死ぬ気で楽して勝ってやる   作:聪明猴子

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アースラ交友会 前編

ヴィヴィオを〆た、ルンルン気分で廊下を歩く。

 

あぁ過去に来てから溜まっていたストレスが解消されていくのを実感できる。

 

魔法は好きだ。

 

魔法戦技はもっと好きだ。

 

久々に余裕をもって戦えた感じがする。

 

うん、とても晴れやかだ。

 

ヴィヴィオが成長しているのも良い。

 

自分だけの戦闘スタイルというものを構築しつつある。

 

とても将来が楽しみである。

 

そんなことを考えているともうひとつの楽しみに辿り着く。

 

「こんにちわ」

 

身だしなみを整えてお土産を構えると、ドアをノックする。

 

「はい、はい、今でますよー」

 

ピンク髪の女性が気怠げにドアを開ける。

 

「ええっ!?」

 

「キリエ・フローリアンさん、ですよね?時空間にポコポコ穴を開けて、人を勝手に過去にすっ跳ばしてくれやがったはた迷惑なヒューマノイド姉妹の妹さんですよね?借りを返しに来ました」

 

「え~っと、もしかしてわたしが巻き込んじゃったマッドサイエンティストの少年?そして鎧を着込んで槍を構えてるのは何でか教えて欲しいな~」

 

「いえいえ、貴方のせいで過去に跳ばされて砲撃を受けた可哀想な魔導工学者です。これは交渉を円滑に進める為のおしゃれです。少し身体検査を受けて貰いに来ました」

 

「おしゃれかー」

 

「おしゃれです」

 

「キリエ~何騒いで………怖っ!鎧武者がキリエを脅してるっ!」

 

「いやだなぁ、勘違いしないでくださいよ。俺は被害者としてお話しに来ただけですから」

 

「やっば、マジで不味い奴だわこれ」

 

「大丈夫、大丈夫。すこーし付き合って貰うだけですから」

 

「えっ、どういうことですか!?この人誰ですかっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

解析が終わる頃にはキリエさんもアミタさんも死んでいたので朝御飯をいただきに食堂に行く。

 

徹夜だがテンションはマックスである。

 

あわよくばあの名高きヴォルケンリッターと模擬戦でもしたいな~と考えながら覗くと、フェイトさんのマテリアルである青いツインテ少女がテーブルに突っ伏して項垂れている。

 

確か――

 

――レヴィとか言ったか?」

 

「そう!ボクはレヴィ・ザ・スラッシャー!!強くて凄くてカッコイイ雷刃の襲撃者とはボクのことだ!!……あれ?おにいさん誰?」

 

「俺か?俺は今日からここで働くことになったエレク・クレイヴィルだ」

 

「エレク?」

 

「エレクでも、エレくんでも外道でも好きなので呼んでいい」

 

「じゃあエレくんで!」

 

満面の笑みでレヴィが答える。

 

エレクの脳内算盤が嘗て無い速度で弾かれる。

 

「あー、それでレヴィは何でひとりなんだ?」

 

「えっと、王様とシュテル達は変な黒い鎧の奴と話し合いに行くって。で、それにフェイトやナノハ達も付いていっちゃったんだよ~」

 

どうやらレヴィはその変な黒い鎧の奴が俺だとは知らないらしい。

 

「何でレヴィは行かなかったんだ?」

 

「あんまり楽しくなさそうだし、お腹空いたから」

 

「ふむふむ。レヴィ、ここには偶然シュークリームがある。俺の反逆した下僕高町ヴィヴィオの買ってきたそれなりに高いやつだ。食べるかい?」

 

「食べる‼」

 

「食べろ、食べろ。あー、それでさー、えーと、レヴィのデバイス?見せて欲しいんだけど良いかな?」

 

「デバイスってバルニフィカスのこと?」

 

「そうそう、レヴィは強くてカッコイイって聞いたから見せてもらいたくてさ」

 

「ふふ~ん、まあボクは強くて凄くてカッコイイからね~」

 

「そうそう、俺はデバイス技師だからさ~強い人のデバイスを参考にしたいんだよ」

 

「えへへ~そうかな~」

 

思えば、俺の周りには怒れる馬鹿は多くいても、愛すべき馬鹿はいなかった。

 

「しょうがないな~」

 

「ありがとうレヴィ」

 

 

 

 

 

「おーい、エレくん。使うから、バルニフィカス返して~」

 

先程の会合から六時間後のことである。

 

そろそろ来るだろうとは思っていたので余裕を持って対応する。

 

「よぉ、レヴィ」

 

「どうだった?」

 

「うむ。最強たるレヴィにより相応しいデバイスに改造しておいた」

 

「えっ?」

 

六時間デバイスを預けただけで、知らない内に自分の相棒とも言えるデバイスを改造されて流石のレヴィも顔を曇らせる。

 

「そう心配するな。基本スペックを引き上げただけでそこまで大幅な改造はしてない。レヴィはフェイトさんと同じオールラウンダー型の魔導師だったから十四年後のフェイトさんを雛形に強化したんだ」

 

「えっ!?ホント?未来のオリジナルってこと?」

 

釣れた‼

 

確かな手応えに勝利を確信する。

 

「あぁ。フェイトさんはただ速くさらに速くを実践した魔導師だな。当たらなければノーダメージを地でいく、高速機動戦闘、一撃離脱戦法を得意としていた。正直あの紙装甲、超スピードはどういう経緯で生まれたのか小一時間問い詰めたいくらい珍しいタイプだったな」

 

「へぇ~オリジナルの未来か~」

 

そう一度感慨深げに呟くと少し真面目な顔になってエレクに向き合う。

 

「ねぇねぇ、ボクもオリジナルより強くなれるかな?」

 

その言葉が聞きたかったとエレクは胸中でガッツポーズをとる。

 

しかし流石は天才。

 

それをおくびにも出さずに返事をする。

 

「勿論だ。そして、その為の俺謹製の改造デバイスだ。レヴィが今より確実に強くなれるように改造しておいたぞ」

 

「ありがと~エレくん」

 

「電気変換資質の変換プロセスの簡略化、足回りの強化、魔力刃の結合強化なんかを重点的に強化しておいた。そして俺の改造を受け、見事バルニフィカスは第五世代デバイスの仲間入りを果たしました!!」

 

「わー!すごい!すごい!」

 

「ありがとう。そして、今ならなんとこれにAMF展開マントをお付けします。これなら多少の被弾はびくともしません!!」

 

「すごい!カッコイイ!」

 

 

 

 

 

「エレク先輩今までどこにいたんですか?」

 

夕食後にアースラの客室で今までの戦闘データを閲覧していると呆れた顔でアインハルトが訪れる。

 

「こーぼー」

 

「嘘ですよ。私がヴィヴィオさんのお母様方と行った時はいませんでしたし」

 

「オプティックハイドって知ってる?」

 

「うわっ」

 

「それよかヴィヴィオはどうしてる?復讐はいつでもWelcomeだぜ」

 

「昨日は昏睡、今日はふて寝です」

 

「つまらんな」

 

「何だかんだエレク先輩ってヴィヴィオさん大好きですよね?」

 

「勿論だ。あいつの才能と精神は素晴らしい。中、遠距離の才能を歪ませて近距離に拘るのはいっそ美しいとさえ思うよ」

 

「へー」

 

「無論俺はお前も大好きだぞ」

 

「………ありがとうございます。で、良いんですかね?」

 

「wikipediaにも載せられる天才の言葉だ。伏して感謝するが良い」

 

「ええっwikipediaに載ってるんですか!?すごい!!」

 

「あぁ、そうそう、敵討ちだって募集中だぜ」

 

思い出したようにエレクが付け加える。

 

「女子で最強になった時にお願いします」

 

アインハルトが笑顔で返す。

 

「そりゃ楽しみだ。頑張れよ」




今回は場繋ぎ回なのだ。あんま面白くないけどごめんね。


映画のキーヴィジュアル見たんですが、更にメカメカしくなってて楽しみです。
わりとマジでdetonation試聴後に続きを書こうか迷ってます。イリスは出ませんけど……
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