

 

その内容は

 

『響君をリディアンに通ってもらおうかと思うのだがどうだろうか?リディアンだと我々とも連絡などが可能になるし、その他の食費、学費などは我々が持とう。可能ならば寮にも入ってもらってもいいぞ』

 

「さて‥どうするか‥」

 

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