ここ数年次元世界には魔法戦競技界を騒がす男がいた。

デバイス工学の奇才、エレク・クレイヴィル。

彼は次元世界初、デバイス技師でありながらDSAAで四連続優勝を果たした男。

僅か十五歳でありながら、圧倒的な力で蹂躙した少年。

「人が作れた物が俺に作れねぇはずねぇだろ‼」

「これ?俺のデバイス。例え全長8メートル、総重量420キロ、内部に自動的に照準、攻撃してくれるプログラムが存在し、ほぼ全てのエネルギーを内部のバッテリーで賄えようがこれは俺のデバイスだ‼親切心で言ってやる。このデバイスは単体でもAAAランク相当の魔導師葬れる優秀なヤツなんだわ」

DSAAの公式ルールに、デバイスの重量制限と魔力以外のエネルギーを使用するデバイスの禁止を規定する項目が追加された。

「こんな馬鹿魔力俺にある筈ねぇもんな‼じゃあ何で使えるかって?ないなら引っ張ってくれば良い。そう、魔力炉だ。かの天才プレシア・テスタロッサの作った魔力炉ヒュードラを改良、小型化したものだ。出力は本家に大分劣るが、DSAAで使うんなら十分だ」

DSAAの公式ルールに、 魔力供給を行う機器を禁止する項目が追加された。

「その全長1mmにも満たねぇ虫型のロボットはなぁ、その全てがAIを搭載した自律行動型デバイス‼逃げ場はどこにもねぇよ、数の暴力で死にな‼」

DSAAの公式ルールに、二個以上のデバイス使用及び、三個以上に分裂する武器の形態を禁止する項目が追加された。

「魔法がろくに使えてねぇみてぇだが大丈夫かぁ!?何をしたかって?教えてやるよ‼俺のデバイスにはなぁ、四年前ミッドを騒がした狂気の天才ジェイル・スカリエッティの発明した魔法、AMFが組み込まれてる‼俺みてぇに第五世代デバイスを持っている奴じゃなけりゃ、魔法なんざ使えねぇよ‼」

DSAAの公式ルールに、 AMF発生機構の使用を禁止する項目が追加された。

彼は他の選手を嘲笑うかのように、徹底的にデバイスの優位性で勝利を掴んできた。

そしてその人を小馬鹿にするような言動もあり、付いたあだ名が最低王者。

「俺はDSAAの公式ルールには一文字足りとも違反してねぇ。ルール内で認められてることもしねぇで戦うなんざ唯の怠慢だ。俺は死ぬ気で策を凝らし、自分の持てる最大限の実力を発揮して、楽して勝つんだ。俺は絶対に五連覇を果たしてやる」