自由に歩む【数多の記録】〇番目-オーバーロードの世界-   作:えーきち

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異世界突入編2

 

歩の想定外の行動から、

なんとか復旧した、マーレとアウラ。

そんな2人と歩は、

スタッフ·オブ·アインズ·ウール·ゴウンの能力確認を

自身で召喚したモンスター相手に行うモモンガの様子を眺めていた。

 

「歩様はやらないんですか?」

「そうだね~、そろそろかな…」

歩がそう呟くと、モモンガの能力確認が終わったところであった。

 

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少し時間を遡り、円卓の間での会話。

 

「モモンガさん、守護者達を呼び出したのはいいですが、時間があるようですけど?」

「ちょっと試したい事がありまして、第六階層の円形闘技場がちょうどいいなと。」

モモンガはスタッフ·オブ·アインズ·ウール·ゴウンの性能確認と、魔法の使用感などを試すために、階層守護者の集合までの時間に猶予を作っていた。

 

「歩さんも魔法とか、刀を実際振った感覚を確かめておいた方がいいんじゃないですか?

たぶん時間の余裕はあるので。」

「そうですね、少し動かしておきます。」

「あ、あの仮面は使わないようにして下さいね…ナザリックが崩壊する可能性もあるので…」

モモンガが言う仮面とは、死神の虚化の能力の事である。

以前、大群にナザリック地下大墳墓へ攻め込まれた際に、使用するまでもなかったが、歩の機嫌が非常に悪く、つい使用してしまい、敵にとっての大惨事をお見舞いした事がある。

その事を知るモモンガが、心配しての一言であった。

 

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歩は虚化の力を使う気など一切ないため、

能力確認が終わったモモンガと入れ替わりで、

表情も変えずスタスタと歩く。

 

モモンガはそんな歩の表情が、

少しだけ怖くなり、再度声をかけてしまった。

「あれは使わないですよね?」

 

普通であれば、これほどに念を押さなかったであろうが、歩の見た目は人間種と同様で、今は現実と化し表情は変化するのが当たり前だとモモンガは思う。

そんな中、表情を崩す事のない歩に、色んな意味で恐怖を感じているのも事実。

思わず、といった感じで、そんな言葉が出てしまった。

 

そんな言葉に、歩の時折でる悪戯心が擽られてしまった。

 

「仮面は使わないですよ…」

なんとなく、【仮面は】を強調されたように感じたが、モモンガの心境で気づけるはずもなく…。

 

モモンガとスレ違い、背中合わせとなった歩の姿は、一瞬にして白に変わった。

いや、死覇装は変わらないので、黒い部分も見えてはいるが、白い布を一枚羽織っていた。

 

隊長羽織。

背中には、【0】の文字。

零ではなく、数字の【0】。

※この意味は、BLEACHの世界編で語ろうと思う。

 

歩はその足を止め、

ゆっくりと刀を引き抜いた。

モモンガの召喚したモンスターに向け、

その刀の切先を向ける。

 

一方、モモンガが待機地点につき、

歩の方に振り向いた瞬間、隊長羽織を見て小さく言葉を漏らした。

「何かイヤな予感が…」

 

「卍解…神殺鎗(かみしにのやり)」

ただ何かを読むかの如く、あっさりと、

そう言葉にしたが、何も起こらない。

 

否、何も起きていないように見えてしまった。

 

 

何も起きなかった事に、安堵するモモンガであったが、その安堵も一瞬にして消え去ることとなる。

 

アガギャァア!

そんな悲鳴をあげるかの如く、叫び声を発し、

モモンガの用意したモンスターが、苦しみ出した。

かと思えば、モンスターの後側の闘技場の一部が砂煙をあげながら崩壊し、

更にその先の森林の木々が倒れゆく。

モンスターは消滅し、円形闘技場の一部は崩壊、

森林には切株の道が一直線に続き…。

 

「歩さん!?」

モモンガは驚きのあまり、名を呼ぶ事しか出来ず…、

精神異常無効の能力が発動する

 

 

「ボクハ キット ナニモ シテナイ」

いつもの無表情さと変わらぬまま、

カタコトの言葉で否定するものの、

微かに笑い、誰かのツッコミ待ちのように感じた、モモンガ達であった。

 




BLEACHがわかる方は、神殺鎗の持ち主をご存じのはずですが、
何故、歩が持っているかは、BLEACH編(GWぐらいからゆっくり書き始めたいなぁとか思ってます)で。
ある程度、オバロ編が書き終わったら、他の世界のも書いて行きます。
現状行かせたい世界での大体の筋書きや、キャラ設定、能力などは決まっているので。
長くお付き合い頂ければ幸いです。

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