型月は、exterra linkもいいけど早く月姫リメイクを……あと何年待てばいいんですか
取り敢えずアリシゼーション編までは書ききる予定です。
ではどうぞ
放たれる攻撃は防ぐか躱す。
迫って来る敵は殺すか避ける。
あとはただ、ひたすらに敵将へと進んでいく
前方から敵が十体、さらにその後方に六体、最も奥に敵将を確認。弓矢がやや後方から3発飛来。更に背中側に剣持ちが二体、弓持ちが四体、左右からの敵を八体確認。
脅威確認。
行動選択。
解析せよ、思考せよ。
迫る二発の矢を躱し、一発を落とす。前方から迫る敵を回避。その勢いを殺すことなく更に二体を斬る。左右からの剣撃をそれぞれ受け止め、弾き、出来た隙を突く。四方からの同時攻撃は身体強化で回避。
魔術回路が痛むが気にせず、迫る敵を斬っていく。
十体程斬ったところで他の敵に動揺が見え始める。その隙を突いて更に四体を倒す。ーー敵将まで、あと10メートル。
片をつけるか。と、一気に距離を縮める。振り下ろした剣は、大きな蛮刀に防がれる。そこから身を捻る様に繰り出した回し蹴りは、敵将の肩に当たり防具を破壊した。
「ごるらぁっ!!」
と、繰り出される敵の横凪ぎを素早く回避して、距離をとる。追撃しようと迫る敵に、両儀の夫婦剣ーー干将・莫耶を投擲する。まさか自ら武器を捨てるような行為をするとは思っていなかったのか、敵は驚いた顔をしたが、その剣を持ち前の俊敏さで避け、
「馬鹿め!これで終わりだぁ!!」
と、躍りかかってくる。ーーしかし、避けた筈の干将・莫耶が再び敵将を襲い、背中に大きな傷をつけた。
「ーーなっ!?」
干将・莫耶は互いに引きつけ合う性質を持っているーーーそして、エミヤはこの隙を逃さない。再び千将・莫耶を投影し、がら空きの首へと勢い良く剣を振るーー
脅威撃破。
戦闘終了。
溢れ出す血は人間のそれ。エミヤはその事に少し困惑するも、その首を持って周りのゴブリン達に告げる。
「ーーこの通り、貴様らの将は消えた。これ以上戦う理由は無いはずだ。……まだ戦うというなら、相手になるが」
『それ』を視認した瞬間、ゴブリン達は恐怖で顔を歪ませ、次々に逃げ出して行った…
「ユージオ!!」
エミヤがゴブリン達を引きつけている間に、俺はユージオの方へ勢い良く駆け出した。
青ざめた瞼はぴくりとも動こうとしない。ほんの少し開かれた唇に弱々しい息遣いをかんじるが、今にも止まってしまいそうだった。
俺は右手でユージオの肩を叩き、天命をみる。残りの天命は244。恐らくあと八分程しか、時間は残されていない。
「……待ってろ、すぐ助けるから」
考えろ。
思考を止めるな。
最適解を導け。
今度は、ドームの隅で倒れているセルカの元へ全力で走る。幸い、大きな怪我はしていないようだ。
「セルカ!!…目を醒ましてくれ!!」
すると、ライトブラウンの瞳が見開かれ、喉の奥から小さな悲鳴が漏れるも、俺を認識したようでひどく驚いた顔をしていた。
「キリト……なの?」
「ああ、助けにきたよ。セルカ」
その瞬間、セルカは顔をくしゃっと歪ませ、俺に抱きつく。俺はセルカを両腕で抱え走り出した。
「泣くのはまた後で!それよりユージオが…!」
すぐにセルカにユージオを診てもらう。セルカはユージオの深い傷に触れた途端、その手を引っ込めてかぶりを振った。
「……無理…こんな傷…あたしの神聖術じゃ…」
あたしのせいで、、と泣くセルカ。
「無理でもいい、やってみるんだ!君は次のシスターなんだろう!?アリスの後を継いだんだろ!?」
セルカの肩がぴくりと震え、しかし力なく落ちる
「……ごめんなさい…私は姉様のようには……ごめん…ごめんね、ユージオ…」
どうすればいい、と焦っていると
「ーー君にしか掛けられない言葉があるんじゃないか?セルカが悩みを打ち明けた、君だからこその言葉が」
ーーああ、そうだな
俺は一つ深呼吸をしてセルカへ叫ぶ。
「馬鹿野郎っ!!ユージオは、君を、助けに来たんだ!俺だってそうだ!
セルカの肩が大きく揺れる。
一瞬の静寂
「ーー高位神聖術を試すわ。キリト、エミヤ、協力して」
その瞳に、もう迷いはなかった。
俺はセルカに言われた通り、ユージオの右手を、エミヤは左手をしっかりと掴む。そしてもう一つの手でセルカの手を掴む。
「システム・コール!ーートランスファー・ヒューマンユニット・デュラビリティ、ライト・トゥ・レフト!」
セルカを中心に、大きな光の柱ができ、次の瞬間異様な感覚に包まれた。
天命を人から人へ移動させているのだろう。ユージオの傷が徐々に良くなる一方、俺の全身を強烈な寒気が襲う。エミヤやセルカも、顔色がどんどん悪くなっていく。
「二人分でも……まだ、足りないなんて…」
「キリト…もう、止めておけ。後は、私がーー」
息も絶え絶えにエミヤが言ってくる。が、彼も無茶をしているのだろう。
「…馬鹿……俺が、やめたら、お前がーー」
まずいな、声も出せなくなってきた。それでも、友のためなら俺はーー
ふと、誰かの手を感じた。
『…待ってるから、いつまでも……セントラル・カセドラルのてっぺんで、あなたたちを……』
黄金の光が俺達を包み、圧倒的なエネルギーの奔流がユージオを癒していったーー
徐々に感覚が失われてゆく。
英霊とはいえ、受肉し、まだ未熟な魔術回路で投影と強化を繰り返したのだ。天命の消耗も激しいのだろうな、と自嘲気味に思う。
ここで消えれば、また座へ戻り、守護者として存在し続けるのだろう。そう思うと少し名残惜しいが、懸命に生きようとする彼等を救えるのなら仕方ない。
キリトとユージオを救うため、残り全ての天命を注ぐーーーそれは、誰かの手によって阻まれた
ーー君は……?
その輝きは、あの日の『憧憬』のように眩しく
触れたその手は、どこか懐かしかった
忙しいのと、いろいろで次回は未定。なるべく早めの更新目指します。