村雨のこころ   作:玖渚真白

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戦闘表現は苦手です。
動きが少なくてすみません…。
たぬき、ごめんね、


side:自分の話を、牡丹編に組み込む為、話数を変更しました。
11月28日更新


牡丹編:10

さて、審神者の提案と、村雨からの煽りも受けて(誤解だが)同田貫正国はそのまま庭へと降りていく。そして、村雨へくいっと顎をふった。

 

「移動は面倒だからな、ここでやるぞ」

 

さっさと降りてこい、と言う同田貫に村雨は暫くの沈黙の後、小さくため息を吐いて庭へ降りた。

村雨の頭には、戦えなさそうという気持ちと、ふと思い出した村雨の性質。意図せずなんでも壊してしまう、そういう刀であることへの不安が浮かび上がってきていた。

(昔、鴉の姿でも山の結界こわしちゃったしなぁ…刀合わせたら折れないかな……やっぱやばい??)

陰りを見せる村雨の表情。それに構わず同田貫は肩に担いでいた刀を鞘から抜いた。

 

「いくぜぇ」

「………(抜くとヤバそうだよね、さ、鞘ならまだ大丈夫かな、今回は鞘がなぜかあるからきっといけるはず…つーか、なんでそんなにヤル気満々なのさっ…しかたない、怖いけど派手に負けてやるわ!)どうぞお好きに」

 

その言葉を聞くや否や、同田貫はごうっと風を切り裂き刃を振り下ろした。

「………(やっぱ、痛いのやだーーっ)」

徐に村雨はその刃を自分の鞘で薙ぐ。

それからも同田貫の一陣を、端から見るとさも容易く(実際にはなんとかギリギリで)交わす彼女に鶴丸達は魅入っていく。まるで舞を踊るような、ひらひらと舞う紅の蝶。そこに墨で絵を描くように靡く腰までの髪は、同田貫とは違い、太陽の光を浴びて淡く群青に煌めいて。

 

「…っ、ならこれならどうだ!」

刀をすべて受け流していく村雨に業を煮やして、中段から下段に刃を閃かせた同田貫は、そのまま足元を狙う。

それをわかっていたのか、村雨は羽でも生えたかのようにふわりと浮かび、刀を避けて見せた。

いや、本当に羽根が生えた…。

ばさりと漆黒の羽根が。

「………は?」

「えっ」

「?!」

驚き動きが鈍くなった同田貫に、村雨は着地とともに鞘で彼の胴体を凪ぎ払った。

それは、鞘のはずなのに鋭く、鈍い音とともに同田貫は吹き飛ばされる。

ぐあっと呻き声をあげ、地に背中を打ち付けた同田貫を見て、村雨は静かに動きを止めた。

 

暫くの静寂。そのあと、咳き込みながら上体を起こす同田貫に、一同更なる驚きに包まれていた。

それに気づかず、村雨はこちらを見ている審神者に向き直る。

「………もう、いい?(終わって…疲れた)」

あらまぁ…と驚いている審神者は、声をかけられてそうねと頷いた。

「お疲れ様、同田貫は怪我していないかしら」

「…っ、打ち身程度だ、問題ねぇ」

あとで手入れ部屋ねと告げられ、くそっと悪態をついた彼は、立ちあがり村雨に近づく。

「おい」

「なに?」

「そんだけ強いんなら、俺ぁ文句は言わねぇよ。刀は強ければいいってもんだからな」

「……そう、(え、こういう刀だっけ、昔過ぎて覚えてない……)」

「それより、それ…」

「?」

 

同田貫の言葉が理解出来ず首をかしげた村雨に、他の刀剣達もわれ先にと声をかける。

「おっどろいたな、まさか、蝶じゃなく鳥だとは」

「ほんもの、ですよね?すごいです、はねがはえてます!」

もともと興味津々に彼女を見ていた鶴丸は、更に目を輝かせて。今剣はびょんぴょんと跳ねながら。五虎退は驚きすぎて、ぽかーーんと口を開けているが。いや、こんのすけも同じ反応なので、どこか共通するところがある。動物的なところが。

「……鳥…、村雨は鴉…だけど」

(あれ、でもなんで羽だけ?)

村雨本人も不思議そうにするが、それは驚いている刀剣達に向けられているとその場にいるものは勘違いしていく。さも当たり前のように表情を動かさない村雨が悪いのだが、村雨はそれに気づくことも勘違いされていることも今のところ気づくことはなかったのだった。

 

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