みんな大好き、女神転生のアリスちゃん。

そんな、アリスちゃんを東方アリスに代えただけの話である。
拙い文章で申し訳なく思いつつ、投稿した。反省はしているが、後悔はない。
東方に関してはwikiや二次設定のにわか野郎。

だって、それでもアリスちゃん好きですから。
ただし、死にまくった。…死にまくった。

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ザ・ヒーローの性別はお好きなように。

東方のアリスって、他人に無関心のようで。ならば一度、関心を示したらどうなるやら…?



第1話

大国によるICBMの投下、通称大破壊から三十年。

 

 

私はこの六本木で、赤おじさんと黒おじさんの『アリス』として暮らしている。おじさん達以外の生き物は、存在しない。詳しく述べるなら、まともに生きている人間は居らず周りは屍人ことゾンビと、悪魔だけ。

このゾンビたちは自分が死んでいるとさえ忘れ、ただ、この六本木でおじさん達によって外部の敵から守って貰えていると勘違いしている、哀れな存在。そんな哀れな存在である彼らは、私の友達として生かされているからタチの悪い。

当たり前のように道具扱いで、私が要らないと言えば彼らは腐った肉塊と戻るだけ。

そもそもの話、私とおじさん達は悪魔だ。

私は本来、元人間であったが…今は生前の記憶をほとんど無くしてしまいおじさん達の魔力で生きながらえている。そんな私はこの屋敷から、外には出してもらえていない。

ずっと、この屋敷で黒おじさんから貰った本を読んで暇を潰している。もっとも、貰った本は人間にとってはいわく付であり厄ネタが宝庫の本ではあるが。

また、ここ最近、人形作りにもハマり黒おじさんに教えられながら不格好ながらも、おじさん達似のマリオネットを完成させた。

おじさん達は号泣しながら、喜んでくれた。運悪く、友達の一部がその犠牲となったけど…どうでもいいわね。

 

──ただ、…どうしても忘れられない人が居た。

あの時、助けてくれた人…腕にダサくて変な機械を着け、周りに悪魔を連れた人。安全な場所まで連れて行ってくれただけで、本来ならそこまで入れ込む事はないもの。

けど、ずっと会いたいと思っている人。

…思えば、これは一目惚れと言うモノなのだろう。

だが、そんなものどうでも良い。私はあの人に会いたい、どうしても会いたくてたまらなかった。

 

 

 

 

「ねぇ、死んでくれる?…アイターッ?!」

いきなりの再会が、突然のデコピンで散々なモノとなった。

けど、そんな事は私にとっては些細なモノ。…いや、第一印象は台無しだけど。

この場に居るのは私と目の前にいる大切な人だけ。その人の顔はよく目を凝らさないと解らない程の微笑を浮かべ、私を見ている。そして、その人から漂うのは濃密なMAGと鉄と火薬の混じりあったモノ。此処に来るまで、幾多の修羅場に遭遇したのだろう。

…隣には、誰も居ない。

文字通り、私とその人だけ。

 

やっと、──やっと。私だけを見てくれた。

私を助けてくれたあの時の姿のままで、私に逢いに来てくれた。その人以外にも、他の人間はいた筈だった…特に、あの変な電波を受けてしまったかのような女の人。けど、そんな人間は誰も居らず、ただ目の前には私の大切な人だけ。

悪魔に関しては、私は寛容なので特に気にしないわ。

「あぁ、逢いたかったわ。私、あなたにとっても会いたかったの!」

私は抱き着くなり、思わず今思っている事を吐露してしまった。

でも、これは些細な事ね。だって、こんなにも嬉しい事は無かった。友達、あのゾンビと遊んでいたって、私の心は満たされることは無かった。

「ずっと、…わたし、此処であなたに逢える事を夢見ていたの。けど、私は外には出られない、…これが歯痒かった」

私は抱きしめる力を強め、私から離れないよう繋ぎ止めようと必死になった。

けど、それは杞憂。

「あぁ…、嬉しい!!あなたも、私に会いたがってくれたのね!」

私を包むように、すっぽりと納め背中を優しく叩き子供のようにあやし返す、私の大切な人。

──嬉しい、嬉しい!!

もう、私無しでは生きられないのね!

ふと、何かに気付く。僅かながら、その人は身体を震わせており、顔を覗けば何処かやつれている。私に生気を吸われているのか、はたまたずっと抱えてきた不安が一気に溢れかえったのか…。

前者は私に非があるにしても…なんて可哀そうな人。

大丈夫、あなたには私が居るしあなたをよく理解している仲魔たちも居る。おじさん達に関しては、私が話し合いを決め込むから大丈夫よ!

あなたは、何も心配いらない。

 

──何も、心配いらないもの!

 

 

 

 

その日、六本木は廃墟と化した。

いや、元々六本木は大破壊以降廃墟であったしそこには悪魔が多く発生した。だが、ある日を境に六本木は急激な復興を遂げた…悪魔によって。

その六本木を急変させたのは、ガイア勢力に加担する二体の大悪魔。

魔王ベリアル。序列68番目、強力な悪魔として名を連ねルシファーに次いで創造された元天使でもある。

堕天使ネビロス。死霊術師としてかのムールムールと同格の力を持つ。また、メソポタミア神話の神格マルドゥク、ネビルが堕ちた姿とも。

この二大悪魔により、六本木は復興を遂げたがその裏にはある少女の存在があったと噂されている。

だが、噂が本当かどうかさえも分からぬまま六本木は以前の廃墟へと戻った。

その立役者である二大悪魔も、ガイアを離れ何処かへと消えた。彼らは二度と、この地に戻る事は無かった。

 

 

──そして、時はきた。

ある筈の救世主の居ない、ハルマゲドンが勃発した。

その結果は、もう…解りきっていた。

 

 

 

「うふふ、見てちょうだい。

コレ、私がつくったのよ…え、名前?考えていなかったわね…そうね」

人形が持つキラキラと輝く金髪を、ゆっくりと櫛で梳かし服装を整えさせる。紺と白のエプロンドレスに、真っ赤なリボンの西洋人形。瞳は宝石サファイアを使った作りモノ、それでも、素人から見れば本物の眼球と瓜二つの出来栄え。

「…上海なんてどうかしら。え、何処に中華要素があるのかって?…良いじゃない、別に…響きが良いのよ。響きが!」

機嫌を損ねぷっくりと、頬を膨らませれば指で頬を突かされる。

その時見せる表情は、いたずらっ子の様に面白がっている。また、声を抑えながら笑いを堪えている。

私はその表情を見て、余計惹かれる。普段見る事の出来ない、いや…あんまり感情を表だって出さない人だからか、余計新鮮に見えた。まったく、この人は私を何処までも惚れさせてくれるのかしら。

うふふ、…私、何て幸せなんだろう。

 

 

 

 




「むむむ、ザ・ヒーロー!我は認めんぞ、貴様がアリスの伴侶などと…!!」
「は、伴侶!?もう、おじさんったら…当たり前のこと、そんな大声で言わないでよ!」
「…誰に似たのやら。何です、ザ・ヒーロー……え、我々ですって?」


若干、…大分病んでるように見えるが気にしないでいきたい。
きにしない、で。

そもそも、公式で一人旅ルートは無いです。ただ、あるゲームではそれが可能のようです。

正直、ゆりこルートは良いぞぉ…!
ヒロインが嫌いではないが、どちらかと言えばゆりこさんが良かった。たとえ、アダムとして見られてても。





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