遅くなるどころかほとんど触れませんでした。
高校が始まったため中々執筆時間が取れなくなるので、これからは週1投稿を目安にします。
ただ、今回遅くなった理由はオリ主の機体を再設定してました。
それと、綾波が出ません。
私の艦隊に綾波は実装されてないのではとか本気で考える程に出ません。
なので、腹いせに投稿します。
それではどうぞ
───
模擬戦のあった翌日、二年の教室では異様な光景が広がっている。
1人には好奇の視線。もう1人には懐疑の視線が向けられていた。
男物に改良された制服に身を包んだ銀髪の少年─ルクスと、動きやすそうな黒い作業着に、フード付きコートを羽織った黒髪の青年─ジークの二人が、居心地悪そうな表情を浮かべて立っていた。
「今日から新しく、生徒としてこの学園に通うことになったルクス・アーカディア君と、教官のジークフリート・エーレンブルグ先生だ」
そう説明したライグリィは、ルクスへ挨拶するように促した。
「──えっと、ルクス・アーカディアです。よろしくお願いします・・・・・」
『将来の共学化を検討しての試験入学』という強引な理由を、リーシャに聞かされていたルクスは、場違いだと思いながらもぎこちなく挨拶する。
「──次に、エーレンブルグ先生に自己紹介をしてもらう。・・・・お願いします」
「ん?あぁ、はい」
ライグリィがジークに自己紹介を促すと、生徒全員が視線を集中させた。
当の本人は欠伸を噛み殺しながら、億劫そうに自己紹介を始めた。
「・・・・えぇー。この度、整備士兼教官として雇われたジークフリート・エーレンブルグです。長いのでジークでも何でも、好きなように呼んでください。人に何かを教えた経験がないので、ライグリィ先生の補佐という形になりました。──これでいっすか?」
心底面倒くさそうに話すジークに、違う意味で呆気に取られる全員だったが、未だその目には警戒心が宿っていた。
「ちょっ、ちょっと待てッ!」
そそくさと下がろうとするジークに、生徒達が座る方の真ん中らへんから声が掛かる。
「お前は確か、昨日学園長室に来ていた男だったな。・・・・・整備士として面接に来たお前が何故教官をすることになっている?」
一番の疑問はそれだろう。特に当事者であるルクスは後で聞こうかと思っていたぐらいだ。
もしもの可能性を考え、
「ああ、最初は整備士だけの筈だったんだけど、学園長に元
ジークの発言にざわめく生徒達だったが、その後の言葉ですぐに黙ることになった。
「はぁ、・・・・・もういいか?ルクス君。空いている席に座って構わない」
これ以上の問答は無意味と判断したのか、ライグリィが話を切り、ルクスへ座るように言った。
それを聞いたルクスは、何をトチ狂ったのか懐疑の視線は自分に向けられていると勝手に思い込んで、皆嫌がってるしなどと見当違いのことを考えながら歩き出した。
後に鈍感や変態などと言われる所以はここにあるのだろうか・・・・?
(ああ・・・・、帰りたい)
「あ、ルーちゃんだ」
内心涙目になっていると、ふいにそんな声が聞こえた。
「え──?」
教室の窓際の席にいた、桜色の髪の少女。
ふわりとした髪は、リボンで二つにまとめられ、少女のぼんやりとした雰囲気によく合っている。
何より、制服を押し上げる豊かな胸が、幼さの残る顔立ちの彼女に魅力を持たせていた。
「久しぶり、だね」
少女は優しく微笑む。
その間延びした喋り方と、独特の空気にルクスは覚えがあった。
「もしかして、フィルフィ?」
「うん、そうだよ」
フィルフィ・アイングラム──
大商家、アイングラム財閥の次女で、ルクスの幼馴染でもある少女。
そして、レリィ・アイングラムの実妹。
こうして会うのは7年ぶりだろうか。
当時、旧帝国と関わりがあったアイングラム家で、年が同じだったこともあり、よく遊んでいたことを覚えている。
「ルーちゃんも学園に通うんだ?嬉しいな」
あまり嬉しくなさそうな棒読みのような言葉だが、感情を表に出さないだけであることをルクスは知っている。
二人のやりとりを聞いた生徒がざわめくが──、
「騒ぐな。授業を開始する」
ライグリィの鶴の一声で静まることになる。
女ばかりで気が滅入っていたところにいた知り合いのおかげで、少しほっとしたルクスは、フィルフィの隣の席に座った。
だが、急遽編入が決まったため、生憎ルクスの手元に教科書はない。
故に借りなければいけないのだが──。
「あの・・・・フィルフィ。教科書見せてくれない?」
ところがフィルフィはぷいっと顔を背けてしまう。
あれ?何か失言をしてしまっただろうかと、救いようのない鈍感をルクスは発揮してしまう。
「・・・・・」
とても気まずい・・・・。
「フィーちゃん、でしょ?」
えっ?いやいやいや!確かに昔はそう呼んでたけど、この歳になってまでその呼び方はちょっと・・・・・。
昔からの呼び方で呼ぶように要求されたルクスは、恥ずかしさと抵抗を感じていた。
何よりも、知らない同級生の女子に聞かれたくないという、そこらへんの事情を汲んでもらえないかと淡い期待を向けるが──、
「・・・・・・」
やはり顔を背けられてしまった。
「フィ、フィーちゃん。教科書を見せてくれないかな・・・・・?」
何これ!?恥ずかしいッ!
羞恥に耐えながらもそう呼ぶことで、やっとフィルフィはルクスの方を向いてくれた。
「はい。どうぞ」
周りの女生徒達からクスクスと笑い声が聞こえてくる。
「きゃー、フィーちゃんだって」「あの二人ってそういう仲なのね」などの言葉と共に、ライグリィも笑いをこらえているのが見て取れた。
「ぷっ、くははっ。ル、ルーちゃんって。フィーちゃんって。くくくくくくくっ」
何それオモロっ!何の罰ゲームだよ。
一番ツボに入ったジークが、隠す素振りもなく、申し訳程度に笑いを噛み殺していた。
朝から精神的に疲れたルクスはこれからの生活に不安が募るのだった。
●〇●〇●〇●〇●〇
しかし、フィルフィとのやりとりが功を奏したらしく、クラスメイト達の警戒は一気に解けたようであった。
「ねえねえ、ルクス君とフィルフィさんってどういう関係?」
「なんで一人
「男の人って
新王国の姫との決闘、
それにしては、砕けすぎではないだろうか?と心配するほどに積極的にルクスに話しかけていた。
(何か、想像と違う・・・・)
「ねえ、ルクス君って雑用の依頼を引き受けてくれるんだよね?」
そんな中、ルクスの机を囲んでいた生徒の一人が質問した。
「あっ、はい・・・・僕の義務ですから・・・・」
「じゃあ、お願いしたらここで『お仕事』してくれるんだ」
「あー、ずるいずるい。私がお願いしようと思ってたのに──」
「はーい。ストップストップ。いっぺんにお願いしたらルクっちも困っちゃうからね。ルクっちへの依頼はこの紙に名前と内容を書いて箱に入れてねー」
クラスのムードメーカーであるティルファーが皆をまとめあげ、あれよあれよと勝手に話が進んでいき、箱が依頼でいっぱいになっていった。
ていうか、ルクっちって誰・・・・?
変なあだ名までつけられたルクスは嘆息した。
「ところで、ジーク先生。」
「んあ?」
交流を深めるべしと、教官に言われ教室に残っていたジークに、ティルファーが話しかけた。
「先生は何を教えてくれるのー?」
全員が気になっていたことをティルファーが聞いた。
だが、誰もジークの近くに集まらず離れていることから警戒の強さが伺える。
それでも、ジークは大して気にすることもなく面倒くさそうに黒板に寄り掛かっている。
「んー、それについてはこの後の時間で分かることになるから、今は答えなくていいだろ」
少し考えた素振りを見せたのち、すぐに分かると答えた。
ならばと、ティルファーは踏み込んだ質問をする。
「じゃあさー、昨日
『ッ!?』
核心を突こうとする質問に全員が息を呑む。
しかし、ジークは全く慌てる様子もなく、分かりきったことだというように、さも当たり前の如く答える。
「機竜適性が低かったからな。それを補うためには身体を強くしなきゃならねぇ。そしたら、生身でも
それだけ言った後は、教室の外へジークは歩き出した。
「・・・・だが、真似しない方がいい。──最悪死ぬぜ?」
去り際にそう言い残して──。
●〇●〇●〇●〇●〇
ジークが去った少しあと、クルルシファーに連れ出されたルクスはお礼を言っていた。
「ありがとう、クルルシファーさん。お陰で助かったよ。」
「・・・・・ねえ、『黒き英雄』と『銀の厄災』って知ってる?」
唐突に問われた質問の意図が分からず困惑するルクスに構わず、クルルシファーは続ける。
「五年前のクーデターでたった二機で千二百機もの
「その噂なら、僕も聞いたことあるけど・・・・」
「その二人のどちらか一人でもいいから探して。それが私の依頼よ」
それだけ告げるとクルルシファーは踵を返し、教室へ戻っていった。
《銀の厄災》の正体は知らない。《黒き英雄》は自分であるが故に、ルクスはオワタ式ルートが確定した。
プロット制作をしているのですが、IS編をどうするか悩んでます。
なので、第1章が終わったら活動報告にてアンケートを取りたいと思います。
期限は第7章突入までと大きく取るので、ぜひ答えて言ってくれると嬉しいです。
それと、流石に前回は長すぎたので反省して分けるようにします。
また次回会いましょう。