遅くなりました(日曜にテストってなんだよ全く…)
申し上げます! お気に入りが200を突破しましたァ!
これからもよろしくお願いします!
すみません、管理ミスにより、再投稿になります。
8月の上旬
神奈川県横須賀市沖 人口島ハシラジマ 居住区
シャル「ここだよね…」
シャルはこの当たりの地図が書かれたメモを片手に目的の住所を確認する。
目の前には、屋敷と呼ぶにはいささか小さいが、それでもかなりの広さを持つ豪邸が建っていた。
どうやら間違えずに来れたようだ。
シャルがハシラジマに住むようになってから約2ヶ月(と言っても大半は学園の寮にいるため、ハシラジマにいる日数的な意味ではまだ2週間くらいである)が経っていたが、未だに不慣れであり、入り組んだハシラジマの居住区には地図が必須なのだ。
シャル「エーレンいるかな…」
そう、ここはエーレンの自宅である。
はたから見たらただの研究員であるエーレンの家にしては大き過ぎる気もするが…
まあ、それは置いといて、シャルはインターホンを押そうとするが…
シャル「(な、なんて言えば良いのかな… よくよく考えて見れば急に来たんだし…)」
そう思ってシャルがエーレンの家の前で悩んでいると…
???「シャルちゃん? どうしました? こんな所で」
背後から声がかけられる。
シャル「ひゃ! ってエーレン!? 」
振り向くとそこにはエーレンが立っていた。
シャル「えーとあの… き、来ちゃった(ってとっさとはいえ何言ってるのさ! エーレンの彼女でもないのに!)」
エーレン「そうですか、ではどうぞ」
エーレンはインターホンの下のカードリーダーにカードをかざし、家の門の鍵を解除する。
数分後…
エーレン宅 リビング
シャル「(ここがエーレンの家かぁ〜、いいところだな〜)」
シャルはリビングのソファに座り、当たりを見渡す。
特に派手なものはないが、生活に困らない程度のものは揃っている、そういった感じだった。
シャル「そう言えばエミリアちゃんはいないの? 」
シャルはキッチンで冷蔵庫に買ってきたものを入れながら、お湯を沸かしているエーレンに聞く。
エーレン「ええ、なんでもクラスメイトの方々とこの島に新しく出来たプールに遊びに行くって言ってましたね、雪奈もそれに着いてきいましたし… おっと沸いたか…」
エーレンはシャルに返答しつつ、お湯が沸騰したので慌ててIHヒーターのスイッチを切る。
エーレン「ですので夕方に帰って来るまで僕ひとりですね、どうぞ」
エーレンはそう言って沸かしたお湯で作った紅茶と茶菓子としてジャムが塗られたビスケットをシャルに差し出す。
シャル「ありがとう、貰うね(そうなんだ、じゃあエーレンと二人きり!? それはそれでラッキーかも…)」
シャルは出された紅茶を飲む。
エーレンもソファに座ろうとするが…
ピンポーン!
エーレン「おや? 」
エーレンは玄関に向かう。
シャルもそれについて行った。
セシリア「エーレンさん! お久しぶりですわ!」
やって来たのはセシリアだった。
セシリア「た、たまたま通りかかったのでご挨拶をと…」
エーレン「それはそれは、わざわざありがとうございます」
ハシラジマに来る人間ですら限られており、さらに大体は研究所やショッピングモールや娯楽施設などがある区画に行くので居住区に来る人間などここに住んでいる人間位のものだが、エーレンは特に気にしなかった。
エーレン「どうぞ」
エーレンはセシリアに紅茶を出し、自分もソファに腰掛ける。
テーブルにはセシリアが買ってきてくれたケーキが置かれていた。
セシリア「ありがとうございます。
……美味しいですわ! 」
エーレン「本場の人に褒めていただけるとは、僕もそこそこ、という感じですかな」
エーレンもエミリアに淹れ方を習ったため、腕はそれなりにはあるようだ。
セシリア「エーレンさん、シャルロットさん、ケーキを食べてみてください!」
エーレンの家に来れて嬉しいのか、やたらテンションの高いセシリア。
隣に座るシャルは…
シャル「(そんなにうまくいかないか… はあ… せっかくエーレンと二人きりだと思ったのに…)」
夢にまで見た理想の状況を早くも粉砕玉砕大喝采されてかなり落ち込んでいた。
エーレン「では頂きますね」
エーレンはセシリアの持ってきたケーキの中から、1番オーソドックスであろう、苺のショートケーキを食べる。
エーレン「美味しいですね」
シャル「ホントだ! すごく美味しい!」
こういったスイーツなどはあまり分からないエーレンたが、このケーキは美味しかったのか、普通に賞賛する。
シャルも落ち込んでいたが復帰した。
セシリアも嬉しそうだった。
数時間後…
エミリア「ただいま〜!」
エーレン達がリビングでゲームをしていると、玄関が扉が開く音がする。
エーレンはセシリア達にゲームを任せて玄関に行く。
エーレン「おかえり、エミリアに雪奈… って皆さん、一緒だったのですか」
エミリア、雪奈と一緒にギュエール、簪、ラウラ、クロエが玄関にいた。
エミリア「みんな帰りに会ったかね!
セシリアお姉ちゃんとシャルロットお姉ちゃんも来てるんでしょ? 」
エーレン「うん、来てるよ、さて皆さん、あがってください」
ギ・簪・ラ・ク「「「お邪魔します!」」」
数分後…
雪奈「じゃあみんなで夕飯作りましょうか!」
「「「おー!」」」
時刻は4時台、ヴァルトフォーゲル家のキッチンには雪奈を筆頭にガールズが集まっていた。
雪奈「それじゃエーレン、出来るまで部屋で待ってて」
エーレン「え? 良いの?手伝うけど? 」
ちなみにエーレンもそれなりに料理は出来る。
日本に研修に言った時、一緒に来た友人と日本の友人の3人で海軍カレーの食べ歩きを行った時に、その3人でどうすれば美味しくなるかを割と真剣に考えたからである。
故にエーレンの得意料理はカレーである、エーレン曰く『カレーだけならエミリアに勝てる』とのこと、決して戦力外ではないのだ。
雪奈「大丈夫よ、それに私が久々に腕によりをかけて美味しい物をつくるから…」
エーレン「おけ2階で待ってる」
雪奈が全て言い終わる前に猛スピードでキッチンから出て行く。
「「「(は、速い…)」」」
エミリアと雪奈以外はドン引きである。
雪奈「さて、始めましょうか!」
数分後…
エーレンの書斎
ヴァルトフォーゲル家の2階にあるこの部屋はエーレンが仕事部屋として使っている部屋である。
周りにはエーレンが研究所で使うであろう分厚い本が敷き詰められた本棚が並んでいた。
その中央付近に置かれた机にエーレンは向かい、カタカタと備え付けのデスクトップパソコンを操作しながら夕飯が出来るまでの時間を潰していた。
そして、研究所の書類を作りながら、エーレンは先日の事を思い出していた。
数日前…
ハシラジマ海上技術研究所 レベル5研究室
ハシラジマ海上技研の最奥にあるレベル5研究室、ハシラジマでも各研究室長クラス以上が研究に携わる事を許可されている超極秘事項を研究するための部屋である。
その中央にはハンス達が北極で回収した謎の超兵器
ARC-Z-690 マキナ・インコグニタがいくつもの制御ケーブルや拘束具などで物理的、電子的に堅牢な鎖で縛られていた。
そしてそこにはエーレンやギュエール、ハンス、束を筆頭に十数人の人間が集まっていた。
ハンス「ではこれよりARC-Z-690の報告会を開始する、では報告のあるものは挙手してくれ」
ハンスがそう言うと数人が手を上げた。
ハンスは1番近くにいた1人を指名する、このレベル5研究室では主に兵装関連の解析をしているハシラジマ第4研究室長である。
研究室長はたちあがると、報告書を片手にスクリーンに映し出されたデータにそって話を始める。
「では報告させていただきます、まずマキナの武装ですが、大きな物は反物質砲と光子榴弾砲、レールガンで、その他光学兵器が多数、ハリネズミの如く全身に装備されていました。
そして特筆すべき点はその門数と威力、射程です。
レールガンの射程は現行の戦艦砲のそれを上回ります。
光子榴弾砲も10門以上搭載されており、ゼーロスや本国のグロース・シュトラール、連合のリヴァイアサンの門数を軽く踏襲します。
光学兵器もゼーロスの主砲射程とほぼ変わりませんし、威力は数発で通常戦艦が沈むレベルです。
そして1番厄介なのは最初に申し上げた反物質砲です、弾速はそこまでですが高い誘導性能と通常艦なら艦種を問わず一撃必殺の威力を持ち、80knot前後の速度が無いと回避すらままなりません、こちらからは以上です」
報告書を読み上げた第4研究室長は再び席につく。
報告を聞いていた残りの人間は、新兵器の発見に喜んでいた訳ではなく、現行兵器を軽々と踏襲するマキナのスペックにただただ驚いていた。
エーレン「しかし、ここまでの兵器群を最大稼働させるには莫大なエネルギーが必要です、超兵器機関とはいえ、賄えるのですか? 」
ハンス「それに関しては私から話そう」
ハンスは『次は私だ』と言わんばかりに立ち上がり、スクリーンの傍に移動する。
ハンス「私は機関について調べた。
率直に言うと機関の出力は本国のヴォルケンクラッツァー級と大差ない、だが機関の規模と兵装に伝達する際の効率がヴォルケンクラッツァーと比べ物にならないくらいに良い、まるで奴がひとつの生き物のようだな…」
ハンスはマキナの方に視線を向ける。
ハンス「こちらからは以上だ。
そう言えば少佐、そちらは確か破片を調べていたのでは? 」
ハンスは自身の報告が終わるとエーレンにそう言いつつ座る。
エーレン「はい、僕はレストア困難な程の破片を調べました、基本は中で爆破されたようなものばかりでしたが、その中の一つに興味深い破片がありました、それがこれです」
エーレンはリモコンを使い、スクリーンに破片の写真を映し出す。
束「ん? それのどこが興味深いの? 」
エーレン「問題はこの部分です」
エーレンはスクリーンの写真の一部分を指さす、そこは綺麗な弧の形になっていた。
エーレン「内部爆発と仮定するならばここまで綺麗な弧が出来るのはいささか不自然です、そこで調べた結果、直径51cmから61cmの物が突き抜けて出来たものと推察されます」
束「その直径ってまさか…」
エーレン「ええ、超兵器の艦体に残るこのサイズの傷、十中八九艦砲が命中した跡でしょう」
「「「!? 」」」
エーレンがそう言うと研究室にいる全員がマキナの方を見る。
ギュエール「……どうやら私たちはパンドラの箱に手を出してしまったようですね…」
エーレン「希望があるだけそっちの方がまだマシですよ…」
時間と場所は戻り…
エーレン「あんな内部爆発が起こる規模の攻撃を受けてなお、レストアは可能なくらいにパーツは残っていた…
マキナ・インコグニタ… 君は何者なんだ…」
エミリア「お兄ちゃん、夕飯出来たよ」
どうやら色々考えていたため、時計を見るのを忘れていたようだ。
エーレン「分かった、すぐに行く!」
数分後…
普段3人しか座ることの無いヴァルトフォーゲル家のテーブルには、椅子が増やされ、なおかつ料理が所狭しと並べられていた。
雪奈「それでは…」
「「「いただきます!」」」
集まったメンツの夕食が始まった。
エーレン「うん! 美味しいです!」
エーレンは1番手近にあった肉じゃがを1口食べる。
雪奈「(やったね)」
セ・シ・簪「「「(は、はい!)」」」
ちなみにこの肉じゃがを作ったのはこの3人だ。
雪奈が『エーレンにアピールしたいならまず料理から始めたら? 』との助言を貰い、3人で四苦八苦(主にセシリアのせい)しながら作ったものだ。
クロエ「私もこのくらい美味しく作れれば良いのですが…」
雪奈「数こなせば上手になるわよ、クロエちゃん」
ラウラ「やはり日本の食べ物は外れがないな、どれも美味しい」
これだけの人数がいればどんな話題でも自然と盛り上がる。
セシリア「さあエーレンさん! こっちは私が独自にアレンジしたものですわ!」
セシリアが別の肉じゃがを差し出す。
「「「えっ!? 」」」
エーレン「ではいただきますね」
エーレンはセシリアの料理の下手さを知らないので、何も気にせず食べる。
そして…
エーレン「………(バタッ」
「「「エーレン!? 」」」
セシリアのケミカルクッキングの産物をモロにくらったエーレンは倒れて、何も言わなくなった。
今回はここまでです。
次回はシスコン女帝再びです。
次回 インフィニット・ストラトス 白衣の男と白き戦艦
第20話 IS学園の海魔