こういうIFが何故か書きたくなったので投稿しちゃいました。
リクエストはいつでも受け付けてますよー(こっそり)
テーマ『もしもリードのオリジナルが―――――じゃなくて、ローだったら』
頭痛が酷くなるとはまさしくこういう時を言うんだろう。
「リード、俺こういうのは駄目だと思うんだ」
「やっ!」
赤ん坊の頃は可愛らしかった。まあ大人しいというべきか。あんまり主張しないし、我儘を言うような子じゃなかったんだけどなぁ。
俺によく懐いているから、離れたらすぐに泣いてしまうところもあった。
多分俺のオリジナルは、リードのオリジナルと共にいたことがあったのだろう。
リードのオリジナルが誰なのかすぐに分かってしまったし、そのせいでこの二年間に記憶の大半を思い出してしまった。
リードが歩けるようになって、彼もまたオリジナルとしての記憶を大体知っている。
それでも彼はちゃんと俺と同じようにクローンとして生きていこうと決めた……みたいなんだが……。
「俺はオリジナルじゃないんだぞ? こういう化粧とか帽子とか……していてもな?」
何故か今日はリードがわがままを言ってきた。
俺にオリジナルがしていた時の格好をしてほしいというのだ。
とりあえず化粧とかモフモフコートとかは……まあ、リードが強請ってきたからつい買っちゃったけどさ……うーんそこらへんはドジったな……。
俺はクローンであって、本物のオリジナルじゃない。だからそういう格好をしても、ロシナンテが戻ってくるわけじゃない。まあ見た目同じだから子供バージョンのロシナンテになると思うけどさ。
それをちゃんとリードも分かってくれていると思っていたんだが……。
どうしたものかと思っていたら、リードが目を潤ませて俺を見上げてきた。
「こらしゃ……ゆめみちゃ……」
「ああ、そういう……」
たぶんオリジナルが見た記憶を思い出したのだろう。
リードのオリジナルはローだから、俺が死んだ時の夢を見て、怖くなって会いたくなったとかかな。
リードもまだ子供だし……はっきりと区別付けるのもつらいよな……。
――――――よし。
「ほら、ちょっと待ってろよリード……」
「う?」
ささっと化粧を付けて、帽子とコートをやって、そして極めつけのタバコ―――に見立てた棒付きキャンディを咥えてっと。
「どうだー!」
「こらしゃん!」
わぁっと久々に見る満面の笑みを浮かべて俺に抱きつくリードの頬を撫でる。
ものすっごく嬉しそうだが、クローンのロナンとしての俺はちょっぴり複雑だ。まあリードが楽しそうならいいか。俺、コラさんじゃねえけど。
「こらさ、だっこ!」
「おう! ほら、おいで!」
しゃがんだまま両手をリードに向かって伸ばしていると、小さい彼は小さくジャンプをして俺に飛びつく。
そのまま抱き上げて、その柔らかい頬に俺のも擦り寄せた。
リードの頬は常人よりちょっとだけ白い。それ以外は幼児と変わらないが……
「リード、クルクルするぞー!」
「こらしゃん! ドジるにゃよー!」
「ドジらねえよ!」
クルクルと回って、リードが嬉しそうに笑う。
そんな元気な声が何時までもあればいい。
クローンだから……この先、珀鉛病になる可能性だって十分あるんだ。
それが心配で、そうなったときは俺は――――――。
「こらさ……ううん、ろにゃん!」
「うん?」
「ありがと!」
「……ハハッ。こっちこそ、ありがとな」
うん、リードの笑顔を見て元気出た。
今いろいろと考えていても仕方ないよな。
よし! やるべきことをやっていこうっと!!
「なあリード。化粧落としてもいいか―」
「やっ!」
「おいおい……俺はコラさんじゃねえぞ?」
「もうすこし!」
「あー仕方ねえなー」
まあ、息子のような可愛い弟分の我儘くらい許容してやりますかね。