フェイクというには程遠い   作:若葉ノ茶

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すっごく遅いですが、お気に入り200件突破記念の番外編です!
『主人公が原作をちゃんと読んでいたら?』のお話です。

リクエストありがとうございます!







番外編IF第一弾 もしも彼らが~
番外編IF もしも知識があるのなら


 

 

 

 

 あり得ないほど熟読したワンピースの世界。

 何でこの世界に来たのか。何で生まれ変わったのか。

 

 まあいろいろと言いたいことはたくさんある。

 ……ああ、たくさん文句を言いたいんだ。

 

 

 

「生まれた瞬間から超絶ハードモードじゃないですかやだー!」

 

 

 

 幸運なのは少年として逃げられるということか。でもこれ面倒だぞ。

 研究所から逃げ出す前に赤ん坊を拾って、その赤ん坊も見てすぐに誰なのか分かってしまって、いろいろとハードモードがベリーハードどころかムリゲーに突入しそうな勢いになってきてるんですが。

 いやマジで誰か助けて……東の海に行きたい……。

 

 

 

「あー……いや、東の海に行っても追いかけてきたら面倒だよなー」

 

 

 

 俺の見た目がオリジナルに直結するとなるとあの人しかいない。

 メイクしてあの黒い毛玉のコートを羽織って、それでもってハートのあの特徴的な帽子をかぶったらまるっきりドジっ子のロシナンテになるのは間違いなし。

 

 ねえ知ってる?

 記憶を持ってるから良いってことはないんだぜ畜生!!

 

 

 

「あうー!」

 

 

「……お前元気良いな。いやまあオリジナルがあれなら仕方ないか」

 

 

 

 船に乗ってきたはいいが、このまま海軍や海賊に近づくのだけは避けたい。できればこのまま世間から消息不明もしくは海難事故により死亡的な役割で消えていきたい。

 もちろん本当に死ぬつもりはないが、俺が彼のクローンならば厄介な奴がたくさんいる。

 とりあえず桃鳥野郎には会いたくないです。死亡フラグは彼に会ったら成立しそうだから絶対に顔を見たくない。

 

 

 

「……あと、ローにも会えないよな」

 

 

 

 恩人のクローンがいたと知って、それでどう反応するだろうか。

 嬉しい? 悲しい? それとも怒り?

 

 ……たぶん、あの変態科学者が依頼して俺を作れと言ったのはドフラミンゴの野郎だろう。

 そいつが作った俺を見て、彼はどう思うだろうかと予測がつく。

 

 クローンはつまり、見た目が似ているだけの他人だ。俺はそう思う。

 ロシナンテとしての記憶なんてないからこそそう思える。

 

 俺はただのロナン。リードだってそうだと思う……たぶん……。

 

 

 

「あうぅ!」

 

 

 

「……いや、お前は記憶があった方が喜ぶ奴も多そうだな」

 

 

 

 ついでに言うと海軍の攻略難易度が上がってるのはこいつのせいといえる。

 これからどうするべきなのか。

 

 

 

「……よし、とりあえずこのグランドラインから抜け出そう」

 

 

 

 グランドラインから抜け出すこと自体、いろんな意味で大変だろうと思う。

 でも物語はほとんどがグランドラインで起こっているんだ。

 だから事件に巻き込まれないためには、できれば俺も知ってる東の海に向かった方が良い。

 

 

 誰にも会わずに前へ進もう。そうすればきっと……。

 

 

 

 

「きゃーう!」

 

 

「……リードの為にも、生きないとな」

 

 

 

 でもドフラミンゴの手が迫ってきたらセンゴクさんの所へ行こう。

 海軍へ行くということはリードを差し出さないといけないことになるが……できればそうならないように頑張ろう。

 それにドフラミンゴに捕まるよりは海軍にいた方がマシだ。

 

 海軍に行ったとしても、リードをうまく別人だと思わせればなんとかなると思うし。

 

 

 

 

「よし行くぞリード!」

 

 

「あぶぶー!」

 

 

 

 リードが育ったら海賊になりたいとか言うんだろうか。

 まあそこらへんは成長してからのお楽しみだな。うん。

 

 よし、俺だけの力で頑張って海軍や海賊を欺いてやる!

 目指せ、最年少の旅人!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と思っていた時期が俺にもありましたー」

 

 

 

「何を言っている」

 

 

「ホロホロホロ! 頭でもぶつけておかしくなったんじゃねーのか?」

 

 

「その場合お前のせいだからな!」

 

 

「何だとこのチビ! またネガティブにさせてやろうか!?」

 

 

「スイマセンそれだけは勘弁を!!」

 

 

 

 鷹の目に乗せられた船。

 その中で先程のような絶望を味わうのはもう勘弁!

 

 ドジって船から落ちるのだけは避けたいんだ本当に!

 

 

 

 

「……それで、お前は何と言った」

 

 

「あ、ああ……俺達をアンタ等が帰るべき島に連れて行ってほしいんだ。俺ができることは何でもやる! 俺はあいつらに捕まるわけにはいかないから」

 

 

 

 

 このまま鷹の目にくっついていた方が良い。

 鷹の目の前にやって来たあの男――――ドフラミンゴに捕まらないために。

 

 というか、あの桃鳥野郎に見られたから俺を必ず手の内に入れてロー攻略の為に使うつもりなんだぜ!

 きっと俺を人質にして、そのままばっさりやるつもりなんだぜ分かるよ俺は! いやたぶんだけど!

 

 そんな俺の切羽詰まった心を読んだのだろうか。

 鷹の目が少しだけ呆れたように見てくる。

 

 

 

 

「居候が増えるのはまあいい。だがお前はそれでいいのか? 何も知らずに島の中に引き籠ることを選ぶと?」

 

 

「……それは、時間が教えてくれる」

 

 

 

 とりあえず二年後。

 ローとドフラミンゴの争いが終わればなんとか生き残ることができると思う。

 

 問題はリードだが、そこは成長した彼が決めることだと思う。

 俺はこいつを無事に育てる。そして生き残ってみせる!

 

 そんな覚悟を、鷹の目は小さくため息をついて返事してくれた。

 俺らの住む場所が決まった瞬間でもあった。

 

 よし、これでゆっくりできる!

 あの島にはゾロがいるはずだよな。どんな修行をやってるのか見てみようかな。

 

 

 

「ホロホロホロ! お前も来るなら立場は私の下だからな。料理や掃除はお前がやれよ!」

 

 

 

「あー……うん。ドジっても良いならやるよ」

 

 

 

 

 俺のドジを舐めるなよ。ぶっちゃけ『ヤバい』を通り越して『酷い』だからな!

 

 

 

 

 

 

 

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